「行程MAP」 ○ 第2日目 (7/17) 韓国での第一夜はぐっすりと眠ることが出来た。「光陽ピレモホテル」は広くて快適だった。 5時過ぎに明るくなり、近くを散策する。 ホテルの前は大きなロータリーになっているが、まだ車は少ない。通りの向かい側にコンビニの明かりが見える。コンビニは 韓国でも普及していることがよく分かる。 ホテルの裏側に公園があり、真ん中に塔が立っているので行くと「参戦有功者記念碑」で下には各国の国旗が埋め 込まれている。文字は全てハングルなので内容は分らないが、日の丸がないので、第二次世界大戦か朝鮮戦争のものなのか 分らない。英語が併記されていれば推測できるのだが。 鉄道が見えたので、その方向に進むと「光陽駅」の駅舎が建っているので、中に入って線路の方に行くと 駅員から声をかけられる。何を云っているのか分からないが、入ってはいけないと云っているのだろうと推測し、 線路の写真を写して、頭を下げ退散する。追って来る様子がないので、一安心だ。 道路沿いにガソリンスタンドがあり、値段が書かれている。文字は読めないが、推測するとレギュラーは1899WON(190円)と 日本より10円以上高いようだ。 今朝の朝食はホテルではなく、市内のレストラン(?)で「南通式韓国朝定食」を食べることになっている。 7時40分出発でレストランに向かう。 目の前には卵焼き・塩鯖焼き・各種キムチ・モヤシ・ジャコ・韓国海苔等々が見事に並んでいる。 何か豪勢な感じがするが、栄養バランスは満点だろう。 満足感一杯の朝食を終え、バスは次の見学地・麗水に向かって出発する。 今日は「制憲節(憲法記念日)」の休日なので、路上には露天商がたくさん出ている。野菜や衣類等を売っており、人混みも凄い。 ニンニクを山盛り並べている店をパチリ。 ニンニク・タマネギ・トウガラシを売る店が多い。 街は混雑しているが、汚いイメージはなく、清潔に保たれているのは民族性なのだろう。 田園風景を眺めながら麗水に向かう。麗水は韓国有数の港だそうで、漁業や貿易で賑わっているとの話を聞く。 麗水の港から遊覧船で1時間余り「多島海海上国立公園」のクルーズをするのだ。添乗員から遊覧船の2階で景観の説明をするが、 1階では「乞食ショー」があるとの事前説明がある。「乞食ショー」とは・・・? 湾の外は日本海だが煙っていてはっきりとは見えない。添乗員の案内では対馬が見える時があると。そして、その東には 竹島があるのだと。 太陽と潮風を楽しみ、大きな船が行き交う麗水の港をのんびりと眺め、外国でのクルーズを満喫する。 1階の船室で「乞食ショー」が始まるので見物に向かう。舞台衣装を着た老夫婦のコントは少し猥褻風で、「乞食ショー」の意味は 分らない。男性が太鼓を担ぎ、足を運ぶと太鼓を打つ仕組みで、クラリネットを吹く。大道芸人の芸を演じているのだ。 その内に帽子に紐を巻くので、何かと思っているとそこにチップを挟んで行くのだ。席の傍まで来るので、心付けを渡すと 帽子の紐に挟んで行った。これが「乞食ショー」と云われる所かと。 約1時間のクルージングは天候にも恵まれて、気持ちの良いものであり、珍しい(?)ショーも見られた楽しい時間だった。 再びバスに乗り、次の見学地「楽安邑城民俗村」に向かう。 日本と似た田園地帯を進み、「楽安邑城民俗村」の前にあるレストラン(?)で昼食となる。 ビール(4000W)を注文し、乾杯する。海外でもビールの代金は日本で飲むのと変わらないと考えれば良い。 「ビビンバ」の具も多く、これも美味しい。 韓国は水のサービスは無料なので、中東や一部ヨーロッパの様に心配しなくて好いのは有難い。 毎食キムチや野菜を食べ、健康的だ。 この店は郵便屋さんの昼食場所になっているのか、配達のバイクがたくさん停まっている。美味しくて安い店なのだろう。 お腹も膨れ、暑い陽射しを浴びながら前の「楽安邑城民俗村」に向かう。 添乗員がチケットを買っている間に珍しい像を見付ける。「天下大将軍」「地下女将軍」と書かれたユーモア溢れる木造で、形状や 顔の表情を見ると微笑んで来る。 楽安(ナガン)邑城(ウブソン)民俗村は全羅南道・順天市楽安面の18000坪の広い敷地に建てられた邑城。 城内にある東内里、南内里、西内里にある100数戸の住宅には現在も住民が生活しており、城郭も原形そのままに 保存されています。 ここでは南部地方特有の住居様式を見ることができ、この地方の特徴がよく表れた台所や土間、縁側などを見ることができます。 また、重要民俗資料として指定された9棟の家屋と多くの藁葺き家が建っています。 (韓国観光公社HPより) 立派な石垣に囲まれた門を入るとタイムスリップしたような昔の家屋が連なっている。 まだ住民がここで生活をし、 ここで働いたり、町に働きに出たりしているのだと。無人の民俗村は他にもあるそうだが、現住する村はここだけだと。 藁葺家の前に牛車があったり、穀物や野菜を売っていたりと生活感がある。 当時からの展示館には人形で罪人の裁判を拷問をしている所もある。展示館の中は当時の生活様式が再現されており、 食べ物、農機具等々が展示されている。 村の中を巡る。土の道、土の家と藁葺の家、当時の生活をそのまましている住民・・・・ 小生は見ていないので知らないが、韓国ドラマの歴史物はこの地で撮影が行われたそうで、その紹介をしている所もあり、 ドラマを見た方はあの場面だと満足しておられる。 麻を紡ぐ老婆が居られたり、ドラマ風に太鼓を打ち、歌を歌う女性が居られたりと新旧入り混じった面白い所だ。 「大長今」と云う韓国ドラマの撮影場所の紹介やパンフレットが置いてあり、ドラマ愛好家の見学も多いようだ。 土器を作る窯が現存していたり、蓮が池一杯に咲いていたりと飽きることなく暑い村の中を楽しむ。 昔の村がそのまま保存され、現在も生活している「楽安邑城民俗村」を後にして次に進む。 バスに戻りクーラーの冷気を浴びるとホッとする。やはり、屋外は暑い。 再び、田園地帯を進み、「宝城茶園」に向かう。韓国茶の有名な栽培所とのことで、韓国のお茶の試飲が出来ると。 駐車場から試飲所への杉木立は、横に小川が流れ、日を遮るので涼しく感じる。 韓国のお茶を試飲する。日本のお茶と変わらない味わいだ。お代りして美味しくお茶をいただく。 山の中腹に向かって茶畑が広がる。急な坂道を登りながら茶畑の濃い緑を楽しむ。茶畑の緑の畝の中を巡って下ると やはり暑いので、汗が滲んで来る。 売店で韓国茶とお茶のクッキーを買い、 お茶のソフトクリームが売っているので、冷たいクリームで涼を採る。日本の様にコーンのカップにクリームを入れるのではなく、プラスチックの 容器にソフトクリームを流し込む方式だ。他でソフトクリームを食べなかったので、ここだけの方式か分からないが・・・・。 「宝城茶園」を出発して、少し早いが夕食場所に進む。町の名前が分らない(読めない)地元のレストランに入る。 今夜の食事は全羅南道名物の「カルナク湯(蛸とカルビのスープ)」だと。 レストランの入口にある水槽には小振りのタコがガラスに張り付いている。 このタコ料理なのだろうと、4人づづのテーブルに着く。 しばらくすると小鍋にタコが丸ごと煮られた「カルナク湯」が運ばれて来る。鍋の中にはタコとカルビが煮込まれている。 隣に座った方はタコが嫌いとのことで、食べるものがないと嘆いておられる。しかし、タコが丸ごと煮込まれたのを食べるのは 初めてだ。 足は食べられるが、頭(?)の部分は大きくて、掴み難く食べるのに苦労する。頭の中のタコの飯は美味しいし、スープは本当に 美味しい。海鮮の味と肉の味がミックスして今まで味わったことのない味に満足する。 タコ嫌いの方には気の毒だったが、美味しい料理に満足し、街中をブラブラと歩きバスに戻る。街の看板始め表示物は全て ハングルオンリーで全くお手上げだ。観光客が滅多に来ない地方の街では仕方ないが、少し戸惑う。日本に来る欧米人もこれと 同じ様に漢字で戸惑っているのだろうか。そのような視点でチェックして見たいものだ。 再び、田園地帯を進むと目の前に高いハゲ山が連なって来る。ハゲ山と云うより岩山で木々が生えないようだ。この山が 標高809mの「月出山」と云う韓国では有名な観光地で、湘南の小金剛山と呼ばれていると。 17時30分頃、田園地帯の小高い丘の上の「月出山観光ホテル」に到着する。 チェックインして部屋に行くとベットではなく、オンドルの部屋だ。案内でオンドルの部屋になることもあるとあったが、初めての経験だ。 フローリングの上に布団が敷かれているのだ。この季節は暖房の必要はないが、冬場だと床暖房で温かいのだろうと思う。 窓から外を見ると稲の緑が続くジュウタンのような田園地帯で、日本と同じだと。 昨日のホテルもここもNHKの海外放送の受信が出来ないので、韓国のテレビを見るが全く分からない。スポーツ番組は言葉も関係なく 見られるので、サッカーやバレーボールの試合を観戦して、早めに眠る。 タコの「カルナク湯」は美味しかったと夢見ながら。
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