「かに尽くし会席と秋夜の嵯峨野トロッコ 紅葉列車」



◎ 「かに尽くし会席と秋夜の嵯峨野トロッコ 紅葉列車」(2022.11.22. 5.0km.)

コロナ禍も一段落し、予断を許さない中「全国旅行支援」が始まった。何処か良い所がないかと検討し、予約したが国の詳細が決まらないので、なかなか 決定できず、その中に定員未達で催行中止となった。残念に思っていた所、新聞に近場のバス旅行の案内があり、嵐山のトロッコ列車での紅葉見物が あるので申し込む。
後でサイトを確認すると奈良県の旅行支援が付くバス旅で、奈良県内を観光し、ライトアップされた紅葉をトロッコ列車から観る面白い旅だった。 高槻発着のバス旅は、奈良県の5000円補助があり、安価に行けるのは魅力的で、高槻→信貴山「朝護孫子寺」→「かに道楽」→「なら和ごみ館」 →「嵐山・トロッコ列車」→亀岡→高槻と 奈良・京都を巡る紅葉狩りのツァーだ。
9時高槻駅集合に合わせて8時過ぎに家を出て、集合場所に向かい、ワクチン接種証明書を見せ乗車する。枚方に寄り、総勢38名のツァーは生駒山のトンネルを くぐり、奈良盆地を信貴山に向かう。ほとんどがシニアの夫婦or女性二人組だ。
朝護孫子寺・本堂
信貴山の中腹にある「朝護孫子寺」に向かう。
用明天皇2年(587)、聖徳太子によって創建された。平安時代以降は武人の信仰を集めた寺である。戦国時代には松永久秀が信貴山城を築いたが、 織田信長の攻撃を受けた久秀は自害し寺も兵火で焼亡した。その後、豊臣秀頼によって再興されることになる。
標高437mの信貴山中腹に位置し、福徳開運の毘沙門天として今なお庶民信仰が篤い。
信貴山の起こりは、太子が寅の年の寅の日、寅の刻に現れた毘沙門天を感得し祀ったことという言い伝えによるもので、境内の至る所で張り子のトラを 見ることができる。トラはこの寺の守護神でシンボルとなっている。
山腹にある広い境内には本堂の他、護摩堂、三重塔など数十棟の堂宇が立ち並ぶ。本堂から見渡す奈良盆地の眺めは絶景。(なら旅ネットHPより)

バスの駐車場集合で約1時間の自由散策となる。
地図をもらうが、信貴山の山上に向かって広い敷地の中に数々の寺院が点在していてその広さに驚く。
境内の坂道を上って行くと真っ赤に染まった紅葉が出迎えてくれる。今年の紅葉は赤が美しく映える。石畳を上て行くと「仁王門」が建ち、その横の紅葉も赤く 美しい。
古くて品格のある「仁王門」をくぐって山上への境内の石畳を上って行く。
真っ赤な紅葉
仁王門と紅葉
仁王門

参道の両側には石灯篭が立ち並び、緩やかな坂道を上って行く。
目の前に有名な「大寅のモニュメント」が迎えてくれる。聖徳太子が寅の年の寅の日、寅の刻に現れた毘沙門天を感得し祀ったこと由来する張り子の寅を設置 しているのだ。タイガースファンが毎年必勝祈願をすることでも有名だ。
その横には「可愛い小寅」のモニュメントもあり、寅を象徴するお寺だと認識する。
石灯篭の参詣道
大寅のモニュメント
可愛い小寅

参道の周辺や山の紅葉を楽しみながら進むと「聖徳太子像」が祀られている。始祖の馬上の像を見上げ「信貴山・朝護孫子寺」に朝敵・物部氏討伐の戦勝を 祈願されたことを改めて思い起こす。
さらに進むと紅葉の色合いが深くなり、信貴山の紅葉を楽しみながら「本堂」に向かう。
参道の紅葉
聖徳太子像
信貴山の紅葉

境内が広く各寺院を廻れないので、高台に建つ「本堂」に向かうことにする。
石畳を上って振り返ると参道を覆うように紅葉が映えている。時々、振り返って見るのも違った光景が出会えるのだと想い出す。 赤い「毘沙門天王」の幟のある参道も趣きがあり、紅葉と対比しながら上って行く。
木立の先の紅葉も美しい。緑・赤・黄と奥深い景観を写すが、人間の眼で見るように写せないのは腕のせいだろうか。
参道から下を見る
赤い幟の参道
木立のの中の紅葉

参道から山の上を眺めると「三重塔」と「地蔵尊」が望まれ、長い階段を上って「本堂」に向かう。
「本堂」には「毘沙門天王」が祀られ参拝する。「戒壇めぐり」もあるが、時間的に無理なので諦めるが、舞台から大和平野が望まれ霞の先に 家屋も見られ、高い所だと認識する。
読経の音を聞きながら下山していく。信者の参拝者も多く、各寺院毎に読経がマイク越しに大きく響き、信貴山が信仰の山であることを再認識し、 下の大門池に架かる橋の欄干にも「寅の絵」が飾られている。
信貴山の紅葉・信仰・寅等を体感し、1時間の散策を終える。
三重塔と地蔵
本堂
大和平野の眺め 橋の欄干

