「郡上八幡・馬篭宿・妻籠宿散策」


[郡上八幡・恵那峡]、..[馬篭宿・妻籠宿]




○ [第1日]、郡上八幡・恵那峡(2007/10/16)

今年の残暑は長く、厳しいものだった。熱帯夜が続き、真夏日の連続でうんざりした。
10月になれば涼しくなるだろうと、久し振りのドライブでの遠出を検討した。以前から行きたいと思って いた「郡上八幡」をメインに宿と見物先を考慮し、ゆとりのある日程で「恵那峡」に泊まり、ツァーではよく 立ち寄る「馬篭宿・妻籠宿」をノンビリと散策することにした。

朝、家庭菜園に行き、たっぷりと水を遣っておく。天気も良いので乾燥するが、2日間大丈夫だろう。
7時40分に出発し、大山崎IC(7:55)から京滋バイパスを進む。車も少なく名神高速よりスピードが出せ、瀬田で 名神高速に合流して、特に渋滞もなく順調に養老SAに到着する。(9:10)
トイレ休憩と道路mapを入手し、郡上八幡に向け出発する。(9:30)
一宮JCTから東海北陸自動車道に入る。この道は初めて運転するが、山に向かい気持ち良い。途中から 対面の2車線になり、トンネルも多く少し走り辛いが郡上八幡ICで降りて、中心部に向かう。

料金所で貰った観光mapで中心部の城下町プラザの駐車場に車を停める。(3時間・300円)
城山のすぐ下で、市内を散策した後、車で上ることにし、市内散策に出発する。(10:30)
まず柳町通りの古い街並みに足を踏み入れる。町名を表す標識も一工夫あり、地元の方の心意気が感じられる。 道脇の細い水路にはきれいな水が勢いよく流れ、所々に菖蒲がまだ咲いている。
小道には可愛い石仏が微笑み、 家々には手製のザル状の中に川柳が掲げられ、それぞれの家の個性が感じられる。水路には獅子脅し風の 水船も風情がある。

下柳町の街並み 川柳
石仏
菖蒲の水路 水船

画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

鯉の模様のあるマンホールや水路の堰板を眺め、水の街を進み、八幡城の要所である「惣門坂」を下ると鮮やかな赤い 「惣門橋」が架かっている。
「郡上おどり」の歌詞でも歌われている「惣門橋」は周りの古色豊かな古い街並みに対比する色調は鮮やかだ。

街並みを楽しみ進むと「郡上八幡博物館」があり、中では「郡上おどり」もしているようだが、時間が合わない のでパスする。前には男の人が踊る人形が立っている。「郡上おどり」は女性が踊るイメージがあったが、 「阿波おどり」のように男踊りもあるのを知る。

惣門坂 説明
惣門橋 説明
郡上八幡博物館

郡上八幡はお寺が多い町だ。歩いていると方々に真宗のお寺が建っている。詳しい歴史は分らないが、美濃の奥にも 信仰の波が押し寄せたのであろう。
職人町に進む。ここの標識はバケツに「職人町」と書かれ、軒先に吊るされている。各町内で標識を競っている様子は 楽しいものだ。家々には柳町と同じ様に川柳が飾られていて、読んでいると楽しい。
町の所々に「郡上おどり」のポスターが貼られ、夏の夜の賑やかな風情を想像する。街角から城山にそびえる「郡上八幡城」の 雄姿が望まれ、後程上ろうと気持ちを喚起してくれる。

「郡上の八幡出てゆく時は、雨も降らぬに袖しぼる」 の歌詞で知られる「郡上おどり」は400年にわたって歌い踊り続けられてきたもので、もともと江戸時代に士農工商の 融和を図るため奨励されて盛んになったものです。
ですから観光客も地元の人もひとつ輪になって踊る楽しさがあります。 ここに「郡上おどり」は「見るおどり」ではなく「踊るおどり」といわれる理由がありますと。(観光案内所HPより)

