「青春18切符」...「四万十川と唐津・虹ノ松原散策」


2006/3.16-19.. [高知][四万十川][唐津][帰路]

「行程MAP」



B、3/18...八幡浜港(0:20)→別府港(3:00)→別府(6:06)→大分(6:20・6:46)→由布院(7:45・ 散策・温泉・9:22)→久留米(11:35・12:23)→鳥栖(12:29・12:36)→佐賀(13:07・13:10)→唐津 (14:15・唐津城見物・16:15))→虹ノ松原(16:22)→虹ノ松原散策→浜崎(19:20)→唐津(19:30) ===>JR・244.7km・4700円

この八幡浜港〜別府港のフェリーは前回九州から四国に渡る時に活用した。夜中出発であるが、到着後 午前5時まで船内で仮眠出来るので、「18キッパー」にとっては宿泊費が節約出来るルートとして活用 されている。

別府駅

乗船して場所を確保したが、少し寒いので毛布を借り(100円)、隣の宴会も気にせず眠ってしまった。
午前3時に別府港に到着したのも知らずに眠っているとアナウンスの声で目覚める。運転手は車を下船させて からの仮眠は良いが、下船せずに眠っている運転手を起こすアナウンスだ。
またウトウトと眠り、5時の下船を知らせるアナウンスで目覚めて他の「18キッパー」と下船する。よく眠れた。

まだ真っ暗の国道を別府駅に向かって歩く。何処かで朝食を食べねばと歩いていると24時間営業の ファミレスがあり、朝定食を食べる。
この時間は駅前より国道筋の方が店が開いていることが多いとの勘が当った。

6:06'発の列車で大分に向かう。フェリーで同じだった「18キッパー」のシニアの方、学生も同じ方向に進む ようだ。
まだ夜明け前の薄暗い別府湾を眺めながら大分に到着する。(6:20')

由布院行ワンマンカー

少し待って、6:46'発の由布院行の黄色い列車に乗る。1両のワンマン列車だが、ロマンスシートでトイレも付いて いる。JR九州の車両は個性がありなかなかきれいだ。2人席を独占してくつろぐ。

日も昇り始め、青空と早春の山々を眺めながら内陸部に向かう。
九州横断路線は南から八代〜都城(肥薩線+吉都線)、熊本〜大分(豊肥本線)、久留米〜大分 (久大本線)があり、前2つは経験しているが、久大本線は未経験なのでこの路線を踏破することが、 今回の旅の一つの目的だった。
黄色い菜の花や白いコブシの花を見たり、ウトウトしながら由布院に到着する。(7:45)

湯布院は鹿児島単身赴任時代に宿泊したことがあるので、10年振りの訪問だ。
次の列車まで1.5時間あるので、この時間に開いている温泉に入ろうと調べていた。由布院駅は観光地 に相応しいモダンな駅舎で駅を出ると正面に由布岳がそびえている。
まだ早いので街は眠っているようで、人影は見えない。
駅前の通りを頂上には雪が残る由布岳に向かって歩き、調べていた「乙丸温泉」を探す。 歩いておられた地元の方に教えてもらって横道に入り温泉へ。
100円の入浴料を払って浴場に入る。誰も居ず、素朴な湯船が一つあるだけだが、気持ちの良い湯だ。 昨夕も温泉に入ったが、夜行フェリーの疲れを取るのには最高だ。

由布院駅

由布岳

乙丸温泉


画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

朝風呂後の気持ち良い気分で街を散策する。遠くまで足を伸ばす時間がないので、山裾から温泉の湯気 が噴出している所や通りにお雛さんが飾られている街並みを楽しむ。駅前通りの電柱は奥に設置されて いるので、道路が広く気持ち良い。
駅前には宿泊した観光客が集まりだし、到着した列車から観光客が降りて来たりと賑わってきた。
観光馬車も準備中で日曜日の観光地・湯布院の活気が出て来たようだ。
ホームに行くと片隅の桜が開花している。やはり九州だ。

雛人形通り

観光馬車

開花した桜


9:22'発の久留米行に乗車する。JR九州を象徴する赤い車両の1両ワンマンカーだ。ロマンスシートでユックリとくつろぐ。
外の景色を見ていると睡眠は取ったと云え、眠りが浅かったのと風呂上りの気持ち良さでグッスリ眠って しまう。

目を覚ますともう日田駅だ。昨年春、「青春18きっぷ」で英彦山に参拝し、日田温泉で一息入れたのを 思い出す。ここも良いお湯だった。
昨年もこの路線を久留米まで行ったのだ。その時、線路の両側に菜の花が咲き乱れていた花道を通った のを思い出し、運転手の横に行こうとするが、マニアが数人占領している。仕方が無いので後方の窓から 線路沿いの菜の花を写すが、もっと見事な所があったのに残念だ。
車窓を見ていると筑後川でボートを漕いでいるのを発見しパチリ。ダムになっている場所でスカルも漕いでいた。

