「台湾縦断の旅」

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○ 第2日目 (1/10)

長旅(?)の疲れで、ぐっすりと眠る。エアコンも快調で気持ち良く過ごすことができた。
朝食
ホテルからの眺め
6時からの朝食だが、5時前に目覚め、外を見るがまだ暗い。NHKの放送を観ながら、身支度を整える。
7時40分出発なので、荷物をまとめて朝食に向かう。
朝食会場は広くて見晴らしも良く気持ち良い。混雑することもなく、種類の多い食材を選択していただく。
本場なのでお粥もあり、いろいろなトッピングを楽しみながら食べると美味しい。果物類、ジュースも種類が多く、しっかりと賞味する。
昨夜の同じテーブルの方たちともご挨拶して、旅仲間との交流もばっちりだ。
部屋に戻ると明るくなっており、少し霧に霞んだ市街地をパチリと。台湾の日の出も日本時間と同じ位の6時過ぎなのだと記憶に留める。 NHKの海外放送で、朝ドラ「まんぷく」を観ることか出来たのはラッキーだった。
7時40分、全員が揃い、高雄市観光に出発する。今日の予定は「龍虎塔」を見学してショッピングの後、台南市に向かい、台南観光をして一路「日月潭」に 向かうことになっている。
バスは混雑していない市街地を抜けて「蓮池潭・龍虎塔」に向かう。
駐車場の横には、南国らしいガジマロュの樹が植わっている。ガイドの案内で、人造湖である「蓮池潭」に向かうと「龍虎塔」の二塔が池の中に建っている。 中国風のきらびやかな塔に向かう途中、何故か熊本県のキャラクター「くまもん」が立っているのに驚く。ガイドの話では、高雄のシンボルも熊で、熊本県を 真似したようだ。「くまもん」人気は海外でも普及しているのだと。
池には「蓮池潭」と呼ばれるにふさわしい蓮の花が咲いている。やはり南国だと認識する。
蓮池潭・龍虎塔
くまもん?
蓮の花

画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

「龍虎塔」の正面に廻ると左に龍・右に虎の大きな口が開けて待っている。龍の口から入り、虎の口から出ると福が授かるとのことで、各自、 龍の口に入って行く。大きく開いた龍の口に入ると洞内には中国の逸話的な絵画が飾られており、塔の上にも上れるが、パスして虎の口から出る。 日本人以外の観光客も多く、珍しい風習を楽しんでいる。
龍虎塔

「龍虎塔」の入口には、龍の置物が祀られていて、その頭を撫ぜると良いとのいわれがあるのか、列を作って撫ぜている。
道路を隔てた前には「春秋閣」が祀られ、戻る途中に池の中に建つ「五里亭」は風情溢れる景観だ。
駐車場に戻り、次の行程に向かう。
龍の置物
春秋閣
五里亭

バスは恒例のショッピングに向かう。
寺院のお祀りの門
春節の飾り
高雄市内には、寺院のお祀りの装飾された門が道路いっぱいに造られている。ガイドの話では、たくさんの寺院がそれぞれお祀りをやると毎日のように なるので、寺院が合同で実施していると。
ショッピングの店に到着し、店内に入ると春節の飾りが迎えてくれる。
秋田の玉川温泉と同じ成分の石の説明かあり、その効能に魅かれて何人か買っておられる。ドライアップルマンゴーも売っていたので、 少しお土産に買い求める。
案内・説明する店員の日本語の上手さには驚きながら品定めする。
30分余り、ショッピングをし、台南市に向かう。
台南市は、台湾の古都で歴史てな史跡も多く、高雄とは違って、道も狭く落ち着いた雰囲気がある。
まず初めに「延平郡王祠」に向かう。
「延平郡王祠」は、台湾を占領していたオランダ人を駆逐したとされる「鄭成功(ていせいこう)」を祀る祠で、 創建は1662年だと。
駐車場から長い塀伝いに歩いていると大砲が備え付けられている。台湾とオランダの関係も詳しく知らなかったが、オランダの占領下にあった史跡が 多いのだ。
日本の鳥居の形をした石門の入口をくぐり、広い境内に向かう。正面には、立派な中国風の建物が建ち、中には「鄭成功」の像が祀られている。 台湾の開発において「鄭成功」の果たした役割は大きく、この祠は、台湾の民衆がこの民族の英雄を記念するために特に建てたものだと。 地元の方も参拝されているので、その崇拝振りが良く分かる。
延平郡王祠の入口 大砲
延平郡王祠
鄭成功の像

