「温泉ミステリーツアーの旅」


[ミステリー・一日目&二日目][ミステリー・三日目]




今年の夏は異常とも思える暑さだった。大阪は、連日の猛暑日・熱帯夜に襲われ、少々バテ気味になっており、何処かに出掛けたいと思っていた所、 旅行社(JTB旅物語)からミステリー旅行の案内があった。
ミステリー旅行は、以前に一度行ったことがあり、内容・費用共に満足できるものだった。何処に行くかもわからず、パンフレットの案内文で推理するしかない。 大阪から1000km以上離れた場所。「五つ星の宿」に泊まる温泉二泊三日。価格がサンキュー=39000円と魅力的なもので、「○○から〇○への観光地」や 「○○○○国立公園内の美しい湖散策」等々から推理し、「愛国から幸福」とブームになった駅名や阿寒湖(?)ではないかと推定して、 北海道ではないかと推理する。 何処の空港に、何時集合しか最終案内が来ないので、空港に行くまで行く先は不明なのも楽しい。多分、北海道だろう!?
10日前に旅行社から案内状が届いた。ここから、楽しい推理が始まる。
集合は、関西空港13時25分・JAL旅行カウンター、出発14時05分と示されている。早速、関空発のJALの時刻を調べると札幌行があるので間違いない。 帰路は、直行便が取れずに乗換便になるとの断りがあり、空港は分からないが、15時30分発だと。乗継は羽田だと推定し、札幌発の時刻を 調べるが該当便はない。旭川・女満別・函館と順番に調べ、やっと帯広発羽田行が判明し、羽田発伊丹行の時刻にも合致した。
往路は、関西空港発で札幌へ。帰路は帯広発羽田経由伊丹と推理したが、途中の温泉・観光等は当日のお楽しみだ。この推理が当たっているかも ミステリーツアーの醍醐味だ。

○ [第1日]、ミステリー旅・初日(2017.09.21)

9/21(木)、関空13時25分集合に合わせて、少し早目に家を出て、関空内で昼食とする。
関空も外国人で賑わっており、飲食街もいろいろな言葉が飛び交っている。やはり、中国・韓国系が多いようだ。蓬莱で定番の「海鮮焼きそば」を 食べ、受付に向かうと集合時間より早く受付が始まっていた始まっていた。参加人数が多いので、バス2台に分乗し、42名乗車の大人数だそうだ。
往路のチケットを手渡され、新千歳空港であることが分かり、推理通り北海道に向かうことが確定した。しかし、その後の行程は、ミステリーなので、楽しみに してくださいと教えてもらえない。前回のミステリー旅行では、受付で以降の行程が分かったはずなのだが。
JAL2503機
海面が光る北海道の海
久し振りの国内線搭乗なので、早い目に手荷物検査を受け、搭乗口に向かう。
仲間になる方のバッチがたくさん居られ、色違いは1号車の方なのだろうと 思いながら空港内を楽しむ。
14時05分発JAL2503機は3-3シートで、非常口の席だったので、CDさんから非常時の協力要請をされる。初めての経験だ。
窓側とその横に座り、定刻通り 出発し、直ぐに雲の中に入ってしまう。
佐渡ヶ島付近から新千歳に向かうようで、新千歳空港に近付くと海面が光っているのを眺め、空港が 意外と海に近いことを知る。飛行機は、問題なく定刻通り17時10分に新千歳空港に到着する。
新千歳空港からはバスで見知らぬホテルに向かうことになる。
42名の満席なバスは、出発するが、添乗員・ガイドからもホテルの場所も教えてもらえない 全くのミステリーツァーなのだ。
添乗員から、1号車とは全く別行動で、2台のバスが同一ホテルに泊まることがないとのことで、混雑は少ないと一安心。
夕焼雲
北海道の自然と川
夕暮れが近付く高速道路をドライブしながら、夕張を通過して東に向かう。
途中の道路脇には、放牧された牛や少し紅葉している木々が観られる。
PAでトイレ休憩をした時、夕焼けに染まる面白い形の雲を見てパチリと。
ここで大ハプニングが起こった。ツァー参加の女性から「下間さんですね」と声を掛けられた。初めは分からなかったが、二男が高校ラグビーをしている時の 父母の会の仲間だったYさんと分かり、20数年振りの再会を喜ぶ。
当時、試合の応援・菅平の合宿に一緒に参加したことを想い出す。
秋の全国大会予選に優勝して、大阪第三代表として花園出場を果たしたのだ。ご主人とも挨拶し、当時の話や現在の子供たちの様子を話す。花園で勝ち進み、 元旦の花園を経験できたことは嬉しかったことを想い出す。それにしても、20数年ぶりの再会を北海道で出来るとは不思議なものだ。
薄闇が迫る中、緩やかに流れる川を渡りながら、北海道の雄大な大地と自然を目を凝らしながら堪能する。
暗闇の中を進み、帯広ICで降りてホテルに向かう間に、添乗員からホテルの部屋割りや食事について説明を受ける。18時40分「十勝川国際ホテル筒井」に到着し、 温泉に入る前に食事の案内がある。
長芋の餅が入った「ウェルカムぜんざい」の接待を受け、部屋に荷物を置いて直ぐに食事処で夕食となる。ビールで乾杯し、品数の多い料理を堪能する。 漬物・蒸し野菜のバイキングもあり、美味しくいただく。
夕食後、温泉に向かう。露天風呂もあり、少し濁った風情のある恩膳だ。モール温泉と示されるが、初めて聞く温泉なのでホテルの案内を眺める。
十勝川温泉は日本で唯一、世界で2カ所しかないモール温泉です。 太古の昔、十勝原野に繁生した巨木やアシ、草類が朽ちて埋もれ極寒の中で 腐食することなく厚い層となり、さらに長い年月をかけ泥炭化し、地熱によって温められた上、発酵熱をともなって温泉として噴き出したものです。 茶褐色の湯は植物性質がまじり、ソフトな肌触りで健康と美容効果があることから「美人の湯」として人気があります。
モール温泉を初めて楽しみ、ラジウム温泉にも入り、飛行機・バスの疲れを癒し、今日は移動だけの一日だったと少し不満気にぐっすりと眠る。
十勝川国際ホテル筒井
ウェルカムぜんざい
夕食

