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「韓国湖南旅情」旅行記

「行程MAP」



○ 第4日目 (7/19)

日本の温泉とは違ったが、湯船にゆっくりと浸かったので、ぐっすりと眠れた。
通常なら朝風呂に行くが、そこまでの魅力がないので、パスして散歩に出ようと表に出ると雨が降って来た。 慌てて部屋に戻り、天気予報を探すがなかなか分からない。
朝食のカルビ湯
地名がハングルで書かれていると何処か分らない。地図上に天気マークがあれば、推測して分かるのだが・・・。
台風が中国大陸をかすめて、朝鮮半島に向かっているのは分かっているので、今日の天気も心配だが、帰国の 飛行機が大丈夫かと。

7時20分出発で、朝食のレストランに向かうが、先程より雨が激しくなっている。海外旅行に行っても滅多に雨に合わない 晴れ夫婦なのだが、台風の影響には勝てないようだ。
今朝の朝食は「カルピ湯」とのことで、いつもより少ない小皿に加えて、カルビが入ったスープを食べる。毎朝ご飯を 食べるので体重が増えている。昨夜、温泉で計量すると2kg増加していた。毎食、美味しい食事で、運動も少ない ためだ。
スープは美味しく、キムチ・野菜と共にステンレスのお椀に入ったご飯をいただく。
雨が激しく降る中を今日の見学地「扶余」に向かう。
途中の河川の水量も増加し、泥水が水位を増している。国道や高速を走っている間に雨が止んで来た。 「扶余」到着直前には雨が止み、「扶蘇山城」の小高い丘に登って行く。雨が止んで本当に良かった。

百花亭
扶余に行くと、最初に目に付くのが深緑色の森を持つ扶蘇山です。
扶蘇山は百済が滅亡する時、貞節を守るために3000余名にも なる宮女たちが身を投げて命を絶ったという落花岩と、日の出の名所である迎日楼、そして百済の忠臣を祀った三忠祠など、 百済の歴史を当時のまま現代まで伝えている山です。
扶蘇山に登ると、あちこちに土で造られた土城を目にすることができます。この山城は、普段は宮城の後援によって利用され、 有事の時には王宮を防護する最後の城郭の役割をしました。 (韓国観光協会HP他より)
泗門


海抜106mの扶蘇山の入口である立派な「泗門」をくぐり、整備された石畳を登り始める。
ポツポツと雨が降り出した。
せめて、歩いている間は止んでくれと願うが・・・・。

緑が美しい石畳を登ると「三忠祠」の立派な門が迎えてくれる。中の本殿(?)には百済滅亡時の3人の忠臣の像が 祀られている。
内部の装飾も美しく、韓国風の色彩が華やかで、この史跡も見事に整備されているのには驚く。

整備された石畳
三忠祠の門
三忠祠 画像

画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

雨が降る石畳を登っていると、急に激しい雨が降り出した。慌てて近くの売店のテントの中に避難する。店の方が椅子を 出して座るように勧めてくれる。親切な方達だ。
テントで雨宿り
泗楼 説明... 天井
雨が小降りになったので、お礼を云って頂上に向かう。扶蘇山の頂上には「泗楼」が堂々と建っている。
楼上に登ると天井の飾りは美しく、韓国の風情を感じさせ、木々の間から扶余の平野が望める。
雨宿りを兼ねて休憩する。楼上は風も通り、涼しく感じる。

山頂から下を流れる白馬江に向かって下って行くと岩の上に優雅な「百花亭」が建っている。
ここには「落花岩」と云う絶壁があり、百済滅亡時の悲しい話があると。
楼上に登ると下の水を湛えた白馬江が眺められ、高く登っているのが実感出来る。この楼上の天井も 色彩豊かで美しい。
扶余の白馬江を見下ろすように高くそびえたっている岩の絶壁が落花岩です。
百花亭 天井
白馬江
落花岩は百済が新羅と唐の連合軍に陥落した時、 百済の三千宮女がまるで一片の葉のように白馬江の下に身を投げたという伝説で有名な場所です。

落花岩は、この伝説のように女性の貞節を命よりも大切にしていた女性達の精神がにじみ出ている場所です。
この岩石の上に1929年この地域の群首だった 洪漢杓が、百花亭という東屋を建てました。絶壁の下には「落花岩」という文字が刻まれていますが、これは朝鮮時代の偉大な 学者だった宋時烈先生が書いたものです。 (韓国観光協会HP他より)
添乗員から悲劇の話を聞く。女官の民族衣装のチマチョゴリが飛び降りる時に広がり、花が咲くように見えたから落花岩と 云われていると。初日の普州城の話も断崖から身を投げている。女性の身を守る言い伝えがあるのだろうか。
雨が止み、白馬江の川岸近くに建つ「皐蘭寺」に参拝する。
宮女の霊を慰めるために建てられた寺で、後の岩から湧き出る薬水は不老の水だと云われているので、心していただく。 韓国のお寺にも鐘楼があるが、日本の鐘は高く吊られているが、韓国のは低い。国により鐘楼も変わるのだ。

