○ 2012.07.25-26 (倉敷→米子(宿泊)→宍道→木次→備後落合→塩町→府中→福山→倉敷→岡山 →姫路→高槻) 今回の旅は「山陽道No9」紀行を終え、倉敷から友人と別れて実施することになった。本来、「山陽道」紀行を2泊3日で行く予定だったが、 暑さに配慮して、1泊2日になったので、色々と考えた結果、倉敷まで行っているので、以前実現出来なかった木次線のトロッコ列車 「奥出雲おろち号」に乗車し、中国山脈を縦断することにする。
以前、 「SL・トロッコ乗車と中国・四国散策」の時、途中下車した位で詳しくはない。駅前の商店は閉まっていて、少し離れた所にホテルがある ようなので、居酒屋もあるだろうと川を渡って行く。半月がきれいに輝いている中、ホテルの前の焼鳥屋に入り、芋焼酎と焼鳥で時間を潰す。 21時44分発の最終列車で米子に向かう。今夜は「なでしこジャパン」の試合があるので、それを観戦するため、車内で睡眠を取る。23時17分、 米子駅に到着し、駅前のホテルにチェックインする。「山陽道」紀行時、岡山で泊まった同じ系列のホテルで、大浴場でもう一度汗を流し、テレビを 見ようとするが、サッカーが映らない。フロントに電話すると、そのチャンネルは米子では放送されていないと。残念。仕方がないので早々に眠る。 ○、米子(7:15)→宍道(8:07)→宍道湖見学→宍道(9:11)→木次(9:43・10:08)→備後落合(12:20・12:54)→塩町(14:09・14:21) →府中(15:53・16:07)→福山(16:58・17:03)→倉敷(17:47)→飲食→倉敷(18:47)→岡山(19:00・19:16)→姫路(20:41・20:42)→高槻(22:01). ===> 643.6km・9220円
今回のホテルも「山陽道」紀行で岡山で泊まった同じ系列の「ユニバーサル・ホテル」で、夕朝食付きで4980円と安価で、大浴場もあり部屋も広く goodだ。6時30分からバイキングの朝食を食べ、身支度を整えて米子駅に向かう。 7時15分はつの列車で、松江方面に向かう。まだガラガラの車内で、松江・宍道湖を見ながら宍道駅で降り、接続時間を利用して宍道湖を 見に行く。湖畔までは5分程度で、広々とした宍道湖に魅入っていると、飛行機が湖の左岸に降りて行くのが見えた。後で調べると宍道湖畔に 出雲空港があるのだ。知らなかった。 駅に戻る途中の街並みはお祭の準備が行われていて、地方都市のイベントの様子が垣間見られる。こんな見聞も旅行の楽しさだ。
再び列車に乗ると小学生の団体、「18キッパー」の姿も見られ、長椅子タイプの車内はほぼ満席となる。やはり「奥出雲おろち号」に乗るのかと 木次駅で降りる。小学生の団体は違うキャンプ場に行くようで下車し、木次駅にはトロッコ列車を待つ団体客も居て、ホームは一杯だ。 待避線に停まっていた「奥出雲おろち号」が本線に入り、ホームに入って来た。ディーゼル機関車の前には龍の絵で「奥出雲おろち号」と堂々と 誇示している。機関車の後ろは普通の客車、その前がトロッコ列車になっている。指定席(550円)は客車・トロッコ列車共に同じ席に座れるのだ。 今日は天気が良いので、客車に行く必要がないが、雨や寒い日は避難できるのだ。 トロッコ列車は満席で、小生のボックスだけが空いている。4人席を独り占めして出発を待つ。
10時08分「奥出雲おろち号」は木次駅を出発する。上りは機関車が後ろで、トロッコ列車が前で運転している。駅員が手を振って観光客を見送る JRとは思えない光景を見ながら進む。風が気持ち良い。車掌が沿線の説明をしてくれる。トンネルが27ケ所もあるそうで、各駅は神話の主人公を 示していると。 列車は中国山脈を横断するように山を上って行く。日登駅から車内販売の売り子が乗って来た。牛乳・プリン等を売っているので、牛乳を 買って、冷たい牛乳を一気に飲む。濃くで美味しい。 緑が深くなり、風が段々と冷たく感じる。トンネルに入るとその風は冷気となり、本当に 気持ち良い。トロッコ列車の醍醐味だ。トンネルの中で暗くなった車内では、天井に龍のイルミネーションが輝くサービス(?)もあり、楽しませてくれる。
