[行程][出発・ローマ][ナポリ][パレルモ][カルタジローネ][タオミナール][アルベロベッロ][ナポリ][アマルフィ][ローマ・帰国]


「シチリア・南イタリアを巡る10日間」旅行記


◎ 「ローマ~エルコラーノ~ナポリ」(2017.01.12<木>.)

長旅の疲れで、ぐっすりと眠り、5時頃に目覚める。外を見ると満月が輝いている ので、天気は大丈夫そうだ。
6時45分モーニンク゚コール、7時15分朝食、8時45分出発と指示があり、今夜はフェリーで泊まるため、 必要なものは手荷物に持ち、スーツケースはバスに置いたままにするとのことで、寝間着・洗面具等を手荷物に分けておく。
身支度を整え、スーツケースと手荷物を準備した後、朝食に向かう。期待していなかったが、緑はなく、ハム・チーズが主だが、パンが美味しく、ジュースも新鮮なのは 嬉しい。食後、ホテル周辺を散策するが、空気は冷たく、大阪と同じ位だ。近くに大学(?)があるようで、ブラスバンドの音につられて向かうと学生が登校 している。大学か高校か分からない体格だ。冷たくなってきたので、ホテルに戻る。
緑のない朝食
IHホテルローマZ3
大学(?)

画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

8時45分、全員揃ってナポリに向かって出発する。本日の予定は、一路ナポリに向かい、昼食の後、「ポンペイ遺跡」と同時期にヴェスヴィオス山の噴火で埋まった 「エルコラーノ遺跡」を見学し、ナポリからフェリーでシチリア島のパレルモに向かうのだ。
ローマ市内は少し渋滞があったが、大きな遅れもなく通過できた。しかし、路上駐車の多いのには驚きだ。二重に駐車している車もあるのは常態化している ようだ。郊外の高速道路網は整備されており、スイスイと進むことができる。
ドライブインの玩具売場
ヴェスヴィオス山
途中のドライブインでトイレ休憩となる。ドライブインは賑やかで、雑貨・菓子等がたくさん 売られているのをチェックする。
また、トイレは50セントのチップが必要なのは面倒だが、習慣なので仕方ない。
南下して行くと雨が降り出した。車窓から、雪を戴いたヴエスヴィオス山が望まれるが、頂上付近ははっきりと見えない。シャッターチャンスを狙って写すが、 バスのスピードと街路樹等で、ヴエスヴィオス山の全容を写すのは難しい。
バスは、ナポリの街を見下ろす高台のレストランに向かう。ヴェスヴィオス山が間近に迫るが、雲の中で望めないのは残念だ。ウネウネと曲がる急な坂道を上る道脇に、 火山岩の塊が転がっているのは、噴火の岩がこの辺りまで飛んで来たことの証しだろう。反対側には、ナポリの街と地中海が望めるが、霧に煙って 紺碧の海は灰色にしか見えない。
高台の頂上に建つレストランに到着するが、直前に同じ阪急トラピックスの東京からのツァーが到着していて、到着順に料理が運ばれるので時間がかかった。 同席した奈良のUさんご夫婦とお話しする時間が多くなり、懇親を深めることができたのは幸いだ。料理は、海鮮料理とのことで、あさり入りの パスタと海老・イカのフライにサラダ付で、緑の野菜があるのは嬉しい。白ワイン(5€)で乾杯して楽しく懇談する。
昼食レストラン
あさりパスタ 海鮮とサラダ
高台からナポリ湾を

昼食を終え、ナポリの郊外を通って「エルコラーノ遺跡」に向かう。
駐車場で現地ガイドが待っていて、彼の案内で世界遺産の遺跡の中を進み、当時の建造物が残る見事な街並みを高台から眺める。音声ガイト゚では、 現地ガイドの英語解説を添乗員が日本語訳をしてくれるのは有難い。
エルコラーノ遺跡
エルコラーノ遺跡は、79年8月に起こったヴェスヴィオス火山の噴火により、ポンペイ同様、火砕物に覆われてしまった。18世紀初頭、井戸を掘っていた 男性が偶然、遺跡を発見。以降、発掘作業が進められているが、現在もなお作業は終了していない。
エコラーノは富裕層に愛された保養地たった。灰に埋もれたポンペイに対し、泥流に飲み込まれたエルコラーノでは家屋の木材まで残されており、当時の建築を そのまま見ることができる。 浴場の構造や床のモザイク、壁画が当時を思い起こされる。(COOL Italy.South HPより抜粋)

ガイドの説明によれば、泥流が道路に沿って流れたため、建物が壊されることなく残ったそうだ。高台から望むと街の輪郭が良く分かり、石造りの 建物が街並みを残しながら保存されている。以前見学した「ポンペイ遺跡」とは、違った印象だ。
高台から街並みの中に下りて行くと間近に当時の建物が現われる。石畳も残っており、建物の床のモザイク模様も鮮明に残っている。窓のひさしは 当時の木材が残っていると聞くと本当かと思う位だ。
当時の建物
石畳 床のモザイグ
当時の木材

浴場に案内されるとその床のモザイクは美しく、富裕層の社交の場として賑わっていたのだろうと想像する。井戸の傍には水瓶の陶器も残っており、当時の 生活も想像できる。古代の遺跡は想像力をかきたてるようだ。魚と思われる床の見事なモザイクや窓のサッシも残っているのに驚く。
浴場のモザイク 水瓶
魚の見事なモザイク
窓のサッシ

広い遺跡の中には、見事な壁画が残っている。2000年前の色彩がそのまま残っているのには驚きだ。歴史的な意味合いは分からないが、 室内の壁一面に描かれている絵を鑑賞する。
壁画の部屋 壁画
壁一面の壁画

