○ [第3日]、ミステリー旅・三日目(2017.09.23) 昨日は十勝地方の観光を中心に札幌まで戻ったドライブの多い一日だった。 温泉に入り、ぐっすり眠ったので疲れも取れ、気分爽快に4時30分頃に目覚める。少し明るくなった北の空を確認し、温泉に向かう。まだ、2-3人しか 入っていない大きな湯船に足腰を伸ばしてゆっくりする。最上階の浴室の窓からは、周りの山々と雲海が眺められ気分最高だ。 ホテルの裏を流れる豊平川の橋の上に向かうと定山渓ビユーホテルの全景が見られ、写真を撮る。写真を見ると端は切れている 程の大きさだ。旅行社の「五つ星ホテル」の由縁なのだろう。 橋の上から豊平川と遠くの山々を眺める景観が美しい。 山には雲がたなびき、幻想的だ。浴場から見た時よりは薄くなっているが、雲海が山を下って 行く様子を欄干にもたれて眺める。川のせせらぎも聞こえ、静かな時間を堪能する。 橋の反対側の川底に近い所に赤い橋が架かっている。木々の緑と赤が美しく、降りて渡ろうかと思ったが、民家に続くだけの橋のようなので 諦めて、豊平川を渡り、川沿いの道をホテルを廻るように進む。 川沿いの木々は、紅葉し始めで美しくなりつつある。一番紅葉している樹木をパチリと。もう少しすれば、全てが赤く染まるだろう。道路は 再び豊平川を渡る。川幅が細くなり、渓流の流れが速くなっている。見上げるとホテルの裏側の雄姿が望める。 約30分、ホテルを一周して部屋に戻る。身体は暑くなったが、衣服の表面は冷たく、北海道の秋の散策だと認識する。 6時45分からの朝食は混雑しそうなので、10分前にレストランに向かうと何と長蛇の列だ。入口から廊下を曲がって100名以上並んでいる。我々が並んだ 後にも次々と列が伸び、ロビー近くまで並んでいるのには驚く。 やっとオープンし、順次席に着くが、今度はバイキングの品の確保に行列だ。会場は広いので 着席できても、食事は無理だ。やっとのことで、品数を整え、食事を始めるが・・・・ お粥があり、コーヒーもゆっくり飲めたので良しとするが、とても五つ星ホテルに値しないと感じた。 部屋に戻り、窓からの景観を眺めると霧が晴れ、前面の山がはっきりと見える。好天のようなのは有難い。 今日の予定もミステリーで分からないが、国立公園内の湖見物なので、支笏湖か洞爺湖だろうと推理する。帰路の飛行場は、函館が近いが、予定時刻の羽田行は 無かったはずなので、他の空港経由で伊丹に行くのかとみ考える。ミステリーだ。 荷物を整え、昨日と同じように「ひよっ子」を観て、ロビーに向かう。皆さん、朝食の大混雑に不満いっぱいだ。 8時30分、最終行程のツアーがスタートする。添乗員から、朝食の混雑に謝罪があったが、彼女が悪いのではないことは、皆さん承知している。企画段階での 問題だろう。 バスは行き先不明のまま郊外の森の中の道を進む。やがて、道路標識から支笏湖に向かっていることが分かり、添乗員からも国立公園の湖は、 支笏湖だとアナウンスされる。途中から雨が降り出した。先程までの青空が急変だ。バスガイドから、この辺りは天候が雄偏することが多く、ガイド泣かせだと。 小雨の降る中、支笏湖の駐車場から湖畔に向かう。 湖畔のボート乗場は閑散としていて、遠くの山は霧に曇っている。幻想的な光景だ。 日本一の水質を誇る支笏湖は、支笏洞爺国立公園に属するカルデラ湖で、長径13km、短径5kmの東西に長いマユ型をしており、周囲は約40km、 最大深度約360m、平均水深約265mの湖です。国内では、秋田県の田沢湖に次いで2番目の深度を誇り、日本最北の不凍湖としても知られています。 湖畔には、支笏湖名物のヒメマス料理が食べられる商店街や、周辺の自然を親しみやすく、わかりやすく紹介している支笏湖ビジターセンターなどが 立ち並んでいます。(千歳市観光協会HPより) 支笏湖畔に赤い橋が見えるのでその方向に向かう。