本町筋に「郡上おどり」を踊る男女の像が建っている。お祭りの日にはこの辺り一帯が、地元の方、観光客の踊り手で 一杯になるのだとか。

職人町の標識 川柳
郡上おどりのポスター
郡上おどり像 説明

大きな店屋が建っている。お客さんも多いので覗いてみるが、お菓子屋の様だが何を売っているのか分からない。 看板に「肉桂玉」とあるが。店の人に何と読むのか聞くと「ニッキ」だと。あのハッカ味のする懐かしい丸い飴が 陳列してある。勉強になりました。

横の細道に「宗祇水」と書かれた提灯で飾られた門(?)があり、石畳の坂道が川の方向に下っている。坂を下ると 小駄良川のほとりに「宗祇水」の祠が祀らているが、今は飲めないようだ。
環境省が選定した「日本名水百選」の第1号に指定されたことで有名になった湧水です。
しかし本来は、由緒正しき史跡。文明3年(1471)連歌の宗匠・飯尾宗祇が郡上の領主である東常縁から古今伝授を 受けて京へ戻るとき、当時の2大歌人であるふたりが、この泉のほとりで歌を詠み交わしました。
「もみじ葉の 流るるたつた白雲の 花のみよし野思ひ忘るな 常縁」
「三年ごし 心をつくす思ひ川 春立つ沢に湧き出づるかな 宗祇」
惜しむ別れを清泉に託した2首の和歌が残されています。(観光案内所HPより)


この時間になると観光バスのツァー客が多くなり、写真もなかなか写せない状況になって来る。やはり郡上八幡は 観光地なのだと再認識する。
「宗祇水」の源泉を見学して、坂を上って先程の「肉桂玉」屋さんに行くと店の前でテレビの撮影をしている。 有名なのだ。

宗祇水の提灯門
宗祇水の祠
肉桂玉の撮影

古い酒屋さんの店構えを眺めて進む。12時に近くなったので、蕎麦屋でもと行くが、観光客で満員で入れない。
川面まで深い吉田川を渡る。清流が気持ち良く流れている。川岸の岩の上で女性が弁当を食べているのを見て、 これが良いとヒントをもらう。弁当を食べようと。

橋を渡った所に食品のサンプルを作っている店があったので覗いて見る。所謂、陳列のサンプルを蝋で作っているのだ。 見事な出来栄えのサンプルを驚きながら見学する。この陳列サンプルは世界的に通用する文化だ。
初めてアメリカに行った時、メニューばかりのレストランで何が何かが分らなかったが、日本料理の食堂で陳列があり、 一見して内容が分かるのに歓喜した。「大名定食」(刺身・天婦羅・うどんの日本では珍しい)を食べたのを思い出す。

弁当屋を探して弁当を買い、川面まで降りて岩場で昼食にする。見事にきれいな流れだ。
街並みとの落差があるので、水路の水が吉田川に滝の様に流れ落ちている。滝とせせらぎを楽しみながら 昼食にする。川底を覗くと石まではっきりと見ることが出来る。

吉田川の眺め
陳列のサンプル
川に注ぐ滝 川底

妻がスケッチしている間にせせらぎの音を聞きながら仮眠する。寒くもなく最高の陽気でウトウトと眠る。
スケッチが終わり、川岸の遊歩道を上流の橋まで進む。途中、町の水路から流れ込む清流が美しい。 川岸から上ると「犬啼水神の石像」が祀られている。疫病の流行を防いだ湧水の主として祀られているのだ。

石像の向いが「郡上八幡旧庁舎」で貫禄ある2階建ての木造庁舎が歴史を物語っている。
又、ここ郡上八幡は「山内一豊の妻・千代」生誕地とのことで、看板やのぼりが立っている。観光地として 貴重な史実なのだ。
川を渡って駐車場に向かう。道脇の崖に「神農薬師如来」が祀られ地元の信仰を受けているようだ。

犬啼水神の石像 説明
郡上八幡旧庁舎 説明
神農薬師如来 説明

駐車場に戻るとカボチャのソフトクリームを売っている。初めてで珍しいので賞味する。コクがあって美味しい。

「郡上八幡散策」の「紀行スライドショー」



「郡上八幡城」へ向かうべく再び車に乗り、城山に登って行く。

曲がりくねった道を進み、駐車場(無料)に車を停めるとすぐ横に「首洗い井戸跡」の小さな小屋があり、 案内板を読むと不気味な史跡なのだ。
石垣に沿って天守閣に向かう。

