「青春18切符」...「越中富山と飛騨路散策」


2006/8.5-6.. [高岡・氷見・富山][八尾・高山・下呂]

「行程MAP」



A、8/6...富山(6:03)→越中八尾(6:25・7:52)→猪谷(7:56・8:33)→角川(9:43・9:53)→飛騨古川 (10:07・10:58)→高山(11:18・14:48)→下呂(15:53・17:37)→美濃大田(18:51・19:06)→岐阜(19:42 ・19:49)→米原(20:38・20:57)→高槻(22:02).===> 364.7km・6090円

5時頃、目覚める。窓から外を見ると青空で暑そうだ。
食事は7時からなので、諦めてチェックアウトし駅に向かう。富山駅は既に人がたくさん待っている。浴衣姿で 朝帰りのグループも居て騒々しい。

ポストの富山の薬売り人形

高山本線・列車

駅前のポストの上に「富山の薬売り」の人形が飾られているのは微笑ましい。
構内のコンビニでおにぎりとお茶を買ってホームのベンチで朝食だ。コンビニが方々にあるのは安心出来る。

富山発6時3分の高山本線始発で「飛騨路」へスタートする。
2両編成のワンマンカーはボックス席・長椅子タイプ併用でボックス席でノンビリ足を伸ばす。この車両には誰も乗っていない。
田園風景を見ながら段々と内陸部に入って行く。

今日の予定はまず9月に行われる「おわら風の盆」で有名な「越中八尾(やつお)」を訪れる。次に平成 16年10月の台風で不通になっている高山本線の猪谷〜角川間のバス代行運転を体験し、高山の街の散策、 また列車に乗り下呂で温泉に入って帰宅するルートを計画しているが、適宜変更することにしている。

越中八尾駅 ..駅名→

20分程乗車して「越中八尾駅」に到着する。事前のチェックで駅から町の中心まで距離があり、どうしよう かと考えていた。
「越中八尾駅」は殺風景な田舎の駅で、今の時期、特に観光へのPR活動も見られない。駅前に大きな 「おわら風の盆」の看板が立ち、ポスターが張ってあるだけで人影もなく寂しい。
駅前のバスの時刻を見ていると「町内循環バス」が来たので、運転手に所要時間を聞くと20分だと。すぐ 出発とのことで乗ることにする。一律100円で貸切バス状態で八尾町内をぐるりと廻る。

運転手の説明では8月のお盆過ぎから各町内で盆踊りの練習が始まるが、今は何もないと。
静かな町をユックリと廻る。古い街並みも眺めることが出来、「八尾おわら資料館」の外観も見ることが 出来た。
100円で市内観光を楽しむことが出来、ラッキーだった。駅に戻り、運転手さんにお礼を云ってホームに向かう。 丁度、富山行は通勤客でホームは混んで来ている。富山のベットタウン的な土地でもあるのだろう。

おわら風の盆の看板

町内循環バス

八尾の街並み


画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

7時52分発の猪谷行も2両のワンマンカーでガラガラだ。列車は山に向かって進んで行く。
富山平野からトンネルをくぐり、内陸部の川を渡り岐阜県との県境に進む。空気が冷たくなって来る感じだ。
8時33分、終点の「猪谷(いのたに)駅」に到着する。

猪谷行ワンマン列車

飛騨へ進む

これから先は平成16年10月の台風で鉄橋が数橋流され、土砂崩れで線路が埋まってしまい不通となった そうで、猪谷と角川の間をバスが代行運転している。駅の掲示によれば、この9月8日から開通すると。

代行バスがなければ、この猪谷や角川に下車することもなく、車窓からこんな駅があるのだと思う程度で あるが、代行バスの始点として下車出来たことはラッキーと考えよう。
バスの接続待ちの間に駅の近くを散策すると「猪谷関所跡」の建物が建っている。この辺りは越中から 飛騨への街道で関所があったのだろうと想像できる。

