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○ 氷河特急 (5/23)

朝目覚めると昨日と同じ様な曇天でベランダからはマッターホルンを見ることが出来ないので、散歩も諦める。 小雨が降り出したが、今日は列車の旅なので濡れる心配はない。しかし、車窓からの展望が雲に 覆われ見られそうにないのは残念だ。

7時から昨日と同じ朝食を楽しくいただき、スーツケースを部屋の外に出し、8時50分ロビーに集合した。 東京からのツアーも同じ列車に乗車するので、食堂車の調整が大変なようだ。
マキさんから全員で一緒に食事が出来ず、39名中6名が別の車両に乗り、昼食が遅くならざるを得ない ことを告げられ、駅で割り振りをするとのこと。

スーツケースは電気自動車でホテルが運んでくれるので、小雨の中、傘をさしてツェルマット駅に向かう。駅で座席 指定券で抽選だ。それぞれのグループ毎にに順番に券を取る。マキさんから☆印がある人が6名の後半 食事組と告げられる。小生は前半組になった。

氷河特急は停車している。9時20分、指定車両に荷物を運ぶが搬入は自分達でやらなれればならない。 男性が手送りで荷物置き場にスーツケースを積んで行く。荷物置き場に置ききれないスーツケースは通路脇に置く。
座席も決まり落着いたので、先頭まで走り氷河特急をパチリ。

スイス観光協会のHPには氷河特急をこの様に紹介している
「世界一遅い特急」といわれるグレッシャー・エクスプレス/氷河特急は、291の橋を渡り、
91のトンネルを抜け、オーバーラルプ峠(標高2,033m)を越えるスイス屈指のパノラマ路線です。
快適なパノラマカーの座席からは、息をのむ壮大なスイスアルプスを眺めることができます。
鬱蒼としげる森林、青々としたアルプスの放牧地、山間の急流や渓谷など、何百年もの時を
刻んだ大自然の芸術が旅の感動を高めてくれます。
一日がかりの列車の旅なら、当然、途中でお腹がすいてくるのでは…?
そんな時でも、グレッシャー・エクスプレスなら大丈夫。素敵な雰囲気の食堂車で昼食を楽しむ
ことができます

9時30分、氷河特急は2泊したツェルマットから8時間かけて高級リゾート地サンモリッツまで進むのだ。
マキさんから氷河鉄道の行程図・見所を書いた手作りのコピーが配られ概要の説明がある。 ツェルマット(1604m)から671mまで下り、そこから渓谷と高原を進み、15.4kmの新フルカトンネルをくぐり、 最高地点2033mまで登る。一気に最低地点604mまで下った後、1775mのサンモリッツまで登る、 アップダウンの変化に飛んだルートだ。
パンフレットに掲載されているラントヴッサー橋は16時20分位以降に見られるとのことで、 途中、食堂車を連結し、14時30分〜15時30分(後半組15時45分〜16時45分)に昼食を取り、 17時40分サンモリッツ到着の260kmの長丁場だ。
氷河特急・標高ルート図..(スイス観光協会より)

小雨降るツェルマットを出発し8時間の列車の旅が始まった。新幹線が出来て以来、最近では8時間も列車に 乗ることはない。あわただしい世相から離れノンビリと景色を楽しみ、居眠りをしながら振動に 身を任そう思っていた。しかし、しかし、一睡もせず・・・・・・。
我々の2等車は4人席で少し狭いが、窓が開くので写真撮影には適している。1等車のパノラマカーは窓が 開かないそうだ。
外は雨が降っているが、横の席も合わせて8人で賑やかに話したり食べたりと修学旅行のようだ。次の テーシュは2日前にバスが入れないツェルマットへ列車に乗り換えた駅だ。
小雨が降っているが、窓を開けて前方の電車を写す。風が気持ち良い。
 
氷河特急・案内板
氷河特急機関車
氷河特急の窓から

雨が降っているので遠くの景観は望めないが、牧草地・渓谷沿いを列車は下って行く。トンネルもあり 窓を開けて前方の車両を写す。大きなフィプス駅ではプラットホームの低い駅に降りる乗客もいる。
前半の最低地点(671m)になるブリーク駅に10:57'に到着し、11:05'スイッチバックで逆方向に登り始める。 少し登ったベッテン駅からロープウェイーが登るのが見られた。ここからインターラーケンから登ったアイガー方面に 進むルートがあるが、雲に遮られて何も見えない。晴れていれば素晴らしい景観だろう。残念。
 
トンネルに入る氷河特急
フィプス駅の降車客
ベッテン駅のロープウェイー

高原地帯を登る。牧草が美しく山の中腹に雲がたなびく光景は雨があってのもの・・・と楽しむ。 小さな集落の中心には教会がそびえており、典型的なヨーロッパの風情だ。
やがて、オーバーワルト駅を通過し、地中海と北海の分水嶺であるフルカ峠(2431m)の地下トンネルに入る。この 新フルカ・トンネルは全長15.442kmで鉄道用トンネルとしては世界最長を誇り、約10年の歳月をかけて1982年に 開通したとか。
12時16分にトンネルに入り、13分真っ暗な中を進んで12時29分に抜ける。高地のトンネルを体験した。
 