郡上八幡城(古名・積翠城、郡城、虞城)は戦国時代末期の永禄2年(1559)、遠藤盛数によって砦が築かれました。
その後稲葉貞通、遠藤慶隆の興亡を経て、寛文7年(1667)6代城主遠藤常友の修復によって、幕府から城郭として 格上げされました。

その後、変遷を重ね宝暦9年(1759)に青山幸道が城下の殿町に居館を築き、旧二の丸は本丸、旧本丸は桜の丸 、松の丸に改められました。

そして明治4年(1871)廃藩置県とともに廃城となった城は翌年から石垣を残してすべて取り壊されることに なります。昭和8年に天守閣が再建されたと。(観光案内所HPより)


石垣を廻って天守閣を見上げると青空に石垣と白壁が美しく映える「郡上八幡城」がそびえている。きれいな城だ。

受付で入城料(300円)を支払い、大手門に向かう。
改修されたので真新しい大手門をくぐると、狭い城内の庭から大きな松越しに天守閣が望める。 松が少し邪魔な感じだが、多分古くからの由緒ある松なのであろう。

首洗い井戸跡 説明
城壁
大手門 説明

天守閣を登って行く。
板張りの床はギシギシと先に登っている人の足音が響くが、コンクリート床と違って本来の城の感じがする。 各階に歴史・地図・武器等の展示があり、木製の階段を音を立てながら登ると「山内一豊の妻・千代・出生の里」の 旗がたくさん飾られている。大河ドラマの影響は大きいのだ。

海抜353mの天守閣の上から郡上八幡の街を眺める。四方山に囲まれた盆地で街並みが美しい。
しばし、涼風を堪能する。

天守閣を見上げる
山内一豊の妻千代・出生の里の旗
天守閣からの眺め

天守閣から降りて、元の道を戻る。裏側に廻り、木々の間から天守閣を望み、駐車場へ。
郡上八幡の水の豊かな街並みと山城を堪能して、今夜の宿泊所である恵那峡に向かう。(14:10)

「郡上八幡城散策」の「紀行スライドショー」


往路と同じ東海北陸自動車道を南に進む。美濃関JCTから東海環状自動車道に入る。この道も初めて通る。 名神高速まで戻らなくても、美濃から中央自動車道や東名高速に接続出来る近道なのだ。
東海環状自動車道の車は少なく、いやほとんど対向車にも会わない位で、快調に進む。土岐JCTで 中央自動車道に入り、屏風山PAで休憩する。(15:05)
宿泊ホテルへの道順を確認して恵那峡ICで降り、恵那峡グランドホテルに向かう。途中の街路樹が少し色付いて いるのもあり、秋の深まりが徐々に進んでいる。

ホテルにチェックインし、部屋の広い窓から木曽川が大井ダムで堰き止められた恵那峡が望まれる。(15:30)
早い目に到着したので、近くを散策する。

外に出ると少しひんやりとする。恵那峡の水辺まで下って行く。
遊覧船が到着し、乗客が降りて来る。静かな湖面を巡るのは気持ち良いだろう。
湖面に近い桜並木は少し紅葉している。春のお花見はさぞ見事だろうと思いながら、もう少し遅ければ 紅葉もきれいだろうと、湖面に映る桜並木を眺める。
ひんやりした空気と静かな空間と色付いた桜を楽しみながら、恵那峡の遊歩道を巡ってホテルに戻る。

温泉に行く。露天風呂からは先程歩いた恵那峡が望まれ、腰湯でのんびりと癒す。この温泉は山の中 なのに塩泉なのに驚く。舐めるとかなり塩辛い。
風呂上りにビールで乾杯し、予約時間に食事処に行く。湖畔を見ながらの食事だが、すぐに日が暮れて 和食の数々をいただく。松茸の土瓶蒸しもあり、海の幸・山の幸を芋焼酎とともに賞味する。美味い。
もう一度温泉に入り、今日の一日を思い返しながら眠る。

恵那峡標識
湖畔の桜並木
湖畔の遊歩道


「恵那峡散策」の「紀行スライドショー」


[郡上八幡・恵那峡]、..[馬篭宿・妻籠宿]








    
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