「雪の道央散策と登別温泉探索の旅B」


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3. 三日目 2022.12.02.
  サッカーワールドカップ観戦のため、3時過ぎに目覚め、ベットの中なら観戦する。
死のEグループとも云われるドイツ・スペインの入るグループになり、決勝トーナメント進出が危惧されていたが、初戦で強豪ドイツに逆転勝ちし、意気が 上がったが、次のコスタリカ戦は負けとなり、このスペイン戦の勝利が至上命令だ。 ドイツ戦と同じく先制され、厳しい状態であったが、後半の反撃は見事だった。
チーム一丸となり、反撃するスタイルは見事で、堂安選手のミドルシュート、三苫選手の粘りからのセンターリング、田中選手の競り合ってのゴールと 逆転したのだ。
森保監督のインタビュー 堂安選手
朝食
見事2勝1敗の1位通過となったのは、見事と云う言葉しかない。予想以上の勝利に世界中から評価され、サッカー界の盛り上げに寄与したことは嬉しい。
現役時代、社内のサッカー部に所属し、その部長時代に関係会社の大会で8連覇したことを、喜んでいる選手たちの姿を観て想い出す。
このHPを作成している間に大会は進み、決勝トーナメントでクロアチア戦はドローでPK負けとなり、念願のベスト8進出はできなかったが、若手の活躍を 観ると4年後の大会に期待したい。
スペイン戦の勝利に小躍りしながら、夜明け前の温泉に向かう。まだ人が少ない広々とした浴場で、ゆっくりと興奮を冷まし、露天風呂の冷気で リフレッシュする。本日の予定は、全くのフリータイムなので、時間的に慌てる必要がないのは嬉しい。
7時過ぎに食事処に向かい、ビュッフェスタイルの朝食を取る。地元の食材も多く、ゆっくりといただく。ナイロン手袋は本当に面倒だ。
朝ドラもゆっくりと観て、散策に出掛けることにする。10時から添乗員が「地獄谷」見物の案内をするが、単独で楽しむことにした次第だ。
9時過ぎにホテルを出る。昨夜は暗くて分からなかったが「第一滝本館」の立派な建物に驚く。外観も素晴らしいが、内部の各館との通路も見事で 温泉が今から行く「地獄谷」の真下にあるのだ。
小樽と違い、少し雪が残っているホテルの前には「泉源公園」があり、名物の鬼の像と金棒がたくさん飾られている。その先のコンクリートに囲まれたところから間欠泉が噴き出すのだ。 残念ながら噴き出す温泉は見られなかったが、もうもうと湯気が沸き立っているのを確認する。
坂を上って行くと「湯澤神社」の鳥居が立ち長い石段を上っている。参拝はパスして坂を上ると「地獄谷」の大きな看板が立ち、その先には大きな 「赤鬼・青鬼」が迎えてくれる。いよいよ「地獄谷」の入口だ。
第一滝本館
泉源公園の間欠泉 鬼と金棒
赤鬼・青鬼 地獄谷の看板

画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

坂を上って行くと湯気が立ち込める山が見られ、本道から脇の丘に上る坂の横には、カルデラのような穴から湯気が噴き出しているのを 間近に観られ、これから進む「地獄谷」の一端が見られたような気がする。
その脇道には、寛文6年(1666)美濃の国の僧・円空上人が作ったと云われる「鉈作(なたつくり)観音」が祀られている。
尾根に上ると「地獄谷」の全景が眺められ、そのスケールの大きさを実感する。ここには小さな標識が立っている。
小さなカルデラ
鉈作観音
尾根からの地獄谷

尾根伝いに本道に向かうと大きくて立派な「登別地獄谷」の看板が立ち、観光客が写真撮影に余念がない。
登別地獄谷
展望台からは雄大な「地獄谷」の景観が望める。
噴煙ではなく湯気が立ち込め、山肌は黄色・白色に染まり、異次元の世界だ。
登別温泉は、1つの温泉に多彩な泉種を持つ大変珍しい場所。登別温泉のいたるところから源泉が沸いていますが、その多くは約1万年前の 火山活動により生じた地獄谷からの湧出です。
その後、江戸時代から現代に至るまで、登別温泉は多くの人々を癒やしてきました。
太古からの地球の鼓動と、大自然からの恵みである温泉が共存する場所。 それが登別温泉です。
江戸時代に探検家・松浦武四郎が登別温泉に訪れその魅力を伝え、1858年「湯治の祖」滝本金蔵が「第一滝本館」の前身となる 温泉宿を建て、現在の登別温泉の基礎を築きました。(登別市観光HPから抜粋)

