○ 「伊勢路 No8」見聞録 

8.熊野市〜浜街道〜速玉大社〜新宮
 2004.09.09 12:30〜15:00 晴れ

台風16号、18号と連続上陸し、なかなかすっきりとした天候にならなかった。又、地震が熊野灘沖に 頻発し、南海地震の前兆かと心配するのと重なり、紀行のタイミングが延び延びとなった。
「青春18きっぷ」の期間も終わるので、最後の1枚を使って前回の「花の窟」から「七里御浜」の 一部を歩き、熊野川を渡り「速玉大社」参拝と「伊勢路」の「浜街道ルート」の踏破を実現する こととする。「伊勢路」のもう一つのルート「本宮道」との分岐点も確認し、次のステップに つなげたい。

往復の時間が長くなるために実質歩行する時間が短く、ポイントを絞って歩くことにし、「浜街道」 ルートの三重県の歩行が完了するので、この機会に昔やってみたいと思っていた「紀伊半島一周」に トライすることとした。(詳細は「青春18きっぷ」の旅行記に記載したい)

毎度のことながら高槻発 5:24 で出発する。この間は薄明るかった出発時もまだ暗い。秋の訪れが もうそこまで来ているのが実感する。虫の声を聞きながら自転車で駅まで。
コンビニでおにぎりと新聞を買い、ガラガラの電車に。京都を過ぎる頃から明るくなって来た。 草津発 6:15に乗る。昨日のプロ野球合併問題の新聞記事を読みながら・・・経営側は何を考えて いるのだ・・と怒りながら亀山で乗り換え。 接続の 7:12 発の亀山行きは新学期が始まり通学客で満杯で亀山で乗り換え多気へ。 多気で約30分の時間待ち。

9:32発の紀勢線は前回は休日だったので混んでいたが、今日はガラガラで4人席を独占利用して 景色を見ながら、居眠りをしながら・・・・。車窓から刈り取りの終わった田圃の畦道にたくさんの 彼岸花が咲いている。伊勢では季節はもう秋なのだ。
紀伊長島で30分弱の待ち時間。ホームでブラブラする。 海側の席に変わり景色と今までの行程を振り返りながら進む。峠を越えた所はほとんどトンネルで その時の情景と汗を思い出しながら、トンネルの合間に現れる熊野灘の青い海を楽しむ。

12:27に熊野市着。本来は次の有井まで行きたいが、出発が13:08と約40分も待つことになるので下車し 、駅の売店で昼食用の名物「さんま寿司」を買い、前回乗ったバスに乗るべく停留所に行く。 12:33発のバスで「獅子岩」「花の窟」を過ぎ、有馬で下車。有井駅方向に向かい、地図を頼りに 「伊勢路」の「浜街道」と「本宮道」の分岐点である「立石の道標」を探す。 お店の人に聞きやっと発見。
道角の「立石の道標」には「右はほんぐう、左はじゅんれい道」と書かれ、「本宮大社」へ行く人と 「那智大社」に行く人の重要な道標だ。「本宮道」は北に向かい「横垣峠・風伝峠」を越え、熊野川を 渡って、昨年歩いた「小雲取越え」の古道に合流し、「本宮大社」に進む、現在のR311に沿った古道で 次の機会にトライしたい。

今回は「七里御浜」を歩く「浜街道」で「速玉大社」を目指す。
R42を渡り防風林の松林を抜けると防波堤越しに熊野灘の水平線が180度の視界に現れる。この間の 台風時は荒れ狂っていた海原も今は静かに岸辺に波を打ち寄せている。

「熊野市駅」

「立石の道標」 説明→

「熊野灘」


防波堤の下の松の木陰で「さんま寿司」の昼食にする。量は物足りないが美味い。一息入れで海岸に 下りて砂浜を歩く。「七里御浜」と云われる位20数kmの砂浜が続き、熊野灘の白波が打ち寄せる 雄大な景色だ。潮風を全身で堪能しながら歩くと足跡がはっきりと残る。しかし、歩き難いので 次の上り階段で防波堤に上り堤防の上を歩く。

「さんま寿司」

「七里御浜」

「砂浜の足跡」


堤防の上の道から防風林の松林の道を歩き、バスの停留所を探すべく国道を歩くと「有馬一里塚」の 史跡後の標識があり、横に丁塚の停留所がある。計画では3駅先の神志山まで歩こうと思っていたが もうすぐ予定のバスが来るのでここから乗ることにする。
R42を海岸線を見ながら西に進む。「七里御浜」は延々と続き、これを全て歩くと26km、9時間かかる とのことだ。

やがて熊野川が見えて来たので、成川の停留所で下車し、熊野川を渡る。三重県から和歌山県に 来たのだ。昨年末に「伊勢神宮」を出発して・・・・。先日の台風時には濁流が荒れ狂っている 状態をTVで見たが、橋の下には静かな川が流れている。

「防風林の道」

「有馬一里塚跡」 説明→

「熊野川」


和歌山県・新宮市の道路標識を見て、いよいよ県境を越えた。「伊勢路・浜街道ルート」を踏破した 記念とお礼に「速玉大社」に参拝する。昨年11月に参拝して以来だ。「朱印帳」に記帳してもらい 時間も無いので急いで新宮駅に向かう。

「県境標識」

「速玉大社」

「新宮駅」


駅前の食堂でビールで乾杯し、和歌山に向かう列車は乗り継ぎ時間が少ないので 腹こしらえをする。 駅の売店で飲み物・つまみを購入して、15:26発の田辺行きに乗る。
海側の席に座り、以前に歩いたコースをチェックしながら、思い出しながら那智へ。温泉に入った 場所を確認。この辺りから「青春18きっぷ」利用のシルバーの方が増える。白浜からも。
田辺で短時間で乗り換え、御坊・和歌山であわただしく乗り換えて快速で大阪経由高槻へ。家には 22時過ぎに到着する。今日の歩行は15000歩だった。

今回の歩行は短時間だったが、昨年末の「伊勢神宮」出発から8回・9日間の行程で「速玉神社」 までの「浜街道ルート」を踏破出来た。 「紀伊路・中辺路」の完全歩行踏破ではなく、所期の計画通り国道筋の歩行は避け、JR・バスを 活用しての紀行だったが、主要な峠は全て踏破したのは評価出来る。
まだ「本宮大社」への「本宮道ルート」は今日の「立石の道標」から進まねばならないが、第一段階 を完了出来た。感謝!!

今回、「青春18きっぷ」を使っての紀伊半島一周を実施した。これは「鉄道少年」の目線で 「旅行記・青春18きっぷ」で記載したい。


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9/12、天王寺の大阪市立美術館で『吉野・熊野・高野の名宝「祈りの道」』展覧会を見て来た。 世界遺産登録記念としてのイベントで入場者の多さにはびっくりする。
仏像・絵図・書籍・経文等々の国宝・重要文化財が展示されており、今まで知らなかったことも 理解出来た。小生は「熊野古道」の歩行中心だが、周辺の奥は深い!!
4.6mの「蔵王権現立像」の大きさには圧倒され、VTR、三次元映像で古道・寺院等を堪能した。







    
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