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「スイス名峰・氷河特急とロマンティツク街道」旅行記


○ 「出発」 (5/20)

ロマンティック街道・スイス観光はヨーロッパの定番コースで一度は行きたい所だった。季節は夏が良いようだが、 早春の登山列車でのアルプス観光があり、氷河特急に乗れ、ロマンティック街道・ライン川クルーズがあり、ホテルも良く 連泊も2度あることから阪急トラピックスに決め、NZ、スペイン旅行での経験から人気添乗員同行 の日程を選んだ。

飛行機は昨年のスペイン旅行と同じくエール・フランスで10時集合に合わせ、少し早めの7時前に家を出る。
大阪から関空快速で9時過ぎに到着し、受付に行くと時間前だが受付をしており、添乗員のT・マキ さんとご挨拶。39名の大所帯とのことで、人気の程が分かる。
フランス・ドイツの空港税7320円とガソリン高騰の費用5480円を支払う。ガソリン価格がこんな所にも 影響しているのだ。

今回もエール・フランスなのでマイレージ登録を行おうとするが、今回のチケットはマイレージ登録出来ないとのこと。 料金設定で航空会社とツアー会社間で色々と難しいことがあるのだろうが、楽しみを奪う対応だ。
スイスはスイス・フラン、ドイツはユーロなので空港内の銀行を比較し、地元の泉州銀行で両替する。スイス・フランは 93.07円、ユーロは141.94円だ。スイス・フランは100SFの札しかなく、現地で小銭の調達をしなければならない。 ラウンジでコーヒーを飲みながら時間待ち。

AF-291は定刻通りほぼ満席で出発。機体はB-777-300ERの3-3-3席の機種で、各座席に液晶TVが 付いている。中央の席で、早速、フランスに合わすべく7時間の時差を調整し、ビールで乾杯する。 後方は大阪の某高校の修学旅行生が乗っており、パリ・ローマに行くそうだ。世の中は変わったものだ。

航路はハバロフスクからシベリアを進む。時々後の窓からのぞくと氷の張った湖や蛇行する河川が見られる。 モスクワの北を通り、ヘルシンキ経由でパリに順調に進む。
昼食・夕食をビール・ワインで楽しみ、居眠りをしたり映画を見たり、適当に歩いたりしながら時間を つぶす。後のラウンジでアイスクリームのサービスやカップうどん「うどん・de・sky」(うどん・で・すかい)を 楽しみながら。

17時15分、パリ・シャルル・ドゴール空港に無事到着。スタンプも無い入国手続きを行い、バスに乗ってチューリッヒ行きの ゲートに進む。
シヤルル・ドゴール空港は広く、バスで空港の端の方まで進み、タラップでの搭乗となる。AF-5110はCity-Jetと 云う機種でエンジンが主翼からぶら下がっている最近は見られない機種だ。(少し心配)
City-Jetの3-3席も満席で出発が少し遅れるが、一路チューリッヒへ。時差は無く、時計はそのままで、 軽い食事を楽しみ20時50分到着。全員の荷物も無事に到着して一安心。まだ夕方の明るさだ。

空港からバスでインターラーケンまで約2時間、うとうとしながら進む。添乗員のマキさんから注意事項を聞き ながら、やっと23時前にホテルにチェックイン。 日本時間では翌日の朝6時だ。出発してほぼ1日経ったのだ。
エレベーターが1基しかないので、荷物を3Fの209号室まで持って上る。これから先のホテルもエレベーターは少なく、1Fは 0Fと表示されている所が多い。

ホテルは大きくはないがシンプルでB&Bには十分だ。 シャワーを浴びて即お休み。
 
AF-291
ドゴール空港
AF-5110
チューリッヒ空港
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○ インターラーケン (5/21)

