○ 第2日目 (2/26) 香港の夜明けは遅い。5時頃目覚めて、ホテルはNHKのBS放送が写るので、朝のニュースを見る。浅田真央ちゃんのフリーは今日なので どうなるか心配だ。沖縄で地震が起こり、津波の心配があるとか。 近くの有名なペニシュラン・ホテルの前を通り、まだ誰も歩いていない歩道をぐるりと廻る。港の方にも行くが、海は真っ暗で何も見えず 早々にホテルに戻る。やはりこの時期の朝の散歩は暗くて面白くない。 今日は途中に自由時間があるが、ほぼ一日中香港観光に向かう予定だ。朝食も朝の飲茶があり、その後、昨日と同じスターフェリーに乗って 香港島に渡り、観光に向かうことになっている。 連泊なので荷物の整理はせず、枕銭1HK$を置き、集合時間までNHKを見る。やはり、日本語放送があるのは有難い。 8時10分にホテルのロビーに集合し、昨日のメンバーと挨拶を交わす。バスに乗り、2ケ所のホテルに立ち寄ってピックアップして、朝食の飲茶料理の 食堂に行く。 再びバスでスターフェリー乗場に行き、少しの間波止場周辺を散策する。お正月飾りが賑やかに迎えてくれるので、昨日見なかった方達は 喜んでカメラを向けている。 香港島の高層ビルは今日も霧で煙っている。この時期は霧が深いことを再認識する。今日はスターフェリーの上層階に乗るようで、昨日とは 違う上層階用の乗場に向かい、乗船する。少しは眺めが良いか!? 昨日乗った下層の椅子もそうだったか気付かなかったが、この上層の椅子には星型の模様が記されている。歴史あるフェリーには過去の 船の模型も飾られ、短い航海を楽しませてくれる。 香港島に到着すると先廻りしていたバスに再び乗車し、香港島の反対側に位置する「アバンディーン」に向かう。 市街地の看板の説明を受ける。漢字で書かれている横書きの看板にも特徴があるそうだ。左読みの看板は中国系、右読みは 台湾系の方の店だと。やはり、中国本土と台湾の文化の違いがあるようだ。 香港島の南部海岸に位置し、多くのジャンク船が集まり、有名な水上レストランや水上生活者が暮らしているところです。今から約200年前、 香港の香港仔(アバディーン)地区は海賊が避難する場所でした。 今日ではジャンク船、サンパイと呼ばれる小船、水上タクシー、クルーザー、 ヨットが所狭しとひしめき合い一際賑やかななマリーナとなっています。湾で魚釣りをすると水上生活の様子が垣間見えます。 (香港観光局HPより) アバディーンの港までバスで行き、水上生活者の様子を見学するためにサンパイ船に乗ることになっている。 現地ガイドの話では、近年生活様式が 変化して、水上生活者も地上の高層マンションに生活し、漁業をする時のみ船に乗る人が多いと。 3隻のサンパイ船に分かれて乗り、海上を周遊する。 おばあさんの船頭は言葉は分からないが、身振り手振りで、写真を写すポイントを 教えてくれる。妻が前回訪れたと云う海上レストランの近くを通り、大型クルーザーが停泊したり、走る湾内を巡る。密集した船の集団があり、 数少ない水上生活者の姿が見られる。貧しい感じが伝わって来る。 きれいな大型クルーザーと水上生活者のオンボロ船の対比に何処にでもある貧富の差を痛感する。 船頭の帽子で、その国籍が分かると。中国人はとんがり帽子を被り、ベトナム人は丸い帽子をかぶっているのだと。ベトナムからの人も多いのだ。 再びバスに乗り、ビクトリアピークを目指す。スターフェリーから眺めていた時、霧が深くて山頂付近は見えなかったので、実施出来るが不安だったが、 現地ガイドから、山頂までは行けないが、途中の見晴らし台で展望を楽しむ。 中腹の展望台にはバスが数台停まり、頂上に行けない観光客が集まっている。 海抜370mのビクトリアピークへは、登山鉄道のピークトラムに乗っていくのが一般的。わずか1.4kmの行程で300m近くを駆け登る、最大斜度23度と いう世界でも有数の登山鉄道です。中環(セントラル)の花園道(ガーデンロード)にある駅から、終着駅のピークタワーまでを約8分で結びます。 (香港ナビHPより) 展望台から香港島の高層ビルを見下ろす。