バスは食事処の橿原市の「かに道楽」に向かう。
生ズワイガニ
かに尽くし会席
奈良盆地の中を進む。所々に紅葉した木々や黄色くなった銀杏の木を車窓から楽しむ。
橿原市の「かに道楽」に着くと玄関の水槽には「生ズワイガニ」が迎えてくれる。
和室の広間のテーブルに座ると「かに尽くし会席」が始まる。 先程見た「生ズワイガニ」の足や腹の刺身始まり、グラタン・天婦羅・酢の物・茶わん蒸し・カニ釜飯等々と 順番に運ばれてくる。
ビールで乾杯し、美味しくカニ料理を楽しむ。奈良盆地で、カニ料理を食べるとは思わなかった。
食後のデザートをいただき、満足して次の行程に進む。。奈良公園の奈良ホテル向かいにある「なら和ごみ館」 への途中でも車窓から奈良の紅葉を眺め、その色付きを楽しむ。
「なら和ごみ館」に到着し、中に入るが、観光客で溢れ、買い物をするのも難しい状態で早々に外に出て近くの奈良ホテルや 奈良公園の散策をする。奈良公園に向かうと遥か向こうに「興福寺の五重塔」が眺められ奈良の原風景を楽しんだ。 奈良ホテルの周辺には見事な紅葉が見られ美しい。道路の反対側の公園には、鹿の群れが見られ、奈良そのものだ。
なら和ごみ館
五重塔
奈良公園の紅葉 奈良公園の鹿

奈良から京都・嵐山にバスは進む。この辺りの交通網は余り知らなかったが、高速道路網が数多く整備され便利になっているのに驚く。 京都市内は地道で進み、15時25分に嵐山・渡月橋近くの駐車場に到着する。
夕暮れが迫る中、短時間だが自由散策時間となり、嵐山付近を散策する。昼間には何度も訪れているが、この夕暮れの訪問は初めてで、 渡月橋もまだ多くの観光客が通行している。コロナ前に訪れた時には、交通制限もあり驚いたが、それに近い観光客に驚く。
市街地に向かうと外国人も含めたくさんの観光客が散策している。着物姿も多く、少し寒そうだ。観光客は7割方戻ってきているのではと。 少し住宅地に入ると塀越しに紅葉が見られ、薄暗いので鮮やかではないが、赤色が映えている。
嵐電・嵐山駅に向かうと混雑していて、奥の方に向かえない位だ。奥には、色とりどりの「友禅染の林」がライトに映え 見事な色彩の林になっている。京都らしい展示に拍手だ。
渡月橋 嵐山市街
嵐山の紅葉
友禅の林

全員歩いてトロッコ嵯峨野駅に向かう。駅舎に入ると構内は満員だ。トロッコ列車は全て指定席なので、満席となっている。次の列車も満席と 人気の高さがよく分かる。個人で乗ろうとしても難しい理由が分かった。
トロッコ列車のディーゼルしゃを写して、窓が開いている客車に乗る。
トロッコ列車のディーゼル車
照明を消した客車
満員列車は駅員に送られて発車し、しばらくすると客車の照明が消され、保津川沿いをライトアップに備えて進行する。
嵯峨野観光鉄道は、JR山陰線の複線化によって使われなくなった線路の観光利用を目的として、平成2年(1990)、 社長以下スタッフわずか9名で発足しました。
もともとこの保津川渓谷沿いのルートは、渓流や奇岩など自然の創りだす素晴らしい 景観を車窓から楽しめる路線として知る人ぞ知る名所でしたが、観光資源として特に注目されていたわけでもありませんでした。
そこに観光列車を走らせるということ自体、賛否両論がある中、事業はスタートしました。
廃線後しばらく放置されていたため、レールは錆び、枕木は腐り、路肩は崩れて草が生い茂るという荒れ放題。 スタッフ全員が「本当に列車を走らせられるのか」と呆然としました。ですが、たった9名で、ではなく9名だからこそ 、大企業にはない強いチームワークが生まれ、沿線整備と企画・営業活動にスタッフ一丸となって取り組みました。(嵯峨野鉄道HPより)

車掌の軽妙な案内を楽しみながら、保津川沿いを進むと真っ暗な川の対岸に高級ホテル(星野リゾート)の灯りが見え、少し進むと川沿いの木々のライトアップ が始まる。列車のスピードは落としているが、小生のカメラではなかなか上手く写せないのは残念だ。しかし、幻想的な紅葉の彩を眺めながらの 観光列車は大満足だ。
保津川対岸のホテルの灯
ライトアップされた紅葉
列車のスピードアップ時の紅葉

紅葉が目立つ所では、列車のスピードを緩めたり、停車したりと乗客の望みを汲んだ運転に、嵯峨野電鉄のやさしさを感じる。また、今年から実施した 対岸の岩肌等のライトアップは赤く染まり、水面との対比も美しく、昼間にも眺めたい気持ちにさせる。
途中のトロッコ保津峡駅には、両側にイルミネーションが点灯して、ライトアップとは違った光の工夫が楽しめ、社員の方々の努力に感謝する。少人数の 社員の努力が大観光資源となったことに敬意を表する次第だ。
窓の開いた列車だが、余り寒さも感じず、両側のライトアップの幻想的な景観を楽しんでいると亀山駅に到着する。
停車時のライトアップ
対岸のライトアップ
保津峡駅のイルミネーション

ツァーメンバーもライトアップ列車の余韻を残して、回送されていたいたバスで高槻に向かう。高速道路に乗ると高槻ICまでは20分余りで到着する。 そのまま帰宅し、軽く夕食を食べながら有意義だったバス旅行を回想する。

このHPを作成している間にサッカーのワールドカップが始まった。初戦はドイツとの試合で、引き分けで良いと思っていたが、見事2-1で勝利し、 日本中が歓喜に沸いた。昨夜、勝たねばならないコスタリカ戦に0-1で敗れ、ベスト16への道は厳しくなった。
ドイツに勝ったのだから、スペインにも勝ち、新しい夢を実現させてもらいたいものだ。頑張れ 日本 ! !





    
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