翌朝、鳥の鳴き声で目覚める。まだ5時頃だが日本に比べると薄暗い。窓の上部が開いていたので 鳥の声が聞こえたのだ。天気は良さそうだ
朝食前に散歩に出る。エレベーターは旧式の自分で閉めるタイプで初めは戸惑う。ホテルは丁度インターラーケンの駅前で 駅舎には「kiosk」がある。日本の「kiosk」はヨーロッパから来たのか?
近くを散策し、雪山を眺めスイスに来たことを実感する。駅に列車が到着したのでパチリ。 駅前はバスの発着場で大型バスが並び観光の中心地なのが良く分かる。「kiosk」で小銭に替えるため ミネラルウォーターの大ボトルとチョコレートを買い、チップを確保する。
 
メルキュール・ホテル
残雪の山を望む
インターラーケン駅の列車
駅前バスターミナル
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荷物を部屋の外に出し、6時30分から5Fの食堂で朝食。ハム・チーズ類が多くパンが美味しい。 予想通り緑の野菜はほとんどないのはこれからも覚悟しなければならない。
7時15分出発。
今回のツアーはシニアカップルでの参加者が多く、新婚旅行が2組、親子2組(父・娘、母・娘)、姉妹、姉・弟夫婦 、カップル、単独の女性2人に添乗員のマキさんの40人の構成だ。

●スイスの概要
・国土  九州と同じ位、70%がアルプス・ジュラ山脈が占める。
・人口  約726万人 ドイツ語・63.9%、フランス語・19.5%、イタリア語・6.6%、ロマンシュ語・0.5%
・時差  8時間。サマータイム時、7時間
・歴史  4世紀末のゲルマン民族大移動でアラマン族(ドイツ系)やブルクント族(フランス系)が進入し、多民族・
      複合言語となる。5-12世紀は様々な勢力の影響を受けるが、1291年スイス連邦が成立。
      1815年永世中立国となる。

バスは青空の中、インターラーケン(567m)から登山電車乗り場のグリンデンワルド(1034m)まで登って 行く。車窓からは雪山が近くなり、断崖からの滝が雪解け水を長く落下させているのには驚く。 やがて、アイガーの雄大な姿が目の前に現れ、その勇姿に圧倒される。登山家が果敢に挑んだアイガー 北壁がそびえている。
添乗員のマキさんから高山病への注意を受ける。一挙に3000m以上の高地に行くため、高山病でフラフラと なる人が多いとのこと。
@走るな。A大声で笑うな。
水分を十分に補給し、ユックリと歩かねば・・・・と反復しておく。
 
アルプスの雪山
雪解け水の滝
アイガーの勇姿

グリンデンワルド(1034m)に到着し、登山電車が来るまでアイガーを堪能する。裾野に広がる牧草と家々は 牧歌的なスイスの風景だ。
ユングフラウヨッホ・ルート図..(スイス観光協会より)

8:00発の赤い登山列車は山裾をアイガー目指して登って行く。雄大な山が段々と近付き、裾野には 家が小さく望まれ絵葉書のようだ。電車の窓は上側が開けられるようになっており、貸切の車両では メンバーの方々が身を乗り出してカメラとビデオで撮影に忙しい。
登るに連れてアイガー(3970m)、メンヒ(4107m)、ユングフラウ(4158m)の山並みの全貌が現れて来るが、カメラでは 同時に写せない。ユングフラウの横に白く輝くブライトホ-ン(3782m)が一際目立っている。天気で良かった!!
やがて電車は終点のクライネシャイデック(2061m)に到着する。40分位で1000mも登ったのだ。
 
牧歌的な風景
アイガー目指して
山裾の民家
 
青空とアイガー(3970m)
アルプスの山並み
白く輝くブライトホ-ン(3782m)

クライネシャイデック(2061m)8:45発の登山電車に乗り換え、アイガーのど真ん中をくり貫いたトンネルをくぐり ユングフラウヨッホ(3454m)に向かう。50分位で一気に1400mも登るのだ。
登山電車の線路を見るとアプト式で線路の真ん中にギザギザの歯形の軌道が引かれている。 急勾配を登る仕組みに驚く。
電車はメンヒ(4107m)、ユングフラウ(4158m)の方向に緩やかに進み、大きく左に迂回してアイガーの山に向かって 突き進みトンネルに入る。アイガーとメンヒの硬い岩盤を掘り始めて10年後の1912年にトンネルが貫通したそうだ。
90年も昔にこの様な土木工事が出来る実力は凄いし観光にかける国策にも驚く。
 
