○ 第6日目・モンサンミッシェル・ロワール(2012.10.30.<火>) 気持ち良く眠り、車の音で目覚める。時間を見ると5時過ぎでなので、窓の木の扉を開けて、外を見るとフォークリフトが荷物を運んでいる。 大通りが混雑しない早朝に、食料等を運び入れているのだ。 起床6時30分、荷物出し7時、朝食7時、集合8時の予定なので、荷物の整理をして、 6時前に、まだ開けていないモンサンミッシェルの散策に向かう。 外に出てもまだ薄暗く、人は誰も歩いていない。島内宿泊の 特権を活かしての散策だ。少し寒いが、風がないので大丈夫だ。空には満月が輝き、オリオン座、北斗七星も望まれる。 昨日と同じように、修道院の方向に上って行くが、薄暗くて景観も望めないので、明るくなってから散策する コースを探索する。 城壁が街を囲んでいるようなので、その入口を確認して部屋に戻る。 6時30分にスーツケースを部屋の外に出し、少し明るくなった街を散策しながら、昨夜のレストランに向かう。 修道院への石段を上り、景観を楽しんだ後、レストランでバイキングの朝食となる。昨夜は気付かなかったが、レストランの裏は海で、薄っすらと明るく なっているのが美しい。 早々に何時もの様な朝食を終え、裏口が外に出ると、そこは城壁になっており、潮風がかすかに吹いている。この城壁が島の入口まで 続いているのだと確信し、海を見ながら、城壁の上を散策する。 大通りに面した建物の裏は城壁で囲まれているのだ。少し明るくなった城壁から修道院の勇姿も眺められ、潮風を浴びながら城壁の上を巡る。 戦争に備えた堅牢な塔もあり、要塞とての機能も感じられる。 段々と明るくなって来た城壁の上からは、我々が泊まったホテルが見られる。あの看板の上の部屋に泊まったのだと話しながら、その近さに 驚く。昨夜はこんなに近く、城壁があるのを知らなかった。 城壁から階段が続き、修道院へ向かうと思われる石段を見つけ、上って行く。 石段は上に伸びているが、何処まで続くか分からないので、途中で引き返すが、真下から荘厳な修道院を望む。 日の出が近くなって来たので、急いで城門を出て、シャトルバスの停留所付近まで進む。島内の宿泊者や島外から来られた観光客がカメラを日の出の 方向に向けて、寒い中を待っている。 振り返るとモンサンミッシェルの島全体が、青空の下、堂々と映えている。素晴らしい朝の光景だ。 やがて、東の海上から真赤な太陽が顔を出して来た。光の帯が美しい。見事な日の出に魅入る。 集合時間が近付いたので、急いでホテルに戻り、身支度を整える。 太陽は先程よりも高くなり、明るさが増している。シャトルバスの停留所付近まで進み、振り返ると、朝日で黄金色に輝くモンサンミッシェルの修道院の 全景が望まれる。本当にきれいだ。改めて、島内に宿泊出来て良かったと感じ入る。 シャトルバスを待つ間に、この素晴らしい光景をバックに写真を写し合う。 やがて、シャトルバスが到着して、貸切状態で出発する。段々と遠ざかる輝く修道院の雄姿を見納める。海に浮かぶようなモンサンミッシェルも美しい。 シャトルバスの停留所からバスの駐車場まで歩き、乗車する。 しかし、バスが動く気配がなく、ドライバーと添乗員が話している。添乗員が何処かへ 走って行き、走って戻って来る。そして、出発する。 息を切らせながら、添乗員が遅れた理由を説明する。駐車場が9時にならないと開かないそうで、事務所に行き、開けてもらったと。 ナイスフットワークに添乗員の仕事の大変さを感じた。 ◎「モンサンミッシェル」の「紀行スライドショー」 充実したモンサンミッシェルの見学、宿泊、食事を満足し、昼・夜・夜明け・朝日に輝く修道院を満喫出来た感動を持って、次のロワール地方の古城巡りに 向かう。 今日も約320kmの長距離ドライブなので、のんびりと車窓からの景観を楽しむ。車窓からは、青空の下、農業国フランスの景色が展開され、 放牧された牛や刈り取られたトウモロコシ畑が広がっている。小さな町に入ると教会が建ち、ヨーロッパ独特の町の成り立ちを感じる。 