[行程][出発・モナコ][ニース][アビニヨン][モンサンミッシェル][ロワール][ベルサイユ・パリ][パリ゙・帰国]


「フランス大周遊9日間」旅行記




○ 第4日目・アビニヨン・ポンデュガール・パリ(2012.10.28.<日>)

何時ものように5時過ぎに目覚め、外を見ると雨は降っていないが、風が強そうだ。
朝食
ホテル・キリヤド・クルティーヌ・ギャレ・TGV
テレビを見ると夏時間から通常時間の表示となっている。深夜の変更は分からなかったが、報道は正確になっている。しかし、部屋の時計は 夏時間のままだから、今日はその変更で大変だろうと。
6時頃から散歩しようと外に出るが、風か強く、寒くて早々に退散する。今日の観光は強風との戦いになりそうだ。
起床6時30分、荷物出し7時、朝食7時、集合8時の予定なので、ゆっくりと身支度を整え、朝食に向かう。
今日も緑の野菜がない朝食でだが、パンが美味しいので助かる。
荷物を出して外に出ると本当に風が強く、木々が大きく揺らいでいて寒い。
ポンデュガール(水道橋)
8時、定刻通り出発して、世界遺産であるローマ時代の水道橋があるポンデュガールに向かう。約27km、40分程でポンデュガールに到着し、広い公園の中を 水道橋に向かうが、風が冷たく、強風で体をかがめて進まねばならない。天気予報は当たっている。
ポンデュガールとは、ユゼスの水源からニームまで、約50kmを繋いだ水路の一部で、現存するのは全長275m・高さ49mのこの橋だけだと。ローマ帝国時代の 紀元52年から52年の間に造られ、5世紀に渡り、毎日2000万リットルの生活用水を運び続けたそうだ。
今まで見た水道橋は、水道橋単独の橋だったが、ここはガルドン川を渡る橋も下に併設されている珍しいもので、景観もたいしたものだ。
近付くに連れ、その大きさに圧倒され、橋の上に進む。上の水が流れる橋桁までも、相当の高さがあり、水が流れていたと云う勾配も 感じられない位の設計に、当時の土木技術の高度さに驚く。
橋の上からはガルドン川の流れを眺め、橋を渡る。反対側からの眺めもなかなかのものだ。向こうから渡って来る学生の姿が小さく見える程の 大きさだ。強風に飛ばされないように注意しながらバスに戻る。途中にある休憩所で、熱いコーヒーを飲んで一息入れる。
水道橋の遠景
横からの水道橋 橋の上
人との比較

画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

再び、アビニヨンに戻る車中では、添乗員が次に訪れるアビニヨンの有名な歌「アビニヨンの橋で、踊ろよ踊ろよ、橋の上で、輪になって踊ろ・・・・」の CD流して、気分を高めてくれる。色々なCDを持参して来た努力は嬉しい。
TGV(新幹線)の駅で、パリから来る現地ガイドを待つが、TGVが強風のため遅れ、何時到着するか分からず、添乗員が フランスの事務所と問い合わせている。他のツァーのガイドをしていた日本人ガイドか、そのツァーを終えたとのことで、歌で有名なアビニヨンの橋で 合流する。
多少の時間ロスがあったが、強風のためのアクシデントなので止むを得ない。日本人ガイドと合流して、強風の中、法王庁宮殿に向かう。 宮殿に向かう坂道には、落葉が風に吹かれて舞い散っている。
法王庁宮殿・大聖堂 マリア像
紀元前6世紀頃、交易のためにマルセイユからローヌ川上流を目指したギリシャ人たちが拠点としたことからアビニヨンの町の歴史は始まる。 そして14世紀には法王庁がアビニヨンに移転し、以後1377年にグレゴリウス11世がローマに戻るまで1世紀にわたってローマ法王領として栄華を誇った。
14世紀、ローマから移った7人の法王の住居となった法王庁。その姿はまるで要塞のよう。それは、法王と言えども敵から身をまもらなければ ならなかった時代性を雄弁に物語っている。外壁は10基もの塔を巡らし、防御用の石落としまでついている。堅牢な外壁の内側は 1万5000平方メートルという広大さ。完成までに30年の歳月がかけられたと言われる。
シンプルな装飾の北の旧宮殿と豪華な装飾の施された南の新宮殿が対称的。(フランス観光局HPより)

法王庁宮殿

細い坂道を上り、宮殿前の広場に入ると前にそびえるノートルダム・デ・ドン大聖堂の上には、金色に輝くマリア像が祀られている。 日本人ガイドのイヤホーンガイドからの説明で、宮殿内に入って行くと石造りの荘厳な雰囲気に圧倒される。
広い宮殿には、教皇や信者の大きな礼拝所・会議室や食堂・調理場等も備えられ、その天井や壁の様式や壁画も残っており、世界遺産の 価値があると思われる。
一旦、宮殿の外に出て、広場に戻る途中に、この宮殿が急な岸壁の大きな岩の上に立っていることが分かり、当時の法王庁の状況が 想像出来る。


