○ 「伊勢路 No2」見聞録 

2.外城田〜栃原・三瀬谷〜滝原
 2004.01.04 9:30〜16:30 晴れ時々曇り


新年を迎え、新たな気持で紀行を続けて行きたい。

今回は前回の続きを歩こうと年末から計画していた。「伊勢路」初めての峠である「女鬼峠」と 「三瀬坂峠」を越えて「滝原宮」に参拝する予定だ。ただ国道筋が多いので上手くJRを活用しようと検討を 加えた。

前回の到着駅「田丸」から県道を進み、「女鬼峠」を越え、JR「栃原」まで行った後、国道歩きを避けて 「栃原」から「三瀬谷」までJRに乗車し、「三瀬坂峠」越え、「滝原宮」参拝するコースとした。 天気予報では好天の見通しなので実行に移す。

「青春18きっぷ」期間中なのでこれを活用すべく、前回と同じく高槻発 5:24 で出発。寒いが雪の心配は なさそうで、草津・柘植・亀山で乗り換え進む。休日なので通学客はなくがら空き状態でウトウト。 亀山からは伊勢参りに「青春18きっぷ」を使った年配の方も多くなる。

「外城田駅」

「農道」


計画時ダイヤについては前回通りと考えていたが、今日は休日ダイヤで「多岐」での停車が特急・快速待ちで 30分以上あるロスに気が付き、急遽、「田丸」から県道を歩くのを変更し、一つ手前のJR「外城田」から 進むことにする。

9:30 無人の「外城田」駅から広々とした農道を進み、田丸からの県道の交差点を目指す。風はきついが 冷たくなく梅林を見ながら快調に歩を進める。栃原からのJRの時間があるので、30分の待ち合わせ時間を カバーするのにショートカットした判断は良かった。

県道との交差点から原の集落に進むと右側に「巡礼道引観世音石仏庵」の祠があり石仏が祀られている。 国道を外れて古道の「道しるべ」に従って野中の集落に入る。

「巡礼道引観世音堂」

「石仏庵」 ご詠歌→

「道しるべ」


古道の三叉路の正面に「栄昌寺」があり、正面の両側に 江戸中期作の「石燈篭」と「辻地蔵」が立ち、境内には大名行列で土下座中眠ってしまい切られた旅人を弔う 「眠り地蔵」が祀られている。
すぐ横の道角に「和歌山別街道」と「熊野街道」の分岐点となる大きな 「道しるべ」が立っている。

「栄昌寺」 説明→

「眠り地蔵」

「辻地蔵」

「道しるべ」 説明→


成川に至る古道は野道が拡幅されているが、白菜畑を縫って歩くと「成川大師堂」が古い街並みの中に佇み、 栃ケ池を過ぎ、「女鬼峠」への「道しるべ」に導かれ、「女鬼峠入口」に到達する。
高速道路のガードを くぐると「伊勢路」初めての峠道が続く。久し振りに緩やかな峠道をサクサクと云う落葉を踏む音を楽しみながら 進む。
岩盤の上の峠道には荷車の轍が残っており、当時の道中が偲ばれる。頂上付近は岩盤を「切り通し」た工法で 作られており、当時の土木工事としては困難を極めたらしい。 頂上から少し下った所に「如意輪観音」の祠があり小休止する。

「成川太師堂」 説明→

「女鬼峠入口」

「落葉の峠道」


「荷車の轍跡」

「切り通しの峠道」 説明→

「如意輪観音」 説明→


木立の間から紀州の山並みを望みながら快調に下る。
「相鹿瀬寺跡」の表示を過ぎると茶畑の広がる集落に至り、「伊勢路」最初の「女鬼峠」越えが終わる。 思ったより低い峠道で旅人も平坦な道からのアクセントになったのでは・・・・。

この辺りから栃原まで街道沿いには「大台茶」「伊勢茶」と呼ばれる茶畑が広がっており、新茶の季節は きっと青々と美しいだろうと想像する。
「道しるべ」に導かれ車の少ない県道を淡々と進む。「地蔵さん」や 「浄保法師五輪塔」を見ながら、「宮川」沿いに気持ち良い陽射しを浴びながらノンビリと。ただ、栃原発の JRの時間を気にしながら。

