「北野天満宮の『青もみじ』鑑賞と『きぬかけの路』散策」



◎ 「北野天満宮の『青もみじ』鑑賞と『きぬかけの路』散策」(2022.04.28. 14.00km.)

4月も後半になり、夏日が続くようになった。来月末に「旧街道・日本縦断」紀行の最終行程 「奥州街道・松前道」を青森から竜飛岬まで歩き、鹿児島から 津軽半島・竜飛岬までの「旧街道・日本縦断」を達成する予定だ。しかし、コロナ禍等のアクシデントで、1年弱のブランクがあるので、暑さにも 慣れなければと思っていた。
前日、テレビの情報番組で「北野天満宮」の「青もみじ」の映像を映しており、その美しさに見学しなければと思い、街道紀行の予行練習を 兼ねて「暑さ慣れ」をするために訪れることにした。
安満遺跡公園のツツジ
路上を走る嵐電
9時に家を出て、「安満遺跡公園」の中を阪急・高槻駅に向かう。公園のクローバーは白い花の花盛りで、ツツジの可憐な花も咲き誇っている。ひと冬を越えて 公園の緑も映えるようになったのは嬉しい。
阪急電車で西院駅まで進み、西大路通りを北上する。日差しがきついので、陰を選びながら進むと嵐電が道路上を進むのと出会い、パチリと。 「暑さ慣れ」のトレーニングには絶好の日和だと思いながら嵐電・北野白梅町駅を見て右折し「北野天満宮」に向かう。
「北野天満宮」には、何度か参拝したことがあるが、「梅苑」は知っていたが、「もみじ苑」の存在は知らなかったので「青もみじ」があることも 知らなかった。 大鳥居をくぐると修学旅行生が何台ものバスで訪れている盛況だ。コロナ化も落ち着いて修学旅行に来れて本当に良かったと安堵する。良き京都の想い出を 記憶に留めていて欲しいものだ。
境内には「影向松(ようこうのまつ)」が堂々と植わっているのを観て、山門をくぐり、本殿に参拝する。孫息子が無事 大学受験に合格したことを報告する。(ここには祈願していないが) 本殿の前には有名な「飛梅」が植わっている。
北野天満宮・大鳥居
影向松
本殿 飛梅

画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

本殿の左にある「もみじ苑」に向かう。ここは、豊臣秀吉が、天正19年(1591)長い戦乱で荒れ果てた京の都市改造の一環として、外敵や鴨川の氾濫から 京を守る堤防として市内周辺約23kmに渡って土塁を設けた。この土塁が「御土居」と名付けられ、ここ北野天満宮に残るのだと。
「もみじ苑」入口で入苑料500円を払い、苑内に入ると緑豊かな静かな空間が広がっている。苑内には紙屋川が流れ、その両岸には、約350本のもみじが 続く散策道が延びているのだ。
宇多上皇の巡幸にお供した菅原道真公が山々の紅葉の美しさに感銘を受け、手向山八幡宮に紅葉の枝を奉じて祈願した史実から、紅葉も道真公と深い ご縁のある樹木だとされ「御土居」に守られた自然林として残っているのだと。
紙屋川には朱塗りの太鼓橋「鶯橋」が架かり、朱色と緑のコントラストが美しい。橋の上からの紙屋川両岸のもみじにしばし見惚れる。
青もみじの天井
朱塗りの鶯橋
紙屋川両岸の光景

観光客も少なく、静かな苑内を散策する。覆いかぶさるような「青もみじ」の間から青空が望まれるが、暑さは全く感じないのは嬉しい。 川岸に「三又の紅葉」の標識が立つ紅葉が植わっている。樹齢400年を超える紅葉で「御土居」ができる以前から植わっているのだと。根本だけしか 写せないが、大木なのには驚く。
上流の橋を渡ると朱色に塗られた舞台と茶室が現れる。ここからの展望は「青もみじ」ばかりだが、朱色と茶室の屋根と緑が美しい。
青もみじと青空
三又の紅葉
舞台・茶室・青もみじ

青空が見える所の「青もみじ」を下から眺めると緑の濃淡が美しく、しばし魅入るほどだ。その先にはツツジが咲いている。緑と薄紅色のツツジも 美しい。色の濃淡・対比が目に沁みる。珍しい枝と「青もみじ」もパチリと。
ゆっくりと「もみじ苑」の景観を満喫し、「北野天満宮」の境内に戻り、北門が退出する。満足のできる「青もみじ」だった。
濃淡の青もみじ
ツツジと青もみじ
珍しい枝ぶり