宮殿の中庭から 壁画
広い会議室 厨房の煙突
立派な橋らと部屋 壁画

当時の扉
中庭の回廊
内部の扉と壁
岸壁の上の建物

再び、広場に戻り、内部を見学した宮殿を振り返る。石造りの立派な宮殿であり、教皇が住んでいたので、きらびやかな感じではなく、 教会の様な質素で効率的な宮殿だと感じた。
帰り道の店屋のショーウィンドウを覗くと、蝉の飾り物が陳列されている。後でガイドに確認すると、フランスでは蝉は幸福を呼ぶものとされているのだと。 国々によって幸運の生き物は違うのだと勉強する。
まだ、風が強くて、コートの襟を立ててバスに戻り、ローヌ川の対岸のレストランに向かう。
蝉の飾り物
野菜の肉詰め料理 サラダ
川沿いの明るいレストランの窓からは、アビニヨンの橋が望まれ、 暖かい部屋での昼食となる。この昼食が、なかなか美味しく、野菜サラダも新鮮で、ブロバンス風野菜の肉詰め料理は最高だった。
何時ものように、白ワイン(3.5ユーロ)で乾杯し、川西市から来られたTさんご夫妻と歓談しながらいただく。ナス・トマト・タマネギ・パプリカの肉詰め料理は 温かくてパクパクと。
レストランの方の話では、ここでも風速130km/Hだったと。日本風に換算すると風速36mの台風並みの強風だったので、納得する。また、10年に3度位の 強風だったと。日本だと10年に1度と表現するのに、表現方法が面白いと思った次第だ。
アビニヨンの橋=サン・ベネゼ橋
昼食に満足して、外に出るが、まだ風が強くて寒い。遥かにアビニヨンの橋が望まれ、川の対岸には、先程、見学した法王庁宮殿の金色の マリア像が眺められる。
童謡『アビニヨンの橋の上で』でフランス人なら誰でも知っている橋。1177年から85年にかかえて木像の橋が架けられ、1226年に石造りに建て かえられている。22のアーチに支えられた全長900mの対岸まで届く立派な橋であったが、17世紀の大洪水で18のアーチが流され、 現在は川の途中で切れたままとなっている。(フランス観光局HPより)
サン・ベネゼ橋の側まで行くが、強風のために橋の上には上れないとのことで、自由時間となる。
妻たちは買物に向かったが、一人で アビニヨンの橋の側まで行こうと、周辺の展望台に向かうが、木で遮られて全体が見えない。
仕方がないので橋の入口に行くが、扉は閉じられ、多分「強風のため閉鎖」とフランス語で書かれているのであろう張り紙が張ってある。 英語は全くなく、観光客は分からない。道路標識でもそうだが、フランス語だけの表示で、英語併記もないのはフランス人のプライドなのだろうが、 フランス語が分からない観光客には不親切な国だと感じる。
ガイドの話では、アビニヨンの橋の上で、輪になって踊る程のスペースはないとのことで、上れなかったことは残念だったが、諦める。
アビニヨンの橋
対岸の法王庁宮殿
橋の入口 上からの橋

アビニヨンの見学を終え、先程、ガイドを待っていたTGVの駅に戻る。臨時にガイドをしていただいた日本人ガイドさんとお別れし、今回の 旅行選択の一つであるTGV(フランスの新幹線)に乗ってパリに向かう。
TGV6122
16時08分発のパリ行の列車に乗るため、アビニヨン駅で待つのだが、日本の新幹線の駅のイメージとは大違いの簡素なものだ。
待合室もなく、 ベンチが置いてあるだけ。添乗員から切符を渡され、改札もない入口から、そのままホームに行く。
アビニヨン駅 ホーム
ホームと云えば、板張り(?)のシンプルなものだ。 強風がまだ吹いているホームで列車を待っているとほぼ定刻通り、TGV6122が滑り込んで来る。
2階建ての車両で、我々は2両に分かれて、2階席に上り、進行方向とは逆の固定座席に座る。周りを見ると4人掛けの席や進行方向向きの座席と バラバラなのに驚く。そして、狭い。
日本の新幹線とは雲泥の差で、JRの素晴らしさを再確認する。
2階席なので、見晴らしは良く、農業国のフランスの地方の景観を楽しむ。大きなカバンを持った車掌が検札にやって来るが、チラッと切符を見て、 検札印を押すこともなくパスする。
景色を楽しんだ後、連結されているブュフェ車両に行く。誰も飲んでいなかったが、快適な車両で、昔の新幹線を思い出す。缶ビールを買って 席に戻り、乾杯する。缶ビールは大=7.5ユーロ、小=4.0(?)ユーロだった。そう云えば、ワインばかり飲んでいたので(ワインの方が安い)、フランスのビールを 飲むのは初めてだった。味はgoodだ。
TGVの2階席
ビュッフェ車両
ビール 切符

途中、リヨンの大きな都市を通過する位で、田園風景の広がる緩やかな平野を進むと天候が回復し、日が照って来る。やがて、夕日となって 平原の彼方に沈む景観を楽しみながら、時速300kmのスピードで進む。
TGVからの夕日
パリ・リヨン駅
ビールを飲みながら、夕日が沈むのを眺める。車内から夕日を写すのは難しいがパチリと。
やがて、日が暮れ、余り灯りが見えない田園地帯を通り、パリに近付くが、そんなに明るいとは思えない。18時50分、パリ・リヨン駅に到着するが、 パリの駅なのに薄暗く、本当に首都パリなのかと思う位だ。駅の正面から出るのではなく、改札口もない横の暗い通路からバスに乗る。
バスは一路ホテルに向かうが、渋滞で時間がかかる。時々、ライトアップされたエッフェル塔が見え、パリに来たことを実感する。ホテルに到着し、荷物を 部屋に入れ、夕食となる。写真を写し忘れ、何を食べたか覚えていないが、ワインで乾杯したことを記憶している。
明日の天気予報では、寒波襲来は止まり、天気は良さそうなので一安心だ。強風との格闘と列車の疲れで、ぐっすりと眠る。

◎「3日目の」の「紀行スライドショー」


[行程][出発・モナコ][ニース][アビニヨン][モンサンミッシェル][ロワール][ベルサイユ・パリ][パリ゙・帰国]








    
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送