次に近くの「孔子廟」に向かう。駐車場の樹には、野生のリスが駆け上る珍しい光景を目にする。
1666年に創建された台南の「孔子廟」は台湾初の「孔子廟」で、清代末期までは台湾政府の最高学府とされ、 台湾府「儒学」が結集されていたところだと。教育分野ではこれに匹敵するものはなく、「全台首学」と呼ばれていたと。
地震で崩壊している所の修復をしていたが、門を入り広い境内には、中国風の門が建っており、右に進むと堂々と「孔子廟」が建っている。屋根には 龍の彫り物が飾られ、歴史と民俗の趣きが感じられる。中には孔子の位牌も祀られており、台湾初めての「孔子廟」の歴史を感じさせる。
地元の参拝者も多く、熱心に書物を読んだり、書画を眺めている。ベトナムでも「孔子廟」はあったことを想い出す。
孔子廟の門 リス
孔子廟 孔子の位牌
屋根の龍

昼食は、台南市の有名なレストラン「度小月」に向かう。ここは、台湾の有名な政治家・実業家も訪れる「担仔麺」「蝦捲(えびまき)」の美味しい店と して知られていると。
庶民的な店造りの広間で、円卓テーブルを昨夜の10名で囲み、台湾ビールで乾杯。
「担仔麺」は日本で食べる担担麺かと思っていたが、余り辛くもなくあっさりとして美味しい。「蝦捲」を始め、次々と料理が運ばれて来て、 どれが何かも分からず次々といただく。時間の制約があるだろうが、スピードが速すぎるのが欠点だ。しかし、料理は大満足だ。
台湾では、テーブルに料理が並んでいないのは、お客に対して失礼だとの風習があるそうだ。台湾流の「おもてなし」だと。
度小月
担仔麺
料理の数々

美味しい昼食に満足して、次の見学地に向かう。
次の「赤崁楼」に向かう間に車窓見学となる。まず「旧台南州庁」の立派で落ち着いた建物を観る。
旧台南州庁
林百貨
広いロータリーに面した緑深い所に建っていて、行政の 中心として活動したのだろう。
バスは市街地の中に進み、「林百貨」の建物を確認する。「林百貨」は、1930年代に日本人が開設した百貨店で、台南の中心街で繁栄していたが、 戦禍で崩壊し、戦後は政府機関の事務所となっていたが、今では台湾のファッション・雑貨・グルメの中心地となっていると。
バスはに向かう。
「赤崁楼」は、1652年にオランダ人に創設されたもので、もとはブロビンティア城(オランダ語で永遠の意味)と云われていたが、後に中国人に「赤崁城」 「番仔楼」「赤毛楼」などと呼ばれるようになったと。明代、清代、日本統治時代と長い歳月を経ているものの、昔ながらの風貌がほぼ保たれて おり、オランダ人により占拠されていた時代から行政要所とされ、1661年に鄭成功がオランダ人を駆逐した後、「赤崁楼」を首府に制定したと。
広い庭園の正面に中国風の「赤崁楼」が建っている。少し西洋風の趣きがあるのはオランダの影響だろうかと思いながら、堂々とした入口を眺める。 池には滝が流れ、鯉がたくさん泳ぐ日本風なのも面白い。
屋根の上には、良く観る鯉と龍の彫刻が飾られている。天に昇る龍は中国の象徴のようだ。中には、当時の絵や資料が並べられており、地元の方も 見学しておられる。やはり、古都・台南の史跡への興味は深いようだ。外に出る途中、遺跡調査の現場が数か所あり、まだまだ未知の部分が 多いようだ。
赤崁楼 池の鯉
赤崁楼入口
屋根の鯉・龍 遺跡調査