北門を出て西に向かうと「平野神社」に当たる。 「平野神社」の桜は有名だが、まだ訪れたことがなかったが「北野天満宮」の直ぐ側だと認識できた。
平野神社・拝殿
すえひろがね
「平野神社」は2018年の台風21号により、拝殿や桜の木々が倒壊し、大きな被害を被った。そのための基金募集等、苦労されているようだ。
「拝殿」に参拝し、奥の本殿等はテントが張られていて復興作業が継続しているようだ。桜の木々も倒壊して少なくなっているのだろうと想像する。
境内には御神木の 樹齢400年を超えるクスノキがそびえ、その下に霊石「すえひろがね」の岩が鎮座している。この岩は餅鉄(べいてつ)とも呼ばれる強い磁力を帯びた 特殊な岩だと。岩に硬貨が結ばれていて、岩に近付けると強力な磁力で吸い付けられるのには驚いた。自然界に強力な磁力を持つ岩が存在することを 知り「お守り」として販売しているようだ。
「平野神社」から北に向かい「金閣寺」へと進む。途中「わら天神」をチェックして歩むが、日差しがきつくて汗が出でくる陽気だ。
「金閣寺」には何度も参拝しているので、入口まで行くことにする。ここも修学旅行の学生がたくさん参拝していて大賑わいだ。関西弁とは違った 言葉遣いを楽しみながら緑に包まれた参道を入口まで進む。
「金閣寺」拝観で印象的だったのは、雪を頂いた庭園と「金閣寺」の景観は最高だったことを想い出す。関西のテレビでは、京都に雪が降ると この「金閣寺」の映像が映し出されるのが常だ。
入口のチェックを終え、昼時なので「金閣寺」前の国道にうどん屋があったので、冷たいうどんを昼食にする。暑くなったので、冷たいうどんは最高だ。
わら天神
金閣寺参道
冷やしきつねうどん

ここからは洛北の有名な「きぬかけの路」を「龍安寺」を経由して「仁和寺」まで進む。
「きぬかけの路」の由来は、宇多天皇が夏に「雪見をしたい」云われたので、仕方なく衣笠山にきぬを掛けたとの故事からきていると。 衣笠山の麓を通る舗装道路だが、緑も多く交通量は少ないので、歩行するにも気持ちの良い道だ。
緩やかなアップダウンを楽しみながら、日差しの厳しさを感じながらのトレーニングだ。
「奥州街道」を歩くイメージをしながら「暑さなれ」の 歩行をしていると左に「立命館大学」があり、新入生で賑わっている。入学当初は、出席率も高いのだろう(?)
道路脇に「きぬかけの路」の案内板も立ち、観光道路しての機能を発揮しているのは、さすが京都だと。
きぬかけの路の案内板
緩やかな路
立命館大学

強い日差しを浴びながら「きぬかけの路」を進む。やがて、右側に「龍安寺」が見えてくる。「金閣寺」の観光バスは多かったが、ここは数える程の 少なさで観光客・修学旅行者の関心度が分かる。ここも拝観をパスして次に進む。
右に立派な「仁和寺」の山門が見え、階段を上って「仁王像」に礼拝して境内に入る。広い境内の向こうに本殿が望まれるが、本日の散策はここまでとし、 嵐電の御室駅に向かう。「金閣寺から「仁和寺」までの「きぬかけの路」は適当な起伏もあり、快適な散策道だった
嵐電の「御室駅」に向かう。昔の真間の駅舎は古都京都の風情を表している。一両編成の嵐電に乗り、帷子ノ辻で乗り換えて、指示用大宮駅まで進み、 阪急電車で16時前に帰宅する。
龍安寺入口
仁和寺・山門 仁王像
嵐電・御室駅 嵐電

本日は「北野天満宮」の「青もみじ」の自然を味わい、「奥州街道」紀行の予行練習として「暑さ慣れ」を体感する散策だった。天気も良く、 夏日の中を約14kmの歩行を楽しんだ一日だった。本日の歩行歩数は、18600歩だった。





    
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