[三木里〜二木島」[二木島〜熊野市]


○ 「伊勢路 No7」見聞録 

7-2.二木島〜二木島峠・逢神坂峠〜新鹿〜波田須〜大吹峠・松本峠〜花の窟〜熊野市 2004.08.10 6:50〜15:00 晴れ

昨夜は早く眠ってしまったので、夜中に目覚めスケジュールを確認したりしながら又眠り、5時過ぎに 目覚める。今日も良い天気だ。朝、漁港をブラブラと散策する。漁船が帰って来て港は魚の 仕分けで忙しそうだ。鰯・鯵・カマス・鯖・・・と色々釣れている。
朝日が海面に輝き美しい。大漁ではないようだが、たくさんの魚が氷の水槽に仕分けされている。 横の加工小屋では干物作りを手仕事でやっておられる。機械仕事は大手がやり手仕事だけが残っている とか。

「二木島湾の朝日」」

「魚の選別作業」

「干物作り」


昨夜、朝食は7時からと云われていたが、散歩から帰ると食べられるとのことで早速、朝食を取る。 約30分早く出発出来るのでありがたい。お茶・昼食のおにぎりをリュックに詰めて、おばあさんに お礼を云って出発(6:50)。
駅の裏側の石段を上るが、勾配が急で大変だ。早くも汗が出て来る。昨日より早朝とは云え暑いようだ。 石段を上る途中に「キリシタン灯篭」が「祠」と立ち、道が間違っていないことを確認する。
急な階段で視野が広がり、二木島の海が美しいが、息が切れる。紀伊半島沿岸は津波の心配が多いので、 階段脇には海抜何mの標識がよく見られる。急な階段を上り避難の目安としているようだ。

階段からR311に上り着き、国道をしばらく歩くと「二木島峠・入口」の標識からいよいよ峠に上る。 海を見ながら先日の台風で小枝が落ちている「檜の道」「石畳」を進む。所々に「祠」がひっそりと 祀られ、いつもは夕日だが、今日は朝日の「木漏れ日」が美しい。海岸から海抜240mの「二木島峠」 の頂上に到着し初めての休憩とする(7:35)。

「二木島峠・入口」」 説明→

「檜林の石畳」

「二木島峠・頂上」 説明→


尾根道を進んでいると「ガサッ」と右上の山で音がするので振り返ると子供の猪が逃げて行く。 写真を撮る間も無く、見ているとうなり声が聞こえたので、母猪が居るらしくて恐くなって急いで 離れる。水量が豊かな水場があり、顔と頭を洗い、タオルを濡らしていつもの行事を行う。水が 冷たくて気持ち良い。猪が出ては恐いので、熊除けの鈴を付ける(7:55)。

猪が多いのであろう「猪垣」に沿って歩くと「逢神坂峠」の頂上(290m)に至る。「逢神坂」の名前の由来は 伊勢と熊野の神々が出会う場所との意味とか、狼が出没するので「狼坂」からきたとか云われている ようだ。頂上で一服し汗を拭う(8:10)。

「緑の峠道」

「猪垣」

「逢神坂峠・頂上」 説明→


下り坂もきれいな「石畳」があり、多少ガクガクしながら下る。石畳の上には小枝がたくさん落ちていて 先日の台風の激しさが想像出来る。下りの途中で初めてご夫人4人連れのハイカーと出会う。 この暑さの中で人に会うのは初めてだ。「猪に出会った」と注意して別れる。
下った所に「庚申さん」の祠が祀られ、地元のご夫人と挨拶。 「朝早くからご苦労さん」とねぎらいの言葉を受け感激。

「下りの石畳」

「逢神坂峠・出口」 説明→

「庚申堂」


越えて来た「逢神坂峠」を振り返りながら「新鹿(あたしか)海岸」のきれいな浜辺を 横に見て、駅の方に進むと「右なち山、左いせ道」の「道しるべ」が立っており、古道であることを 表わしている。(9:10)
ここで次のステップを考える。JRの新鹿から次の波田須までは国道を通る道が多いので、列車で行く ことも考えていたが、朝食を取って7:30頃出発すると2時間30分の予定では、新鹿発9:45の列車に乗る のは厳しいのでは・・と。しかし、出発が早まり、予定より早く到着したので列車に乗れることが 分かり、海水浴場の氷屋さんで「かき氷」を食べて涼を求めることにする。
「かき氷」で一息つき、新鹿駅に行く。料金表を見ると新宮までは480円、多気までは1680円。新宮は もうすぐなのだ。

「逢神坂峠」

「道しるべ」 説明→

「新鹿駅」



新鹿発7:45のワンマン列車でトンネルをくぐって波田須に着く(9:49)。 この間にも少し史跡はあるが先を急いで目的の「花の窟」を目指すことにする。
無人駅に降り、急な道を上って行く。道の横に「弘法大師御足跡水」の標識があり、少し上ると きれいな水場があり、いつもの様に顔・頭に水浴びをする。「弘法大師御足跡水祠」を通り、急な 山道を上ると国道に出てしばらく歩く。「大吹峠・入口」の東屋があり、家族がバーベキューを しておられ、いよいよ「大吹峠」へスタート(10:30)。

「波田須駅」

「水場」

「大吹峠・入口」


きれいな「石畳」は檜木立から竹林にも伸びて「大吹峠・頂上」(250m)の東屋に到着(10:45)。 ここでも一休みで水分の補給に努める。暑さが段々厳しくなって来たようだ。少し風があれば良い のだが、無風状態で蒸し暑い。
ここからの下り道は気持ち良い。「伊勢路」の中で珍しい「竹林の道」が続く。青々と続く竹林は 今までの檜や杉の道と違って清涼感があり、ホッとする。快調に下ると再び「檜の道」になり、 木漏れ日の「尾根道」や「猪垣」を通り「大吹峠」の出口に至る(11:10)。

