○ 「出発・3日目」 (2011/7/9) ぐっすりと眠り、明け方からNHKの衛星放送を見たりして、明るくなるのを待つ。 今日の予定も夕食後「上海雑技団」のオプショナルがあるが、パスしてガイドブックに載っていた二階建バスでの遊覧をしようと考えていた。 朝の散歩は、そのバス乗場の確認をしようと試みた訳だ。 5時過ぎ、外に出ると昨日と同じようにもやっている。バス乗場は人民広場駅近くにあるらしいので、一昨日と同じように、静安寺駅まで 歩いて行き、地下鉄に乗って2つ先の人民広場まで行く。 この駅は2つの地下鉄の接続駅になっていて、バス停は別の路線の端にあるので、地下道をグルグルと歩む。土曜日なので、通勤客は いないが、結構人が多い。 バス停を探すと見つかった。出発時刻は記されていないが、15-30分間隔で出るとガイドブックに書いてあったので、ここに来ればよいのだと 一安心。 通りの向こうの「人民広場」に行こうと思うが、中央分離帯には柵があり、地下道もまだ開いていないので、遠くから写真を写すことで 諦める。太極拳をする人を見たかったがなぁ。 ホテルまで歩いて帰ることにする。「上海市庁舎」前まで観光バスが連なり、観光客が三々五々集まって来ている。昨夜、バスから輪タクを見た 添乗員が「上海では禁止されているが、平気で運転されて、市民の安い交通手段になっている」と行っていた輪タクが停まっていたのでパチリ。 また、赤信号でも平気で渡る中国人について、「人優先、車優先より度胸優先」が中国人のモットーだと。 道路掃除の女性が何人か箒で掃いている。そこには煙草の吸殻が一杯。中国のマナーを垣間見た感じだ。 横の「上海大戯院」の立派な建物から曲がり、南京西路に戻り、道路沿いにホテルへ進む。 道路の反対側にコンビニがある。ファミリーマートだ。日本と同じ看板で、中国に進出しているのだ。一昨夜見たユニクロの前を通り、気付かなかった ISETANのデパートが現れる。日本の企業がたくさん進出しているのが良く分かる。 小道の中をのぞくと古風なレンガ造りの建物が立ち並んでいる。古い街並みも残っているのだと思いながら、汗をぬぐいながらホテルに戻る。 上海三日目の朝の散歩「紀行スライドショー」 部屋に戻り、シャワーを浴びて汗を流す。上海も大阪同様蒸し暑い。 部屋に戻り、身支度を整え、窓から外を見ると前の教会(?)や後の高層ビルが散策の時よりもやっている。今日、訪れる「上海ヒルズ」の 100階展望台からの景観が望めるのかと。 今日の予定は9時出発で、上海市内観光に向かうことになっている。全員元気に集合し、霧(?)で煙った上海の街に向かう。 市内の高速道路を廻って、広い黄浦江を南浦大橋で渡り、万博会場があった浦東地区へ進む。霧に煙った黄浦江にはドラゴン遊覧船が停泊 しており、対岸は薄っすらとしか見えない。高速道路の周辺には既存の高層マンションに加え、新しいビルの建設も見られる。まだまだ発展途上の 上海の姿だ。ループを上り南浦大橋を渡る時、川面を見ると煙っていて、これでは100階の展望台からの景観は絶望だと諦める。 日本の森ビルグループが建設した「上海ヒルズ」の前に到着した。地上では周辺のビルがはっきりと見えるが、「上海ヒルズ」を見上げると上部は 霧に覆われて見えない。栓抜きビルと云われる、上層部の空間も全く望めない。 国際金融センターとしての機能だけでなく、商業施設、 アフィス施設、会議&イベント施設などが入ります。また79階〜93階には、"世界一高い場所にあるホテル” の記録を塗り替えた 最高級ホテル「パークハイアット」 が、さらにその栓抜き型デザインのトップに君臨するのが世界一高い展望台 (2008年9月末現在)。 とにかく、驚愕の世界一レベルが集積する高層都市がここに見事完成したわけです。(上海ナビHPより) 土曜日なので少しの待ち時間はあったが、高速エレベーターで97階まで上る。エレベーター内部や天井は宇宙空間のようなイメージが施され、 高さ表示435mの97階に到着し、100階に向かうエレベーターに乗換える。100階までは150元(2025円)と中国では高額なので、見物客は 少ない。霧で見えないのを知って訪れていないのかも。 「栓抜き型」の上から外を眺めるが、全く白濁した光景が広がるのみで何も見えない。見学路がガラス張りになった所があり、下を のぞくと97階の天井が薄っすら見えるだけで、地上の光景はダメ。残念だが仕方がないと諦め、97階に降りる。 ここからの展望も諦め、売店で「上海ヒルズ」の絵葉書(郵送料込み4.5元=61円)を買い、「霧で見えませんでした」と書き、自宅に郵送する。