「道後温泉・宮島・錦帯橋・広島周遊の旅」


[松山散策][宮島散策][錦帯橋・広島散策]




○ [第2日]、宮島散策(2016.05.09)

5/9(月)、5時過ぎに目覚め、外を見ると雨が降っている。 今日の予定は、バスで松山観光港まで行き、高速船・スーパージェットで瀬戸内海を呉まで航海し、JRで宮島口まで進んで、「宮島」散策の後、ホテルに向かう予定だ。
雨のため、旅行先の早朝の散歩は出来そうにない。計画では、近くの「道後公園・湯築城跡」や「子規博物館」を訪れ、時間があれば「石手寺」まで行こうと考えていたが、 この雨の状況では無理だ。 念のため、着替えて外に出るが、激しい雨で断念し、朝風呂に入ることにする。
道後温泉本館・振鷺閣
道後温泉本館・正面
朝の温泉は気持ち良い。ゆっくりと入り、一息入れた後、食事処で和食の朝食をいただく。カメラを忘れ、写真は無し。
8時15分頃、チェックアウトして雨の中を道後温泉駅のバス停に向かう。雨の中に建つ「道後温泉本館」は風格があり、裏からは屋根の上の「振鷺閣」の白鷺もはっきりと望める。説明板によれは、 「振鷺閣」の太鼓は、日に3回鳴らされると。
6時に6回打つとのことで、気付いていれば聞けたのにと残念に思う。
正面に廻ると浴衣姿の方が、入浴に訪れている。昼間より空いているだろうから、ここで、朝風呂も良いだろうと。
昨日は賑やかだった商店街もまだ開店していない店が多く、開店準備に忙しそうだ。
からくり時計
道後温泉駅に行くと古風な駅舎の前には「坊っちゃん列車」が停まっている。雨の中に明治時代の光景が映し出されている。雨の松山も良しとする。
ベンチに座り、道後温泉駅と「坊っちゃん列車」をぼんやりと眺めていると何処からか音楽が流れて来た。
古風な駅舎と坊っちゃん列車
初めは何か分からなかったが、「からくり時計」から流れていることに気付き、急いで「からくり時計」に向かう。
6時30分の時報に合わせて「からくり時計」が上に伸びて、中から夏目漱石の「坊っちゃん」の主人公たちが出て来て廻る様に魅入る。
タイミング良く、時報に合わせての「からくり時計」のパフォーマンスを見ることが出来たのは嬉しい。
バスを待つ間に、妻は「坊っちゃん列車」と駅舎のスケッチを楽しんでいる。
8時56分発の松山観光港行のシャトルバスが定刻通り到着し、雨の中を進む。風もあるので、瀬戸内海と云えども波が荒いのではと心配しながら松山観光港に 到着する。
待合室で待っていると高速船・スーパージェットが入港して来た。双胴船のスピード感溢れる船体だ。乗船までの間に、待合室を探索すると呉までの乗船運賃は 5350円だと。この料金も「松山・広島割引きっぷ」に含まれているのだ。安い!!
スーパージェットに乗船する。広い船内には、ベンチがたくさん並んでいるが乗客は少なく空席ばかりだ。窓側の席に座り、雨模様の湾内を眺める。晴れていると 海と空の青さが美しいだろうが残念だ。やがて、出航するとスピードが速く、揺れも少ないのに驚く。外海に出ると白波も立ち、島影ももやって見える。 景観を期待していたのに、残念だ。
心地良い揺れで、ウトウトと眠っている間に呉港に入っている。造船・製鉄の工場が連なっているのを見ながら、55分間の航海を終え、呉港に到着する。
松山観光港
高速船・スーパージェット 船内
瀬戸内海の小島 呉港