少し待っていると大型の代行バスが到着し、10数名の乗客が乗る。運転手からアナウンスがあり、このバスは 角川まで直行する、途中の駅へ行きたい方は後ろのマイクロバスに乗るようにと。
サイトでマイクロバス乗車の方が、ローカルで面白いと読んだことがあったが、面倒なのでそのまま直行バスに 乗っておく。
バスが出発して川沿いの国道を上って行く。列車の振動とバスの振動は微妙に違うのだろう。直ぐに ウトウトと眠ってしまったようだ。バスの揺れの方が睡眠に適しているのか?
目覚めると「角川(つのがわ)駅」の手前で、小さな駅に到着する。代行バスなので無料だ。

「角川駅」は9/8開通の最終準備で駅舎を改造している。駅のホームの向こう側に神社の鳥居が見えるが、ホームに 上がってはいけないとのことで参拝はダメ。
工事関係者に「飛騨古川駅」で下車して見る所があるかと尋ねると古い街並みがあると。
予定では高山に行き、次の列車まで4時間以上散策しようと考えていたが、時間があり過ぎるのと、その間に 飛騨古川〜高山間の列車があるので、違う所で下車しようと思った次第だ。

猪谷(いのたに)駅 ..駅名→

代行バス

角川(つのがわ)駅 ..駅名→



「富山〜角川」の「紀行スライド」


高山散策の時間を短縮して飛騨古川を探索することにする。
10時07分発の列車に乗り換えて飛騨路を上る。ガラガラの列車で15分、飛騨古川に到着する。予定を変更して 次の高山行までの約1時間を飛騨古川の散策に充てる。

駅の観光案内所でMAPをもらう。事前に全く勉強していなかったので、MAPを頼りに駅前から近い古い街並みに向かう。
歩き始めて驚いた。街並みが見事に整備され、電柱も地下に埋められているようで広々としていて美しい。小道を進むと 小さな川が流れ、川沿いに白壁土蔵が連なる一角に出る。
川には堰が設けられていて大きな鯉がユウユウと泳いでいる。山陰の津和野や宮崎の飫肥よりも落ち着いた雰囲気だ。 日差しはきついが、涼風が通り抜ける川沿いをブラブラと散策する。

飛騨古川駅

白壁土蔵の川

鯉の泳ぐ小川


川沿いに大きな寺が建っている。室町時代に建てられた「円光寺」で、立派な山門が迎えてくれる。豊臣秀吉の命により 造られた「増島城」の城門を移築したとのこと。
飛騨は高山が有名で、飛騨古川のことは何も知らなかった。一つの優雅な文化が綿々と残されている街並みに途中下車の 喜びを感じる。

「円光寺」の横の川に沿った白壁土蔵の小道をNHK連続ドラマの「さくら」が走った道だと案内がある。見ていないので 内容は知らないが、素敵な小道でのロケから想うと情緒溢れるドラマだったのだろう。

円光寺 ..説明→

円光寺・山門 ..説明→

「さくら」が走った道


白壁土蔵の小道から一筋奥が古い街並みだ。電柱が埋められた広い道には、昔の趣を残した造り酒屋や商家が落ち着いた雰囲気で 建ち並んでいる。
「杜氏」が酒造りをしている銅像や街並みを少し暑くなった日差しを浴びながらブラブラと歩く。タイムスリップした感じもする。

小さな広場に出ると色々と土産物屋や食堂が並んでいる。朝食が早かったので、少しお腹が空いて来た。「飛騨牛コロッケ」の看板に 誘われてコロッケを1個買う。200円。ひとかぶりすると肉がたくさん入っていて美味しい。
歯形が付いているが、記念にパチリと。飛騨牛や蕎麦の看板が多く、地元の食材を使った店が多いのは嬉しい。
大きな建物があるので正面に廻ると「飛騨の匠文化館」とある。時間がないのでパスするが、地元の工芸品が展示されているので あろう。

