「青春18切符」...「三重県・盲腸路線探索の旅」




○ 2018.03.29. (高槻→草津→柘植→亀山→津→鳥羽→松阪→伊勢奥津 →松阪→亀山→→柘植→草津→高槻

春の「青春18きっぷ」を使って、播州新宮から深夜快速「ムーンライトながら」に乗り東京へ、そして一関までの二日間の列車の旅で「奥州街道・松前道」 紀行を実施した。大変疲れた旅だった。
残った三枚の一枚を使って、久し振りに「盲腸路線探索」をしようと考え、三重県の参宮線と名松線を踏破することにする。どちらも、「熊野古道・ 伊勢路」や「伊勢本街道」紀行時に乗らなかった盲腸路線だ。
「盲腸路線」とは、路線が行き止まりになっていて、元に戻らなければならな路線で、往復同じ行程を通らねばならないのだ。

○参宮線踏破の旅

@高槻07:08→07:42草津08:02→08:52柘植09:11→09:36亀山10:10→10:27津10:30鳥羽→(鳥羽散策)→鳥羽12:02→12:46松阪 ===> 209.1km・3690円 

久し振りの「盲腸路線」探索の旅にわくわくしながら高槻駅に向かう。まずは三重県の参宮線にトライする。この路線の入口・多気駅までは 「熊野古道・伊勢路」紀行の時に何度も乗換えた懐かしい駅だ。
多気駅から紀伊本線で「伊勢路」を巡ったが、今回は参宮線で鳥羽に向かうのだ。伊勢・鳥羽に行くのは、近鉄に乗っていたので、 参宮線に乗るのも初めてで楽しみだ。
「熊野古道」紀行時は、始発の電車で出発していたが、今回は余裕を持って出発する。

柘植行列車

満開の桜

草津で乗換え、草津線で柘植に向かう。
草津駅では満員だったが、学生が下車すると空席が目立つ二人掛けの列車で、満開の桜を眺めながらのんびりと車窓の景観を楽しむ。今日は、 お花見も兼ねての盲腸路線探索の旅になりそうだ。
「伊勢路」紀行時、この列車で寝てしまい、柘植駅に着いたのを知らず、接続列車に乗り遅れた苦い思いでもあり、携帯の目覚ましをセットすることも 学んだ。
閑散とした柘植駅での乗換時間に陸橋を渡ってトイレに行くと陸橋には忍者姿のイラストが描かれている。伊賀・甲賀に近いからだろう。
また、ホームに「海抜 243m」の標識が立っている。駅近くの桜は、まだ咲き始めの状況は、この高度のせいなのかと。
米原の方から、鳥羽に魚を買いに行く方の話を聞く。内陸の米原付近での魚より、鳥羽の新鮮な魚が良いので、月に2-3度往復しているそうだ。 このような利用をされる方も居られることをしる。

柘植駅

忍者姿のイラスト

海抜243mの標識


画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

亀山行の列車は、二両編成の長椅子タイプで、ほぼ満席の状態だ。高度を上げたり、下ったりとしながら東海道の関宿を通って進む。 やはり、高度が下がると桜は満開になるようで、車窓からの花見を楽しんでいると亀山に到着する。
30分程の待ち時間があるので、駅の外に出て、朝食を食べる所がないかと探すが、見当たらないのでサンドウィッチとコーヒーを買って戻る。

亀山行

車窓からの桜

亀山駅


亀山から津までは鳥羽行の普通に乗り、津で快速みえ号に乗換える。津での乗換時間が短く、慌ただしかったが、二人掛けのゆったりとした 車両に乗り、車窓の景色を楽しむ。
「伊勢路」紀行の時、乗換で利用した多気駅も確認し、盲腸路線の参宮線に入って行く。沿線の桜は満開で、盲腸路線探索の旅を祝ってくれるように 次々と満開の様を見せてくれる。伊勢駅に到着するとさすが、降車客が多く、四両編成の二両を切り離して、鳥羽に向かう。

快速みえ号

沿線の桜は満開

伊勢駅


伊勢駅を出ると二見が浦駅を通って、左に伊勢湾を眺めながらの走行となる。
穏やかな春の海を眺め、沿線沿いの桜並木を眺めたりと「青春18きっぷ」ののんびりとした時間の経過を満喫する。やがて、鳥羽駅に到着するが、 この列車で、盲腸の先端から入口の多気駅に戻るため、自由時間は30分弱しかない。
急いで駅舎を出て、海の方に向かうと広場があり、足湯が備わっている。外国人らしき人が足湯を楽しんでいるが、入る時間もないので、広場の 手摺にもたれて、穏やかな鳥羽湾の潮風を楽しむ。暖かくて気持ち良い。
青く澄んだ海を眺めているとフェリーらしき船が通って行く。青い海・緑の島々・白い船の航跡と自然の光景を満喫する。
時間もないので、駅前に立ち並ぶ屋台で「さざえのつぼ焼き」を大急ぎで注文し、生ビールで盲腸路線踏破達成の乾杯をする。熱々のつぼ焼きを味わい、 最後は口の中に押し込んで改札口に急ぐ。