その先には九龍半島のビルも薄っすらと眺められる。 ガイドの話では、ビルの型や高さには 中国独特の風水の要素が多く含まれていると。競争会社のビルに勝つために風水の占いにより、横に建てるビルの形状や飾りを工夫する のだとの話は面白い。 昔の飛行場跡はまだ空き地として残っているのが、薄っすらと眺められる。廃港後、建物の高さ制限が緩和され、高層ビルが多くなった そうだが、あの高層ビルの間を離着陸していたのは凄いことだと改めて感心する次第だ。 メンバー同士で写真を撮り合ったり、景観を楽しんで、再びバスで次の行程に進む。 バスは山を下り、香港島の市街地から海底トンネルを経由して九龍半島に進む。ビクトリア・ハーバーには橋はなく、フェリーと海底トンネルのMTR・自動車道が 発達しているのだ。 香港歴史博物館は、1998年に香港政府の出資で規模を拡大、現在地に開館しました。「香港の文化の保存と、発揚」を主な目的とし、 有史以前から1997年の中国返還までの民族文化や生活様式などの歴史をわかりやすく紹介しています。 展示は特別展示と常設展示の2種。特別展示は約2か月ごとにテーマを設け、その歴史を深く掘り下げた展示内容になっています。 (香港観光局HPより) 昔の中国時代の展示は良く見るものだが、アヘン戦争辺りから香港独自の色彩が感じられ、日本占領期は自分の頭の中にもなかったので、 そうか、香港も占領していたのだと改めで認識した次第だ。 快適な館内は涼しく、清潔で気持ち良く見学出来た。海外旅行で、歴史博物館に行くことは少なかったので、なかなか良い経験が出来たと 満足して外に出る。地元の方も適当に見学しておられ、展示品等の土産売り場も賑わっている。 昼食も飲茶だが、朝と違って種類も多く美味しい。料理を取り分けたり、グループの方と話していると写真を撮るのを忘れてしまう。 回転テーブルに載って来るお料理を8人のメンバーで完食する。他のテーブルはそれぞれが遠慮しているのか、残っている。同じグループが 親しくなると自然と食事も進むようだ。隣に座った3世代の孫の青年は大学2年生で、祖父母・母と来ているのと。偉い青年だ。 14時に近くのデューティフリーショップ(DFS)に行き、店内の案内を受けて、ここで解散となる。17時50分にこの場に集合して、オープントップバスで ネイザン・ロードのネオンの下を通り、女人街見物後、ディナークルーズに行くことになっている。 タクシーで昨日注文した印鑑を取りに印鑑屋に行く。可愛い印鑑は出来ていて、妻は喜んで受け取り、ホテルに戻り一息入れる。ホテルの位置が 便利だと休み易い。 地元のスーパーを見聞するために、ガイドブックに載っていたスーパーに行こうと。MTRの駅まで、香港で一番古く有名な「ペニシュラン・ホテル」の前を 通り、記念撮影をし、MTRに乗り、佐敦(ジョータン)駅まで行き、駅の近くのスーパーマーケット「裕華国貨」に入る。 香港のスーパーとはどんなものか興味を持って向かったが、この店は 生鮮食料品は売っていない店で、食品・日用品・衣料品が売られている。地元の方がたくさん買物に来ており、騒々しい 雰囲気で、さすが中国と思われる。 衣料品の値段を見ると日本より安いものはあるが、余り変わらないようだ。食品売り場は珍しい食材も売られており、 上から下までざっと見て、現地の雰囲気を味わう。交叉点に建つスーパーの周辺は賑やかで、人通りも多く、商業地帯だと分かる。 タクシーでホテルに戻る。タクシーの運賃は安いので交通機関としてはなかなかのものだ。しかし、「マルコポーロホテル」と云っても、発音が悪いのか 正確に伝わらず、姉妹店の近くのホテルで降ろされる。もっと向こうだと云っても通じないので、少し歩いて帰るはめになるが、 便利だ。やはり、漢字で書いて見せないと正確に伝わらないようだ。 「オープントップバス」ツァーの集合場所のDFSまで、タクシーで行く。DFSは分かったようで、間違いなく目的地に到着する。集合時間まで DFSの中を見るが、ブランド品に興味のない者にとっては疲れるだけの場所だ。 週五時間になり、同じグループの方以外の方も多く、2台のオープントップバスに分乗する。