「石畳」

「大吹峠・頂上」 説明→

「竹林の道」


「木漏れ日の道」

「猪垣」

「大吹峠・出口」 説明→


ここから海岸までの道も勾配があり、途中の水場で顔を洗い「大泊海水浴場」の広がるきれいな浜に 降りる。ここでも氷屋を探し「かき氷」を食べる。浜辺の氷屋さんで楽しく泳いでいる子供達を 見ながら話す。先日の台風は結構激しかった様で、海水浴場の海の家が吹っ飛んだそうだ。

「かき氷」で涼を取ったので疲れも落着いた。浜辺から国道に上り少し歩くと「松本峠・入口」 に着く(11:55)。
学生二人が降りて来て挨拶。「短いですが、きついですよ」の言葉で気持ちを新たに出発する。すぐ急な「石畳」が 続き、早くも息が切れる。「石畳と根っ子の道」が続き、道は気持ち良いが息は弾む。「竹林の道」 を過ぎると135mの「松本峠・頂上」に到達(12:05)。峠には大きな「峠の地蔵」が祀られている。
高い峠ではないが勾配がきつくて学生の言葉が 思い出される。頂上で一息入れて見晴らしの良い展望台に向かう。東屋が建ち最高の見晴らしだ。
新宮まで続く25kmの「七里御浜」の長い長い砂浜に白波が打ち寄せられる様が目を見張らせる。 風も気持ち良い。ここで昼食とする(12:10-35)。
おにぎりを食べ始めるが喉を通らない。お茶で流し込むように食べるが・・・・。

「大泊海水浴場」

「松本峠・入口」 説明→

「石畳」


「石畳の道」

「松本峠・頂上」 説明→

「峠の地蔵」


「七里御浜の展望」


下りの「石畳」もなかなかのもので急な道を下る。途中の木立の間からも「七里御浜」が望まれ、急な 階段を降り切ると熊野市街に到着(12:55)。
駅への道を聞き、事前にバスの時間を調べていたので30分毎に 出ている時間に丁度間に合う。街中のバス停から新宮行きのバスに乗り、「花の窟(いわや)」で 下車。

「下りの石畳」

「熊野灘」

「花の窟」


「花の窟神社」は高さ70mの巨大な岩をご神体とする日本最古の神社でイザナミノミコトの墓所と 云われている。見上げるような岩壁の下に神社があるが閉まっていて 朱印帳もいただけない。神社の前には「右くまのさん、じゅんれい道」の「道しるべ」が立っている。 岩壁を見上げ、お参りした後、「七里御浜」の浜辺に出る。水平線が丸く見える位の視界で熊野灘が 広がる。浜は白砂ではなく黒ずんでいて美しいとは云えないが、延々と続く浜辺はすごい。

「花の窟神社」 説明→

「道しるべ」 説明→

「花の窟の巨岩」


海岸沿いの国道を熊野市に戻ると「獅子岩」が迎えてくれる。熊野灘に向かって咆える獅子の姿は 長い浜辺のいいアクセントだ。しばし海風と海原と「獅子岩」を楽しむ。
熊野市駅まで戻る。駅前の観光案内所に立ち寄り、資料を入手すると小生の持っているガイドブック が更新されていた。「ヨコネ道」も更新されている。「世界遺産登録」と共に更新とはさすがだ。 (14:45)

「松本峠を望む」

「獅子岩」 説明→

「水平線」


15:38発の列車に乗るので駅前の中華料理店に入り、生ビールで2日間の紀行完了の乾杯!!ギョーザ、 冷麺を生ビールで。おにぎりは喉に通らなかったが、美味い。店の人と二木島から歩いて来たと 話すとバカだなぁーとの表情で驚いて居られ、帰りに早生みかんをいただく。感謝。

駅で汗のTシャツを着替える。列車は空いていて海側に座り、歩いた道を確認するが、歩いた峠の下 を通るトンネルばかりで時々海を見ながら、疲れと酔いで眠ってしまう。
目覚めると紀伊長島に停車した。この時間はまだキオスクも開いているのでビールを購入。 ウトウトしながら多気着。この列車で行っても亀山で待たねばならないので、前に経験した快速で 津まで行き居酒屋で夕食。
亀山・柘植・草津と乗り換えていつもの様に11時30分無事帰宅。今日の歩行は28000歩と峠越えが あったが思ったより少なかった。

初めて泊りがけで「伊勢路」を歩いた。往復の時間がかかったので実質の歩行時間は短かったが 七つの峠を越えたのでアップダウンはかなりのものだった。低い峠だが海岸から上り、海岸まで 下る岬の峠越えで海が眺められ気持ちの良い歩行だった。
特に「松本峠」から見た「七里御浜」の延々と続く浜辺の美しさは見事だった。「伊勢路」も 新宮の近くまで到達したのだ。

今日行った「花の窟」をもう少し進むと「本宮大社」に進む「本宮道」と「速玉大社」に進む 「浜街道」との分岐点になる。どちらの道も経験し、後少しの「伊勢路」を踏破したい。

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オリンピックが燃えている。柔道・体操・水泳と金メタルラッシュだ。今朝の「800m自由形」の 金メタルには驚いた。柔道も男女共に金で締めくくった。
後一週間、眠れぬ夜が続くが楽しいものだ。やっと見聞録が出来た。


(工事中)




    
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