雨は止んだが、外気は冷たく、風がないのは有難い。この「山線鉄橋」は、支笏湖から流れ出す 千歳川に架かっており、霧の中に赤い色は映えている。 橋の上から千歳川を見下ろすと水はエメラルドグリーンで澄んでいて、川底も望める程だ。清流には小さな魚が群れをなして泳いでいる。この千歳川は、 石狩川に流れ込む石狩川水系の清流だ。 橋の上から、千歳川のエメラルドグリーンの清流をのぞき込むと梅花藻も茂っている。花か咲いた時は、もっと美しいのだろう。 湖畔を散策しながら駐車場に戻る途中、桜の紅葉が進み、美しい。高台に建つ「支笏湖ビジターセンター」に向かう。 ビジターセンターの中には、支笏湖の成り立ち、自然等の展示があり、ヒグマのはく製が飾られ、支笏湖のヒメマスが水槽で泳いでいる。支笏湖に合ったなかなかの 展示館だった。 北海道の冷気を全身に感じながら、バスに戻り、車内に入ると暖かく、やはり北海道は寒いと思う次第だ。 9時30分、再びバスに乗り、次の目的地に向かうが、函館方向ではなさそうだ。 店は「札幌時計台」をイメージした建物で、土産物売場・食事処があるが、昼食はパスして、美味しそうな焼きトウモロコシを売っていたので 買い求める。 熱々の焼きトウモロコシは甘くてジューシーで、仲間の方に薦める。季節はずれだが、本場のトウモロコシを堪能する。 11時50分、行き先不明のままバスに乗ると、何とバスは東に進み、昨日通って来た高速道路を戻っているようだ。 初めに推理した帯広空港に行くのだろうかと 不信に思いながら外の景色を眺めると 往路と同じ高速道路を通っている。帯広空港だと、札幌〜十勝・帯広の間を一往復半することになる。 SAの公園には、白樺で造られた人形が愛想よく迎えてくれていた。 再び、乗車すると添乗員からとかち帯広空港に向かうとのアナウンスがあり、推理は的中したのだとにんまり。 明るいバスガイドは美声を奮って、懐かしい歌謡曲や北海道の歌を歌って、盛り上げてくれる。 アンケート用紙が配られたので、全体的に満足だが、 行程の無駄・ホテルの対応について、苦言を 記しておいた。添乗員・バスガイドは気持ち良く接客してもらったが、企画は今一だと。しかし、値段からすれば仕方ないかとも・・・・ やがて、とかち帯広空港に到着し、搭乗手続きに向かう。空港は、こじんまりしていて、発着便も少ない地方空港だが、初めての空港なので嬉しい。 空港内の売店も小さく、一通り見て搭乗口付近の椅子で休憩する。 15時30分発、JAL574機は767-300の3-3席で、定刻通り離陸する。直ぐに、雲の中に入り何も見えない中、ウトウトとし定刻通り、羽田空港に着陸する。 羽田空港は久し振りだ。乗継エリアから出なかったので、空港内の位置関係は分からないが、売店・食堂もたくさんあり、伊丹・関空と比べても、その 充実ぶりが良く分かる。ブラブラして、サンドウィッチを購入して軽い食事をしていると搭乗時間となる。 18時30分発、JAL133機は777-200の3-4-3席で、ほぼ満席で離陸する。夕闇も迫り、外は見られない。機長から気圧の谷を通過するので、大きく揺れる ことがあると。本当に、凄い揺れに見舞われ驚いた。海外旅行でも、経験のない揺れで、飲み物を運ぶCAの方も通路に座り、座席を掴む程だ。 大きな揺れにも負けず、定刻通り伊丹空港に着陸し、3日間のミステリーツァーは無事終わることができた。偶然お会いしたYさん夫妻に挨拶し、帰宅する。 2回目のミステリーツァーは知らない名所・温泉地にも立ち寄り、北海道の新しい魅力を感じることができたのは嬉しい限りだ。改めて、北海道の広さを認識 でき、行程の厳しさを体感した。ミステリーツァーとは云え、もう少し行程を公開する方がより楽しい旅になるのではないかとも思えたが、この方法を 是とする方も多いだろう。 しかし、またミステリーツァーに参加しようと思った楽しい旅だった。
|