○ 「東高野街道No3」見聞録 

1.古市〜河内長野
 2004.05.12 07:00〜12:40 晴れ

前回はガイドブック・朱印帳の紛失のトラブルがあり、少し落ち込んだが無事発見出来ホッとした。 古市の「大阪・王将」で忘れ物を引取ると共に引き続き「東高野街道」にトライする。天気予報では 夏日になりそうなので、早朝出発で帰りに「大阪・王将」に寄ることとする。
今回はガイドブックが無いので、前回活用させていただいた サイトで探した「史跡を訪ねて楽しく歩こう」 のガイドで進めることにする。

前回と同じく5時過ぎに出発し、大阪・天王寺で乗り換え、古市に着いたのが7時前。何処にも食事 するところが無く、駅の売店でおにぎりとお茶を購入し、前回立ち寄った「白鳥神社」の境内で 朝日を浴びながら食事。
「竹之内街道」の狭い道にある「長円寺」の前を通り、前回見た「竹之内街道」と「東高野街道」の 交差点の「大和路・道しるべ」を右折し、今日の歩行を開始する。

白鳥神社 説明→

長円寺 説明→

大和路・道しるべ


狭い街道を進み、近鉄・橿原線の踏切を渡り、右側にこんもりとした「安閑天皇陵」を見ながら、 交通量が多くなった道を進む。少し行き左の小道に入ると「姥不動尊」の祠が祀られ、この辺りは畠山氏の 高屋城跡とのこと。旧R170に合流しながら横道の「安閑天皇の皇后、春日山田皇女陵」に立ち寄る。

安閑天皇陵

姥不動尊 説明→

安閑天皇の皇后、春日山田皇女陵


R170の一筋山側の街道を進む。家並みは新しくなっているが、旧街道独特の狭さとウネウネとした 曲がり道は単調とは云え落着いた雰囲気だ。
この狭い道中に「高屋神社」が立ち、田園風景を楽しみながら南下すると「二上山」が展望出来る。
南阪奈自動車道路の高架下をくぐり、「水守の古い街並み」を味わいながら、羽曳野市から藤井寺市に入る。

高屋神社 説明→

二上山展望

水守の街並み


又、R170と合流して進む。国道から少し右折した所に「桜の井戸」がひっそりとあり、国道を少し行くと 小さな広場に灯篭と大きな石が置かれている「美具久留御魂神社の御旅所」がある。 大きな石はお神輿を置く台石だとか。
横の「美具久留御魂神社・鳥居」をくぐり「粟ケ池共園」という公園の遊歩道を通り、池の周りを 半周する。(なぜ公園と云わず共園なのか?)池畔の木陰で一服する。(8:05)

桜の井戸

美具久留御魂神社の御旅所

粟ケ池共園


公園の南端を出て、旧街道を進む。広い道に出ては又狭い道に入り、新堂の集落に至る。 この集落は後で行く「寺内町」より古い集落だそうだ。寄り道をせず、「東高野街道」を進むと 「古い街並み」が楽しませてくれ、やがて富田林「寺内町」の東北隅の「古い旧家」に辿り着く。 サイトのガイドは富田林駅に行くので、道が分からなくなるためガイドに従い駅に向かう。(8:40)

新堂の街並み

寺内町入口の旧家


駅の観光案内所はまだ開いていないので、ガイドマップは貰えず、駅前の「案内図」とサイトのガイドで 「寺内町」の探索をスタートする。
「本町通り」から入り、本町公園を過ぎ「西口地蔵」「北口地蔵」を通り「寺内町」の中心部に入る。
タイムスリップしたような「街並み」に出会う。戦国時代の門前町から始まった街造りが自治の 確立を伴い、大阪・堺と並ぶ商業都市としても栄えた息吹が感じられる。

案内図 説明→

西口地蔵

寺内町の街並み


材木商の「奥谷本家」、油商の「南奥谷家」に迎えられて街中に進む。醸造業の「佐藤家」、 材木商の「越井家」、醸造業で三階建ての倉を持つ「南葛原家」や「葛原本家」の朝日に輝く 家並みを次々に訪れる。

奥谷本家 説明→

越井家 説明→

南葛原家 説明→


「薬師如来堂」「浄谷寺」に立ち寄り、油商の「杉田家」、木綿商の「田守家」を見学。 この辺りの道筋は「あてまげのみち」と呼ばれ「日本の道100選」に選ばれている。

浄谷寺

田守家 説明→

あてまげのみち 説明→


町発祥の中心となった「興正寺別院」や「妙慶寺」から商売の神様を祭る「富栄戎神社」、 醸造業の「橋本家」、木綿商「木口家」を過ぎると街角に「道しるべ」が立っている。「高野山みち」と共に 「町中くわえきせる、ひなわ火無用」と印された古い「道しるべ」はこの町の火事への自衛を 示している。

興正寺別院 説明→

木口家 説明→

道しるべ 説明→


河内で有数の規模である酒造業の「仲村家」を通り、「寺内町」のメインで重要文化財である 酒造業の「杉山家」に向かうがまだ開いていない。 (9:40)
立派な外構えで当時の繁栄が偲ばれる。
富田林にこんな史跡があったことも知らず、もう一度ユックリと訪れたい気持ちで「寺内町」から 出て行く緩やかな「向田坂」を下って歩を進める。