添乗員のすぐ後に続き、2階の一番前の席を ゲットする。 まだ明るい道を海岸沿いに走り、いよいよ香港のメインストリート・ネイザンロードに向かう。主要道路以外は一方通行が多い香港の道路事情の 中で、ここは片側2-3車線で、道路の真ん中まで左右のビルからネオンが突き出している。 最前列に座っているので迫力満点だ。前には防風用のガラスがあるが、頭上をネオンの看板が通過するのには驚く。後ろの席の卒業旅行で 訪れている女子大生はキャーキャーと大興奮だ。 サイレンの音が聞こえるが、車は避ける気配がない。いや、避けられないほど詰まっているのだ。やっと救急車が横を通過して進んで 行ったが、交通マナーは今一の状況なのが理解できた。 よくTVなどで、この光景を見るが本物の迫力はやはり凄い。日本では道路の真ん中まで看板が出ていることはないし、それがネオンで キラキラしているのは迫力はあり、異国情緒を感じる。 オープントップバスは「女人街」の入口に到着し、30分余りのドライブを終える。 ここで道順を教えられ、19時20分までの20分余り自由時間となる。「女人街」は女性もの衣類や日用品・土産品を売る露店の集まりで 一つの道筋全てに露店が連なっている。地元の方、観光客が肩をぶつかり合いながら混雑の中を物色している。 買物には興味はないが、そのバイタリティーには驚く。道に迷わないように「女人街」の端から端まで見物する。雑踏に戸惑いながら集合場所に 戻る途中の店も面白い。豚の丸焼を吊るしている店や、日本の「吉野家」の牛丼の店もある。日本の飲食店も進出しているのだ。 店の中をのぞくと、同じようなカウンターテーブルには地元の方が満席状態だ。少し中華味にしているのか・・・・? 普通のバスが迎えに来て、今夜の夕食会場(海上)となっているディナークルーズの船が停泊している港に向かう。 電飾で飾られた豪華な船に乗り、指定のテーブルに着き、バイキングの料理を楽しむ。バンド演奏・歌もあり、ビール(42HK$)を頼み乾杯する。 料理も中華・西洋・寿司もあり、しっかりといただく。 ステージでは日本の歌も歌ってくれ、和やかな空気が満ち、食欲を増進してくれる。子供達もステージに出て踊ったりと良い雰囲気だ。 甲板に上って、潮風を浴びながら両岸の高層ビルのネオンを眺める。それぞれが個性を持った装飾を施し、きれいだ。 やがて、両岸からサーチライトの光の帯が夜空を飾り出す。音は聞こえないが、色々な光の帯が美しい。 甲板は見物客で一杯になり、 両岸のネオン、夜空の光の帯に歓声を上げる。 中国系の観光客が多いが、西欧系のカップルも甲板の手すりにもたれて気分良く語り合っている。潮風と夜空の芸術と両岸の灯りが ロマンティックを雰囲気を醸し出しているのだ。 昨日眺めた時計台も金色に輝き、存在感を際立たせている。それぞれのビル・ネオンも個性があり、見ていて楽しくなって来る。 夜景の美しさを写そうとするが、カメラ・技術共に未熟なもので、なかなか上手く写せない。遠景はまだ見られるが、アップすると ブレが激しくて・・・・。 カメラを置いて、自分の目でファンタスティックな光景を魅入り堪能する。 海上をぐるっと廻って元の波止場に戻る約2時間の航海は充実したものだった。船内のステージでは「蛍の光」が演奏され、満足した 気持ちでディナークルーズを終える。 充実したディナークルーズに満足し、バスに乗りホテルに向かう。(22:15') 部屋に戻り、テレビをつけるが、NHKはフィギァスケートの結果を放送していない。CNNに代えてしばらく見ていると、金は韓国の様で、カナダの 選手がメダルを首に吊るしている映像が写るが、色は分からない。真央ちゃんの映像が写らないので、優勝ではなく何位なのか? 心配しながら見ていると真央ちゃんは2位・銀メダルであることが分かり、残念至極だ。 バスに浸かって、充実した一日に満足したが、真央ちゃんが優勝を逃したことを残念に思いながら眠る。
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