湯気が立ち上る山肌に沿って、木の遊歩道が奥の方まで続いている。あの先端まで散策するのだ。
遊歩道を進むと少し先に「薬師如来」の祠が祀られている。地獄谷から火薬の原料を採取していた南部藩の家臣が、お堂の下から湧いている温泉で目を洗ったところ 長年患っていた眼病が治癒したことから、お礼に寄進したと。
幻想的な荒れ果てた「地獄谷」の景観に圧倒されながら遊歩道を進む。
登別地獄谷の看板
山沿いの木の遊歩道
薬師如来の祠

遊歩道を進むと色々な姿をした地肌が見える。雪が積もってるのかと思われる白色の地肌から黒い岩がのぞき、あたかも墓石かと思ったり、黄色い硫黄の 岩肌も見られ、その変化を楽しみながら進む。
振り返ると湯気に隠れるように青空の下、泊っている「第一滝本館」が見え、滝本金蔵氏が開拓した登別温泉の源泉近くに建ったことがよく分かる。
谷間には小さな小川が流れ、それに沿って遊歩道が続いている。小川には硫黄で黄色くなった岩肌をせせらぎが流れ込んでいるのだ。 遊歩道の最終地点に「鉄泉池」が静かに湯をたたえている。80℃の水温で、間欠泉だがその噴き出すのは見れなかったのは残念だ。
遊歩道の途中から分岐して大湯沼まで行けるルートはあるが、断念して戻ることにする。途中で、添乗員に引率されたメンバーと出会い、報告しながら ホテルまで戻る。大自然の驚異を体感できた素敵な散策だった。
地獄谷の谷間 ホテルが見える
木の遊歩道 硫黄のせせらぎ
鉄泉池

少しホテル周辺を散策すると「閻魔堂」が建ち、中には大きな閻魔様が祀られているのを確認してホテルに戻る。
次に「クマ牧場」に向かうことにし、フロントに送迎の車をお願いする。直ぐに送迎車が来て「クマ牧場」のロープウェイ乗場まで送ってもらう。 距離は短いが、ありがたいことだ。
ロープウェイ乗場の入口には、大きな熊のはく製が迎えてくれ「クマ牧場」への期待を膨らませてくれる。
ロープウェイは小型で、4名位の乗客用のようで独占して乗る。気持ち良い空中の遊覧だ。眼下には、登別の街、山々が見え、その先には太平洋が光っている。 天候も良く、風邪もないので5分位の遊覧飛行(?)を楽しんでいると下りのロープウェイに変わった車両があり、サケを吊るしているようだ。 興味深いので確認しようと山上の「クマ牧場」に到着して、係員に尋ねるとサケだそうなので、帰りに目の前で確認することにする。
熊のはく製
ロープウェイ
登別の街 太平洋

山上には観光客も多く、特にアジア系の海外からの観光客の多さに驚く。冬の北海道の雪を目当てに、登別温泉に来られたのであろうか。
山上の「クマ牧場」には、小熊のエリア、人間が檻の中に入り屋外の熊に餌をやるエリア、広い屋外にいる熊に塀の上から餌を投げ与えるエリアがあり、 順番に見物して行く。小熊のエリアでは、小熊だけが屋外のエリアにおり、数匹がじゃれあっている可愛い姿も見られるが、動きが早くてうまく写せないが、 楽しく見物できた。
人間動物園的なエリアは、屋外の熊、室内の人間と逆の立場で、筒を通して餌をやる面白いスタイルで、熊が近づいてこないと餌もやれないもどかしさがあるが、 餌をやれる時はガラス一枚の隔たりで熊と対面する迫力があった。
コンクリートの上から下の熊に餌を投げやるのだが、熊の個性があり、クルクルと廻ったり、手を合わせたりとおねだりをする様が可愛く、100円の餌を何度も 買い求めて投げ与える楽しさがあった。近くに迫力あるヒグマを観て、接するのは初めてだったので楽しい想い出となった。
小熊
人間動物園
熊への餌やり おねだり