伊勢湾

沿線の桜

鳥羽駅


足湯

鳥羽湾の景観

さざえのつぼ焼き


○名松線踏破の旅

A鳥羽12:02→12:48松阪13:09→14:33伊勢奥津→(伊勢奥津散策)→伊勢奥津15:08→16:34松阪16:51→17:41亀山17:43→18:08柘植18:11→18:58草津→ (夕食)→草津19:36→20:11高槻 ===> 178.6km・3350円 

発車間際の列車に飛び乗り、二番目の盲腸路線・名松線に向かう。
みえ12号名古屋行は空席が多かったが、伊勢駅で結構な観光客が乗り、ほぼ満席となった。盲腸路線の入口・多気駅を確認し、盲腸の先端・鳥羽駅と 往復して、参宮線を踏破したことになる。
田園風景を見ながら松阪駅に向かい、名松線に乗換える。名松線の名前の由来は、建設当初、松阪から名張を結ぶ予定だったそうだが、伊勢奥津までで 中断したと。以前、「伊勢本街道」紀行時、この路線を利用する予定だっが、豪雨の ため普通になっていたので、バスで遠回りした想い出がある。

名松線・伊勢奥津行

遠くに桜並木

13時09分発の名松線・伊勢奥津行は、一両編成のボックス型の車両で出発する。乗客は少なく、老人が目立つ。
シニアの地元の方が多いのは、若者は車に 乗るのだろう。2時間に1本なので、仕方ないのだと。
列車は田園地帯を進む。この辺りは、麦の栽培が多いようで、青々と茂っているのは美しい。遠くの川沿いに、桜並木があり、白い帯がたなびいている ようだ。
単線の路線を楽しんでいると家城駅に到着する。
名松線の中間地点にある家城駅で、上下線待合せをするので、上り列車が待機している。二台の列車をパチリと。
5分余りの待機時間に駅舎の外に出ると満開の桜が迎えてくれる。駅前に、桜が植わっているのはJRの各駅の特徴なのは嬉しいことだ。
以前「伊勢本街道」紀行をした時、名松線が落石で不通になり、伊勢奥津駅まで通じず、家城駅と伊勢奥津駅間はバスで接続していたので、 諦めてコミュニティーバスを乗換えて、近鉄で帰ったのだ。

家城駅の待機列車

満開の桜

家城駅舎


再び、列車は伊勢奥津駅に向かう。列車は高度を上げ、山間に進んで行く。川沿いの桜は美しく、清流と桜並木を車窓から楽しむ。のんびりとした 旅は、「青春18きっぷ」の醍醐味だ。
やがて、無人駅の伊勢奥津駅に到着する。駅前には、「伊勢本街道」を示す道標も立ち、お伊勢参りの中継地点だと示している。

渓流と桜並木

伊勢奥津駅

伊勢本街道の道標


折り返しの列車まで、30分余り時間があるので、懐かしい「伊勢本街道」を散策する。
「奥津宿」は暖簾の宿場とも云われ、各店には独特の暖簾がかかっている優美な宿場だが、以前に比べると暖簾の店が少なくなっているのは寂しい。
「伊勢本街道」紀行時のことを想い出しながら旧街道を散策していると懐かしい名前の「道標」が立っている。時間を気にしながら進むと旧街道横に 「伊勢本街道」の幟が道案内している。歩いている時は、嬉しい目印なのだ。

店の暖簾

道標

伊勢本街道の幟


時間が来たので、駅方向に戻る。途中、見事な満開の桜に出会い、旧街道とお花見を同時に堪能できる喜びを感じながら、駅に戻る。 旧街道には、古い建屋が残っており「奥津宿」の趣きを改めて感じ、駅横の物産館に立ち寄る。
物産館には、奥津駅の資料や地元の物産が並べられており、少し土産も買い、飾られている小さな雛人形を眺め、旧宿場の古に想いを馳せる。

満開の桜

旧街道の旧家

小さな雛人形


15時08分発の列車で松阪に戻る。車窓からの景観を楽しみながら、うとうとしながら松阪に到着し、帰路は同じルートで進むことにする。

夕日

夕食

当初の予定では、 亀山での接続が難しいと考えていたが、到着と同時に出発するタイミングで柘植に向かうことができた。
列車の中から、夕日が沈むのを眺めながら、盲腸路線踏破と満開の桜見物ができたことに感謝する。
柘植から草津までは暗くなり、通勤客は逆方向なので、ガラガラの列車で、のんびりと過ごし、草津駅で夕食とする。
「中山道」紀行時、京都から草津まで歩き、温泉に入り、居酒屋で乾杯したが、 その居酒屋が分からず、駅ビルの地下の居酒屋で「三重県・盲腸路線踏破」を祝って乾杯する。
踏破した喜びを秘めて、高槻まで通勤電車に揺られて、無事帰宅する。

今回は、久し振りの盲腸路線踏破の旅だった。近畿地区の盲腸路線は、ほぼ踏破したが、全国的にはまだまだたくさんあるので、のんびりと 踏破して行きたいものだ。






    
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