画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

呉港からJR呉駅までは陸橋で結ばれており、途中にはショッピングセンターもあり、大都市だ。急いで呉駅に向かい広島行の快速・安芸路ライナーに乗り。 広島に行き、乗換えて宮島口に向かう。
道宮島への連絡船
厳島神社の赤い大鳥居
広島からの列車は満員で、外国人観光客がたくさん乗っている。さすが世界遺産「宮島」観光の人が多いのだ。アジア系の方も多いが、リュックを担いだ 西欧系の方が目立っている。
宮島口駅で、ほとんどの方が降り、連絡船の方向に向かって行く。
駅構内のロッカーに荷物を預け、絹のような小雨が降る中を連絡船の港に進む。交叉点は地下道になっており、観光客の多さに対応していることが分かる。
連絡船に乗り、船室から牡蠣の養殖用いかだを見ながら進むと小雨に煙る「厳島神社」の赤い大鳥居が海上に浮かんでいる。「宮島」到着だ。
平清盛の像
外国人観光客と一緒に、久し振りの「宮島」に上陸する。小雨も降ったり止んだりの状態で、傘はいらない位だ。
港の前の広場には、「平清盛の像」とたくさんの鹿が迎えてくれる。外国人にとっては、鹿が珍しいのか、怖がったり可愛がったりと様々な表情で楽しんでいる。
広場から「厳島神社」の参道である表参道商店街に向かう。時々、雨が降ったりするので、傘を差したり閉じたりしながら、客引きの声が弾む商店街を進む。
昼食を食べていないので、店先に並んでいる「紅葉饅頭」や珍しい「牡蠣入りカレーパン」を買い求め、雨宿りをしながら味わう。カレーパンの中に牡蠣が入っていて 珍しい食感を楽しみ、その先に「蛸ねぎてんぷら」を焼いている店があり、店先で蛸とねぎの薩摩揚げを味わう。蛸の歯ごたえが美味しい。
店の方の話では、今日は雨で人通りは少ないが、ゴールデンウィークは商店街の参道は、観光客で満杯だったと。 小雨模様なので、商店街の人通りは少ないが、飲食店の中には、食事中の方がたくさんいる。
店先に、広島名物の「大しゃもじ」が飾られている。長さ7.7m、最大幅2.7m、重さ2.5t、樹齢270年のケヤキで2年10ヶ月かけて造られたと。 本当に大きい。
土産物屋、食べ物屋、焼牡蠣を販売する店を見物しながら進むと前に「五重塔」が見え、「厳島神社」に近付いたことを教えてくれる。そろそろ、「大鳥居」が 見られるだろうと商店街から海岸線の道に向かう。
小雨降る表参道商店街
大しゃもじ
五重塔を望む

海岸に出ると海上には、赤い「大鳥居」が浮かぶように立っている。素晴らしい光景だ。
鹿がいるので「大鳥居」と一緒に撮ろうと苦心するが、思うように動いてくれない。やっとのことでパチリと。
海岸の道を「大鳥居」の方向に進む。潮が引いているようで、「大鳥居」の下の海面が低くなっている。雨が止み、海面に映る「大鳥居」を 撮影する。青空だともっと映えるのだが残念だが、雨が止んだのは有難い。
その先には、潮が引き砂浜の上に建つ美しい「厳島神社」が望める。もう少し早く来て、海面に浮く「厳島神社」の方が良かったと思うが、 自然の力には逆らえない。
鹿と大鳥居
海面に浮かぶ大鳥居
厳島神社

「厳島神社」に参拝する。外国人、特に西欧人の観光客も多く、朱色の神社に進む。
厳島神社・高舞台
推古天皇元年(593)に創建と伝えられています。 「いつき島にまつれる神」という意味から、「伊都伎島神」、「厳嶋神社」等呼称され、現在は、「嚴島神社」となっています。
原始宗教のなごりで、島全体が神の島として崇められていましたので、陸地では畏れ多いと潮の満ち引きするところに社が建てられました。
平清盛が久安2年(1146)安芸守に任官され、平家の守護神として尊崇し、社殿を現在の姿に造営しました。
都から後白河上皇を始めとする皇族や貴族が訪れたので、都の文化や建築が宮島に入ってきました。 社殿は、災害により何度か立て替えられていますが、清盛公が造営した当時の姿を伝えられているといわれています。
国宝・重要文化財の建造物は17棟3基・美術工芸55点など約260点。 東廻廊入口は切り妻造り、西廻廊入口は唐破風[からはふ]造りで、廻廊幅は約4m・長さ約260m・柱間約2.4m(8尺)・一間に8枚の床板が敷かれています。 床板の隙間は、高潮時に床下から押し上げてくる海水の圧力を弱め、また廻廊に上がった海水を流す役目をします。 (宮島観光協会HPより抜粋)

