「雪国の風情を求めて、松本・扉温泉の旅」


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○ [第2日]、扉温泉・松本観光(2011/02.02)

ぐっすり眠り、5時過ぎに目覚める。屋外の露天風呂以外の温泉は24時間入浴可能なので、朝風呂に行く。
誰も居ない浴場で、足腰を伸ばし体を温め、外の露天風呂で冷気を浴びてピリッと頭を冷やす。周りの雪が白く輝き、幻想的な雰囲気だ。 真っ暗な空には星が近くに輝いている。
屋外露天風呂 霧氷
次に「立ち湯」に向かい、外気と触れて湯煙が立ち昇る湯船にザブンと。ここも誰も居ず、独り占めでガラスのない窓から雪景色を眺める。 額縁から雪景色を見るようで、なかなか雰囲気がある。体を浸けて、湯面から眺めると窓枠は見えず、お湯が滝のように落ちて行き、 雪景色が映るようで気持ち良い。
次に「寝湯」に行くと、ガラスのない窓際は温泉のお湯が凍って白く輝いている。寝転がって湯船に浸かるが、少し温度が低くて外気の 冷たさがきつく感じられるので、もう一度館内の温泉に戻り体を温める。
一旦部屋に戻り、夜が明け出したので、屋外の露天風呂に出掛ける。フロントの方が、外は氷点下ですから、階段が凍っているので、気を付けて 下さいと。
玄関から外に出るとピリッとした冷気が襲って来る。冷たい。 雪が屋根にこんもりと積もった階段を降りて行くと湯気が立ち込める湯船が迎えてくれる。夕方の2時間は女性専用になるが、それ以外は 混浴露天風呂だが、ここも独り占めだ。
湯船に浸かり、周りの雪景色を楽しむ。冷気が気持ち良く、明けて行く空を眺める。湯気が立ち、その湯気が木の枝に付いて、霧氷になり 輝いている。屋外の露天風呂の雰囲気を堪能して部屋に戻る。
館内温泉 露天風呂
立ち湯 雪景色
寝湯

画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

部屋に戻る途中の玄関には節分に因んで鬼の面や豆が飾られていて、ホテルの楽しい気遣いが嬉しい。
一息入れて食事処に朝食に向かう。昨夜の食事処ではなく、窓からは雪景色が望まれる洋室で、バイキングではなく、和食・洋食を 運んで来てくれる。和食、洋食をそれぞれ頼むと、和食は小鉢に入ったお料理が運ばれ、お粥でいただく。妻の洋食も皿に色々と盛られ スープもあり、なかなかのものだ。コーヒー、フルーツ等はバイキングで自由に取ることが出来る。
窓の外の雪景色を見ながらの朝食も良いものだ。屋根からは長いツララも吊り下がり、雪国の趣きを味わう。
節分の演出
和食の朝食 洋食
ツララ

当初、9時30分のシャトルバスで松本市内に行くと予約していたが、11時発に変更して、ホテルの近くを散策する。
男女の道祖神
フロントで周辺の地図をもらい、雪道で行けなくなっている所もあるので、気を付けてとアドバイスをいただく。
ジャンパーを着て温かくして外に出るとキリッと冷たい。
ホテルの前には昔から祀られていた「道祖神」が雪に埋もれている。「中山道」紀行時に 「信濃路」に入ってから良く見る男女の「道祖神」で可愛い。
まだ側面に雪が残る道を上って行く。道脇に「信州扉温泉・富倉七福神」の祠があり、「道祖神」が祀られている。
更に上って行くと「七福神」が順番に祀られている。 数えながら上ると扉温泉のもう一つのホテルにたどり着く。扉温泉は2軒しかホテルがないもう1軒のホテルだ。
更に進もうとすると犬が猛烈に吠えて道を塞ぐので、諦めて戻る。この道を上るとダムがあり、景観が美しいらしいが、止むを得ない。
下りながら渓流の岩場の雪を眺めていると橋があり、対岸に渡れそうだ。滑るのに注意しながら対岸の散策道らしき跡を進む。渓流の音と 岩に積もる雪は静けさを増す。川の水に触れるとびっくりするほど冷たい。
遊歩道にはベンチやブランコが設けられているが、雪に覆われて静かな雰囲気だ。冷たくなった体を部屋に戻って癒す。
雪の道
信州扉温泉・富倉七福神 七福神
渓流の雪景色