何度目かのトンネルには行った時、運転手の横に行き、真っ暗な闇から明るい外に出る瞬間を味わう。しばらく運転手気分で前方の窓から 進行方向を眺めながら、窓からの強い風を味わう。 八代出雲駅に到着すると可愛い歌声が聞こえるので、窓からのぞくと幼稚園児がお遊戯をして迎えてくれる。毎日やっているのか分から ないが、観光客をお迎えしてくれるのは嬉しい。可愛い幼稚園児の歓迎に、乗客全員、拍手でお礼する。
「奥出雲おろち号」は緑の深い山の中、トンネルを抜けて高度を上げて行く。横を通る国道の標高標識が565mと記されている。思ったよりは 登っていないのだ。やがて出雲坂根駅に着き、停車時間の間に「延命水」を順番を待っていたたく。人気の泉だそうだ。 横の売店で、名物の焼鳥を焼いているので、ビールと一緒に買い求め、席に戻ると、列車は発車する。ここはスイッチバックで高度を稼ぐ所で、 3度前後に進み、高度を上げる。
団体客は出雲坂根駅で降り、バスに乗換えて観光に向かったので、トロッコ列車はガラ空きになった。
国道の標識を見ていると分水嶺を通過したことを示し、標高は727mだと。周辺にはスキー場もあり、中国山脈のスキー場としても賑わっている 高原なのだと認識する。 以前乗った、瀬戸内海のトロッコ列車も楽しかったが、山の中を走るトロッコ列車も違った楽しみがあり、緑豊かな自然を涼風と共に堪能する。
接続待ちの間に 駅舎に行くが、無人駅で駅名の表示も見当たらない殺風景なもので、接続駅なのに寂しさを感じさせる。 30分余りの接続時間に昼食を食べられるかとも考えていたが、周辺には何もない駅だった。 ここからも初めての芸備線・三次行に乗り、塩町駅に向かう。 1両編成のワンマンカーに乗り、のんびりと出発を待つ。 12時54分、定刻通り、トロツコ列車からの乗り継ぎの乗客を乗せたガラガラの列車は出発する。車窓からは高原の田圃・山々・青空・入道雲が望まれ 夏の高原列車の雰囲気を楽しむ。単調な景色に時々ウトウトとしていると塩町駅に到着し、トロッコ列車の方もほとんど乗換える。 10分余りの接続時間に駅前に出ると店屋がある。覗くと食事も出来そうだが、時間がないのでパンとジュースを買って戻る。 次は、14時21分発の福塩線・府中行に乗車する。
列車は段々と瀬戸内海へ下って行く。通過する町も徐々に大きくなり、山間部との違いが分かる。通学する学生の姿も多くなり、ボックス席も 満員となって来る。 約1時間の乗車で府中駅に着き、14分の接続で福山行の列車に乗換える。列車は長椅子タイプでほぼ満席で出発する。車窓からは家が立ち並ぶ 風景と田圃が広がる光景が繰り返される。
夕食は、岡山駅の待ち時間ですれば良いと考えていたが、昨日、O君と倉敷で立ち寄るも開店前だった「天友」にトライしようと、倉敷で降りる。 「天友」は開店していて、大阪の堺筋本町の店と関係あるかと尋ねると、そこに勤めていて、故郷の倉敷に店を開いたと。 ビールで乾杯し、色々と話しながら名物料理をいただく。カウンター席とテーブル1席の店だが、大鉢料理が盛ってあり、なかなかの店だ。息子さんが 倉敷商業で野球をやっており、明日の決勝戦が心配だと。(見事優勝して甲子園出場決定!!) 「山陽道」紀行はまだ続くので、機会があればまた来ますと店を出て、岡山経由で姫路で乗換え、22時過ぎに高槻に到着し、22時30分頃 無事帰宅する。 「トロッコ列車『奥出雲おろち号』乗車の旅」の「紀行スライド」 今回の旅は「山陽道」紀行の延長線上で実施した。以前、一度計画したが、山口線の蒸気機関車乗車を優先して、断念した。 今回の「奥出雲おろち号」乗車は、神話の国・出雲の山間部を巡る気持ちの良い旅だった。緑濃い車窓からは自然を満喫出来た。スイッチバックや ループ橋も体験でき、楽しい旅となった。トロッコ列車はまだたくさんあるので、一つづつ潰して行きたいものだ。
|