拝殿に参拝し、廻廊をゆっくりと味わいながら進む。磯の香りも漂い、海上に設置された神社だと再認識する。板張りの廻廊を曲がりながら堪能する。 正面の高舞台からは、沖の「大鳥居」が眺められる。潮が引き、近くまで歩いて行く人がいるので、後程進もうと。
一部工事している所は、昨年(?)の水害の補修のようだ。海上に建つ「厳島神社」は、それ自体も珍しいが、その美しさが世界遺産になったことが 良く分かり、外国人観光客の訪問先に選ばれることも良く分かる。
神社入口
廻廊 廻廊の釣鐘
干潟からの厳島神社 太鼓橋

「厳島神社」の先端に建つ「高舞台」まで進むと「大鳥居」が間近に観られる。
灯籠と干潟になりつつある砂浜に立つ「大鳥居」に魅入る。撮影ポイントで、順番に写している。
干潟の大鳥居
嚴島神社の大鳥居は、木造で両部鳥居(四脚鳥居)です。高さ約16.6m、棟の長さ24.2m、主柱周り9.9m、総重量は約60t、木部は丹塗り(光明丹 [こうみょうたん])、主柱は楠の自然木を、袖柱[そでばしら]は杉の自然木を使っています。
現在の大鳥居は、平安時代から8代目にあたり、明治8年(1875)に再建されました。笠木と島木は箱になっており、石や砂が約5t詰められています。
灯籠と大鳥居
根元は海中に置かれているだけで、自重で立っています。主柱の基礎は、千本杭[せんぼんくい]が用いられ、45cmから60cmの松杭がそれぞれの 柱に約30本から100本打ち込まれています。楠は、比重が重いことと、腐りにくく、虫に強いからです。
棟の西側には三日月が、東側には太陽の印があり、陰陽道の影響がみられます。
沖側の扁額[へんがく]には嚴嶋神社、御本社側は伊都岐島神社[いつきしまじんじゃ]と筆書きされていて、現在の額は、明治8年の再建時 のもので有栖川宮熾仁親王[ありすがわのみやたるひとしんのう]の染筆です。 (宮島観光協会HPより抜粋)

神社を出て、干潟に入り「大鳥居」の近くまで 行くとその威容が伝わる。女性二人組に撮影を頼むと素晴らしい構図で写してくれ、上手いですねと感謝すると婚約者がカメラマンだと。さすがだと お礼を云って岸に戻る。
「厳島神社」の奥に「宮島大仏」の標識があるので訪れる。撮影禁止だが「不動明王半迦座像」が祀られている。大仏のイメージと違うのにと思いながら参拝する。 「宮島大仏」は「大願寺」本堂に祀られていたようだ。境内の庭園には、伊藤博文が手植えしたという、「9本松」が植わっているのを確認する。本堂には行けなかった。
「宮島」散策を終え、連絡船乗場に戻る途中、「五重塔」の下を通り、下から眺める。応永14年(1407)建立の高さ27.6mの見事な朱色の塔だ。参拝はせず、 港に向かう。
宮島港の前の広場に「毛利元就・厳島合戦跡」の標識が立っている。歴史上も貴重な島だったことが分かる。
15時55分発の連絡船で、宮島口に戻り、JR宮島口駅でホテルの送迎バスを待つ。小雨模様の幻想的な「宮島」散策を満喫し、満足感いっぱいだ。
大願寺のお堂 9本松
五重塔 毛利元就・厳島合戦跡
連絡船