11時発の松本駅行のシャトルバスには外国人夫婦や外国人女性も乗り、仲間の方も数組乗っておられる。途中の峠からは真っ白な北アルプス連峰が 望まれ、運転手の話では白馬連峰、乗鞍連峰が望まれるのは珍しいと。
真っ白な北アルプス連峰
松本駅で一般の宿泊者を降ろし、「松本城」に向かう方は城門まで送ってもらえる。昨夜、蕎麦屋を教えてくれた女性従業員も同じバスに 乗っておられ、運転手にも城の近くのお奨めの蕎麦屋を聞いていただき教えてもらう。
外国人夫婦は荷物をロッカーに置いて再乗車され、「松本城」に向かう。「太鼓門」で下車し、堀を渡って城内に進む。
松本城
文禄(1593〜1594)時代に建てられた五重六階の天守閣は、城の中では日本最古です。
幾たびかの存続の危機を、市民の情熱により乗り越え、四百余年の風雪に耐え、戦国時代そのままの天守が保存されています。 明治の大改修後の昭和11年、国宝に指定されました。(昭和27年再指定)別名深志城とも呼ばれています。姫路城、彦根城、犬山城とともに 四つの国宝城郭のひとつです。
周辺は松本城公園として整備されており、北アルプスを抱いた威風堂々とした姿と、季節ごとに見せるさまざまな表情が美しく、 松本のシンボルとして多くの方に親しまれています。(松本市観光協会HPより)

立派な「太鼓門」を抜けて内堀に入ると城壁と堀が美しく映える。城内を廻って正面に向かうと「天守閣」が望まれ、背後には北アルプス連峰の 白い峰々が控え、美しい光景だ。烏城と云われる「松本城」と冬のアルプス連峰の対比は余計に鮮やかだ。仲間の方とお城を背景に写真を 撮り合う。外国人ご夫婦に、何処から来られたかと聞くと、ニューヨークからだと。アメリカでも扉温泉は有名なのだろうか。
太鼓門
城壁と内堀
松本城と冬のアルプス連峰

入場券は65才以上の割引はなく、料金600円を支払って入場する。「黒門」は貫禄があり、柱も太く年月を耐えた様子がうかがわれる。 城内の芝生の先に「松本城」の「天守閣」が堂々と建っている。
黒門
「天守閣」の下から見上げると、小振りと思っていた城も高く大きく見える。靴を脱いで、スリッパに履き換えて冷たさが沁み入る 「天守閣」に登る。冷たくて寒い。
松本城・天守閣
木造の内部は重々しい雰囲気で、他のお城とは違った雰囲気で、特に「武者走」の構造は、書物で読んだりすることはあったが、実際に 木造りの廊下が一段低く通っているのに感じ入った。
各階との階段は段差が高く、登るのが大変な位だ。昔の武士はそんなに足が長いとは思わないのだが。「天守閣」の最上階は風が吹き込み 寒いことこの上ない。窓からは松本の街並みが眺められ、方向によれば北アルプス連峰の雪景色も望める。
一枚の額縁を発見する。それは「国宝指定書」で、国宝に指定すると書かれている。今まで、色々の国宝を見たが、この指定書を見たのは 初めてで、少し驚いた。(コピーかも知れないが)
もう一つ面白い発見があった。シャトルバスの運転手から、天守閣が傾いた時、柱に縄を掛け、引っ張って戻したとの話があり、その縄の跡が 残っていると聞いていた。探しても分からず、監視員の方に尋ねるとこの上の柱だとのことで、登り直して発見する。柱に縄目の跡が 付いているが分かったが、これで真っ直ぐになったのか・・・と。
展示物を見学しながら下に降りる。さすが国宝のお城だけの風格を内部からも感じられる良い経験をした。
武者走
国宝指定書
柱に縄目の跡

