「軽井沢・八ケ岳ローカル列車とめがね橋ウォーク」


[第1日]、..[第2日]




○ [第2日]、めがね橋・軽井沢・しなの鉄道(2007/6/27)

5時過ぎに日頃聴き慣れない小鳥のさえずりで目覚める。まだ薄暗いのに小鳥達は行動を始めている のだ。ベッドでしばらくさえずりを楽しむ。
着替えて外に出る。半袖では少し肌寒い気がするが、気持ち良い夜明けだ。森には少しもやがたなびき、 幻想的な感じだ。小鳥のさえずりが方々の木々の上から聞こえてくる。

コテージの周辺を散策する。森の中にスタイルの違うコテージが点在しているが、この時期はまだ訪れる人は 少ないようで、灯りがついていない。別荘スタイルと我々が泊まるコテージ・スタイルと混在しているようだ。
知人の鳥に詳しい人なら、鳴き声でその名前が分かるのであろうが、小生には分からない。
しかし、 色々な種類の鳥が生息しているのは鳴き声の違いから分かる。それぞれが自分の領域を誇示したり、 仲間とささやき合っている様子が、姿は見えないが木立の上の葉の陰で感じられるのだ。

新鮮な高原の空気を胸一杯吸い込んでコテージに戻る。朝の露天風呂も味わおうと暖かい風呂に飛び込む。 囲いが邪魔に感じる。緑の葉っぱと小鳥のさえずりを感じながら足を伸ばす。腰の調子も大丈夫の ようだ。

高原の小道
木々に囲まれた道
点在するコテージ

画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

湯上りの気分を楽しんでいるとフロントから電話があり、6時45分に迎えに来ると。今朝の出発が7時50分と 早く、朝食後の時間がないので、荷物をまとめて迎えの車を待つ。
イノシシの置物
リゾートホテルの前庭
荷物を持って屋外で明るくなった森を味わいながら車を待ち、迎えの車で本館に向かう。
朝食は和洋バイキングで100名が同時に来るので混雑はしているが、お粥もあるのでたっぷりといただく。
朝の森林浴で食欲旺盛だ。コーヒーで締めてご馳走様。

出発までの間、ロビーや本館周辺を散策する。ロビーには木造の可愛いイノシシの置物が飾られている。手造りの 工芸品はリゾートホテルにはよく似合っている。

2日目はバスの座席も変わって一番後ろとなる。
7時50分、気持良く過ごせたコテージを後に出発する。まずは近くの土産物屋に立ち寄り、野沢菜を購入 する。やはりこの辺りに来れば野沢菜は買い求めたい一品だ。

めがね橋 説明
今回の旅行の目玉でもある「めがね橋」観光に向かう。
山梨県から群馬県と遠くまで進むのだ。 関西人は 関東の内陸部の県の配置や県境は理解出来ていないことが多い。山梨県と群馬県も隣り合っているので はなく、長野県に入って群馬県に進むのだ。

中仙道の跡である旧国道18号線を進む。
九十九折が厳しいコースで150位のカーブの連続だ。中仙道とは 諏訪や野洲辺りで出会ったことがあるが、こんな山道は初めてで街道の厳しさを感じる。
9時40分、関東では有名な「廃線ハイキングコース」の「ねがね橋」に到着する。

「廃線ハイキングコース」は全国的に多くなっている。大阪近辺でも、福知山線の「生瀬〜武田尾」の「廃線 ウォーク」は有名で、真っ暗なトンネルの中を懐中電灯を片手に歩いた経験がある。

この「めがね橋」は97年の長野新幹線開通と共に廃止された「信越線・横川〜軽井沢」間の廃線跡の ハイキングコースとして整備された「アプトの道」の一つだと。
碓氷峠の険しい地形を開通させるために採用されたのが我が国唯一のアプト式鉄路だ。11km余の間に 標高差550m余という急勾配は、普通の線路と汽車では登りきれないので、レールの真ん中に刻みつきの ラックを据え、車両には歯車をつけてかみ合わせて進む方式だ。

