◎ 「廃線跡ハイキングと武田尾の紅葉狩り」(2016.11.26.) 毎年、春秋に実施している「スイス・ドイツ旅行」 メンバーの今秋のイベントは、幹事役の塚口のTさんの綿密な計画の下、「旧福知山線の廃線跡ハイキングと武田尾の紅葉狩り」となった。 数日間、天気の状態が不安定だったが、秋晴れの紅葉狩りに絶好な「スイス・ドイツ会」日和となったのは毎度のことで、全員の精進の良さの賜だろう。 事前に神戸の Mさんから「おでん」をするので、各自、「おでんのネタ」を持参するようにと要請の下、10時30分JR武田尾駅集合となる。 8時30分に家を出て、阪急宝塚経由で行く。宝塚駅周辺は大きく変わり、JRとの接続も高架橋で結ばれているのに驚き、JR宝塚駅に向かう。 JR福知山線に乗ったが、トンネルばかりで、生瀬・武田尾・道場で飯盒炊さんをやった武庫川の姿は見られない。ハイカーの方が多く、この11月中旬にJR西日本が 整備した廃線ルートが再開されたためのハイカーが集まって来ているのだ。生瀬駅で降りる人が多いが、武田尾駅でもたくさんの方が降りられる。 無人駅の武田尾駅も今日は駅員が乗客の改札をしている。 神戸のMさんが来ておられ、大津のIさんも到着される。改札口はハイカーで大混雑で、トイレには長い列ができている。廃線跡ハイク・紅葉狩り目的の方が集まったのは 明らかだ。堺のAさん、塚口のTさん父娘、川西のMさんと全員揃い、半年振りの再会のご挨拶をし、健康を称え合う。 10時40分、青空で空気が冷たく感じる武田尾の武庫川沿いをスタートする。この辺りは、数年前水害があり、護岸工事を行っている現場を抜けると「旧福知山線 廃線跡コース」となり、残っている枕木の上をトントンと軽快に進む。周辺の山も紅葉が進み、彩りが美しい。銀杏が1本黄色に輝いているのは印象的だ。 学生時代、大阪に住んでいた方は全員、この武庫川沿いで飯盒炊さんをした想い出を話しながら楽しく進む。 廃線跡には、短いトンネルや長くて真っ暗なトンネルがたくさんある。それらを一つづつ抜けて行くのはスリルもあり楽しいものだ。 枕木の上を歩き、トンネルの入口に進むと前方に丸い出口の明かりが見える。 懐中電灯を点けずに進むと真ん中辺りでは足元が暗くて見えない位だ。遠くの出口の明かりを目指して進むと外の紅葉も望め、幻想的な光景が 現われて来るのは嬉しい。 トンネルを抜けると雪国ではなく紅葉が迎えてくれる。 青空の下、紅葉の森が広がり、武庫川の河原に向けて彩りを誇っている。 少し散り始めているが、まだ見頃の紅葉狩りの雰囲気を味わう。 カメラを構える人も多く、青空・渓流・紅葉の自然を堪能している。 武田尾の紅葉は、思ったより少なく、紅葉林を過ぎると熊笹の道となり、河川敷の岩場が現われる。 川の中に入るのかと思ったが、中州に通じた道があり、大きな石を動かし、適当な石を椅子に車座に座れるスペースを確保する。 Mさん持参の大きな鍋に「おでん」のネタを入れて炊き出す。その間に、おつまみが出て、Tさん提供のワインで乾杯する。青空の下、武庫川渓流の岩場で 岸辺の紅葉を眺めながらの一杯は至福そのものだ。 「おでん」が出来上がり、そこで小生持参のレタスを入れる。「おでん」にレタスの組み合わせは、以前、沖縄でのパーテイーで体験し、「おでん」のネタが茶色が多い 中での緑色が新鮮なのとシャキシャキ感が美味しく、当家では採用しているネタだ。初めての方も多く、好評だったのは良かった。 日本酒を燗したり、お湯を沸かして芋焼酎のお湯割りをしたりと楽しい宴が続く。各自が持参した「おでん」ネタも追加し、この半年間の報告をしたり、 次回の計画を相談したりと毎度の楽しい時間が推移して行く。食後のコーヒーも用意されており、素晴らしい宴だ。 これからのトンネルは長かったり、途中で曲がっていたりで、真っ暗になるので懐中電灯を用意して、気合を入れて 出発する。生瀬方面からのハイカーの方が多く、挨拶をしながら枕木の上を進む。 