仲村家 説明→

杉山家 説明→

向田坂




富田林高校の横を通り、ガイドに従って細い道に入ると「養楽寺」に至る。「水郡(にごり)邸」の 前を通り、旧R170を越えて近鉄・川西駅の高架をくぐり、斜め左の狭い街道を進む。
道なりに進み、本殿が修復中の「錦織(にしこり)神社」に参拝し、木陰で一息入れる。(10:25)

養楽寺

水郡(にごり)邸 説明→

錦織(にしこり)神社 説明→


元の街道に戻り、R309の上を越える陸橋を渡り、新家の集落の「街並み」を眺めながら進む。
滝谷不動駅からの道筋との交差点には大きな「道しるべ」が立ち、街道であることを確認させる。滝谷 不動には立ち寄らず直進する。「地蔵堂」が祀られる街道を南下して近鉄の踏切を渡り、国道沿いに 進む。再び近鉄の踏み切りを渡ると「孝子地蔵」祠が迎えてくれ、「東高野街道」の説明に安心する。 植木の手入れをされている方に街道であることを確認して狭い道を進む。

新家の街並み

滝谷不動・道しるべ

孝子地蔵 説明→


ここでミスをする。次のガイドは近鉄・汐の宮駅からのスタートで、途中から「東高野街道」に 入る案内となっている。直進している小生と交差するが、ガイドをじっくりと読めばミスは 無かったが、「千代田神社」を「東高野街道」沿いから入ると勘違いし、交差した道を曲がらず そのまま進んだため、行けども行けども神社が現れない。聞く人も居らず戻り始めると畑仕事の方と 会い、随分手前の森を教えていただく。戻ってようやく「千代田神社」に辿り着き、参拝し休憩する。 (11:35) 30分以上ロスしたか。ガイドを読み返すと単純なミス。疲れました。

先程通った市村の「街並み」を再度眺め、たくさんの地蔵尊を集めた「地蔵堂」を過ぎる。この街道は 西国三十三ヶ所参りの4番札所「槙尾山施福寺」と5番札所「藤井寺」を結ぶ「巡礼街道」でも あったそうだ。
やがて広い三叉路に出ると丸い「道しるべ」が「右まきの、左こうや」と刻まれ、「東高野街道」と 「巡礼街道」の分岐点となっている。

千代田神社 説明→

市村の街並み

道しるべ 説明→ 地図→


左の坂を下り、小道を辿ると土塀に囲まれた「代官屋敷」に着き、 横の細道を下り、近鉄の高架をくぐると石川の畔に出て、一息入れる。戻って小道を進むと国道に合流し、 右前方の丘の上に「極楽寺・大仏」の後姿が見える。極楽寺には寄らずに歩を進め、河内長野駅前の ロータリーに辿り着く。ここが堺からの「西高野街道」との合流地点だが、特に何も無い。

ここから東と西の「高野街道」が合流し、「高野街道」となる。信号を渡ると左側に大きな楠の庭園の ある「吉年(よどし)家」でその隣が「長野神社」である。参拝して休憩する。(12:30)

代官屋敷

吉年家の楠 説明→

長野神社


途中から陽射しが強くなり、完全に夏日の様相で黒いTシャツは汗が渇いて塩が吹き、白い模様に なっている。
ガイドは三日市まであるが、暑さと道に迷った疲れで無理をせず、本日の紀行はここまでとする。 歩数は37000歩だった。
駅前のショッピングセンターで少し涼み、お礼の品を買って古市に戻る。「大阪・王将」に行き、 お礼の挨拶をし忘れ物を返却していただき、餃子・酢豚定食をつまみに生ビールで乾杯!!

帰路、天王寺で「堀越神社」に立ち寄る。「紀伊路」の最初の王子である「窪津王子跡」は天満橋 近くの「坐摩神社」で参拝したが、祀られているのはこの「堀越神社」とのことで参拝する。 「窪津王子社」として祀られていた。(「堀越神社参拝」参照)
「四天王寺」の参拝客がよく購入する種苗屋で「スイカ」「ししとう」「鷹の爪」の苗を購入して 帰宅する。

今日の紀行は国道の一筋奥まった細くて曲がりくねった街道の歩行で気持ち良かった。街並みは新しく なっていても古道の雰囲気はあり、所々に古い街並みや「道しるべ」が残っているのに癒されながらの 歩行だった。
富田林「寺内町」の街並みと旧家は大阪にこの様な所が残っているかと驚いた。早朝で観光案内所も 開いていなかったのでマップも手に入らず、全体像が十分理解出来ていないが、個々の史跡は たいしたものだ。もう一度、ユックリと訪れたいものだ。
今回の紀行でのガイドブックとして活用させていただいた 「史跡を訪ねて楽しく歩こう」 の詳細な道案内がなければ、多分国道沿いを歩いていただけでは・・・。そして、疲れと危険に うんざりしていたのでは。感謝、感謝!!
チョンボもあったが、予定通り3回で「東高野街道」を踏破出来た。ご苦労様でした。

次回は今日の続きで「高野街道」を橋本まで。合流した「西高野街道」も史跡が多いと先達に教えて いただいているので、機会を見てトライしたい。これからは暑くなるので大変だ。









    
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