久留米行列車

菜の花の線路

ボート風景


久大本線の終点、久留米に到着する。(11:35)

久留米駅

西唐津行ワンマンカー

少し早いが、唐津までの接続を考えて駅前の中華料理店で定食の昼食を食べる。
久留米には一度途中下車したことがあったが、余り記憶には残っていない。

12:23'発の列車で鳥栖に向かい、鳥栖で長崎本線に乗り換える。

今回、「吉野ヶ里遺跡」にも訪れることも考えたが、唐津での時間を十分取りたかったのでパスする。 車窓から「吉野ヶ里遺跡」の建物を見て、次回には訪れたいと。

佐賀に到着(13:07)。現役時代は駅前のホテルによく泊まったものだ。駅前も広くなり賑やかになったように 思う。
13:10'発西唐津行に乗り換える。この路線に乗るのは初めてで、内陸部の山から海に向かって行く。 この辺りは麦の生産が多く、田園は緑色で風にそよいでいる。

唐津駅に到着(14:15)し、観光案内所でMAPを確保し、唐津城へのバスを尋ねるとすぐ出発すると。 循環バスで唐津城に向かう。
唐津城は、豊臣秀吉家臣寺沢志摩守広高が、慶長7年(1607)から7年の歳月を費やして同13年に完成 した。築城には、九州諸大名の加勢を受け、名護屋城の解体資材を用いたと云われ、 城は当時満島と陸続きであった満島山を人工川により切り離し、舞鶴城とも呼ばれていると。

城内橋の手前で下車すると唐津城が目の前に美しい姿を現わす。外堀ようになっている松浦川を渡り ながら広い河口を見ると干潮で干潟が顔を出し、水鳥が羽を休めている。
天守閣に向かう石の階段にはお花見用の提灯が飾られ、登った所には立派な藤棚が花が咲くのを 待っている。

城内橋からの唐津城

唐津城 ..説明→

松浦川の干潟


唐津城・天守閣

旗竿石 ..説明→


天守閣への入り口の手前に大きな石があり、説明を読むと秀吉の朝鮮遠征時、名護屋城で各大名の 軍旗を立てた「旗竿石」だと。このような石を見たのは初めてだ。

入場料400円を払って天守閣を登る。
各階に鎧や歴史資料の展示があり第5層に登ると視界が広がる。 青空の下、見事な景色が眼下に広がっている。

天守閣の上を一回りする。
南側は松浦川と虹ノ松原に挟まれた東唐津方面が、東側には美しい虹ノ松原の松並木と白い海岸線が 広がっている。松の緑と砂浜の白と青い海のコントラストは目を見張るようだ。

北側は玄界灘を望み、宝くじの当選祈願で有名な高島が青い海に浮かんでいる。
東側は港になっており、ヨットの白い帆が美しく輝いている。

しばらくの間、天守閣で潮風に当りながら見事な景観を満喫する。本当に見事な景観だ。

虹ノ松原と松浦川


虹ノ松原

高島

ヨットの白い帆


優美な唐津城と景観を楽しんで、唐津駅に戻る。
城内の係りの方に夕日のスポットを聞くと虹ノ松原の東端からが美しいとの情報を得る。虹ノ松原の中を 歩く予定にしていたので、足を伸ばして松原の端まで行こうと決定する。

早足で唐津駅に戻り、列車で虹ノ松原駅に向かう。松浦川の鉄橋を渡る時、遥かむこうに唐津城が望まれ、 虹ノ松原の松林沿いに進み、虹ノ松原駅で下車する。(16:22)
無人駅を降りると道の両側に松林が続く。国道を歩くより松林の中を歩こうと虹ノ松原の中の小道を 進む。木漏れ日が輝き、国道の車の音は聞こえるが静かだ。

虹ノ松原は幅約500m,長さ4.5kmにわたるクロマツを中心とする松原で,樹齢数百年を越える老木 から幼木にいたるまで約100万本を数え,防風・防砂防潮林として保護育成されている。
松林の中の小道は気持ち良い。色々な形をした松が入り組んで、海からの強風で松は陸側に傾いている。
途中から海岸に出る。風が強く肌寒い。
砂浜がずっと続いている。遠くで見ていると美しいが、流れ着いたゴミや流木で・・・。
海上では凧を揚げてその力でサーフィンをするカイト・サーフィンをやっている。初めてカイト・サーフィンを見たが、スピード もあり、楽しそうだ。少し浜辺を歩くが、風が強くて寒いので松林に戻る。 

虹ノ松原の道

虹ノ松原の中の道

カイト・サーフィン


虹ノ松原の東端まで進む。海岸に出ると遥か彼方に唐津城が小さく見える。まだ夕日まで時間があるので 風を避けて休憩する。
日没時間は18時20分位なので、18時前から海岸に出て美しい夕日を眺める。海上に沈むのは見られないが、 丁度、唐津城の上に沈むようだ。
虹ノ松原の白砂が紅に染まり、海上には赤い帯が出来る。広い唐津湾全体を夕日が独占する美しい 光景を堪能する。