スイス・アルプスのケーデルカーにもアプト式があったことを思い出す。今回は「アプトの道」の全てを散策するのでは なく、「めがね橋」から3つのトンネルをくぐり、碓氷湖までを散策することになっている。
旧国道で「めがね橋」の下まで進み、下車する。バスはそのまま碓氷湖まで行き待っているので、 歩かない方が数人そのまま乗車している。
見上げると立派なレンガ造りの「めがね橋」(碓氷第3橋梁)が堂々と架かっている。あの上を信越線が走って いたのだと。
11時25分、碓氷湖の駐車場に集合で自由散策となる。

「めがね橋」までは長い階段が続いているので上って行く。上まで行くと視界が開けて緑の森が広がっている。 涼風が気持ち良い。
「めがね橋」の反対にある「6号トンネル」は通行止めになっている。幅の広い橋を渡り始める。緑の空間に レンガ色の対比が美しい。橋の上は線路の跡もなく、舗装されているのは少し残念だが、歩き易いのは 有難い。
橋の真ん中まで進み下を見るが、木が生い茂っていて川は見られない。向こうに長野新幹線と思われる 鉄橋が架かっている。景観を楽しみながら「めがね橋」をゆっくりと渡る。

めがね橋への階段
緑の森とレンガ色のめがね橋
めがね橋の上 展望

「めがね橋」から碓氷湖の間には3つのトンネルがあり、アプト式線路跡をゆるい勾配を下って行く。
まず「5号トンネル」に入る。少し曲がっているのか出口が見えないが、少し進むと出口の明かりが見え 始め、そんなに長くはない。ひんやりとした空気を味わいながら、所々水溜りのある道を進む。
トンネルを出ると直ぐに「4号トンネル」「3号トンネル」と続く。汽車の時代には窓を開けたり閉めたりと忙しかった ことだろうと想像する。
トンネルを出ると「アプトの道」の道標が設置されており、碓氷湖まで0.5km、横川駅まで4.3kmとある。 丁度良いハイキングコースだ。

5号トンネル入口
5号トンネル出口へ
4号トンネル 道標

「3号トンネル」を抜けると廃線跡の下に広がる森の中に碓氷湖の湖面が輝くのが見られるようになった。 湖を周遊する遊歩道の赤い橋が印象的だ。緑の森と赤い橋やレンガ色の「めがね橋」と色彩感覚は見事だ。
湖畔に下りて行くとダムがある。この碓氷湖はダム湖なのだ。ダムの放水口を見て、バスの駐車場に行く。 静かな湖面がキラキラと輝き、高原の湖の清々しさを満喫する。

碓氷湖を望む
ダムの放水口
碓氷湖

碓氷峠と「アプトの道」「めがね橋」の自然を楽しみ、空気の爽やかさを全身で感じての散策を終え、 軽井沢に向かう。
軽井沢は通過したことはあるが、散策したことはないので、有名な街をノンビリと歩きたく思っていた。 12時に軽井沢の駐車場に到着し、13時30分まで自由行動になる。
昼食時間も含まれているが、この後、釜飯が配られるアナウンスがあったので、昼食は釜飯にしようと歩き 始める。

駐車場から「旧軽井沢銀座通り」方向に歩き始める。風が爽やかで気持ち良い。やはり、避暑地として人気 があることが分かる気がする。
「聖パウロカトリック教会」は結婚式が行われているのか賑わっている。ガイドの話では美味しいパン屋さんが あるらしいので、そこでパンを買って軽く食べておこうと探す。「旧軽井沢銀座通り」の観光会館で 地図を入手して、前にあるビートルズのジョン・レノンが好きだったと云うパン屋でフランスパンを買い求める。

