「宇治十帖スタンプラリー」


○ 2005.11.05.(宇治橋→宇治十帖スタンプラリー→平等院→宇治橋)、晴れ

スイス・ドイツ旅行の仲間との第3回目のハイキングは女性も参加し易いようにと幹事さんが検討して くださり、「宇治方面の散策」となった。
日程はTさんのお嬢さんが、休みの取れる日(11/5)とし、9時40分JR宇治駅or京阪宇治駅集合で、参加を 呼びかけていただいた結果、12名の参加となった。

JR組は神戸からMさん、高槻からSさんご夫婦と我々、が指定の新快速の最後尾の車両に乗ることに なった。高槻駅でSさんご夫婦と再会。列車にはMさんが乗っておられ京都へ。京都駅で石山からの Iさんご夫婦と合流し、9:19発の「みやこ路快速」で出発する。
車中で、幹事のIさんから今日の予定の説明を受ける。今日は源氏物語「宇治十帖の史跡巡り」の スタンプラリーに参加するとのこと。女性陣は再会の会話に余念がない。
9:35、宇治駅に到着する。 コンコースの床面には「宇治十帖の道しるべ」が埋め込まれてあり、観光都市としての案内は行き 届いている。集合場所の「宇治橋」まで歩く。
数日前の天気予報では雨も覚悟していたが、暑い位の天気で気持ちが良い。

「宇治橋」のたもとの「紫式部像」の所で京阪宇治組と合流する。京都のTさん、名古屋に単身 赴任されているTさんとお嬢さん、和歌山県・田辺から参加いただいたSさんご夫妻と再会する。 久し振りの再会に握手。
「宇治十帖の史跡巡り」の語り部の方に挨拶し、地図と記念品の「総角(あげまき)結び」の飾りを いただき、他のグループも一緒に進むことになる。

宇治十帖の道しるべ

宇治橋 説明→

紫式部像


「宇治十帖」は今年の春、「吉野道」紀行時に歩いたので、コースは分かっているが、単独歩行と 違って皆さんとのスタンプラリーは楽しみだ。
「源氏物語」第四十五帖「橋姫」から最後の第五十四帖「夢浮橋」までの十帖は『宇治十帖』と よばれ、その部分だけでも一つの物語になるくらい独立性のある内容で、 橋に始まり橋に終わる 「橋の文学」ともよばれているそうだ。
まず、すぐ横にある「宇治十帖・夢浮橋」の史跡の説明を聞く。年配の語り部の方に熱心に解説して いただく。横に設置されているスタンプを地図のスタンプ台帳の所定の場所に押印する。 次に大きな鳥居をくぐり「橋姫神社」の境内にある「宇治十帖・橋姫」の祠に参拝する。
(「宇治十帖」の説明文は前回紀行時の写真を流用します)

語り部の説明

宇治十帖・夢浮橋 説明→

宇治十帖・橋姫 説明→


「宇治橋」に戻り橋を渡り始めると「三の間」と云われる張り出しが設けられている。ここから 豊臣秀吉が茶会の水を汲ませたとのこと。橋の上からは、朝もやに煙る宇治川上流の「中の島」が 望まれ、水鳥が川面で戯れているのどかな風景だ。川風を楽しみながら景色に見惚れる
「宇治橋」を渡ると宮本武蔵も休憩した「通圓茶屋」が建ち、前回はここで茶団子を食べて休憩した ことを思い出す。

宇治橋・三の間

朝もやの宇治川

川面で遊ぶ水鳥


交差点を渡ると京阪宇治駅で人出が多くなる。好天でスタンプラリーを楽しむ人が語り部の方の 引率のもと、ゾロゾロと歩んでいる。
府道を少し進むと人混みがあり、大きな鎌倉時代の作と云われる「東屋観音像」が立つ。ここが 「宇治十帖・東屋(あずまや)」の史跡だ。
少し進んだ所に「彼方(おちかた)神社」の鳥居があり、「宇治十帖・椎本(しいがもと)」の史跡 で説明を聞く。
陽射しがきつくなって来た。広い歩道の府道を進むと道端に小さな茂みがあり、横に「宇治十帖・ 手習(てならひ)」の史跡が迎えてくれる。横のスタンプ台で押印する。

宇治十帖・東屋 説明→

宇治十帖・椎本 説明→

宇治十帖・手習 説明→


府道を横断して山の方に進む。「三室戸寺」の道しるべに従って小道に入り、緩やかな坂を上ると 「三室戸寺」の山門が見えてくる。その手前に「宇治十帖・浮舟」のスタンプ台があり押印する。 「三室戸寺」に参拝しなくてもスタンプは押せるシステムになっている。
本来の「宇治十帖・浮舟」は「三室戸寺」の三重の塔の横にひっそりと立っている。「三室戸寺」は つつじ・あじさい・蓮で有名な「西国三十三霊場・十番札所」だが、今回は参拝せず門前でパスする。

坂を戻り、道に埋め込まれた「宇治十帖の道しるべ」に導かれて進むと学校の横に石碑が立つ。 「宇治十帖・蜻蛉(かげろう)」碑の表面には阿弥陀如来・観音菩薩と十二単を着た女性が彫られ ている平安後期の作だとか。