当時の建物跡
井戸・柱跡
色彩の残る部屋

約1時間の見学の最後は、当時のメイン道路に案内される。石畳が敷かれ、広い道路には井戸も設置されている。小雨が降り出したが、遺跡の 力強さで、ひるむことなく元の高台に戻る。途中、遺跡の発掘・修理をしておられる作業者を見付ける。「ポンペイ遺跡」に比べると 知名度も少ない「エルコーラノ遺跡」は発展途上なのだ。
最後の建屋の中にも壁画が残っている。石造りの家、湿気の少ない土地だからだろうが、日本の壁画の保存状況との比較をすると雲泥の差だと。 頑張れ・飛鳥!!
メイン道路
発掘・修理作業
壁画

2000年前の遺跡に圧倒され、満足感いっぱいで「エルコラーノ遺跡」を後にナポリに戻る。
バスの車窓から王宮周辺のポイントの案内があり、15時過ぎから16時30分までナポリの自由時間となる。オペラ座の前で解散となり、小雨が降って いるので、アーケードのある近代ナポリ建築のシンボルと云われる「ガレリア・ウンベルト1世」に行く。
ミラノの街並みを模したような見事なアーケードで、十文字に 交わる中央のドームは高さ58mもあるそうだ。
ぶらぶらとショッピングをして、道路に椅子席が出ているジェラード店に入り、ジェラードを買い味わう。本場のジェラードは美味しいが、少し寒い。音楽が 聞こえるので、その方向に行くと道路でカンツォーネを歌う流しの歌手がいて、たくさんの人が聞き入っている。ナポリ民謡等、知っている歌もあり、しばし その声量に聞き惚れる。
ガレリア・ウンベルト1世のアーケード ドーム
ジェラートのカフェ
街頭のカンツォーネの歌手

アーケードから出て、小雨のナポリの街を散策する。薄暗くなってきているが、若い女性がバーゲンに目を光らせて行き来している。その様子を観ようと「ZARA」に 入店して驚いた。バーゲン商品が床に散乱しているのだ。初めは落ちたのだと思ったが、どの売り場でも散乱しているので、イタリアのバーゲンのやり方だと 思った次第だ。
先程、車窓から観た「ヌオーヴォ城」のライトアップを観に行く。ナポリ王カルロ1世が1279年に建設した城だと。重厚な城壁・凱旋門を観てバスに戻る。
小雨のナポリ
バーゲン風景
ヌオーヴォ城

バスは渋滞するナポリ市内を通り、ナポリ港に向かう。出航は20時だが17時30分に港に着き、しばらく待つ。
Tirrenia社のフェリー
船腹の駐車場
やがて乗船時間となり、手荷物を持ってバスから降りフェリーに向かう。Tirrenia社のRUBATTINO号(?)フェリーは10階建ての大きなフェリーで、傍に行くが、大きくて船の全容が見え ない位だ。
バスは船腹の駐車位置に向かい、 我々は徒歩で乗船する。まず、長いエスカレーターを2-3回乗換えて、7階のレセプションに行き、ホテルと同じようにチェックイン手続きを待つ。ホテルそのものだと案内表を 見るが、残念ながら分からない。
部屋割りが決まり、カードキーをもらって船室に行こうとするが、通路がたくさんあり分からず、やっとのことで狭くて長い通路を通って船室に辿り着く。 部屋を開けると結構広いスペースの両側に2段ベットが付いており、下段だけ眠れるように準備されている。船室には、洗面所・シャワーブースも付いているので 問題はない。
レセプション
船内の長い通路
フェリーの船室

19時30分に7階のフロント前に集合し、8階のレストランに向かう。ピカピカの階段を上り、レストランの調理しているスペースに並ぶ。 添乗員から、無料の料理と有料の料理の区別と3つの料理種類の中で一つ選ぶことを聞き、順番に料理を選択して行く。
夕食のボリューム
二人前の食事量
コックに3種類のひとつを指さすと皿に入れてくれるのだが、 その量はものすごく多い。少しで良いと云っても通じず、皿に山盛りのサービス振りだ。パスタの種類・鶏と魚・ハムの種類・野菜サラダ等を選択するのだ。 最後の野菜サラダはNoとしても、お盆に載らない量に驚く。
テーブルに着き、改めてそのボリュムに驚き、有料のビール(3.9€)を買い、船旅のスタートを乾杯する。しかし、凄い量だ。
妻の野菜サラダだけでも食べ切れないので、小生がNoと云ったのは正解だが、他の料理も一人前でも多すぎる位だ。
もったいないが食べ切れず、残したのは 申し訳ない。(旅の想い出としては、強烈な印象が残るフェリーの食事だった)
イタリア人の食事を見ると一品+パンのような質素なものだ。ツアーでは全てを含んだ料金としているが、単品で清算できるのだと。しかし、ツアー仲間の方の 中には、完食した方もおられたようで、大したものだと。
食後、船内を探索する。デッキに出て同型と思われる船を見たり、甲板を一回りしてナポリ港の灯りを感じたりしながら楽しむ。船首では、出航の準備を しているようだ。
船内には、ゲームセンター・子供 遊技場・売店・映画館もあり、広間でも宿泊できるようにもなっている。船内を探索した後、船室に戻る。
ナポリ港の船
船内の売店
フェリーの広間

部屋に戻り、しばらくすると出航したのか船体が揺れ始める。さあ、ナポリからシチリア島・パレルモへ出航だ!!
パジャマに着替えて、ベッドに横になると振動を感じる。揺れではない心地良い振動で、直ぐに眠ってしまう。


[行程][出発・ローマ][ナポリ][パレルモ][カルタジローネ][タオミナール][アルベロベッロ][ナポリ][アマルフィ][ローマ・帰国]







    
広告 無料レンタルサーバー ブログ blog