「松本城」の外観、「天守閣」を堪能して、次の観光地に向かおうと内堀まで戻る。予定では重要文化財の「旧開智学校」に行こうと 考えていたが、城の反対側なので、時間的に難しい。時間も12時を過ぎたので、教えていただいた蕎麦屋に向かう。
蕎麦処こばやし
天婦羅蕎麦
お城の前付近はビジネス街で、昼食に向かうサラリーマンも見られるが、やはり人は少ない。地図を頼りに、間違いなく蕎麦処「こばやし」を 探し出し、店内に入る。古い蕎麦屋さんのようで、建て造りも立派だ。宮家の方も来店されたようで写真が飾られている。
天婦羅蕎麦と山菜蕎麦を頼み、蕎麦焼酎の蕎麦湯割りで冷えた体を温める。蕎麦も美味しく、良い店を紹介してもらった。
地元の蕎麦を堪能し、シャトルバス出発の松本駅方向にブラブラと散策する。
まず、松本の賑やかな通りと云われる「縄手通り」に行くが、水曜日は休みとのことで、きれいな石畳の両側の店は閉まっている。 店が開いていると、お土産店や地元のお店がありそうだが、人通りもなく寂しい。
女鳥羽川を渡り、かつての善光寺街道沿いにあり、問屋などが集まってにぎわった商店街で、火災から街を 守るための「なまこ壁の土蔵」の店が建ち並ぶ「中町通り」を散策する。
「なまこ壁の土蔵」の立派な家が立ち並び、土産物や地元の名産、骨董品等が売られている。ここも水曜日休店の店が多く、少し寂しい。 ブラブラと松本駅まで歩き、近くのショッピングセンターを見て、15時15分発のシャトルバスでホテルに戻る。
縄手通り
中町通りの街並み
古い酒屋跡

今日から宿泊する方も同乗して、30分余りでホテルに到着する。早速、冷えた体を温めに温泉にGo!!
まだ誰も入っていない室内温泉・露天風呂、立ち湯をゆっくりと楽しむ。無人の温泉を独り占めばかり出来、贅沢な気分だ。しかし、 女性のグループも数組あるので、女性風呂はそれなりに人がいるとのことだ。
夕食までゆっくりし、ロビーで無料のシャンパン・日本酒を楽しんだり、新聞を読んだりと時間を潰す。
夕食は、昨夜の食事処ではなく、 朝食を食べたレストランなので、早めに行き、窓側のテーブルに案内される。
蕪の姿蒸し
前菜・節分の月
ライトアップされた雪景色は美しく、創作和食の料理を堪能する。 地元の食材を創作的に創られた料理に驚く。まず、ビールで乾杯し、料理を待っていると「蕪の姿蒸し」が大きいまま出て来た。蕪の中を くり抜き、中に牛ゲタ肉のやわらか煮が入っている。牛肉と共に蕪の中身も食べるのだが、蕪の香りも味わうことが出来、本当に美味しい。
前菜には節分に因んで豆やタタミイワシも含まれ季節感溢れているのは嬉しい。次々と小鉢に入った料理が運ばれ、芋焼酎と共に料理を堪能する。
ライトアップされた雪景色もご馳走で、ゆっくりとした時間を過ごし、満足感一杯で食事処を後にする。
部屋に戻り、一息入れた後、寝る前の温泉を楽しむ。今日、何回温泉に入ったのか数えられない位だ。露天風呂からは星空も眺められ、 明日も良い天気だと確信して、ぐっすりと眠る。


「扉温泉・松本観光」の「スライドショー」


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