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「冬のイタリア」旅行記


○ 「フィレンツェ」 (1/22)

6:30のモーニングコール前に目覚め、薄暗い空を見上げると星が輝いている。今日は晴れのようだ。  
IBIS.NORD.HOTEL
6:30から 朝食が食べられるので、レストランに行く。生ハム・パン・カプチーノ・オレンジジュース・牛乳・果物と質素且つ豪華な 朝食を食べる。連泊なので荷物の整理もスーツケースに入れるだけで楽チンだ。

今日の予定は午前中フィレンツェ市内観光で、ウフイッツィ美術館の見学を含め市内の主要な所を観光し、昼食後 ピサの斜塔のオプショナル・ツアーか自由行動かの選択となる。ピサには前回に行ったので自由行動とする。
ホテルが郊外にあるので、市内から帰る時の道を確認するため、朝食後散歩を兼ねてバス停まで行く。 ホテルから10分位の大通りにあったが、そこまでは何もなく夜は真っ暗になるだろう。道を確認しながら ホテルに戻る。

フィレンツェはローマ時代からアルノー川沿いに紀元前1世紀頃から発展し、本格的に発展するのは12世紀に自治都市 となってからで、近隣のピサ、ルッカ、シエナ等と激しい勢力争いを演じた。  
朝日に輝くヴェッキオ橋
13世紀には法王派の中心都市となるとともに羊毛・皮製品の中心地にもなる。15世紀にはメディチ家の 勢力が伸び、ルネッサンス文化を開花させる。ミケランジェロ、ポッティチェリの名画・彫刻を見ることが出来るルネッサンス 文化の中心だ。

ウフイッツィ美術館見学の予約時間が9時なので、遅れないよう8時に出発する。フィレンツェ地域のバスなので 市内の中まで入れるそうだ。その他の地域のバスでは遠くから歩かねばならないとか。

アルノー川沿いで停車し、そこからウフイッツィ美術館まで歩いて行く途中、朝日に輝くヴェッキオ橋が望まれる。 古びた街中をシニョリーア広場に向かう。まだ時間が早いので8:45集合で少しの自由時間となり、 人影のない広場を巡る。
広場のヴェッキオ宮殿の前にはミケランジェロのダビテ像が雄々しくそびえている。本物はアカデミア美術館にあるが、 この広場と後で行くミケランジェロ広場にコピーが飾られている。他にも彫刻が広場に立ち、文化の香りが ただよう。
 
フィレンツェの街並み
街角からの大聖堂
シニョリーア広場のダビテ像
ヴェッキオ宮殿

9時前にウフイッツィ美術館に入場する。館内はカメラ・ビデオ禁止で、日本人の現地ガイドの説明を聞きながら 広い館内の主要な絵画・彫刻を鑑賞する。ルネッサンス絵画の殿堂と云われるように名画が飾られている。 ポッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」は華やかで見惚れる。レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」は遠近法も 用いられた絵画とか。
館内の撮影は禁止だが、窓からの撮影はOKとのことで、ヴェッキオ宮殿・大聖堂やヴェッキオ橋を高い位置から写す。 1.5時間程度の観賞だが、ルネッサンスの息吹を直に感じることが出来た。美術愛好家にとっては満足する 場所だろう。
外に出てアルノー川でボートを漕いでいたので見に行くが、スカル(一人乗り)しか見ることが出来なかった。 美術館に入場する時、両替商がPRに来ていた。サイト情報でもウフイッツィ美術館の出口近くに率の良い所が あるとのことを調べており、T山さんもローマよりここの方が率が良いとのことで探すと出口から左に 曲がった所にある。日本語の看板が出ていて「1万円・69EUR」と書かれている。144.9円なので関空 (145.5円)より少し率が良いので両替する。ヴェネツィアに比べると・・・。
 
ウフイッツィ美術館からの眺め
アルノー川のボート
日本語看板の両替商

シニョリーア広場を通り、街中に進む。石畳と重厚な石造りの建物が歴史の重みを感じさせる。狭い道から 馬車が走って来たのに驚く。石畳の街角を縫って大聖堂に向かう。ドゥオモ広場には日曜日で人が溢れ ている。日曜日の午前中は大聖堂には入場出来ないので、外からの見学となる。見事なドゥオモだ。

今回の旅行目的の一つに各都市の高い塔・クーポラ(丸屋根)に登ることを願っていたが、ミラノでは小生 のチョンボで、ヴェネツィアでは霧で実現出来なかった。現地ガイドに昼からクーポラに登れるかと尋ねるが、 日曜日はダメとのことで、次善策のドゥオモの横のジョットの鐘楼にトライすることにする。
大聖堂正面の装飾を眺め、横に立つサン・ジョバンニ洗礼堂はドゥオモより古い5世紀に作られた八角形の 珍しい造りで、扉の浮き彫り彫刻は素晴らしい。建物の造りと装飾・彫刻に歴史の息吹を感じる。 少し離れた所から見ると大聖堂とジョットの鐘楼がまだくっきりと青空になっていないが、美しい。
 
街中を走る馬車
大聖堂のクーポラ
サン・ジョバンニ洗礼堂
 
大聖堂正面の装飾 拡大
サン・ジョバンニ洗礼堂の扉 拡大
大聖堂とジョットの鐘楼

街中を歩き、迎えのバス乗場に行く。バスはフィレンツェの街を見下ろすミケランジェロ広場に向かう坂道を登る。 空が晴れ渡ったミケランジェロ広場に到着し、自由時間となる。素晴らしい見晴しだ。青空とフィレンッエの街の レンガ色の屋根が映える。大聖堂・ヴッキオ宮殿等々歩いて来た所が見渡せ、暖かくなって気持ちも 開放的になる。
広場には観光客目当ての露天が立ち並び、結構安く売っている。3体目のダビテ像が堂々とフィレンッエの 街を見下ろしている。
 