登山電車とアプト式の軌道
登山電車は登る
車窓の眺め
 
メンヒ(4107m)
ユングフラウ(4158m)
青空とアルプスの山並み

電車は真っ暗なトンネルを進む。今までの素晴らしい景色は全て闇となり落着いて座る。トンネル内に2つの 駅があり、それぞれ5分間程度停車し、洞窟の窓からアルプスを望むことが出来る。
アイガーヴァント駅(2865m)の窓からはアルプスの山々が望まれる。次のアイスメーア駅(3160m)は3000mを越えた所に 位置し、青空と雪山の美しい対比を満喫する。近くには崩落した雪の塊が複雑な模様を描いている。 再び電車に乗り、トンネルの中を頂上を目指す。
 
アイガーヴァント駅からの展望
アイスメーア駅からの展望
アイスメーア駅の雪の造形

登山電車は終着駅ユングフラウヨッホ(3454m)に9時37分に到着する。富士山の8合目から9合目の間まで登山電車で 登ったのだ。
電車を降りて展望台の中央広場に集合する。ここは"Top of Europe"と云われる展望台でヨーロッパで一番 高い展望台ではなかろうか。10時30分この場所に集合とし、自由見学となる。
地下トンネルを歩いて行く。前の人に合わせて歩くと少し息苦しくなる。スピードを落として深呼吸をする。 高山病の症状とはこの様なことなのだ。

トンネルの先から高速エレベーターに乗り、100m余りをわずか25秒で展望台スフィンクス(3571m)に登る。視界が開け アルプスの山々が目の前に、眼下に見渡せる。青空の下、雄大な景色に感嘆する。素晴らしい!!
展望台の外に出る。風は少しあるが寒くはなく清々しい空気だ。ユングフラウ(4158m)、メンヒ(4107m)、 ヨーロッパ最長のアレッチ氷河が望めるスケール・迫力満点のパノラマだ。
しばし時間を忘れ景観に見惚れる。
 
登山電車
スフィンクスからの展望-1
スフィンクスからの展望-2
 
スフィンクスからの展望-3
スフィンクスからの展望-4
アレッチ氷河

後ろ髪を引かれる気持ちでスフィンクス展望台から降り、地下道を氷の宮殿に向かう。速く歩くと息苦しい。 地下道が氷に覆われ、滑り易いのに注意しながら氷の彫刻を見る・・・・大したことはなかった。
集合場所の広場に戻りガラス越しに展望を楽しむ。上を見上げると長いツララがぶら下がっている。 標高3454mのツララだ。
 
氷の宮殿・ミッキーマウス像
展望台からのアルプス
展望台のツララ

売店があり、カウベルの鈴の音に惹かれ購入する。絵葉書と切手(1.8SF)を買ってメモ程度の文面で家に 送ろうと日本から寄贈されたポストに投函する。本当はスイスのポストに入れなければならないので配達 されるか心配したが、帰宅したら配達されていてホッとする。世界最高地点の郵便局の消印が おされている。
 
世界最高地のポスト
絵葉書の消印
登山電車のチケット



10時45分発の電車で下山する。トンネルの中でスケール満点の光景を思い出しながら興奮を鎮める。やがて トンネルを抜け山頂を望むと雲が多くなって来ている。これでは展望台からの展望は・・・・。
11時35分乗り換えたクライネシャイデックに到着する。何故かインディアンのテントのようなレストランで昼食だ。テーブルクロスの 紙にはユングフラウの地図が描かれているので汚さないように食事する。ビール(3.5SF?)で乾杯し、スープ、 マカロニペンネ、ジャガイモ、リンゴジャムを食べ、周辺で景色を楽しむ。雲は段々と多くなってきた。午前中の 観光で本当に良かった。
12時45分発の電車で登って来た反対方向のラウターブルネンに向かう。
 
