[観音道」[志古〜本宮大社]


○ 「伊勢路 No11」見聞録 

10-1.波田須〜観音道〜大泊〜新宮(泊)
 2005.08.18 12:20〜14:45 晴れ

前回「本宮道」の三重県側を踏破して熊野川の「楊枝渡し跡」まで行った。後は対岸の志古から 万才峠を越えて「中辺路」踏破の最終段階に進んだ「小雲取越え」の合流点に到達し、「本宮大社」へと 歩めば「伊勢路」の踏破となる。

この行程の詳細なガイドがないので、「伊勢路」スタート時にいただいた「名所図絵・熊野古道」を参考に 進むことにする。熊野川町役場に道しるべの有無等問い合わせ、歩行時間を聞いていた。
ただ、未知な点もあるので安全に進むべく、「伊勢路」の峠道で通っていなかった「観音道」を 踏破した後、新宮で泊り、翌日この行程を極めようと計画した。

ダイヤ変更でいつもより早い高槻発 5:03 で出発する。京都で乗り換え、草津に向かう。 草津発 6:15に乗り、柘植で乗り換え、接続の 7:12 発の亀山行きで亀山で乗り換え多気へ。 多気で約30分の時間待ちの間に弁当を購入する。

9:32発の紀勢線は「青春18きっぷ」の学生が多く乗っているが、4人席を独占利用して景色を見たり 居眠りをしながら・・・・。
紀伊長島で30分弱の待ち時間を経て、久し振りの「伊勢路」の景色を見ながら弁当を食べ、12:20に 波田須着。

昨年8月に歩いた時は海側の「大吹峠」を歩いて大泊に行ったが、今回は山側の「観音道」を大泊まで 歩き、ガイドブックに紹介されている全ての峠道を踏破する。
前回は波田須駅から左に進んだが、今回は「道しるべ」に沿って右に進み、不老不死の仙薬を求めて 中国からやって来た「徐福」伝説の地「徐福宮」に向かう。ハマカンゾウの黄色い花を見て、坂道を上ると 穏やかな波田須の海がJRの線路越しに眺められる。

「波田須駅」 案内板→

「ハマカンゾウの花」

「波田須の海」


海を望みながら上ると小さな森に赤い「徐福宮」の鳥居が見え、参拝する。「徐福」伝説は紀州の 海岸線の方々に存在する。横には大きなお墓が祀られている。少し涼を取る
元の道を戻り、「波田須神社」に向かう。見晴しの良い高台の神社の鳥居の下で、静かな海を写生して おられる。涼しい木陰で絵筆を動かしておられる姿は涼しげだ。「波田須神社」に参拝し、鎌倉時代に 作られた「石畳」を上る。なかなか立派な「石畳」だ。峠の頂まで上り、元来た道を下って「観音道」 に向かう。(13:00)

「徐福宮」 説明→

「波田須神社・鳥居」 本殿→

「鎌倉時代の石畳」


木の枝を形どった「道しるべ」からの展望を楽しんだ後、 陽射しの厳しいR311の舗装道路を進む。国道沿いの田圃が早くも「稲刈り」が行われていたのに驚く。 前回の「大吹峠」歩行時には気が付かなかった「観音道」への登り口に到着し、一息入れる。(13:15)
雑草が生茂って分かり難い道を分け入る。やがて地道の木陰の道になり快調に進む。所々に苔むした 石畳や石垣が迎えてくれる。水のない沢の木の橋を渡り、杉木立を抜けると峠の頂に到達する。 (13:45)

「観音道への登り口」

「木陰の道」

「観音道の頂」


木漏れ日の杉木立を気持ち良く下ると「泊観音の道しるべ」と「石仏」に出会い、「泊観音」 に向かう。「本殿」は改修中なのかブルーシートがかけられ殺風景だ。下りの案内板で本殿下の二体の地蔵 は「泊観音地蔵」と云われる江戸初期の遺産とか。(良く見ておけば・・・)
下りの「石畳」を進むと「観音堂」の横に「西国三十三所」の三十三番目の「石仏」が祀られている。

「泊観音の道しるべ」 →石仏

「泊観音」 説明→

「観音堂」 →石仏


全国に観音信仰が普及した江戸時代には「泊観音」にも観音講が生まれ、多くの信者から 「西国三十三所」の「石仏」が寄進され、「石畳」沿いに祀られている。
苔に覆われた「石畳」を滑らないよう慎重に下る。「西国三十三所」の石仏は輪郭が薄くなって いるが、個性ある表情をして見守ってくれる。やがて「石仏」が立ち並ぶ大泊の登り口に到着し、 一息入れる。(14:25)
「観音道」を歩き、ガイドブックに記載されている峠道を全て踏破したことになる!!

「石畳」 →石仏群

「木立の道」 石仏→

「大泊口の石仏」 →説明


大泊発16:18の列車で新宮に行く計画であったが、歩行時間を3時間半と見積もっていたのが、 2時間15分と予定より早かったので2時間近く早く到着した。前回休憩した大泊海岸に向かい、潮風を 楽しむ。海水浴客がたくさん楽しんでいる。
暑いので駅近くの店に氷の旗が立っているのに引かれ、かき氷を食べる。熱くなった身体には 心地良い。大泊駅に向かい、水道の生ぬるい水で顔を洗い汗を拭く。

「大泊の海」

「大泊駅」


16:18発の新宮行に乗るのだが、その前に逆方向に行く、15:42発の多岐行に乗り車内で涼み新鹿駅で 下車し、本来の新宮行に乗る。「青春18きっぷ」を使って涼を求めたことになる。
16:57に新宮に到着し、駅前のホテルにチェックインしシャワーで汗を流す。

ホテルの右前側にある居酒屋「まんまる」に入り、今日の歩行と明日の「伊勢路」踏破への乾杯をする。 水槽に魚が泳いでいるが、値段が安いので「かわはぎの刺身」を頼み、親父と話す。自分で釣って 来た魚中心で、ガンガラと呼ばれる黒バイ貝やお薦めの石垣タイの刺身を食べながら、「熊野古道」や 釣りの話をお客さんも交えて楽しむ。帰りに「すだち」かと思った「青い小みかん」をたくさん いただいて。感謝!!
本日の歩行は16000歩だった。 さあ、明日はいよいよ「伊勢路」踏破の日だ!!







    
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送