○ 「中山道No3」見聞録(五箇荘〜醒井宿)・(距離 25.5km/ 77.3km/ 455.7km) 3−4.(63)鳥居本宿〜(62)番場宿・(4.0km) 2008.05.17 12:55〜14:30 晴れ
「中山道」の雰囲気が感じられた「鳥居本宿」を堪能して国道8号線に出る。
これが正規のルートらしいが、国道からの分岐点に石碑が立っているので戻る。 「望湖堂道標」と云われる道標で、「北国街道」との分岐点となる。国道8号線が「北国街道」になり、「中山道」は 右に進み、初めての峠越えとなる「摺針(すりはり)峠(磨針峠)」に向かうのだ。 平坦な道を歩くのも良いが、峠を越える街道を歩くのは嬉しい。 これが舗装道路でなく地道だったらもっと良いのだが、 新緑が映える峠を登って行く。 途中で下って来られたご夫婦と出会い、「こんにちわ」と挨拶する。旅での触れ合いは嬉しいことだ。 しばらく登って行くと右手に「中山道」の小さな道標があるので、舗装道路から地道に外れて登り始める。 細い道で、階段になり手摺が付いている。もう少し山道の方が良いのにと思いながら進む。 蛇行する元の舗装道路に戻って登ると「望湖堂跡」の標識に出会い、ここからの琵琶湖の眺めが良いとのことで一息入れる。 春霞みで琵琶湖の湖水は見ることが出来ないのは残念だ。(13:15')
「摺針峠」の下り道は新緑と青空と輝く陽光で気持ち良い。しかし、少し暑くなり汗ばんで来る。 遥か向こうの山並と名神高速道路を走る車を見ながら進むと小さな道標が進行方向を示してくれる。やがて、名神の横を 並行に進むと正面に伊吹山の雄姿が望まれる。 街並みではなく自然の野道を進むのも風情があり、心安らぐ。色々と変化がある方が街道歩きは楽しい。
自然豊かな街道を楽しみながら進むと「番場宿」の石碑が迎えられて「番場宿」に入る。 特に古い街並みがある訳でもないが、落ち着いた静かな道を進む。ゆはり人通りはなく、時々車が通過するだけだ。 本陣跡などはないのかと歩いていると「蓮華寺」の表示があるので、街道から外れて名神の高架をくぐった所にある「蓮華寺」に 行く。 この寺には南北朝時代の北条仲時以下432人が自刃した過去帳や。長谷川伸の小説「瞼の母」の舞台として知らている「番場の忠太郎」 の故郷として、境内に忠太郎地蔵や碑が立てられているそうだが、中には入らず元の街道に戻る。
街道を進んでいると地元の男性が車に乗ろうと出て来られ、話しかけられる。何処から来たのかと。「中山道」の道筋に 住んでいるが、一度も歩いたことがないと。一度は歩きたいが・・・と。 案外、地元の方が地元の良さが分らず、何故こんなに歩く人が多いのだろうと疑問を持ち、そして自分も知らなければと 思うのだろう。 本陣跡の位置を教えてもらい進むが、云われた通り何も残っていず、石碑が立っているだけで少し寂しい。「本陣跡」「問屋場跡」 をチェックして進むと「米原道の道標」が町角に立ち、入口と同じ「番場宿」の石碑に見送られて、宿場を後にする。 史跡が少なくて残念だったが、「番場の忠太郎」の故郷がここであったことを知ったのは収穫だ。
「鳥居本宿〜番場宿」の「紀行スライドショー」
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