白馬江の遊覧船に乗る。近くには帆掛船も停泊しており、10分程雨上がりで水が濁った川面を走る。途中、断崖の 木々の間に「落花岩」と書かれた岩を見つける。あそこから女官達が身を投げたのだ。
短いが、広々とした白馬江のクルージングを終え、バスの待つ船着場に到着する。

皐蘭寺
遊覧船 帆掛船
落花岩



再びバスに乗り、次の見学地「水原の華城」に向かう。
雨が降ったり、止んだりと気まぐれなのは仕方がないが、見学の時は止んでいて欲しいものだ。大きな川に 流れ込む支流の水量は多く、何処かで災害が起こっていないか心配な位だ。

まず昼食のためレストランに立ち寄り、「石焼きビビンバ」を食べる。やはり小皿のキムチ等が盛られ、美味しくいただく。 雨が激しく、カメラをしまっていたので、ここでも写真撮影を忘れる。
激しい雨の中を世界遺産「水原・華城」に向かうが、見学を止めてバスで待機する方も居られる位の雨量だ。

雨が激しいので、なかなか写真を写せない。見事な城壁が連なる「華城」の城壁は遥か向こうの山を囲む全長5.5kmも あるそうだ。坂道から水が流れているのを避けながら城壁に進む。

華城・東将台への城壁
華城は朝鮮時代後期の代表的な全長5,520mの城郭です。蒼竜門、華西門、八達門、長安門などの四大門をはじめと 敵台、空心敦、烽敦、将台、角楼など各種の防御施設を備えています。
1789年に朝鮮王朝第22代王である正祖が父の墓を楊州から華山の麓に移し、1796年に華城を完工させました。
華城は伝統的な築城経験をもとに科学的知識を活用しただけでなく武器の発達と中国の築城技法を応用して築き上げられた 堅固で大変美しい城です。
華城は中国や日本などで見られない平らな城の形で軍事的防御機能と商業的機能を共に保有し、施設の機能が科学的で 合理的かつ実用的な構造でできている東洋の城郭のすぐれた建築物だと言えます。1997年12月に世界文化遺産登録 (韓国観光観光HP他より)
天気が良ければゆっくりと城壁巡りをしたい様な壮大な城壁だが、時間の関係もあり一部だけ歩くことになる。 「東将台」の横を通って、城壁に向かう。
「東将台」も立派な建物で、城壁の上に登ると市街地が雨に煙ってぼんやりと見え、 「東北空心敦」に向かって城壁が続く。盛土の緑の芝生との対比が雨の中だが美しい。

東将台
東北空心敦へ城壁
雨に煙る市街地

雨宿りをする感じで「東北空心敦」に登る。狭い階段を上り、全体を見渡すと山の方は見えないが、今歩いて来た城壁が ずっと向こうまで続いているのが分かる。5.5kmの長さは凄い。
次に進む四大門のひとつ「蒼竜門」までも城壁が続き、「蒼竜門」は煙って見える。「東北空心敦」を降りて、城壁に沿って 雨の中を「蒼竜門」に向かう。
どっしりとした「蒼竜門」に登ると下が小さく見える位高いのだ。天井は極彩色に飾られ、外観とは違った優雅さがある。 時間が来たので、駐車場に戻る。機会があれば、もう一度天気の良い日に訪れたい世界遺産だ。今日は雨が激しく、 写真も余り写せず残念だった。

蒼竜門を望む
蒼竜門への城壁
蒼竜門 天井



雨で残念だったが、今回の旅行で初めての世界遺産を見学出来た。「万里の長城」には行ったことがないが、仲間の方が 小型の「万里の長城」の様だと云っておられた。
水原はソウルの郊外になるらしく、高速道路は混雑している。4車線の一番内側はバス専用レーンになっていて、周囲の混雑を 尻目にスイスイと進めるのは嬉しい。
漢江沿岸の高層マンション


ソウルでは免税店と民芸品店に案内されることになっているのはツァーの宿命だ。 ロッテ免税店に立ち寄り、適当に買い物をし、次の民芸品店では鰻皮の袋物がお薦めとの添乗員の言葉で品定めする。 鰻の皮でバッグや財布が造られているのだ。