(1週間後に到着する) 通称、栓抜きビルと云われる形状が良く分かるので記念絵葉書としてgoodだった。 高速エレベーターで地上に降りる。折角の高層展望台からの景観はゼロだったのは残念だ。地上からは「おでん型」と云われるテレビ塔も薄っすらと 見える。「栓抜き」と「おでん」の両方を写すポイントは人気があるそうだ。 10時35分出発し、茶芸店に向かう途中、高層マンションが立ち並ぶ地域を通る。 万博前から、古い住居を取り壊し、新しい高層マンション建設が始まった のだと。 茶芸店でお茶の説明と試飲に付き合う。止むを得ない。 本格的な中国茶の入れ方を見て、色々なお茶を試飲する。種類も多く、なかなか 美味しい。珍しいライチ茶を記念に購入する。 中国茶で一息入れ、上海市内の史跡「豫園」に向かう。 土曜日で混雑した道路でバスを降り、添乗員の旗に付いて行くが、本当に人が多くて離れてしまうくらいだ。この辺りは「豫園商場」と 云われる大繁華街で、中国風の高い建物が軒を並べている。土産物屋・食堂等の中を進み、やっとのことで「豫園」の前の池に到達する。 本当に人が多いのには驚く。写真を写そうとするも、平気で前を通るので、女性ガイドが何時ものにこやかな声と違って、怒鳴る姿に 驚くが、それ位の勢いがないとダメだと実感する。 「豫園」に入場しして、曹さんの案内で庭園を進むが、ここも満員だ。 潘家の没落後、庭園は一時荒廃 しましたが、清代には上海の有力者たちが再建に乗り出します。その後1956年に西園の一部が改修・整備され、現在の「豫園」として 一般に開放されるようになりました。(上海ナビHPより) 中国風の屋敷と池が配置され、池には蓮の花が咲き、静かで、涼しかったら落ち着いた庭園だろうが、騒々しく暑いので、曹さんに 付いて行くのが精一杯の状態だ。 庭園の歴史や建物の説明があるが、歴史的な所は分からず、エキゾチックな建物や庭園の配置等を眺めながら進む。 ここでも太湖石が方々にアクセントとなっており、この石の重要性が理解できる。屋根の先が反り返った建物は中国に来ていることを 再認識させてくれ、その屋根の上にはいろいろな動物の彫刻が飾られている。鹿や象の像をパチリ。 次の庭に進むと、塀の上の瓦が竜の体になっており、その尾までの長い塀が芸術になっている。凄いものだ。 天神様の牛と同じように、獅子の像が立っており、病気の治癒を願う箇所を撫でて拝んでいる。順番を待ち、ボケ防止のために頭を撫でて お願いする。 「豫園」の庭園を楽しみ、外の曲がった橋に出ると人出が多くて前に進めない。貴重品に注意を払いながら人混みを縫って進む。池には 蓮の花が開き、そこだけを見ると涼しげだが、橋の上は暑くて大変だ。 「豫園商場」の賑やかな街並みを通り、昼食会場に進む。デパートの中の食事処で、飲茶料理を食べる。青島ビールを頼み、乾杯する。 飲茶料理には名物の小籠包もあり、美味しくいただく。 昼食後、自由時間になり、「豫園商場」を散策する。たまたまあったフードコートの満員具合を確認し、、暑さと人混みに疲れたので、 デパートの冷房の効いた売場ウォッチング。日用品はそんなに安くないように思えた。 上海三日目@「紀行スライドショー」 「豫園商場」の自由時間は、ほとんどデパートの涼しい所で過ごし、次の「上海博物館」に向かう。 上海博物館は、1〜4階に11の展示ルームを持ち、収蔵品の数は約12万点! 新石器時代から近代までの幅広い国宝級の貴重な文化財も 陳列されていて、なかでも青銅器、陶磁器、書画のコレクションは世界的にも有名な総合博物館です。 博物館の中は、フロアも広く整然としているので、落ち着いて中国の悠久の歴史を堪能できます。 (上海ナビHPより) エスカレーターで4階まで上り、各展示場を見ながら下に降りて行くことにする。 「少数民族工芸館」から始まり、中国の歴史に沿って、家具製品・印章・書画・陶磁器・仏像等々、展示されており、現地の方や西欧人の見学者も 熱心に鑑賞している。もちろん、日本の観光客も多い。 小学生の団体も先生の説明を熱心に聞いている。歴史のある中国の史跡はさすが奥が深いと感じながら順次観賞する。 説明は中国語と英語で記されているので、詳しくは分からないが、写真をパチリ。 案内された所は、ホテルの目の前の教会と思っていた建物のなかにある店で、民芸品を展示・販売しているが、余り興味もないので、説明を 聞いて外にエスケープ。この建物は中国とソ連の友好会館だそうだ。 バスに乗り込んで、夕食会場に進む。途中、街路ではいつも食事に出ている西瓜を山のように売っている。庶民の食物なのが良く分かる。 レストランはビルの5階にあり、エレベーターで上ると室内塗装しているのかシンナーの臭いが激しく、食事の味が分からない位だ。