画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

○ [第2日]、ミステリー旅・二日目(2017.09.22)

ドライブ疲れでぐっすり眠り、4時過ぎに目覚め、24時間かけ流しの温泉に向かう。さすが、この時間では無人で、ゆっくりと朝風呂を味わう。 モール温泉は初めてだったが、良く温まり気持ちの良い温泉だと認識した。茶褐色の色も良く、肌がすべすべした感じだ。
慈母観音
十勝慈母観音像
5時過ぎになると空も明るくなったので、散策に出掛ける。
フロントで裏山に「慈母観音」が祀られているとのことなので、外気が冷たく感じる中、静かな 山道を上って行く。木々の紅葉が始まったのを確認するが、まだ部分的なのは残念だ。
しばらく上ると赤い大きな鳥居が立ち、その先には「観音堂」がたくさん祀られている。
更に、石段を上ると見事な「十勝慈母観音像」が天に 聳える如く祀られている。
案内板によれば、北海道七観音霊場の一つで、十勝開拓の先人の霊を慰めると共に、荒れ果てた世相の立て直しに何れの宗派にも属さない、 吉野山金峯寺の別院として建立されたと記されている。
「熊野古道」紀行で、吉野山金峯寺を訪れた者として、北海道でこの名前に接すると思っていなかったので、嬉しく思った次第だ。
山の上からは十勝平野の一部と山々が望まれ、その広大さと今日は天気だと確認し、ホテルに戻る。
裏山の道
ウェルカムぜんざい観音堂
鳥居と紅葉

7時からの朝食は和定食で、地元の野菜が豊富だ。濃い牛乳もあり、美味しくいただく。
8時30分出発なので、部屋でNHKの「ひよっ子」を観て、ロビーに向かうと同じ行動をする方が多く、エレベーターは満杯だ。
朝食
十勝太陽が丘・花時計ハナック
バスに乗ると添乗員から、予定していたコスモス鑑賞の公園に熊が出没して閉園になったので、行き先を変更すると。
その入場料280円を返金するとのことだ。 ミステリーツァーなので、何処に行くかも分からないから、返金しなくても良いはずなのに律義だと感心する。
15分程度で「十勝太陽が丘・花時計ハナック」に到着し、広い公園の中の花時計を眺める。季節の花が咲き誇る大きな花時計は、十勝の自然中に溶け込んで 見栄えのするものだ。
晴天の下、十勝の大自然の空気を胸いっぱい吸い込むみ、快適な旅のスタートを喜ぶ。
次の行き先も知らされないままバスは進む。何処へ行くかは到着まで分からないことに慣れて、ただバスの窓から北海道の自然を眺めるだけだ。途中、 日本で一番長い直線道路だと案内され、後部の座席から運転席越しに道路を眺めるが、写真は上手写せなかった。
やがて、道路標識から「愛国駅跡」に向かっているのが分かり、随分前に「愛国から幸福へ」のキャッチフレーズで有名になった廃線となったJR広尾線の 「愛国駅」の見学となる。
観光名所ともなっていて、外国人も含めた観光客も訪れている。当時のままの駅舎も残り、「愛国から幸福へ」の切符のモニュメントも立っている。廃線跡の ホームには蒸気機関車も停まっており、昭和62年の廃線当時を思い起こすスポットになっているのだ。駅舎の中は、「広尾繊の歴史」を綴る交通記念館となっており、 当時の写真や道具が展示されている。北海道の鉄道の歴史を物語る交通記念館だ。
愛国駅
切符のモニュメント 交通記念館
愛国駅プラットホーム 蒸気機関車

