「青春18切符」「紀伊半島一周」


○ 2004.09.09.(高槻→多気→熊野市→新宮→和歌山→高槻)

「伊勢路」紀行も8回目になり、いよいよ三重県から和歌山県に到達する。昨年末の「伊勢神宮」から 歩き始めて、国道の歩行は避けたが、主要な峠・古道は全て歩行踏破した。
遠くなるにつれて、往復時間が12時間かかるようになり歩行距離は短くなる。最後に熊野市から 新宮まで行くのでこの際昔から考えていた「紀伊半島一周」をトライすることにする。

「伊勢路」紀行時に鉄道マニアや少年が列車の写真を撮っている光景を目にしていたので、今回は 鉄道少年の目線で捕らえたい!?
まだ暗い中を出発し、虫の声を聞きながら高槻駅に自転車を走らせる。途中、コンビニでおにぎりと 新聞を買い、駅に向かう。

@、JR高槻(5:24)→草津(6:13)

「高槻駅」

「時刻表示」

「草津行・普通列車」


改札口に行くが誰も居ない。呼び出して最後の「青春18きっぷ」に押印してもらいホームへ。 時刻表には載っていないが、5:04発の京都行きがあるのだ。高槻発なので掲載されていないのか? やがて闇の中から大阪からの普通列車が到着。電車はガラガラで、おにぎりの朝食を食べる。
京都付近から少し明るくなって来た。やはり京都からの乗客は多くなり、座席がほぼ満杯か。瀬田川を 渡り、草津に。草津着6:13.

A、草津(6:15)→柘植(7:04)

「草津駅・表示」

「柘植行・普通列車」


駅に着くとすぐに階段を駆け上がり、草津線のホームに急ぐ。2分間の接続しかないので、あわてて 写真を撮り列車に乗る。6両位の編成で車内はガラガラで4人席を占領し、靴を脱いで足を伸ばす。 車窓から明るくなった山々を見つめながら、プロ野球の合併問題の新聞を憤慨しながら読み進む。
前々回か眠ってしまって接続列車に乗れなかった反省から眠らないように・・・・。 この車窓も雪から桜、そして初秋のたわわに稔った稲穂と季節の移り変わりを感じながら。定刻通り 柘植駅に到着(7:04)。

B、柘植(7:12)→亀山(7:38)

「柘植駅・表示」

「亀山行・普通列車」


柘植駅のホームはガランとしている。亀山行き到着のホームには京都行きの列車が止まっており、 7:10に出発。通勤の方が少しと「青春18きっぷ」利用と思われる方も居られる。やがて加茂からの 2両編成のワンマン列車が到着。通学客が一杯で座れず立ったままで進む。関駅からもたくさんの 通勤・通学客が乗って来て満員の状況。長椅子タイプの列車でも一杯だ。 山の中を進み亀山到着(7:38)。

C、亀山(7:44)→多気(8:52)

「亀山駅・表示」

「伊勢行・普通列車」


亀山駅の陸橋を渡り、伊勢行きのホームに行くと通学客で一杯だ。列車は到着しているが増結する のでしばらく待機。その間に写真を撮るが人目が気になり少し恥ずかしい感じだ。
増結して乗車。真ん中は4人席だが両端は長椅子形式の車体だ。ほぼ一杯の乗客で出発し、津で大半が 下車したので4人席を独占して伊勢平野を南下して行く。
この辺りの稲刈りは終わっていて全体が広々とした光景だ。所々に彼岸花の赤い花がアクセントと して視線を引き付けてくれる。伊勢路はもう秋だ。
途中、快速待ち等で時間待ちをし、伊勢行きなので眠らないよう気を付けながら松坂を過ぎて 多気着(8:52)。

D、多気(9:32)→熊野市(12:27)

「多気駅・表示」

「新宮行・普通列車」


寝過ごすことなく多気で下車。ここからの新宮行き出発まで40分の待ち時間がある。いつもは駅前の 売店で昼食用のおにぎりを買ったりして時間を潰すが、今回は昼食は熊野市で購入する予定なので ホームや待合所でブラブラ。
新宮行きの列車は止まっているが時間まで乗せてもらえない。9:23に特急が着くのでそれまで待つ のかと思っていると、9:15に手動扉をボタンを押して開け乗車。中央は4人席、前後は長椅子の2両 編成だ。4人席を占領し、特急からの乗り換え客もほとんど無く定刻通り発車。

出発してすぐに眠ってしまう。進行方向左側(海側)は日が当たるのは経験済みなので、山側に座り ぐっすり。眼が覚めると列車は停車中。大内山駅で対向の特急待ち合わせだ。10:30なので1時間位 眠った。
次の梅が谷は「ツヅラト峠」越えで降りた所だ。梅が咲いていたなぁ。「荷坂峠」のトンネルを 抜けると紀伊長島到着だ(10:47)。ここで運転手交代で28分停車。ローカル線の各停の宿命だ。ドアの 開閉ボタンを押してホームで屈伸運動をし、陸橋を渡りトイレへ。
この駅の待合室で「ツヅラト峠」越えの昼食を食べ、「荷坂峠」を梅が谷に戻ったのを思い出す。 「青春18きっぷ」利用の学生やシニアの方も数人居られるようだ。

11:15出発。ここからは各駅で降りて峠越えをした道だ。紀伊長島〜三野瀬間の海岸線を歩く 「一石峠・熊谷道」、三野瀬〜船津間の桜がチラホラ咲いていた「始神峠」、相賀〜尾鷲間の石畳の 素晴らしい「馬越峠」と見晴らしの良い「天狗倉山・あちょぼ岩」。
尾鷲は大きな町で乗降客も多く、近隣の方が買い物に来ているようで4人席も一杯に。先日の地震の 話が話題になっていた。この辺りは入り江が多いので津波の恐怖は相当だ。