添乗員に話しても、 ビルの下の階でやっているので・・・・と。こんなレストランに案内するとはと不満爆発。折角の上海料理も台無しだ。 鼻を塞ぎながらの夕食を終え、ホテルに戻る。オプショナルツァーは上海雑技団の見物だが、パスして部屋に戻り、一息入れる。 19時に、朝の散歩で確認していた二階建遊覧バスでの観光に向かう。朝と同じように静安寺駅まで行き、スイスイと切符を買って、2つ目の 人民公園駅で降り、バス停に向かって地下道を進むと地上への上り口にレトロな電車が展示されている。昔の交通手段を残しているのだ。 地上に出ると、交叉点は車と人で賑わっている。朝に確認した停留所で待っていると、二階建遊覧バスがやって来た。満員のようで、 運転手に30元x2=60元(810円)を渡し、チケットと案内図、イヤホーンを受け取り、二階席に上るが、満員でバラバラに座る。(バスの写真撮り忘れ 上海ナビの写真借用)しかし、安い観光コースだ。 土曜日なので、中国人が多く、次の駅でたくさんの人が降り、二階席が空き、西欧人と我々だけとなる。 バスは初日に観光した外灘(ワイタン)に向かう。川向こうのテレビ塔や上海ヒルズを望みながら、道路脇の租界時代の西欧の建物のイルミネーションを 眺める。見事だ。川からの風も涼しく、気持ちの良い観光に満足する。イヤホーンをセットすると日本語の案内も聞ける優れもので、 8ケ国の案内が聞けるようだ。 バスは外灘から街中に入って行く。風を感じながら薄暗い街路を眺める。公園があり、その中にはダンスをしている人がたくさんいる。 ガイドが太極拳よりも最近はダンスが流行っていると云っていたのが良く分かった。バスのスピードが早いので写真は撮れなかったが。 細い道に入って行くとプラタナス並木が電飾されており、なかなか美しい。枝が顔に当たる位の近さで進んで行く。写真はピンボケだが、 気持ちの良い光景だ。 二階席前方の屋根のある席が一つ空いていたので、妻を座らせ、横に立っていると、赤ちゃんを抱いた若い夫婦が何か云っている。通路に 置いているバギー(乳母車)を指さし。 しかし、何のことが分からず、踏んでいるので注意されたのかと思ったが、踏んではいない。夫婦の 前に座る男性が、バギーに付いている簡易椅子を外して小生に渡してくれた。この椅子に座れと云ってくれていたのだ。シェーシェーと云って 通路に簡易椅子を広げて座らせてもらう。優しい!! 中国女性の笑顔を見ることが少なかったが、彼女は笑顔でうなずいてくれる。赤ちゃんをあやすと、にっこり笑った。10ケ月の赤ちゃんだと 話が通じた。やはり、自由行動すると現地の人との触れ合いが出来るのは嬉しい。 乗車した人民公園の停留所に来たが、地下鉄の連絡の良い所まで乗ることにしてそのまま進む。交叉点の賑わいは時間がたったので 閑散としていた。次の駅で若夫婦と赤ちゃんが降りるので、お礼を云ってお別れする。 屋根のある前の方に座っていると驚くべきことが起こった。街路樹に水を遣っている給水車が道路を塞ぎ、ホースで根元に水を遣るのかと 思っていると、何と木の上から放水し出した。後ろの屋根のない席に座っている観光客は頭から水を掛けられるのだ。中国らしい!? 我々は屋根付きだったので助かったが、後ろの人は慌てて下の席に移動した次第だ。 歩行者天国の「南京東路」の停留所に着いたので降りる。イヤホーンを返そうとするとNo。持って帰っても良いのだ。 停留所の横には篭にライチを載せて売っている女性を見かける。周りの繁華街との対比が面白い光景だ。 上海三日目A「紀行スライドショー」 1時間30分余りの夜の観光を満喫することが出来た。本来はフェリーで対岸に渡り、船からの景観も楽しみたかったが、フェリー乗場付近は 少し離れているので、冒険は止め、遊覧を楽しんだ次第だ。1時間半で400円とは本当に安く、涼風を受け、夜景を堪能し、現地の方と 交流も出来たのは嬉しい。 歩行者天国へ行くのは止め、地下鉄に乗ってホテルに戻る。地下鉄の切符売り場は、現地の慣れない人が買い方が分からず、長蛇の列で 日本のシステムの方が、良いことが良く分かる。 地下鉄の中で、若い男女がキスをしている。日本では見られない光景に驚く。どうも女性の方が積極的だ。これも一人っ子政策の影響かと 考えたりしながら静安寺で降り、ホテルに向かう。その途中でも、男女の密接した姿が散見され、びっくりした次第だ。 ホテルに戻り、明日の帰国の荷造りの準備をし、シャワーを浴び、冷えたビールで乾杯して眠る。充実した観光だった。
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