静かで落ち着いた街並みを楽しみながら駅に戻る。機会を見つけて次はユックリと散策したくなる街だ。高山は少し俗化されて いるが、ここ飛騨古川は昔の面影が残っている。

杜氏の銅像

造り酒屋

飛騨牛コロッケ



「飛騨古川の街並み」の「紀行スライド」


50分間の気持ち良い散策を終えて、10時58分発の列車で高山に向かう。
20分の乗車で高山に到着する。ホームに降りると人が一杯だ。さすが高山の人気は凄い。名古屋方面から特急で到着した人と 合流して改札口へ。一歩外に出ると、直射日光を受けて暑い。いや熱い。内陸部の盆地の暑さは厳しいのがよく分かる。

観光案内所でいつものようにMAPをgetする。高山には何度か来ているが、直近は10数年前に雪の平湯の手前のホテルに行った時に 通過して以来だ。
まずは「伝統的建造物保存地区」に向かって歩き始める。太陽が真上から照り付けるので、影が少なくて影を選って進む。 古い街並みの通りは凄い人だ。この暑いのに・・・・。
ブラブラと歩いていると通りに人形が飾られ、人が集まっている。「山桜神社」のお祭りのようで、境内に入り本殿に進む。 この神社の「絵馬市」は由緒があるようで、本殿には馬の絵が描かれたものがたくさん売られている。縁起が良いとのことで 買い求められる人が多いと。

宮川を渡って古い街並みに進むと人通りが多くなり、人力車が行き交う。外国人観光客も多く、色々な言葉が飛び交って 観光都市・高山の有名さがよく分かる。
直射日光を浴びながら、七夕飾りが連なっている街並みを進むと「からくり人形」がユーモア一杯に迎えてくれる。 子供達が不思議そうに興味深く見つめている。楽しい光景だ。
民芸品や蕎麦屋・造り酒屋を眺めて陣屋の朝市に行くが、12時を過ぎたので店じまいの最中だ。先に朝市に行けば良かったと 後悔するも遅きに失した。

山桜神社の人形 ..説明→ ..絵馬→

七夕飾りの街並み

からくり人形


しかし、暑い。温度表示がないが、32-3℃はあるのでは。
宮川の橋の上で少し涼風に当たるが、日差しの強さの方が強い。早々にもう一度街並みに戻り、土産物屋をのぞいたりしなから散策する。 漬物屋で冷やした「キュウリの浅漬け」を売っている。割り箸に刺し、味噌を付けて食べるようなので100円で買ってかぶりつく。 冷たさと漬物の味が涼感たっぷりだ。コロッケと同じようにパチリ。

「高山祭」の山車の展示は何処にも見当たらず、商店街の「火消し人形」等を見物しながら、土産物屋で「さるぼぼ」のストラップを 買ったりと暑い道を散策する。
お腹も空いてきたので、適当に蕎麦屋を探して冷房の効いた店内に入り、ホッとする。
夏限定の「冷やし蕎麦」に梅干しと大根おろしをトッピングしたものを注文する。冷たい汁に梅干しと大根おろしを混ぜて食べると 涼しさと蕎麦の味で疲れが取れる感じだ。暑い時は冷たい食事が一番だと。

歩き疲れて駅に戻るが、待合室は冷房もなく、混雑している。列車到着まで30分あるので、近くの喫茶店に入り、「マンゴー氷」を 頼んで涼を入れる。暑い時は氷が良い。台湾で食べた「マンゴーかき氷」に比べると寂しいが火照った体を冷やすには最高だ。

キュウリの浅漬け

火消し人形

冷やし蕎麦


14時48分発の列車で下呂に向かう。特急は満員のようだが、鈍行はガラガラだ。冷房の効いた車内でウトウトとする。

下呂駅

幸乃湯

途中の各駅を停車して行くので眺めていると、「上呂」と云う駅もあることを知る。下呂は有名だが、上呂は全く 知らなかった。これも「青春18きっぷ」のおかげなのだろう。