尾鷲では1分間の停車で火力発電所の大きな煙突を見ながら大曽根浦へ。大曽根浦〜三木里間の 「伊勢路」最大の難所「八鬼山」越え、三木里〜賀田間の海が見える「三木峠・羽後峠」越え、 賀田〜二木島間の伊勢と熊野の国境で猪垣の連なる「甫母峠」「曽根次郎太郎坂」を越えて、 二木島の民宿に泊まったのは前回の紀行だ。

列車から二木島漁港と民宿を見ながらトンネルに。早朝、この上の「二木島峠」と神々が出会う 「逢神坂峠」を越えて新鹿の海岸でかき氷を食べた。新鹿から次の波田須までは列車を利用した。
波田須〜大泊間の竹林が美しい「大吹峠」、大泊〜熊野市間の「七里御浜」の展望が見事な「松本峠」 と車窓からトンネルの連続と時々見える熊野灘を眺めながら思い出しながら、熊野市へ(12:27)。

「紀伊長島駅」

「熊野市駅」



E、熊野市(12:33)→新宮(15;00)
「獅子岩」「花の窟」を見たので本来は次の有井まで行きたいのだが、ここでも時間待ちが40分も あるので下車してバスで進むことにする。
駅の売店で「さんま寿司」を購入して12:33発のバスに乗り込み、「獅子岩」「花の窟」を越えて 有馬で下車。「立石の道標」を探して熊野灘に面した「七里御浜」の海岸で一息入れ、 「さんま寿司」の昼食。
雄大な熊野灘を眺めながら防波堤上、「七里御浜」の砂浜、防風林を歩き、丁塚バス停からバスに 乗る。車窓から今日は静かな熊野灘を堪能する。熊野川河口の成川で下車。いよいよ三重県の最西端 まで来た。
熊野川を徒歩で渡る。先日の台風時の荒れ狂った川面とは違った静かな流れを眺めながら県境を 越える。「速玉大社」に「伊勢路・浜街道ルート」踏破のお礼と報告をし、新宮駅に。駅前の食堂で 早い夕食兼乾杯の儀式を行う。

「七里御浜」

「熊野灘の白波」

「熊野川」


「県境標識」

「速玉大社」


大阪府→京都府→滋賀県→三重県→和歌山県と紀伊半島一周の行程の半分まで来たのだ。

F、新宮(15:26)→紀伊田辺(18:10)
駅の売店で飲み物とつまみを購入。名物のうつぼの佃煮のつまみを買う。これから大阪まで接続が スムース過ぎる位で、あわただしいく食事や買い物の時間も無いので、早めの夕食をし、買出しも して置く。
紀伊田辺からは何度も「青春18きっぷ」を使用したが、この辺りは特急を使ったので初めてだ。 伊勢周りと同じ位時間がかかるので覚悟して列車を待つ。

「新宮駅」

「紀伊田辺行・普通列車」


列車が到着したが、驚いたことに全て長椅子タイプのワンマンカーだ。これで3時間弱行かねば ならない。まだ空いているのでビールを一杯やるが、長椅子では飲み難い。
昨年10月に新宮から那智まで歩いた道を海側の車窓から眺める。ここからはR42の歩行で時々トラック の風速で飛ばされそうになったことも思い出す。那智の駅前の温泉も懐かしい。いい温泉だった。

紀伊勝浦からたくさん乗って来る。「青春18きっぷ」利用のシニアの方が「熊野古道」を歩いて 来られた話が聞こえてくる。「世界遺産」登録の影響は大きいようだ。
串本の橋くい岩が夕暮れの中でそびえている。白浜からも乗車客が多く立つ人も出て来る盛況だ。 時々ウトウトしながら「大辺路」で歩いた朝来(あっそ)を過ぎ、紀伊田辺到着18:10。

G、紀伊田辺(18:14)→御坊(18:58)
乗り換え客が多いので、早目に出口に行き急いで乗り換える。時間が無いのと人が多いので写真 撮影はあきらめ座席の確保に走る。
4人席のワンマンカーでもう暗くなった紀伊路を走る。このルートもR42沿いで歩くのに苦労した 道だった。御坊着18:58。

H、御坊(19:00)→和歌山(20:06)
ほぼ満員の4人席のワンマンカーは進む。車窓からは何も見られない闇を進む。疲れからウトウトと。 和歌山着20:06。

I、和歌山(20:08)→大阪(21:24)
急いで乗り換えて紀州路快速に滑り込み飛び乗り、幸運にも座ることが出来た。新宮を出て5時間 過ぎたことになる。まだ時間はかかるのでウトウト。大阪に近付くにつれて明るくなり、天王寺で たくさん降りる。紀州路快速は乗り換えなくてラッキーだ。大阪着21:24。

J、大阪(21:30)→高槻(21:45)
通勤客と共に満員の新快速に乗り、高槻着21:45。自転車で家に着いたのが22時前。お疲れ様でした。

「伊勢路」紀行の延長として「紀伊半島一周」にトライした。「青春18きっぷ」利用したころから 一度試してみたかったコースだ。重複なしでぐるーっと一周するコースとしては分かりやすいが、 時間設定は難しい。「伊勢路」紀行で伊勢方面の事情が分かったので、今まで歩いたコースをたどり ながら車窓から懐かしく眺めた。
次はどこへ行こうか!!??






    
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