牧草地帯
牧草地帯を行く氷河鉄道
教会のある集落

トンネルを抜けて急坂を登る。山肌からたくさんの落石が落ちている地帯を過ぎ、晴れていれば山頂の 氷河が望まれるアンデルマット駅(12:47')の辺りから雨が雪に変わりだした。身を寄せ合うように家々が 立つ小さな集落を眺め、雪融け水が川となり白く輝く山肌を望む。 吹雪の中を進む列車を後の車両の荷物置き場の窓を開けて写す。寒い。
やがて、氷河鉄道の最高地点(2033m)のオーバーアルプパスヘーエ駅に到着する(13:20')。駅の標識も吹雪で 隠れ、周りは雪野原だ。
 
川が白く輝く山肌
吹雪の中を行く氷河鉄道
最高地点のオーバーアルプパスヘーエ駅

氷河鉄道の最高地点を極め、列車はループしながら下って行く。雪山が渓谷を下ると段々と牧草地に 変わり、羊の放牧がのどかさを増す。ループの様子を撮ろうとするがなかなか上手く写せない。
 
渓谷の光景
羊の放牧
牧草地のループ

14時02分、デセンティス駅に到着する。ここで食堂車を連結するのだ。ホームに降りて連結を見る。待避線で 待機していた食堂車を連結するが動かない。遥か向こうのから列車がやって来るのが見え、食堂車と 展望車を連ねている。これも連結し、食堂車が2台となる。
東京のツァーと一緒なので1台では足らず、遠くからもう1台やって来たのだ。列車が出発し、14時30分 前半組の食事が始まる。ビールで乾杯し、サラダ・子羊の煮込み・ニンジン、グリーンピース入りのパスタ・アップルパイ を車窓からの風景を楽しみながら、会話を楽しみながら食べる。味もgood。 (食堂車の良い写真が無いのは残念)

1時間の食事タイムが終り、後半組と交替する。後半組は昼食が遅くなり気の毒だ。元の席に戻ると 後半の最低地点(604m)のラナヒェナウ駅だ。ここからは再びサンモリッツまで1000m以上登って行くのだ。 山の上に古城が見え、集落の教会が美しい。
 
食堂車の連結
山の上の古城
教会と集落

マキさんからもうすぐビューポイントのラントヴァッサー橋に近付くとのアナウンスで後部車両に行く。ガイドブックでは 5両目の右側が良いとのことだが、食堂車の増結で12両編成になっているので後の方だ。
ラントヴァッサー橋は高さが65m、長さ130m、半径100mの曲線橋で窓から身を乗り出してチャンスを待つ。橋に かかりシャッターを押すが列車が長いので小さくなってしまう。
ラントヴァッサー橋

元の席の女性陣が後ろの車両に流れて来た。窓を全開しているので、「あの車両は氷河だ」と暖かい 後に移動したのだ。身を乗り出していたので右半身は濡れて冷たい。3重のループがあるので構えて いたが、分からず牧草地帯、雪融けの川を眺め慰める。
 
ラントヴァッサー橋
牧草地を行く氷河特急
雪融けの川

やがて氷河特急は8時間の長旅を終えて17時40分にサンモリッツに無事到着する。
天候には恵まれなかったが、雨だからこそ味わえる霧・雲・吹雪を堪能出来た。違った味わいを 得たことに満足しよう。眠ると思っていたのが一睡もせず・・・・・。メンバーの方々に感謝・感謝!!

サンモリッツ駅にはバスが迎えに来ており、そのままシュバイツァーホフ・ホテルへ直行する。部屋割りで2階の部屋になる。 遅くなるのでスーツケースを自分で運ぶ。部屋に入ってカーテンを開くとびっくり!!
2階で見晴しは期待していなかったが、サンモリッツ湖と雪の山が目の前に。満足。

19時ロビー集合で向かいのレストランに夕食に行く。今日はスイスの名物と云われるミートフォンデュだ。ビールで乾杯し、 サラダ・ビーフフォンデュを食べる。牛の赤み肉をフォークに刺し油で揚げ、塩・からし等のたれにつけて食べる。 「焼肉のタレ」があれば良いのに・・・との声もあったが。昼食が遅かったが美味しく食べる。 ポテト・アップルパイは余り食べられなかったが・・・。
夕食後、夕暮れのサンモリッツを少し散策する。ホテルの近くにはブランド通りがあり、大きな教会の塔が印象的 だった。20時30分頃ホテルに戻り、暮れて来た湖畔を眺めながら氷河鉄道の旅を思い出す。
 
シュバイツァーホフ・ホテル
教会の塔
夕暮れのサンモリッツ湖畔

ホテルは4☆ホテルにふさわしく広く落着いて快適だ。バルコニーが2階の部屋共通で、間違って入ろうとされた 方も居られたが、景観もリゾート気分を満喫出来る。
明日はスイスとお別れしてドイツに向かう。旅行は半分終わったと思いながら眠る。


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