熊たちとの触れ合いを楽しみ、「ヒグマ博物館」に行く。
階下はヒグマのはく製等が飾られ、屋上に上ると太平洋が望まれ、反対側には こじんまりした「クッタラ湖」の望まれる。周囲約8kmのカルデラ湖で摩周湖に次いで透明度は日本2位だそうだ。因みに3位は昨日訪れた支笏湖だと。 今まで聞いたこともない湖の静かな景観を楽しむ。
ヒグマ博物館のはく製
太平洋展望
クッタラ湖

山上の「クマ牧場」の見学を終え、ロープウェイで降りることにする。係りの方にサケを乗せた車両が来ないかと尋ねると数分後に到着すると。 停車場でサケを乗せた車両が来るのを待つ。
やがて、サケを乗せた車両「とば1号」が到着してきた。中には20匹位のサケが腹を開かれて吊るされている。寒風の中、山への往復をして、乾燥させているのだ。 係りの方に尋ねると10日間位往復させ、乾燥させた後、「クマ牧場」の餌にするそうだ。美味しそうなサケの干物で一杯やりたい位だ。熊が羨ましい。
「とば1号」の次の車両に乗るとクリスマス仕様で、クリスマスツリーが飾られ、窓にはサンタさんのワッペンが貼られている。子供たちが喜ぶ車両だ。 「クマ牧場」を往復するロープウェイの中で、珍しい「とば1号」東宮したことクリスマス仕様の車両に乗ったことは楽しい記念となった。
とば1号 吊るされたサケ
クリスマス仕様の車両
前を行くとば1号

ロープウェイを降り、送迎車でホテルに戻る途中、運転手さんに北海道発のコンビニがないかと尋ね「セイコーマート」の前で降ろしてもらう。北海道独自の 品物がないかと探し、数種類の北海道限定商品をゲットする。そして、昼食用の軽食と北海道限定のビールも買い、昼食はホテルの部屋で食べることにする。
ホテルに帰る途中、往路で観た「閻魔堂」のからくりの時間に遭遇したので、それを見物する。
「閻魔堂」には大きな閻魔大王が鎮座し、睨みを聞かせているが、決まった時間になるとおどろおどろとした音楽に合わせ、からくり人形の閻魔大王になるのだ。 不気味な音楽が鳴り響き、閻魔大王の顔が赤くなり、眼が光り出し、手を振り上げたりと威嚇するのだ。泣き出す子供もいるそうだが、今回の観客は感心て見物するだけだった。 登別温泉の鬼に纏わる閻魔大王が観光ポイントになっているようだ。
普段の閻魔大王
目を光らす閻魔大王
手を振りかざす閻魔大王

ホテルに戻り、部屋の中でワールドカップの放送しているチャンネルに合わせ、スペイン戦の勝利の感動を感じながら、サッポロ・クリスタルで乾杯し、 軽食の昼食とする。午前中、ゆっくりと観光できたことは満足だった。
一息入れ、真昼間の温泉入浴を楽しむ。広い浴場には数人しか人はおらず、露天風呂から地獄谷を眺めながら余韻に浸る。露天風呂の奥に「金蔵温泉」と 称する小さな湯舟があり、登別温泉を開発した滝本金蔵氏が初めて掘り出した温泉だと思いながらゆっくりと浸る。
部屋に戻り、朝の睡眠不足を補うため仮眠する。湯上りの仮眠は贅沢そのものだ。
18時前にビュッフェに行き夕食とする。昨日の個室ではなく、広いビュッフェでの食事だが、地元の食材も豊富で、ビールで乾杯し、地元の芋焼酎も楽しむ。 写真撮影を忘れたが、美味しい食事だった。ソフトクリームを自分で作る機械があり、食後のデザートを楽しむ。
食後は館内の売店を訪れたりとのんびり過ごし、もう一度温泉入浴を楽しみ、ゆっくりと休む。

このHPを作成している最中、ワールドカップの決勝戦が行われた。アルゼンチンvsフランスの強豪の対決となり、午前0時からのキックオフから応援した。 アルゼンチンの先制で、このまま行くかと思ったが、フランスは2点差を同点にし延長戦に。
延長でもメッシのゴールでアルゼンチンがリードするも、エムバペがPKで同点としPK戦にもつれ込んだ。PK戦はアルゼンチンが勝ち、見事優勝する。 メッシの有終の美に拍手だ。


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