唐津湾の夕日

夕暮れ


浜崎駅に行き、唐津に戻る。駅近くのビジネスホテルにチェックインし、風呂で今日の疲れを洗い流し一息つく。 近くの居酒屋で名物のイカ料理で軽く一杯やり、グッスリと眠る。昨夜のフェリーでの宿泊の眠りは浅いの だろう、よく眠れた。


「別府〜唐津」の「紀行スライド・ショー」


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C、3/19...唐津(8:13)→浜崎(8:30・散策・9:23)→博多(10:35・11:08)→小倉(12:19・12:24)→ 下関(12:42・13:11)→糸崎(18:33・18:51)→姫路(21:48・21:57)→高槻(23:16)===>713.8km・10820円

天気は下り坂との予報だが、今日は帰路の列車なので余り関係ない。
朝は長丁場に備えてユックリとし、朝食を食べる。唐津の街をブラブラするのも良いが、昨日の日没の場所で 朝の唐津湾・虹ノ松原を眺めるのも良いだろうと列車で浜崎駅に向かう。少し松林を散策して、海岸に 出て曇天の唐津湾をボンヤリと眺める。
静かな海面と遥かに唐津城を眺めて、今回の旅行が満足出来る旅だったと納得する。

浜崎駅

虹ノ松原の朝

穏やかな唐津湾


さあ、いよいよ帰り道になる。浜崎駅からの筑肥線は初めて乗る路線だ。
ワンマンカーではなく4両編成の都市型列車だ。さすが、博多への通勤客も乗せる編成だ。

博多空港行列車

糸崎行列車


浜崎を出てからもしばらくは海岸線を走り、静かな玄界灘を眺めながら進む。
姪浜駅からは地下鉄に なるので別料金となる。乗客も多くなり博多に到着(10:35)し、地下鉄の料金(290円)を支払う。
博多駅構内をブラブラし、門司行の快速に乗車し内陸部を小倉へ。

小倉で乗り換えて関門トンネルを抜けて下関に到着。(12:42)
今回のプランは長距離の直通列車に乗れるため、糸崎と姫路の2度の乗換えで済むが、食料の確保をして おかねばならない。まず、下関駅で「ふんてんそば」を立ち食い昼食として食べる。河豚の天婦羅が 入った蕎麦でボリュームもあり美味しい。ビール・焼酎・つまみを買い込んで糸崎行に乗る。

13:11'発の糸崎行はボックス席を独り占めするガラガラの状況で出発する。高槻着が23時16分なので、これから 10時間の長旅だ。足を伸ばして外を眺めたり、本を読んだりと。
徳山で15分の待ち時間の間にトイレに行き、ホームで屈伸運動をしエコノミー症候群防止に努める。岩国から快速 となり、スピードをあげる。この辺りから乗客も多くなり、ボックス席も混んで来る。

宮島口から年配の女性2人連れと相席になり、話すと「青春18きっぷ」で岡山から宮島見物に来られたと。 1人は旅慣れて居られるがもう一人は初めての経験で、「18きっぷ」の魅力と安さに感激されている。
岡山へは三原発の列車が早く着くので三原駅でお別れする。旅のつれづれにお話するのは楽しい出来事の ひとつだ。

糸崎駅での接続時間が20分程度あるので、弁当を買おうと売店に行くが閉まっている。駅の外に出て 探すとコンビニがあり、弁当を探すが売り切れなのでおにぎりとビールとつまみを買い、急いで戻る。
18:51'発の姫路行はもう真っ暗になった山陽路を東上する。ガラガラで2人掛け席を独り占めだが、岡山 に近付くにつれ混雑し、岡山からは立つ人もある。適当におにぎりを食べたり、一杯飲んだり、ウトウトと 居眠りをしたりと。

姫路に到着するともう帰って来た気分になる。新快速の快調なスピードに身を任せて、段々と大阪弁の 会話が多くなるのを聞きながら、23時16分無事高槻に到着する。

今回の旅は「四万十川散策」をメインに、駅舎の上にあるの温泉を楽しみ、フェリーでの宿泊、湯布院での 散策と入浴、九州横断路線の未経験であった久大本線の踏破、唐津と虹ノ松原の散策に加え、見事な 夕日の鑑賞と得るものが多い「青春18きっぷ」の旅だった。好天に恵まれたことが旅をより充実した ものにしたのは幸運だ。

さあ、夏には何処へ行こうか。

帰ってHPを作成しているいると、窪川で出会った東京の学生さんからメールをもらった。3枚・15日分を 使って西日本を一周したバイタリティーには敬意を払わねば。
年令は違っても「青春18きっぷ」を使っての旅行は同じだと負け惜しみをする次第だ。

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