○ 第5日目 (3/01) 何時ものように5時過ぎに目覚め、NHKのテレビを見る。津波の被害はないようで落ち着いた漁港の風景が映し出されている。 カジノは昨日の喧騒から解放され静かだが、 まだテーブルで熱を込めてやってる人もいる。スロットマシン周辺は椅子をカードに立ち入り禁止になっている所もあり、パチリと。 廊下を歩いていると、天井の電球を磨いたり、交換しているリフトに出会う。まだ早朝のこの時間にメンテナンスをしているのだ。豪華な ホテルの裏方さんのご苦労に接した瞬間だ。 朝食を食べるために長い行程を歩いて行く。片道1000歩以上の広いホテルには少し戸惑ってしまう。レストランを比較して、結局昨日と同じ レストランで食事することにする。昨日は並ばなかったが、入口には行列が出来ていて、係の女性の案内で席に着く。 お粥を含めて色々の食材を取り、美味しくいただく。香港・マカオ共に朝食は満足できるものだった。どちらにも本場のお粥があるのは 嬉しい。 部屋に戻り、フィギァ・スケートのエキシビジョンの演技を見る。高橋・真央ちゃんも嬉々として滑っていた。オリンピックも終わったのだ。 霧の中をフェリー乗場に向かう。海の上を渡る時は周囲は真っ白で、マカオタワーは全く見えない状態だ。 フェリー乗場で出国手続きを行う。空港ではなく、マカオで行うのだ。ガイドが手際良く列に並び、誘導してくれる。長い列は出国手続きの 操作が遅くてなかなか進まない。あっと云う間に、後ろには長蛇の列だ。 そこに中国人が割り込もうとして来た。ガイドが注意しても割り込もうとする。そこで彼が大声で怒鳴るとスゴスゴと離れて行く。マナーの 悪さはここでも見られた。ガイド曰く、注意している時から、足で彼を蹴っていたのだと。それ位しないと割り込んでしまうのだと。 列はなかなか進まない。入国の時にも思ったが、マカオが観光に主体を置くのなら、入出国手続き事務のスピードアップを考えないと。 カジノで稼いだ税金でもっと強化して欲しいものだ。 やっとのことで出国手続きを終える。往路で取られたスーツケースの運搬料はここではなかった。飛行場と同じ考え方なのだろう。ガイドに 挨拶し、フェリー乗場の待合室に向かう。外は霧が濃くて、船の影も薄っすらとしか見えない。これは遅れるのではないか・・・と。 待合室で、マカオ貨幣の小銭を使ってしまおうと、売店でお菓子を買う。世界各国の硬貨に興味を持つ孫へのサンプルを残して、全ての マカオ通貨は使った。 11時30分の香港空港行フェリーの出発時間になり、往路と同じような高速船に乗船し、マカオから出発する。マカオはポルトガル風の景観と中国の習慣が 同居する中に、アメリカ風のカジノが入り混じり、不可思議な味を持つ国だったと思いながら。 霧で少し遅れたが、12時40分に香港空港に到着する。ガイドから返却金があるから忘れないようにとアドバイスされていたので、 その窓口を探し、理由は分からないが、120香港ドルを受け取る。有難い。 モノレールを乗換えて、関西空港行きの搭乗口に向かうが、香港空港は広い。ソウル空港でも感じたが、関西空港がハブ空港にとの話と比較すると 余りにも規模が違い過ぎることを痛感する。日本の航空行政の失敗だろう。無駄な地方空港建設するより、対外的な空港の整備を 優先すれば良かったのにと。 搭乗口を確認して、昼食場所を探す。レストランが集まっている所で、坦々麺とスパゲッティーを注文し、5日間の旅行の楽しかった旅に乾杯する。 お腹が空いていたので、少し辛かったが美味しくいただく。 搭乗時間まで、免税店を見たりとブラブラ過ごす。乗客も多く待っていて、繁栄している空港だと分かる。関空もこうなって欲しいものだ。 16時35分発のキャセイパシフィック航空CX-502はほぼ満席で出発する。窓側の席だったので離陸の光景も眼下に広がって来る。広い空港を見下ろし、 海に近いので、すぐに海上に出て、雲の間に突っ込んで行く。 夕食は往路と同じようで、香港ビールで乾杯しようかと思ったが、余り美味しくなかったのを思い出し、日本のビールで乾杯。夕食は まあまあだったか印象が薄い。(写真も撮り忘れた) 夕焼けが見れるかと期待したが、東に向かうので、段々と暮れて行くのできれいな夕焼けは見られなかった。暗くなると雲の間から 満月が昇って来て、煌々と輝いている。こんな高い場所で満月を見るのは初めてなので、窓に顔をくっつけてパチリと。 21時00分、定刻通り関西空港に到着する。荷物も問題なく到着し、宅急便で送る手続きをした後、JRで帰宅する。機内食を 食べたのでそのまま帰宅し、ゆっくりと風呂に入り休む。 香港・マカオと近くでありながら異文化の漂う都市国家を訪問した。どちらも中国に属しながら、特異な発展をする活力に満ちた 国だった。 西欧文化と中国文化が混ざり合い、ビジネス拠点としての香港の顔と雑然とした大陸の顔を持つ香港。 ポルトガル史跡の落着きを有し、中国風の慣習の中に、突然現れたアメリカ様式のカジノとごった煮風でありながら調和を保つマカオ。 もう訪れることはないだろうが、魅力ある都市国家だった。次は何処へ??
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