聖パウロカトリック教会
旧軽井沢銀座通り
軽井沢観光会館

横道に入って進むとテニスコートがあり、ここは天皇陛下と美智子妃のロマンスが生まれた場所だと。その横に 「諏訪神社」の社が祀られているので、境内の木陰でパンを食べる。なかなか美味しい。蝉の声聞こえ 初夏の軽井沢の涼しさを味わいながらのおやつだ。
お洒落な店を覗きながら、トイレを探すとほとんどは有料トイレだ。100円で用を足す。国内では京都にも あるが、他では初めてだった。

バスの駐車場に戻り、軽井沢駅に向かう。駅に向かう途中、きれいな旅情溢れるマンホールの蓋があったので パチリ。 軽井沢駅は新幹線もあるので立派な駅だ。

テニスコート
諏訪神社
軽井沢駅 マンホール蓋

軽井沢駅に入場して、釜飯をもらう。どれ位前か忘れたが、まだ在来線で釜飯を駅弁で買った思い出が ある。食べるのが楽しみだ。
13時58分発の「しなの鉄道」はJRではなく、第3セクターの路線なので「青春18きっぷ」では乗れない。JRが 新幹線開通でその在来線が第3セクターになるのは行動範囲が狭まって寂しいことだ。
4両編成の小諸行は学生がたくさん乗っていて、ボックス席の空いている所に座る。曇り空で浅間山の勇姿が 見られないのは少し残念だが、高原を走る列車の車窓を楽しむ。キャベツやレタスと大阪の家庭菜園ではまだ 出来ない秋からの野菜が見られる。やはり涼しいのだ。

途中の御代田には出張で行き、小諸のホテルに泊まったことを思い出す。定刻通り14時21分に小諸駅に 到着する。
駅前の売店に行き、釜飯のお供にとビールを買い、「懐古園」の駐車場に進む。
「懐古園」は白鶴城や酔月城とも呼ばれる小諸城跡で三の門には徳川家達の筆になる「懐古園」の大額が 掛かっている。小諸城は、全国的にも珍しい城下町より低い穴城で、浅間山の火山灰で出来ている谷と 丘を利用して造られ、水を用いず、崩れやすい断崖が堅固な要塞となっていると。
又、島崎藤村の千曲川旅情の歌「小諸なる古城のほとり」でも知られる信州の名園となっている。


「懐古園・三の門」の前まで行き、立派な城門を見上げる。すぐ横の駐車場にはバスが待機している。

小諸行列車
小諸駅
懐古園三の門 説明

高原散策・高原列車乗車と初夏の清里・八ケ岳・めがね橋・高原列車と楽しんだスケジュールが終わった。
これから一路大阪を目指すことになる。14時40分、長距離ドライブがスタートする。

駒ヶ根SA
養老SAの夕日
稲が青々と茂る田圃を見ながら国道を進む。もらった釜飯で遅めの昼食とする。まず冷たいビールで 今回の旅行に満足したことに乾杯し、釜飯をいただく。やはり地元で食べる釜飯は美味しい。

食後はウトウトとし、ぐっすりと眠る。ガイドの声で目覚めるといつの間にか高速に乗っていて、駒ヶ根SAで トイレ休憩となる。往路より山がはっきりと見える。本当に天候に恵まれて良かった。

再び高速を西に向かい、中央から名神に進み、養老SAで再び休憩する。丁度夕日が沈む所で太陽が 大きく輝いている。SAでの日没光景を見ることは珍しい。
西に向かう。日が暮れて真っ暗になった高速を「釣りバカ日記」のビデオを見ながら、くつろいで揺れに 身を任せる。
20時45分、6時間のロングドライブで少し疲れたが、旅行内容の満足感で充実した気持ちで、皆さんと お別れする。大阪の夜は蒸し暑く、高原の爽やかさとは雲泥の差だ。

長野・山梨・群馬と日頃馴染みのない場所を散策し、高原列車にも乗る満足感一杯の旅だった。


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