見学から駐車場に戻る所に、カピオカの台湾発祥店があるとのガイドの案内で立ち寄ることにする。
カピオカの種類もたくさんあり、容器も大中小とあり、中を選んでバスに持ち込み、美味しくいただく。以前、台北で飲んだ時は、タピオカに違和感があったが、 本家のここでは美味しく咽喉越しもさわやかだった。
14時出発で「日月潭」に向かう。約3時間かかるそうだ。
車中でのおやつとして、萬川号の肉まんが配られる。ガイドにこの肉は何かと尋ねると豚だと。大阪の551の豚まんの方がジューシーで美味しいと感じたのは 仲間の方々も同じだった。
台南市の市街地から高速道路に乗る。車の往来も少なく、快調なドライブとなり、景観を眺めたり、うとうとと眠ったりしているとドライブインでトイレ休憩となる。
広いドライブインには土産物売場やフードコートも設けられており、それなりの混雑だ。 この近くに大きな遊園地があるそうで、また、北回帰線も近いと。
再びバスは「日月潭「に向かって進む。車窓の景観が煙って来るのは黄砂のためだとの説明に、中国大陸から来ているのかと思うと近くの大きな川が 干上がって、その川砂が舞い上がっているそうだ。日本の川では考えられない現象だ。
更に進み、山岳地帯に入る手前の山肌が崩れている。地震の跡だと聞き、先日の北海道地震でも観た同じような景色だ。バスは、山の中に入り くねくねした道を一路「日月潭」に向かう。
ドライブイン
黄砂で煙る視界
地震の跡

観光案内では、「日月潭」の夕日と朝霧が美しいとのことなので、日没までに到着して欲しいと願っていたところ間に合いそうだ。
「日月潭」の名称は、湖の北側の形は太陽に、南(南西)側の形は月に似ていることから、日潭、月潭と呼ばれ、全体で「日月潭」と呼ばれて ることから名付けられたと。
「日月潭」湖畔の「文武廟」に日没ぎりぎりに到着する。まず、展望台に行き、山影に落ちて行く夕日を眺める。静かな雰囲気の中、光の帯が長く 延びる光景は美しい。今まで見学した赤・朱色の建物と対比すると別世界だ。
湖畔に堂々とそびえる「文武廟」に向かう。「文武廟」は1938年に建立された中国宮殿式の廟で、台湾で最大級のものだと。 廟は前殿、中殿、後殿の三殿様式になっており、前殿は文廟で文の神である「孔子」が、中殿は武廟で武の神である「岳飛」や「関羽」が祀られている。 立派な廟門をくぐると長い石段があり、その上に「文武廟」が建っている。階段の両側には、日本の狛犬のように獅子の像が立っている。
日月潭の夕日
文武廟の廟門
文武廟 獅子の狛犬

廟の内部に入ると金色に飾られた豪華なもので、正面に「孔子」の肖像画が祀られ、地元の方が線香を手向けている。
横の階段を上って屋上に進むと日が沈み、黄昏迫る湖畔の景観は、先程とは違った美しさと落着きがあり、しばし眺める。静かな空間に浸る。 横の屋根を観ると金色に輝き、暮れて行く空との対比も美しい。
集合時間が迫って来たので、急いで展望台に戻る。先程気付かなかった「日月潭」の石の碑が立っている。湖畔は暮れて行く。
廟の内部
黄昏迫る湖畔
金色に輝く屋根 日月潭の石碑

真っ暗になった湖畔の道をホテルに向かって進む。「文武廟」の対岸近くのホテルにチェックインし、荷物を置いた後、ホテルの本館で夕食となる。数分歩いて 本館に行き、地元料理の夕食が始まる。この辺りは、原住民が住んでおり、その料理だと。
数々の料理
淡水魚の蒸し物
同じメンバーで、台湾ビールで乾杯し、楽しい宴が始まる。
ここでも美味しい料理のボリュームは満点、配膳スピードは速すぎると同じパターンで夕食が進む。
野菜も多く、湖で獲れたと思われる魚の尾頭付きの蒸し物もあり、珍しいものをお腹いっぱいいただく。
豪華な夕食を終え、別館のホテルに戻って一息入れているとガイドから電話が入り、別館のボイラーが故障したので、温水が出ないと。荷物をまとめて本館に 移って欲しいとの依頼があり、仕方がないので荷物をまとめ、移動することにする。
本館の部屋は、湖沿いの素晴らしい部屋で、シャワーだけだったのが、バス付とグレードアップしているのだ。不満だったが、満足してバスにゆっくりと浸かって 二日目の疲れを癒す。ボイラー故障もgoodだった。真っ暗で湖は見えないが、明日の朝は楽しみだ。
NHKテレビで日本の情報を得ながら、ぐっすりと休む。本日の歩行歩数は、10300歩だった。


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