○ 2008.08.25.(高槻→姫路→相生→岡山→高松→岡山→相生→姫路→高槻) 夏の「青春18きっぷ」を使って、涼しい列車で避暑旅行する旅も数年続いている。昨年は「敦賀・小浜散策」、一昨年は 「餘部鉄橋散策」と近場を楽しみ、春には「倉敷・姫路城花見の旅」と季節の風情を満喫した。 今年はどうするかと検討した結果、「高松で讃岐うどんを食べる旅」に落ち着き、オリンピック終了に合わせて実施した。 ○、8/25...高槻(7:30)→姫路(8:51・9:09)→相生(9:30・9:33)→岡山(10:38・10:53)→高松(11:51)→ 高松散策→高松(14:39)→岡山(15:33・15:40)→相生(16:50・16:52)→ 姫路(17:15)→姫路散策→姫路(18:57)→高槻(20:17).===> 772.4km・10500円 オリンピックの閉会式も昨日終わり、日本はまあまあの結果となった。ソフトボールの熱投、女子柔道・レスリングの健闘と女性軍の 活躍が目立った大会だった。テロや大気汚染等心配があったが、無事終了して何よりだった。 7時前に軽い朝食を食べて出発する。ここ数日は朝の空気が冷たく、秋の訪れを感じる。しかし、駅まで歩いていると 汗ばんで来るのはまだ残暑の厳しさと思わざるを得ない。 7時30分発の新快速は通勤客で満員だが、大阪で大半が降り、座ることが出来た。
姫路始発の列車で相生に向かう。 春の旅行では「青春18きっぷ」愛好者と見られる方で一杯だったのが、今回は立っている人も少なく案外空いている。 相生の手前で立ち上がり、扉の前に行きダッシュに備える。 到着ホームの向かい側の列車に突撃し、座席を確保する。 春は岡山行の列車で4両編成だったが、これは備中高梁行で7両編成と余裕があり、全員座ることが出来た。 相生乗換時は接続列車の行先(何両編成かは分からないが)はチェックする必要がありそうだ。 岡山駅に到着し、急いで瀬戸大橋線のホームに向かう。「瀬戸の花嫁」の音楽に合わせて列車が到着するのは風情がある。 妻はバスで瀬戸大橋を渡ったことはあるが、列車での四国上陸は初めてだと。 学生時代教わった「児島湾干拓」の干拓地を 高架線で走ると昔この辺りが海だったとは・・・と驚く。 やがて、鷲羽山のトンネルをくぐって瀬戸内海に突入する。少し朝曇りだが、瀬戸内海の島々がはっきりと見渡せる。 車窓から美しい瀬戸内海を眺めていると、窓を開けて潮風を吸い込みたい気持だ。青い海と白い航跡を眺めていると四国に 上陸して、一路高松に向かう。 岡山から高松までは1時間弱で、実際に高松から岡山に通勤している人も居るのだ。確かに、通勤圏に間違いない。 11時51分、高松駅に到着する。高槻から4時間20分で来れたのだ。
高松駅の駅ビルのトイレに行く。途中に「立喰い寿司」の寿司屋があり、店が繁盛している。陳列を見るとサービス定食が8貫に赤だし、 温泉玉子が付いて680円と。地物の魚を使っているとのことなので、本来「讃岐うどん」を食べる予定を変更して、店に入る。 立飲みの経験は何度もあるが、大阪でも立喰いの寿司屋は見たことがなかったので、珍しさも手伝って瀬戸内海産のタコ、ハマチ等々を 美味しくいただく。「讃岐うどん」はおやつで食べようと。 観光案内所に立ち寄ってMapを確保して、駅前にある「高松城址」に向かう。 高松には何度か来たが、「栗林公園」や「屋島」には行ったことがあるが、「玉藻城」とも云われる「高松城」には 行っていない。
天正18年(1590)、讃岐に入封した豊臣秀吉の家臣・生駒親正公によって築城されて以来、生駒家4代54年 ・松平家11代228年の歴代藩主の居城として、波静かな瀬戸内海と城下町高松を見下ろしてきました。 東入口から旭橋を渡ってすぐ左の艮櫓(うしとらやぐら)や豪胆な造りの披雲閣、城郭の北端に立つ重要文化財の月見(着見)櫓、 海水を引き入れる水門、天守閣跡へと続く鞘橋(さやばし)など、見所も盛り沢山。(高松市観光案内HPより) 立派な石垣に囲まれた「高松城址」は「玉藻公園」としてきれいに整備されている。 入場料200円を支払って入ろうと すると、妻が65才以上は割引きがあるらしいよと。16才-64才は200円と書かれているが、それ以上は書かれていない。 払い戻しは出来ないとのことで、無理を云うのは止めて入場する。これからは注意が必要だ。(HP作成時に調べると無料だと) 入場してすぐ、「海水導入門」の標識があり、バルブが設置されている。ここから瀬戸内海の水を堀に導いているのだ。 堀の水が海水なのは珍しい。「三大水城」とは・・・? 調べると高松城・今治城(愛媛県)・中津城(大分県)だそうだ。日本人は「三大○○」が好きな民族なのだろうが、これで知識が増える。 瀬戸内海に面し、その海水を三方の堀に引く、海上に浮かぶ城なのだ。