バスは次の観光地「幸福駅」に向かう。これはアナウンスされなくても分かるのだ。
「幸福駅」の駐車場は、観光バスとレンタカーでいっぱいだ。まだ人気があることが良く分かる。駅舎に向かって歩いて行くと当時活躍していた車両が展示 されており、中の見学もできる。車内には、ここで結婚式を挙げた新郎新婦の写真が飾られており、それを何年か振りに確認に来るカップルもおおいの だろうと想像する。
駅舎に向かうと外壁・内部は幸せを願うメッセージが記された紙が全面に貼られている。凄い数だ。駅舎の前には、数軒の売店があり、記念グッズや貼るための 紙が売られており、一大名所の様相だ。
もう一台列車があり、その内部は当時の座席がそのまま保存されている。4人席の懐かしい車両だ。
幸福駅
当時の車両 車内
土産物屋

再びバスに乗り、次のミステリーゾーンに向かう。添乗員から、北海道の有名な菓子店だと教えられるが、その建物の立派さや駐車場の広さに驚く。館内で 菓子造りの実演も楽しめるそうだが、時間がないので売場の見学に向かう。
大きなカボチャ
銘菓店「柳月」
銘菓店「柳月」の入口には、ハローウィンが近付いたので、大きなカボチャが飾られている。多分近くの農場で採られたものだろう。館内は、観光客が いっぱいで、試食を味わい、珍して菓子を買っている。地元の方も多いようだ。
突然、添乗員とバスガイドが大きな声で「バームクーヘンの端が売り出されます。」とのアナウンスがあり、奥の行列に並びだした。妻も並び、何か分からない菓子を 買い求める。地元の方は、朝から店の前に行列する位の人気商品だと。(帰宅して食べるとバムクーヘンのエッセンスが詰まって美味しい!!)
名物の菓子やバームクーヘンの端を買い求めて、次に向かう。
行先不明のままバスは進む。高速道路に乗り、原野が広がる広い北海道の景観を楽しむ。所々の草原には、乳牛と思われる牛が放牧されている。 羊も放牧されていたが、一瞬で通り過ぎるので、写真を写す間もない。
日勝峠
やがて、高速道路を降りて日勝峠に向かっているのが、道路標識で確認できる。この道路は、途中で崩落があり、通り抜けれないと後で説明があった。
昨年の北海道の水害はひどかったことを認識する。 バスは、日勝峠の頂に立つレストランで昼食となる。
十勝平野
このレストランには、以前の北海道旅行の時に立ち寄った場所で、十勝平野を望む景観の良いレストランだ。
昼食は事前に希望していた「チャンチャン焼」と「和定食」が準備されており、隣に座ったYさん夫妻と懇談しながら、美味しくいただく。
食後は、レストランの売店を観たり、外に出て雄大な十勝平野を眺める。
空気は冷たく感じるが、青空の下、大自然を見下ろす気分は最高だ。まだ紅葉は少ないが、もう少し経つと全山紅葉し、美しいだろうと想像を楽しむ。
空を見上げると大阪ではまた見られない秋の雲がたなびき、美しい景色だ。しばし見上げて堪能する。
放牧された乳牛
チャンチャン焼き 和定食
秋の雲

昼食を終え、高速道路を走り出す。二日目のホテルは、五つ星ホテルと指定されているので、何処に向かうのだろうか興味津々だ。阿寒湖辺りかと思っていたが、 西に向かい、昨日の高速を戻っているようだ。
途中、トイレ休憩をし、西に向かい札幌市まで戻ってしまう。到着時間から推定すれば、定山渓のホテルだろうかと。
やがて森が深くなった道路の脇にダム湖が見え、豊平峡ダムだとのアナウンスと今夜のホテルは定山渓ビューホテルだと知らされ、豊平川に沿った定山渓に入って行く。
16時30分、昨日は暗くなってからの到着だったが、本日は、まだ日が高い時間に到着でき、新館の高層階の和室に案内される。見晴らしも良く、快適な 部屋だと納得し、早速、新館の広々とした大浴場・屋上の露天風呂で疲れを癒す。 夕食は、大きなレストランでのバイキング料理だ。500人以上は入れるのではと思われるレストランはまだ空いていて、料理を運び、ビールで乾杯する。刺身・寿司・ 天婦羅・焼肉等々、選択しながら楽しくいただく。しかし、時間が経つに連れ、混雑して来て料理が取り難くなる。まあ、満足して外に出ようとすると レストランに入ろうとする行列が長い。外国人観光客も多いようだ。早く来て、良かったと。
部屋に戻り、ゆっくりとくつろぎ、テレビを観ながら眠ってしまう。
豊平峡ダム
定山渓ビューホテル
夕食

二日間のミステリーツァーは終わったが、余りにもミステリー過ぎて、身を任せるだけの旅は少し物足りなく感じた。


[ミステリー・一日目&二日目][ミステリー・三日目]






    
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