○ 「高槻市No4.」見聞録 1.鵜殿葦焼き・(5.9km) 2017.02.26 9:30~11:30 晴れ
「南イタリア・シチリア島」旅行記のHP作成も終え、少し一段落した。先日、近くの散策で、淀川堤防を歩いていると「2/26、鵜殿の葦焼き」の案内と 通行止めの標識が出ていた。10数年ぶりに、高槻市恒例の「鵜殿の葦焼き」を久し振りに観に行こうと計画していた。 9時過ぎに家を出て、淀川堤防に向かって歩き始めると前方の堤防付近から黒煙が吹き上がっているのが見える。
この辺りの点火はまだのようなので、黒煙の方に急ぐと堤防沿いに「鵜殿葦の原」の碑と案内板が立っている。 その周辺には、長い望遠レンズを担いだカメラマン短冊を持った俳句愛好家がたくさん集まっている。「葦焼き」は俳句の季語になるのであろう。 前方の黒煙方向は、既に灰になっており、その手前の葦に点火している。風下の方から点火し、段々と風上に点火して行くようだ。点火して行くと 小さな炎が上がり、その炎が広がって行く様は面白く、伝播して行く炎の帯を楽しむ。
段々と風上の方向に点火して行くので、その点火を追うように戻って行く。
さて、本市の「鵜殿のヨシ原」が全国的に有名な訳は、そのヨシの群落が魅せる独特の景色が「大阪みどりの百選」や「関西自然に親しむ風景100選」 に選定されているからです。 この鵜殿で取れるヨシは太く弾力性があり、 良質であることから江戸時代までは貢物として献上されるほど貴重なもので、古くから雅楽の篳篥(ひちりき)の蘆舌(ろぜつ。リード部分)として 使用されていることです。 鵜殿のヨシは、昔から宮内庁に献上されており、今でも宮内庁で使われている篳篥の蘆舌は、すべて鵜殿産のヨシで 作られています。 また、このヨシ原にもハヤブサ、オオタカ、ツバメなどの野鳥が生息しており、野鳥観察に訪れる方も多く、都会の中で豊かな自然が感じられる場所と なっています。(高槻市HPより) 燃え上がる炎の熱さが、堤防の上まで伝わり、視覚・皮膚感覚で「鵜殿の葦焼き」を堪能する。 やがて、炎は天に昇るように立ち昇り、クライマックスを迎える。炎を観ていると力が湧いてくる気持ちになるのは不思議だ。
その炎に誘われて、堤防の下に降りて写真を撮る人もいるが、係員に堤防の上に上がるよう注意される場面もあるほど、炎は魅力的だ。 ただ、10数年前はもっと炎が高く昇っていたが、今回は低い。その理由は、以前は茂っている葦を焼いていたが、その灰が近隣に落ちて 苦情もあり、現在は葦を刈って、細かく切ったチップを燃やしているそうだ。1年の半日位、辛抱して協力すれば良いのにと思うのは 小生だけだろうか!? 黒煙・白煙が立ち昇っているが、灰が舞っている状態はないが、煙で太陽が薄っすらとしか見えない位だ。
「鵜殿の葦焼き」も順次下流の方拡大して行くが、葦は刈られてチップ状になっているのか大きな炎は出ず、炎の帯が何条も淀川に 沿って描かれている。大きな炎も魅力的だが、炎の光の帯も雰囲気がある。 消防車も万一に備えて待機する後ろに、炎の帯が連なるのはなかなかのものだ。堤防の芝生に座って、炎の帯が広がり進む様子を眺める。後ろでは、 俳句を詠む団体が、何だかんだと話しながら歩いて行く。静かな空間だ。
「鵜殿の葦焼き」のクライマックスは終わったようなので、まだ残る炎と灰の帯を眺めながら戻ることにする。 久し振りの「鵜殿の葦焼き」はスケールは小さくなっていたが、葦の原の害虫駆除や新芽の生育には必要なことだと納得しながら帰路に着く。ゆっくりと 歩いて約2時間の鑑賞時間を終える。今日の歩行歩数は、9600歩だった。
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