ホテルに到着した後は、自由行動になっている。オプショナルの方も居られるが、自由に歩き回ることにしている。
ソウル市内の渋滞は凄い。最近の大阪では見られないような混雑ぶりに驚く。韓国では軽自動車はほとんど見られず、 中型・大型車が一杯だ。経済的にも成長し、車の台数が多いのが良く分かる。
又、ソウルの真ん中を流れる漢江の沿岸には高層マンションが群立しているのには驚く。日本でも余り見られない数のマンションが 建っているのだ。

18時30分、リベラホテルにチェックインし、部屋に荷物を置き、直ぐに飛び出す。雨が止んだので一安心だ。
フリータイムの過ごし方を出発前から考えていた。ホテルが確定して、その場所を地図で探すと漢江の南の江南地区になり、 繁華街とは随分離れている。タクシーで行くのも良いが、毎度のことで地下鉄を活用して、人々との触れ合いを楽しもうと 計画を練る。

ソウルの地下鉄網は大阪より発展しているようで、路線が入り組んでいる。
ホテルから7-8分で地下鉄の駅があるので、 上手く使えば効率的だ。妻の希望で、仁寺洞(インサドン)近辺を歩きたいと。
地下鉄のホーム
ハングル表示
地下鉄の路線と乗換え駅をメモし、駅に行き切符を買おうとするが、ハングルの駅名表示で分らない。
地図と駅名番号を 照合しながら運賃(1200W=120円)を自動販売機に入れ、買うことが出来た。初乗りは100円と安いのに驚く。

ホームが一つだと降りたホームでどちら側か分かるが、上り下りが別々ホームの場合、ハングルの表示だけだとどちらに降りれば 良いか分からない。
大阪の地下鉄がどんな表示になっているか分からないが、路線の終点駅の駅名番号を記述して くれていれば、良く分かると思った。
乗換えも上手く出来、目的地の仁寺洞に無事到着する。

ソウルの下町的な仁寺洞は工芸品の小さな店が点在している。土曜日なので若いカップルが多い。地図を片手に繁華街をブラブラと ショッピングする。小物店をのぞいたり、ショッピングビルを上から下まで歩いたりと。
夕食は明洞(ミョンドン)で焼肉を食べようと割引券もプリントアウトして来た。少し距離があるが、地下鉄で行くと廻り道になるので 歩いて進むことにする。

大きな交差点に向かっていると、何となく騒々しい。良く見るとデモ隊が行進している。アメリカ牛の問題や竹島問題でデモが 行われているのを出発前に読んでいたので、竹島問題のデモだと近付くのは危険と思い、遠巻きに眺める。
手に手にローソクを灯し、整然とデモをしている。プラカードもハングルなので、何のデモかも分らず、変に聞く訳にも行かないので 眺めるだけだ。後でビラを添乗員に見せ、訳してもらうと反戦デモだと。

歩いているとマクドナルドがある。物価動向を知るにはマクドの値段で良く分かるとのことで、店に入り、キムチバーガーを頼むと キムチはないと。普通のハンバーガーを買うと1500W(150円)と少し高い。日本が割引料金で安いのか。

仁寺洞
反戦デモ(ピンボケ)
マクドナルド

急に雨が降って来た。歩いては行けないので地下鉄で行くことにする。自動販売機でなく駅員さんの窓口で買うので 地図を見せて、明洞を指し切符を購入し、入場すると駅員が飛んで来て、ホームの方向を指差して示してくれた。親切な方に 感謝してホームに降りる。やはり、どちらのホームに降りるか分からないだろうと教えてくれたのだ。

地下鉄に乗り、明洞に向かうが、もう22時を過ぎているので、焼肉は少しお腹に堪えると思い、明洞の次の南大門市場まで 行くことにする。
冷麺
石焼ビビンバ
南大門市場を探索しようかと思って、外に出るが店は閉まっていて寂しい光景だ。土曜日なので早く閉まったのか、場所が 違うのか分からないので、食事場所を探す。
開いている店が少ないが、日本語の表示がある店があったので入店し、日本語メニューを見て、冷麺と石焼ビビンバを頼み、 ビールでソウル散策が上手く行ったことに乾杯する。暑かったので、ビールが美味しい。
ここでも小皿のキムチ・野菜が出て来る。冷麺も冷たくてホッとする。

地元の方が焼酎を飲んでいるので、注文する。JINROで日本でも飲むことはあるが、日本のに比べて甘い。甘過ぎて・・・・。 食事が辛いので、お酒が甘いのか?
美味しく食事を終え、勘定する。ビールは3000W(300円)、焼酎も同じと安い。全部で2500円位と安価で美味しい夕食だった。
タクシーで帰ろうかと思ったが、地下鉄の方が面白いので、乗換えながら地下鉄で帰る。乗換え駅ではホームの前から後まで 歩かなければならない所もあったが、無事23時にホテルに戻る。
明日は帰国になるので、荷造りをやり、シャワーを浴びて遅くなったがぐっすり眠る。


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