三室戸寺・宇治十帖・浮舟 説明→

宇治十帖の道しるべ

宇治十帖・蜻蛉 説明→


小道を進むと「源氏物語ミュージアム」の立派な建物に出会い、ここで小休止する。庭園の紅葉も 少し紅葉が始まり目を癒してくれる。
木々に囲まれた気持ちの良い小道「さわらびの道」を進むと「宇治十帖・総角(あげまき)」の史跡が 立つ。
スタート時もらった記念品はこの総角から由来したもので、総角(揚巻)結びとは、古代の少年の 髪の結び方で、人と人との縁を結ぶ結び方とか。
その横の「与謝野晶子の宇治十帖歌碑」の説明を聞く。

源氏物語ミュージアムの庭園

宇治十帖・総角 説明→

与謝野晶子の宇治十帖歌碑 説明→


前回歩いた時は静かだった「さわらびの道」も今日は人通りが多く、秋の休日模様だ。少し進んだ こんもりとした森が世界遺産に登録されている「宇治上神社」で落着いて鎮座している。三門を くぐり、本殿に参拝する。拝殿は縋破風(すがるはふ)と云われる手法を用いた美しい曲線の屋根 とのことで、なるほどと眺める。
「さわらびの道」の名前の由来となる「宇治十帖・早蕨(さわらび)」の古跡が道脇に立ち、すぐ 「宇治神社」の鳥居に迎えられ、本殿に参拝する。

宇治上神社・本殿

宇治十帖・早蕨 説明→

宇治神社・鳥居


「宇治神社」から下ると宇治川の流れが望まれ、川岸に「宇治十帖モニュメント」が平安貴族(匂宮と浮舟)の姿で 立っている。
宇治川の中の島に架かる赤い欄干の「朝霧橋」を渡る。宇治川発電所からの放水量の多さと色付いた 黄葉が美しい。橋の中程で全員の記念撮影(Mさん提供)をパチリ。

宇治十帖モニュメント 説明→

朝霧橋からの展望

記念撮影


中の島から「十三重石塔」を眺め「喜撰橋」を渡り対岸に進む。最後の「宇治十帖・宿木(やどりぎ)」に向かう。 これで全ての「宇治十帖史跡」を訪れたことになり、最後のスタンプを押す。
説明して下さった語り部の方にお礼を云ってお別れする。もう一度、中の島に戻りスタンプラリーを 主催する観光協会のテントに行き、スタンプ台帳を提示し記念品をいただく。バッチとお茶やお菓子 だった。

十三重石塔と喜撰橋

宇治十帖・宿木 説明→

スタンプ台帳 ..記念品→


晴天の下、「宇治十帖の史跡巡り」のスタンプラリーも無事終え、中の島の芝生の上でお弁当にする。 車座になって、今日の散策、アルプスやロマンティック街道の思い出等話しながら。
手持ちのお菓子・果物を分配して楽しい一時を過ごす。Mさんがいつもの様にお湯を沸かし、コーヒー ・おしるこを作ってくださる。
食事をしていると砂利道を歩くたくさんの足音が聞こえ、木の間からのぞくとお坊さんが修行のため か団体で歩く光景に宇治の一つの光景を見た感じだ。
澄んだ青空と宇治川・色付き始めた木々を眺めての昼食を済ます。

車座になっての昼食

お坊さんの行進

青空と川と橋


昼食を終え「平等院」に向かう。参拝者・見学の人が多く、「鳳凰堂」の拝観は並んで待っている 状況だ。 境内を自由に散策する。丁度、「鳳凰堂」の後から夕陽が射すので写真は撮りにくい。横から池に写る 「鳳凰堂」を眺める。ベンチに座り平安時代の優雅な庭園に魅入る。
「平等院」の宝物をを展示する「鳳翔館」に入り見学する。映像も含め、展示品は見事だ。
見学を終え、外に出ると庭園には紅葉している木もあり、美しく夕陽に輝いている。

横からの鳳凰堂

紅葉

夕陽に輝く鳳凰堂


充実した気分で「平等院」を後にして、集合場所の宇治橋のたもとに進む。ここで京阪電車組と お別れだ。楽しい企画で適度の距離を散策し、ヨーロッパとは違った日本の良さを経験出来た。 次の機会に又会いましょう・・・・とお別れする。

お土産にお茶を買おうと通りに面した古いお茶屋さんをのぞく。「上林茶舗」は江戸時代からの お店で立派だ。通りの前には「代官所跡」の石碑が立っているので、この辺りは昔から宇治の中心街 なのだろう。
JR宇治駅に到着する。駅前には「茶壷型のポスト」が立ち、宇治の名物を表わしたユニークなものだ。

上林茶舗 説明→

代官所跡の石碑 説明→

茶壷型のポスト


普通電車で京都まで行き、Iさんご夫妻とお別れし、高槻でMさんを見送り、Sさんご夫妻とも お別れする。
秋晴れの気持ちの良い天気に恵まれ、日本の歴史ある街並みと源氏物語の史跡を満喫した一日だった。 9日間のヨーロッパ旅行で知り合った方達とこのような交流が出来るとは想像出来なかった。
幹事さんのご努力に感謝して、次の機会を楽しみにしよう。
充実した満足感で帰宅する。


(工事中)





    
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