「兵庫陶芸美術館鑑賞と丹波篠山散策」



◎ 「兵庫陶芸美術館鑑賞と丹波篠山散策」(2022.11.26. 10.0km.)

「出雲街道」を踏破してから3年半も経った。その間、コロナ騒動や各人の都合で集まることが少なかったが、O君の発案で、丹波篠山周辺の 散策をすることになった。「出雲街道」のメンバーO君・M君・Sさんに加え、先日「石切温泉の三二同窓会」のメンバーA君も参加することになった。
「兵庫陶芸美術館」の工芸品を鑑賞した後、丹波篠山を散策することにし、大阪駅・尼崎駅・川西池田駅で指定列車の前から2両目・前方ドア付近で 集合することにする。
8時20分大阪駅待ち合わせん合わせ、7時過ぎに家を出て、新快速で大阪駅へ。山中渓から来るM君と合流し、尼崎駅へ。そこでA君・O君と合流し、篠山口行の 列車に乗車する。川西池田駅でSさんが乗車し、全員集合となる。
相野駅で降り、バスで「兵庫陶芸美術館」に向かう。途中の山々は紅葉が美しく、「丹波焼」の窯元が点在する田舎の風景が続き、 都会から離れたやすらぎを感じる。
今回は「丹波焼」の他に北澤美術館所蔵の「ルネ・ラリック制作のアール・デコのグラス」の展示かあり、美しいガラス芸術が鑑賞できるそうだ。
「兵庫陶芸美術館」は、全県的な陶芸文化の振興を図るとともに、陶磁器を通した人々の交流を深めることを目的とし、 古陶磁や現代陶芸の展示や次世代の陶芸文化を担う人材の養成、陶芸文化講座等の創作・学習事業を行ない、地域の文化資源や豊かな自然環境をいかした エコミュージアム的環境を創出することを目指しています。
兵庫陶芸美術館
ルネ・ラリック展
ガラスを素材としたエレガントな作品の数々で、アール・デコの新時代を切り開いたフランス生まれのルネ・ラリック(1860-1945)は、 ガラスの透明性を活かした新鮮なデザインと、鋳型を駆使した独自の製法によって、芸術性と実用性を兼ね備えた作品は、1925年にパリで開催された 博覧会の名称に由来する新しいデザイン様式「アール・デコ」を象徴する存在となり、ラリックはフランスを代表するガラス工芸家として知られるように なりました。自然や神話の世界をモティーフに取り入れた優雅な作風には、「生きる悦び」を追い求めるフランス装飾芸術の精神「ラール・ド・ヴィーヴル (生活の芸術)」が豊かに受け継がれ、今、なお多くの人々を惹きつけてやみません。
 本展では、世界屈指のガラス・コレクションを有する北澤美術館所蔵のルネ・ラリック作品より、アール・デコの時代を代表する名品を厳選し、 その全体像を、時代を追ってご紹介します。華やかで洗練された20世紀初頭のモダンな生活様式を彩ったラリックの美しき「モダン・エレガンス」の 世界をどうぞお楽しみ下さい。(兵庫陶芸美術館HPより)

自然に溶け込むように瀟洒な「兵庫陶芸美術館」が建っている。予備知識もなかったので、何故この辺鄙な場所にこの美術館が建っているのか分からなかったが、 この辺りは「丹波焼」の窯元がたくさんあり、その作品の収集家であった全但バス株式会社社長の田中寛氏の収蔵品を柱として設立されたと知り「丹波焼」の 展示も多くあったのだ。
今回は北澤美術館所蔵のモダンなガラス美術品の特別展示があり、ガラスと陶器の両作品を鑑賞する。
門外漢の小生にとっては、全てが素晴らしい作品と思われるので、その一部を紹介する。


画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

「丹波焼」は鎌倉時代からの壷類も展示されており、その歴史の古さに驚く。


渡り廊下の窓からの景色が額縁のように美しかったのでパチリと。鑑賞を終えて美術館周辺の紅葉や周辺の山々の紅葉を観ながら バスを待ち、相野駅に戻る。
額縁のような景観
紅葉
山々の紅葉

相野駅前でたこ焼きの軽い昼食を取り、福知山線で篠山口駅に向かう。バスの連絡も良く、篠山城址近くの二階町まで行き、 丹波篠山の散策をスタートする。
篠山城址に向かう途中、旧篠山町役場を改修した「大正ロマン館」が建ち、地元の特産品や土産物を売っている。観光案内所でマップを 入手し、少し進むと「伊能忠敬笹山領測量の道」の標識が立っている。「旧街道・日本縦断」紀行時、時々見かけた伊能忠敬の足跡を記す標識が この篠山にも訪れていたことが分かり、彼の偉大さを再認識する。
篠山城の堀を渡って入城する。
大正ロマン館
伊能忠敬笹山領測量の道の標識
篠山城の堀