まず、「内苑御庭(ないえんおにわ)」を訪れる。手入れの行き届いた庭園に入ると大きな飛石が設けられ、立派な松が 植えられている。所々に植えられているハゼの木は少し紅葉して来ている。そろそろ秋の息吹きが感じられる。 奥に進むと見事なソテツが植わっている。横に建つ和風の建物が「披雲閣(ひうんかく)」で、この期間は室内も解放されて いるので座敷に上がる。広い大広間では映画撮影や色々な催しをしているようだ。 大広間からのソテツの眺めは見事で、しばし縁側に座って涼風を楽しむ。四国に、こんなに立派なソテツがあるのだと。
庭園を巡る。枯山水の庭園には大きな灯篭、井戸、石橋が設けられ、周囲の松の緑と美しい構図になっている。 「玉藻城」で有名な「月見櫓」に向かう。天守閣がなくなり、現在再建中なので、この「月見櫓」がお城の雰囲気を 示す唯一の建物だ。 木陰で妻がスケッチしている間に、庭園をぶらぶらと散策する。城壁から外を見るとそこは宇野フェリーの乗り場で、海が 目の前なのが分かる。
庭園の中に四角い石の構造物があり、横に「銀閣寺型手水鉢」と書かれている。上を覗くと手水鉢になっている。 今度、銀閣寺に行ったらこの様な手水鉢があるか探さなければ・・と。 入口に戻ると城壁と堀が美しく見える。堀には魚が小さな輪を描いて周遊している。鯉かと思ったが、海水に鯉はいないはずと 考え直して、よく見ると鯛のようだ。近くに寄り、よく見るとやはり鯛だ。横に餌を入れる筒があり、受付で買った餌を入れて 落とすようになっている。 お堀に鯛が泳いでいる光景は想像出来なかったが、海水なのだから、水門を通って鯛やスズキが入城するのだ。この鯛を題材にして 「大願成就」を「鯛願城就」と変えてキャッチコピーにしているらしく、ハンカチやシャツを売っている。なかなか商魂たくましい。
「玉藻城」を退出して、高松の中心街に向かう。ビルの影の部分は涼しいが、日の当たる所はまだまだ暑い。 立派な長いアーケード街に足を踏み入れるとすぐに「讃岐うどん」屋が数軒建っている。食べる前に賑やかなアーケード街を散策する。
暑くなったので、「かき氷」でも食べたいと思ったが、「讃岐うどん」屋はたくさんあるが、「かき氷」屋は見当たらない。 さすが「讃岐うどん」の国だ。 店に入って涼もうと賑わっている「讃岐うどん」屋に入り、セルフで小盛の「ざるうどん」と「ぶっかけうどん」を頼む。どちらも 294円と安い。 冷たくて腰があり、美味しい「讃岐うどん」をツルツルといただく。本当に美味しい!! 店内は老若男女でほぼ満席で、皆さん昼食やおやつとして食べている。高校生がデートの場所としてうどんを食べているのは 微笑ましい。「讃岐うどん」文化が根付いていることが良く分かる。
美味しい「讃岐うどん」を堪能して、高松駅に戻る。 列車の時間まで駅前にある高層ビルの展望台から景色を眺めようと、エレベーターで最上階へ。 展望台からは晴れ渡った瀬戸内海の 島々や船、屋島の雄姿が望まれ、高松の街並みも眺められる。 真下には先程訪れた「玉藻公園」が望まれ、散策したルートが立体的に眺められる。 列車の時間ギリギリまで、展望台で美しい瀬戸内海を堪能する。 14時39分発の快速はゆったりと座れ、売店で買ったビールで乾杯する。 やがて、列車は瀬戸大橋にかかり、まだ少し高い夕陽に輝く瀬戸内海を眺めながら進む。橋梁の鉄塔が邪魔だが、うららかな 瀬戸内海を眺めるのは心落ち着く。 ウトウトとしている間に岡山に到着し、山陽本線のホームに急ぐ。混雑していれば、次の赤穂線経由で帰阪しようと思っていたが、 まだラッシュ前なので、15時40分発の相生行で座れる。この時間だとまだ「18キッパー」の姿は少ない。 相生で乗換え、姫路で夕食を食べるために下車する。(17:15)
「高松・讃岐うどん食の旅」の「紀行スライド」 夕食は春のお花見で立ち寄った居酒屋に行くが、前回よりは期待はずれでガッカリする。 姫路から一直線で高槻に新快速で向かう途中、雨が降り出した。天気予報では雨雲が東からやって来ると、通常の反対なので 本当かと思っていたが、その通りで明石付近から降り出す。 高槻に到着しても降っているので、バスに乗って21時過ぎ、無事帰宅する。 今回は「讃岐うどん」を食べようと、涼しい列車で四国に行った。美味しい「讃岐うどん」をたくさん食べる予定が、立喰い寿司の 魅力に誘惑され、1軒しか立ち寄れなかったが、美味しくいただけたのは嬉しい。 来年の夏も避暑旅行を実施しよう。次は何処へ!?
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