雲が出て来たユングフラウ
昼食のレストラン
下りの登山電車

下り電車に乗ると丁度今まで乗って来た上りの電車が山頂に登る姿が見られ、少し行くと緑の山肌を 縫って対向する上りの電車が望まれる。下りの電車からの景色は緑が多くなる。車窓から乗り出して 後を見ると同じ色の電車が続いている。
 
ユングフラウヨッホに向かう登山電車
対向の登山電車
後続の登山電車

車窓からは名前の知らない白い花・黄色い花の高山植物が咲き、桜も満開なのに驚く。早春なので 高山植物は余り期待出来ないと思っていたので、嬉しい誤算だ。のどかなアルプス山麓の風情を楽しむ。
 
白い花の高山植物
満開の桜
のどかなアルプス山麓

ウェンゲン駅(1274m)を過ぎると氷河に削られたU字型の深い谷が現れ、崖には何筋もの白い滝の帯が 見られる。あの下のラウターブルネン駅(796m)まで500mの急降下だ。大丈夫!?
崖を縫って蛇行しながら降りて行く。途中の草原には羊が放牧されているのを見ながら、マキさんから 滝と教会のビューポイントがあるのでチャンスを逃さないように・・・とのアドバイス。
13時45分、ラウターブルネン駅に到着しバスでインターラーケンに戻る。バスが出発すると同時に雨が降り出した。 山頂や登山電車では雨に遭わず本当にラッキーだった。
 
深い谷を下る
羊の放牧
雄大な滝と教会

雨の中を今朝出発したインターラーケンに戻る。インターラーケンの雑貨屋に立ち寄り、15時30分まで自由時間となる。雨も止み 雑貨屋を見た後、ホテルの近くのスーパーマーケットまで街中を歩く。土曜日で人出も多く早朝とは違って 賑やかだ。
スーパーでチョコレート・ビールを買って雑貨屋の近くの公園で一服し時間調整する。ここで大失敗。
後で考えると休憩した公園の道路の反対側が集合場所なのに間違って進んでしまう。大分進んでから おかしいと気付き小走りで戻るが3分遅れてしまった。申し訳ない。

バスはツェルマットに向けてインターラーケンの西側の細長いトゥーン湖を眺めながら進み、山の中を約1時間揺られると 信号で停まる。 ここがカートレインに乗るカンデルシュテーク駅なのだ。時間待ちの間、下車して様子を窺う。カートレインとは初めて 聞く言葉で乗用車・バスを列車に乗せてトンネルを越えて輸送する交通機関だ。カーフェリーの電車版と考えれば 良い。
自動車用トンネルを掘るより、従来の鉄道トンネルを活用し無駄な費用の発生を抑える合理的なもので、スイス には他にもあるとのこと。
始めに乗用車がカートレインに乗るが、車幅も余裕があるのでスイスイと乗って行く。いよいよバスに乗ったまま カートレインに乗るが、車幅がギリギリなのでバックミラーを倒し、慎重に進む。運転手の腕の見せ所だ。
やっと乗用車の後に着けることが出来、メンバー全員が運転手に拍手する。後にもバスが続き、カートレインは 16時45分出発し、すぐトンネルに入り進んで行く。17時過ぎゴッペンシュタイン駅に到着。
 
トゥーン湖の眺め
カートレイン
対向するカートレイン

カートレインから降りて峠の道を楽しみながらツェルマットはガソリン車は入れないので、手前のテーシュ駅まで行く。
ここでバスと別れて個人毎にスーツケースを列車に運びツェルマットに向かう。ツェルマット駅でホテルの電気自動車に スーツケースを預け、徒歩でホテルに向かう。マッターホルンは雲の中に隠れて見えない。
ホテルは4つ星で室内は広くベランダから微かにマッターホルン(4478m)の中腹まで見ることが出来た。 (結果として、これが一番良く見られた時だった)
 
ツェルマット駅
ツェルマットの電気自動車タクシー
マッターホルン(4478m)

夕食はホテルでビールで乾杯し、スープ・ヒラメのフライ・プリンを楽しむ。快適なリゾートホテルで連泊なのはgoodだ。 ゆっくりとバスを使って、今日の雄大なアルブスの勇姿を思い出しながら眠る。明日、天気にな〜れ!!


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