廃線脇の広場の紅葉が美しく、足を止めて撮影する人が多く、可愛い猫が落葉の上でくつろいでいる。のどかな光景だ。 まだ全員写真を写していないので、散策しておられる方にお願いし、紅葉の下、全員写真を写してもらう。今回は、所用での欠席者が多かったが、 皆さんの笑顔が紅葉に映えている。 廃線跡コースは武庫川渓谷沿いに気持ち良い川風を浴びながら進む。陽射しが暖かく感じる気候は嬉しい。 コースには紅葉も適当に植わっており、枕木の上を楽しみながら次のトンネルに向かう。 前にトンネルが現われ、洞内に進んで行く。出口の明かりは見えず、懐中電灯を点けて、前の人や生瀬方面から来る人に気を付けながら枕木の上を進む。 下見に来ていただいたTさんの話では、当日は人が少なく、トンネルの中は無人で不気味な感じだったそうだが、今日はぶつからないのを気を付けねばならない 人出で「廃線跡ハイキング」再開の効果が大きいようだ。 真っ暗なトンネルの中を懐中電灯の明かりを頼りに進むと向こうに小さく出口の明かりが見え、何となく嬉しく感じる。やがて、出口に近付き、外には 鉄橋が架かっているのが見えてくる。 以前は鉄橋横の補修用の歩道を渡っていたが、過去に事故があり「廃線コース」は閉鎖となった。しかし、ハイカーの要望が多く、JR西日本が、鉄橋の真ん中に 木製の歩道を設置し、今回の再開となったようだ。 鉄橋の中央に設置された木製の歩道の上を渡って行く。鉄橋の上を渡る経験がない者にとっては新鮮なものだ。横には、補修用の歩道があり、以前は あそこを渡ったのだと思いながら進む。 鉄橋の下には、武庫川の急流が望めるが、木製の橋を渡るのでスリルはない。安全第一なのだ。 鉄橋を渡り切ると直ぐにトンネルとなる。蛇行する武庫川を直線的にトンネルで繋いでいるのだ。かって「青春18きっぷ」を使って、四国・ 「四万十川の沈下橋巡り」の 散策時にも、蛇行する四万十川沿いに歩くと何度もトンネルが直線的に結んでいて、鉄橋の下をくぐったのを想い出す。今回は、その逆で 廃線跡の鉄橋を渡るのだ。 トンネルに入り、暗闇を楽しみ、出口に向かうとその先にも鉄橋がある。武庫川の蛇行する様を改めて感じながら、武庫川渓谷の切り立った岩肌や渓流の 大きな石を眺める。自然を満喫しながら散策を楽しむ。 廃線跡コースの横に枕木が積んであるのを見ながら、いろいろと話しながら進むとまたトンネルだ。ここで珍しい生き物と出会った。 何と「コウモリ」が天井からぶら下っているのだ。初めは何か分からなかったが、「コウモリ」以外に考えられず、しばらく観察するが動かない。 干物がぶら下がっているような姿を後に暗闇の中を進む。 何度トンネルを抜けたかカウントしていなかったが、たくさんのトンネル・ウォークを楽しんで、渓谷沿いの枕木の道を進む。 最後のトンネルを抜けて、武庫川流域の景観を眺めながら進む。渓谷の岩は大きくゴツゴツとしている。この岩も宝塚から下流に流れて行くと石になり、小石になり、 砂になるのだと小学生の自然観察ボランティアをしておられるMさんが話しておられた。こんな場所に連れて来れば良いのだと。 やがて、中国自動車道の高架橋が見えてくる。幹事役のTさんが、生瀬までは国道を通るので、武庫川から上に上がり、木ノ元バス停から宝塚に出ようとの 提案に従って、バスで宝塚に向かう。 15時前、宝塚駅で解散となる。再開したばかりの「廃線跡ウォーク」を楽しみ、紅葉狩りで自然を味わい、「おでんパーティー」でより親交を深め合った 「スイス・ドイツ会」の例会だった。幹事役のTさん、「おでんパーティー」企画のMさんを始め、メンバーの方に感謝だ。 次回は、来春「背割堤のお花見と石清水八幡宮参拝」でお会いすることを約束してお別れする。今日の歩行歩数は、12700歩だった。
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