「茶畑」

「道端の地蔵さん」 説明→

「浄保法師五輪塔」 説明→


県道から少し脇道に入った所に「柳原観音千福寺(手引観音)」が初詣の参拝者と露天商で賑わっている。 お参りを済まし境内で小休止。
丁度12時で栃原発のJRが 13:32 なので間に合いそうだが、昼食は到着してから しようと県道を進む。栃原の集落に入ると各家には伊勢地方独特の「〆飾り」が飾られ、製茶工場・商店が たくさんある。
13:05「栃原駅」に到着し、無人駅の日溜りで、前回の教訓から高槻で買って来たおにぎりの 昼食を食べる。

「柳原観音千福寺」

「伊勢の〆飾り」

「栃原駅」


13:32発のワンマン列車で二駅先の「三瀬谷」まで乗る。この間の古道はJR・R42沿いで、途中史跡もあるようだが 約17kmの歩行を省略する。
古道は下三瀬付近で宮川を「三瀬の渡し」で渡り、「三瀬坂峠」に行くが、「三瀬谷」駅 から戻って「三瀬の渡し跡」を目指す。

「三瀬谷」着 13:48。宮川を古い「船木橋」(有形文化財とか)で渡り、建設中の高速道路を見上げながら県道を 宮川沿いに戻ると「多岐原神社」が川岸近くに祀られている。
白木の素朴な神社で宮内庁所管となっているのには 驚いた。後で行く「滝原宮」と同じ「たきはら」なのは「伊勢神宮・内宮」の別宮・摂社とのこと。
神社にお参りし、川に下ると静かに流れる宮川の「三瀬の渡し跡」になるが表示もなくこの辺りと想像する。

「三瀬谷駅」

「多岐原神社」

「三瀬の渡し跡」


県道に戻り少し行くと「三瀬坂峠入口・道しるべ」が上り口を示し、峠への歩を進める。
「女鬼峠」に比べると 坂は急だが「中辺路」の峠と比べると緩やかな快調な坂道だ。少し曇って来たので杉木立が薄暗く感じる。
頂上には「お地蔵さん」が祀られている。少し汗ばんだので休憩する。
峠の下り道は夕日が輝き、木立からの木漏れ日がきれいだ。下った所に溜池があり、風がないので「ミラー池」の 状態になっている。山の木々が池に写ってなかなかのものだ。

「三瀬坂峠入口」

「峠道」

「峠のお地蔵さん」

「ミラー池」



R42を渡り、道なりに歩くと再び国道を渡り、里集会所を通って「滝原宮」に向う。大きな神社だ。神社の横から 入口に向う外壁も長く延び、やっと正面の鳥居に着く。
前は屋台がたくさん出ていて参拝者も多い。境内も広く 「内宮」と同じく「御手洗場」もあり、大杉の参道を進む。
「内宮」の別宮である「瀧原宮」「瀧原ならび宮」 の社にお参りする。朱印帳に記帳してもらい少し暮れかかって来た神宮を後にする。

「瀧原宮・鳥居」

「瀧原宮」

「瀧原ならび宮」


「滝原の街並み」

「滝原駅」


滝原の集落の街並みは落ち着き、古い屋敷が続く。国道を渡り「滝原駅」に向う。
1時間に一本なので食事も したいが、どこも開いていないので次の列車に乗ることとする。16:30 に駅に着き、ビールでもと探すが 何もなく諦める。

16:43発のワンマンカーで多気まで戻り、すぐ乗り換える。お腹がすいたので、松坂で降り 駅前の焼肉屋に入り、ホルモン・バラで今年初めての紀行を祝って祝杯。
次の列車で亀山・柘植・草津で乗り換えながら、ウトウトしながら 21:30に帰宅した。

本日の歩数は 41000歩。思ったより歩いているが疲れはない。平坦な道ばかりでも疲れるが、適当に小高い峠道が アクセントで疲れが少なかったのだろう。
「伊勢路」初めての「女鬼峠」「三瀬坂峠」近辺の行程を教えて いただいた「東紀州地域活性化事業推進協議会」のガイドブックに感謝!!
次からは一般のガイドブックにもあるコースなので上手くJRを利用しながら進めたい。







    
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