ミケランジェロ広場からの眺め
大聖堂を展望
広場のダビテ像

丘を降って、革製品専門店に案内される。フィレンツェは革製品が有名なので色々な品物が取り揃えて いるが、パス。
昼食のため市内に戻り、ウフイッツィ美術館の出口近くにあるレストランでフィットチーネ・ポーク蒸し・ジェラードを食べる。 大きなグラスワインは3EURと安い。
昼食後、ピサの斜塔へのオプショナル・ツアーの方と別れて自由行動となる。


自由行動となり大聖堂に向かう。大聖堂のクーポラには登れないので、隣に建つジョットの鐘楼に 登ることにする。鐘楼は82mで後期ゴシック期のジョットにより1334年に着工された。
414段の階段で鐘楼の頂上まで登ろうと6EURを支払い登り始める。狭い階段は結構急で速足で登ると 息が切れる。途中踊り場的に見晴し台があり、景色を眺めながら一息入れる。途中の小さい窓からも 大聖堂のクーポラが間近に臨まれる。迫力ある姿だ。
やっと頂上に登り切り周囲を眺めると最高の展望だ。 フィレンツェの市街地が眼下に見渡せ、ヴェッキオ宮殿やウフイッツィ美術館も眺め、ぐるっと廻ると目の前にクーポラの 堂々とした丸屋根が飛び込んで来る。ドゥオモの方が少し高いので見上げてレンガ色の丸屋根と青空の対比を 楽しむ。
少し汗をかいたので、空気が気持ち良い。大阪から来られた女性と話す。一人旅とのことだが、 旅慣れた感じの方だ。今回の旅行で一人旅の女性に何人かお会いした。大したものだ。
頂上の真ん中に吹き抜けがあり下がのぞける。高さが良く分かるが、余り気持ちの良いものではない。 降り時も窓や見晴し台で景色を楽しみながらゆっくりと下る。
 
ジョットの鐘楼からの眺め
ジョットの鐘楼からのクーポラ
窓から見るクーポラ
 
ジョットの鐘楼の階段
ジョットの鐘楼からクーポラを
途中の見晴し台から

下に降りて街を散策する。レプッブレカ広場ではメリーゴーランドが設けられ縁日のように賑やかで、ストリート 音楽家が音楽を奏でている。革製品の露店を冷やかして新市場のロッジアの猪の像を見に行く。前回の 旅行時にここで買い物をしたので、再訪問し猪の鼻を撫ぜてやる。
ヴェッキオ橋に行き、橋の上の貴金属店をウインド・ショッピングをする。金きら金に輝いている店が軒を並べて 街中とは違った雰囲気だ。
 
ストリート音楽家
新市場のロッジアの猪の像
ヴェッキオ橋の貴金属店

歩きくたびれたのとトイレのため、ヴェッキオ橋近くのジェラート屋さんに入り一息入れる。テラスは寒いので中に 入り、大きなジェラートとカプチーノを注文する。席料も入り16EUR(2400円)とは驚きだ。
少し日が傾いて来た。ヴェッキオ橋の夕焼けは美しいとの話なので、川辺を歩き時間を潰すが、今の 季節は川面全体が映えず、日暮れの方向が違うので諦める。夏になれば最高なのだろう。
帰りのバス停が中央駅近くなので、場所の確認のために古い街並みを楽しみながら進むと白と緑が 美しいサンタ・マリア・ノベッラ教会の広場に出て一服する。
 
橋のたもとにある像
夕映えのヴェッキオ橋
サンタ・マリア・ノベッラ教会

中央駅に行き、新聞販売店でバスのチケット(1EUR)を買い、メモを見せながら手振り身振りで、30番のバス停 の位置を確認する。少し離れた角を曲がると云われそこに行きバス停を確認し一安心。
 
落書きされた99セント・ショップ
バス停の前に他の建物と同じように落書きされた、99セント・ショップを発見し、のぞいてみるが、魅力的な ものは何もない。日本の100均の品揃えは見事だと感心する。物価は日本の方が安い感じだ。

中央駅に行く。ヴェネツィアと同じように改札口も無く、ホームに直接行ける。次はぜひ列車の旅をしたいと 思いながら、食事の場所を探すが適当な所が見つからない。歩き疲れたので、バス停近くにあった レストランに行き、ピザ・スパゲッティーとビール(4EUR)・白ワイン(3.5EUR)で夕食にする。駅前飯店的な庶民的な店 で美味しくいただく。そこへ仲間の新婚さんが来られご一緒する。又、そこに若いカップルが来られたので、 帰るバス停からの道を教えて、一足先に店を出る。

バスは満員で運転手にホテルの地図を見せて確認してもらうが、真っ暗になった道では何処が降車場所か 分からない。地図を見ていると近くに立っていた人がまだだと。そして停留所手前でボタンを押して くれた。親切に感謝・感謝。
暗くなった寂しい道をホテルに戻り、今日一日のフィレンツェを思い出しながらシュワーを浴び、ぐっすりと。

今回の狙いであった大聖堂のクーポラには休日で登れなかったが、横のジョットの鐘楼には登ることが出来、 間近にクーポラやフィレンツェの展望を楽しむことが出来た。天候も良くなり、青空とレンガ色の街並みの対比は 素晴らしかった。


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