強固な城壁の間を進み「篠山城址」に入って行く。
篠山城址の城門
石畳を上って行くと質素な城門が迎えてくれる。木組みだけの城門には初めて見た感じで驚く。
関ヶ原の合戦後、篠山領は前田茂勝、ついで松井松平康重が封じられ丹波八上城に拠っていました。
大坂城の豊臣秀頼の存在を警戒する 徳川家康は、慶長14年(1609)、浅野幸長・蜂須賀至鎮・加藤嘉明・ 福島正則ら豊臣恩顧の大名を動員して新たに篠山城を築いたのです。
いわゆる天下普請とよばれるもので、 総奉行は池田輝政、縄張りは築城の名手藤堂高虎が手がけました。
15ヶ国、20の大名の夫役、 総勢8万人の労力による大工事で、わずか6ヶ月という短期間で完成しました。
財団法人日本城郭協会が選定した「日本100名城」にも選ばれています。(ウイズささやまHPより)

石畳の先に立派な「大書院」が建っている。篠山城は堀や城壁が強固なため、天守閣を建てずこの大書院が政の中心となっていたそうだ。
大書院の横を廻って進むと広い「三の丸跡」の広場に出る。地面には、存在当時の建物の名称が記されているので、よく分かる。
強固な城壁
大書院
三の丸跡

城内の北側に茂みがあるので向かうと城主であった青山氏わ祀る「青山神社」が鎮座し、その奥には天守閣に代わる「天守台」跡があり、 そこからの眺めは、堀がありその先には篠山城下町が見渡せる。
徳川家康が豊臣家への警戒のため築城した城の立地条件の良さを感じることが出来る。
青山神社
天守台跡
篠山城下の眺め

篠山城内の見学を終え、大手門前の広場に戻ると小型バスが停まっている。観光案内バスのようなので、運転手に尋ねると市内循環観光バスで無料だと。 それは有難いと紅葉が美しいとされる「王地山公園」まで乗車する。途中の街並みは帰路に見学することにするので有難い。,br> バスは狭い街並みを縫って「王地山公園」まで進む。途中の古い街並みは帰路に見物するので、興味深く眺めながら楽しむ。 「王地山公園」には「稲荷神社」が祀られており、山頂まで石段が続いている。これはパスして、山沿いの紅葉を愛でながら眺める。
市内循環観光バス
王地山公園・稲荷神社
王地山公園の紅葉

先程、バスで見物した「河原町妻入商家群」の街並みを味わいながら進む。1620年頃から建てられた商家が並び、畳店・陶磁器店や古くから続く雑貨店が 立ち並ぶ街並みは素晴らしい。
古い商家は伝統的な白壁や格子が味わいを残している。 食品を売る店で、名物の黒豆パンを買い、コンニャクの田楽があったので公園で一息入れながら美味しくいただく。
街角には、街並みに合った「木製の道標」が設置されており、昔の香りを残しているのは嬉しい。
河原町妻入商家群の街並み
白壁と格子の商家
古い商家 木製の道標

商家の街並みを抜け、大きな家の庭の紅葉を眺めながら進むと篠山城の堀と出会う。枯れた蓮の茎が群生している堀の周りを進み、街中に出る。
篠山の造り酒屋で有名な「鳳鳴酒造」に立ち寄り、新酒の試飲を楽しみ、酒蔵見物をする。地方都市の酒造メーカーの酒蔵見物と試飲は大いに楽しみにしている 所だ。辛口のお酒を記念に購入する。
民家の紅葉
篠山城堀の蓮
鳳鳴酒造 酒蔵見学

昼食を満足に食べていないので、食事処を探すが、観光地なのに昼食時を過ぎると休憩になる店ばかりで、食事処が見つからず、バス停近くにある 「歴史美術館」の門構えを確認して、探索した結果、やっとのことで韓国料理の店を見付け食事とする。
ビールで乾杯し、美術館の鑑賞・篠山城址の見学と充実した旅を想い出しながら、韓国料理のつまみを楽しみ懇談する。バスの時刻を見計らって店を出て バスで篠山口駅に進み、福知山線で帰阪する。
川西能勢口、大阪駅で皆さんとお別れして満足した気分で帰宅する。帰宅して「鳳鳴」を開封し、お正月のお屠蘇をゲットしたことに満足する。
歴史美術館
食事処
鳳鳴酒造・鳳鳴

「出雲街道」を歩いて以来のメンバーに加えA君も参加しての高尚な美術館での陶芸・丹波焼の鑑賞、丹波篠山の散策は、紅葉の時期でもあり、有意義で 楽しい紀行だった。
なかなか、昔の仲間との散策はタイミングが難しいが、来春にはこのメンバー歓談する約束ができたのは嬉しいことだ。元気で新年を迎え、 再会を楽しみたいものだ。





    
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