15時53分に下呂に到着し、次の列車までの1.5時間で温泉を浴びようと。観光案内所でMAPをもらって、立ち寄り湯の場所を 聞くと3ケ所あり、場所を教えてもらう。一番近い温泉に行くことにする。
「下呂温泉」は「有馬温泉」「草津温泉」と共に「日本三名泉」と云われている。「下呂温泉」は初めてなので、これで 「日本三名泉」を踏破したことになる。
駅から7-8分の「幸乃湯」は350円で、露天風呂もある。透明な湯で匂いもなく少し物足りないが、いい湯だ。汗を流し、 少し温めの露天風呂でユックリと疲れを癒す。サウナもあり、冷たい水風呂で体の熱を取る。

温泉から出て、飛騨川の河川敷を涼風を求めて歩く。川沿いにはホテルが建ち並び、下呂温泉の規模の大きさを実感する。 よくガイドブックに出ている、河川敷の露天風呂に近付く。露天風呂があるだけで、脱衣場もなく丸見えのなかで裸になり 入浴している。若者の男子だけかと見るとお婆さんも入浴しているのには驚いた。
酒屋で缶ビールを買って、飛騨川の流れと温泉街を見ながら風呂上りの乾杯を楽しむ。時間が来たので駅に戻る。
ホームにもお湯が出る「温泉塔」が設置されており、手を浸けるとアツいのに驚く。湯量が豊富で、高温であることの証明が 駅のホームでも分かるのだ。

下呂温泉のホテル

河川敷の露天風呂・遠景

下呂駅の温泉塔 ..説明→



「高山・下呂散策」の「紀行スライド」


下呂温泉を堪能して、一路大阪への帰路につく。
後は乗換・乗り換えて進むだけだ。まずは、美濃太田行の列車に乗ると高山方面からの乗客で結構混んでいる。 「青春18きっぷ」利用者の姿も見られる。暮れかかってくる飛騨路から美濃に進む。途中、夕立があったのか 道が濡れている。この暑さでは夕立が欲しくなる。

美濃太田で乗り換える。列車は多治見から来るのだ。名古屋の外周を回るように走る大多線が多治見から 美濃太田を経由して岐阜まで進む路線だ。知らなかったので新鮮に感じる。
ボックス席と長椅子席併用の列車は混んでいて、やっと座れる。アラブ系の人がたくさん乗っている。名古屋 近辺は外国人労働者が多いのだ。
30分強で岐阜に到着する。夕食を食べなければ・・・と思うが、7分間停車時間が短いので心配だ。 立ち食い蕎麦は閉まっていて、売店でも食べるものは売っていないので、ビールとつまみを買って急いで乗車する。 満員状況だったが、1つ空席があり座ることが出来た。ビールとつまみで一息入れる。

米原行だったので、大垣乗り換えしなくても良いのは有難い。
米原で食糧確保しようと接続待ちの間に新幹線の待合室の売店まで行くが、弁当はなくサンドイッチで我慢する。
最終の列車である新快速はガラガラで、早速サンドイッチの夕食を食べる。接続時間が少ないので、弁当は早めに 買っておかねばならないといつも思いながら・・・。
22時02分、無事高槻に到着して今回の旅を終える。

北陸本線から高山本線を経由しての一周コースを検討し、一日で廻れることを確認した上で、一泊して途中下車を 楽しんだ旅行だった。
台風の不通区間が復旧するともっと接続が便利になるだろう。高岡・氷見・富山・越中八尾・飛騨古川・高山・ 下呂と古い街並みを楽しんだ。北陸・飛騨の街並みは電柱も地下に埋められて広々と保存されているのは 見事だった。


旅行記を書き始めてからパソコンの更新を行ったので、その移行に時間が取られて遅くなった。
多治見や熊谷では40.9℃の日本最高温度を記録する暑さが続いている。今年の夏は本当に暑いと思いながら、 やっと完成した。
(追記)
昨日の甲子園決勝は劇的な逆転満塁ホームランで公立の佐賀北高校が優勝した。おめでとう!!
昨年は甲子園にハンカチ王子を応援に行ったことを思い出す。


[高岡・氷見・富山][八尾・高山・下呂]





    
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