16時30分発のシャトルバスで「安芸グランドホテル」に向かう。「宮島」の対岸に位置しているホテルで、夜間のナイトクルージングがあるので選択した。チェックインして、 部屋に案内されると思わず驚きの声が上がった。ベットの上に、きれいな花束が置かれており、長男夫婦から妻の誕生日祝いのメッセージが添えられている。
妻は、涙を流さんばかりの感激ぶりだ。連休に長男が仕事で訪れた時、旅行の話をしたが、ホテルまで教えたか覚えがないが、大きなサプライス゚だ。 良き誕生日祝いとなったことに感謝だ。
部屋はオーシャンビューで、ベランダに出ると遥か彼方に先程訪れた「厳島神社」の「大鳥居」が眺められる。
静かな瀬戸内海には、牡蠣のいかだがたくさん浮かんでおり、のどかな光景だ。しばし、潮風を感じながら、静かな景観を楽しむ。
安芸グランドホテル
誕生祝の花束
牡蠣のいかだ

ナイトクルージングが20時40分発なので、直ぐに温泉に行き、「宮島」散策の心地良い疲れを癒す。
夕食の料理
大鳥居の飾り物
広々とした温泉を独り占めし、 足腰を伸ばしてゆっくりと宮島の湯を楽しむ。
17時45分頃から、食事処で夕食となる。まず、生ビールで誕生祝いの乾杯をし、次々に運ばれる料理をいただく。
地元のお刺身はコリコリと美味しく、椀物・天婦羅等々、芋焼酎のお湯割りも加わり、誕生祝の宴を楽しむ。料理の途中で、皿の上に煮物が運ばれてくる。 その飾りが面白い。人参で宮島の大鳥居が造られ、地元色が溢れている。
美味しくいただき、飲み物のサインをする時、初めの生ビールは、ホテルからのお誕生祝ですとの嬉しい言葉もあり、感謝しながら夕食を終える。
ナイトクルーズはホテルの前の船着場からの出航で、40名位の乗客が集まり、小雨の中出航する。
海に浮かぶ大鳥居
窓側に座り、ガイドの案内を聞きながら真っ暗な海を進む。
「宮島」を離れる時、干潮だった潮も満ち始め、23時前に満潮になるので、潮の状態が良ければ、「大鳥居」の下まで進めるかもしれないとの 説明に期待が膨らむ。
遥か向こうに明るくなっている所が「大鳥居」でライトアップしているのだと。牡蠣のいかだを縫うように、「大鳥居」に向かって行く。
小雨が降ったり止んだりの状態だが、デッキに出ると写真が写し易いので、船室上のデッキに出る。潮風が気持ち良く、遠くのライトアップされた 「大鳥居」が近付いてくる。
干潟だった「大鳥居」周辺も潮が満ち「大鳥居」が海面に浮かんでいる。ライトアップされているが、暗くてうまく写せないのは、カメラ のせいか腕なのか。
「大鳥居」の手前で停まっていた観光船が動きだし「大鳥居」の中に進んで行く。抜けられるのだろうかと、近付く「大鳥居」の 上の扁額を見ると「厳島神社」と書かれているが見えるが、上手くは写せない。
観光船は「大鳥居」の真ん中まで進み停止する。横には太い鳥居の柱が立ち、朱色に輝いている。幻想的な色合いだ。
通り抜けるのかと思ったが、まだ水深が足らないのであろうか、バックして「大鳥居」を離れる。通り抜け出来なかったのは残念だが、真ん中まで 進めたことはラッキーだった。
名残惜しい景観を見守りながらホテルに戻る。間近に幻想的な「大鳥居」を鑑賞でき、大満足のナイトクルーズだった。
幻想的な大鳥居
大鳥居の扁額
大鳥居の太い柱

部屋に戻り、観光船の乗客が来ない間に温泉に入り、冷えた身体を温める。充実した気分で、ゆっくりと浸かっていると次々に乗客が入浴して来る。 部屋に戻り、真っ暗な海上の光っている箇所を確認して、あそこが「大鳥居」だと、幻想的な光景を想い出しながら眠りに付く。 良き誕生日だった。


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