途中、高速道路でトイレ休憩をした後、地道を進んでいると道路工事で大幅な迂回をしなければならず、時間ロスが起こる。再び、高速に乗り、 トイレを探し、やっと見つけたドライブインは工事中でダメだと。添乗員が交渉してOKとなったが、電気工事中なので、レジが使えず、商品の 購入は手計算でする状況になったが、トイレが解放され一息付いた次第だ。 広々とした丘陵を抜けて進み、ロワーヌ川を渡ってロワール地区に入って行く。 ドライブの間に、これから向かうロワール地方の古城についての解説がある。フランス革命や女性の確執等の裏話が散りばめられた歴史の話に 耳を傾けながら進む。 14時、長いドライブを終え、昼食のレストランに到着する。こじんまりしたレストランでだが、遅く到着したからなのだろうか、従業員の 愛想のない態度には驚く。サラダの後、魚料理にパラパラの御飯がついているのは面白い。 昼食後、近くをブラブラ歩くと紅葉したツタが絡まった建物が美しい。黄葉は観るが、紅葉を観るのは初めてのように感じる。 徒歩でシュノンソー城に向かう。途中、線路を渡って、少し色付いた美しいプラタナスの並木道を進む。 永遠の美女といわれたディアーヌ・ド・ボワティエは20歳も年下のアンリ2世の愛妾であり、城の2番目の城主として本格的な庭園とシェール川にかかる アーチ形の橋を付け加えました。しかし、アンリ2世の死後、本妻カトリーヌ・ド・メディシスはディアーヌから城を取り上げてしまいます。 イヤホーンガイドを付けて城内の見学に向かう。観光客も多く、フランスの観光スポットとして有名なのが良く分かる。 歴代、女性が居住した城とのことで、何となく優美な感じがする部屋を巡るが、写真と場所が整理がつかない。礼拝堂の 美しいステンドグラス、大きな壁画や豪華な部屋と巡るが、人が多くて、部屋全体の写真が撮れていない。 広いギャラリーを通って、ルイ14世のサロンや厨房を見たりと見学を楽しむ。 シュノンソー城がシェール川を跨ぐように立てられているのを確認して、城の外に出る。 城の外には広い庭園が広がり、別角度から城の外観を見て、庭園を散策する。女性の城だったので、庭園も美しく保たれている。 15時50分のバス駐車場での集合時間に合わせ、プラタナス並木を楽しみながら戻る。黄色に色付き始めた並木は美しい。 再びバスに乗り、次のシャンボール城に向かう。近くにあると思っていたが、何と1時間以上もかかるのだ。途中、青空に気球が浮かんでいるのが 見られる。上空から古城見物をしているのだろうか。 シャンボール城の敷地は山手線の内側と同じ位の広さがあるそうで、門を入ってからも森が続き、駐車場までは時間がかかる。 駐車場から添乗員の案内でシャンボール城に向かう。ビューポイントの橋を渡った所に行くと湖水にシャンボール城の影が映り、見事な光景だ。 青空・城・湖面の対比が美しく、しばし魅入る。 目を湖水に移すと滑らかな水面に城の姿がくっきりと映っている。これも美しい。湖を巡る観光船が水面を乱すと、城の姿が乱れる。 静かで美しいシャンボール城を離れ、色付いた並木道を集合場所に戻る。 駐車場にはキャンピングカーがたくさん駐車している。フランスではこの秋休みを利用して、キャンピングカーで旅行する人が多いようだ。横の建物が 西日に輝き、壁のツタが紅色に色付いているのも美しい。 17時30分、夕日が傾き始めたシャンボール城を出発し、パリへの約170kmのドライブが始まる。 夕日が山裾に沈む瞬間も見られる。今回の旅では日没が良く見られる。平原の向こうに、太い煙の様なものが見られ、段々と近付くと 水蒸気が大空に吹き出している。はっきり分からないが、原子力発電所かもと。フランスはこんな平原の中に発電所を造るのだと思いながら 車窓から複雑な気持ちで眺める。 やがて、日が沈み、渋滞のパリ市内に進んで行く。 20時40分、3時間余りのドライブを終え、レストランで夕食となる。白ワインのデカンタが7ユーロで、野菜サラダもgood、鶏料理も美味しかった。 今日のホテルはエバーグリーン・ローレル・ホテルで、今回の旅行では最高級のホテルだと。最後に良いホテルで 二連泊出来るのは嬉しい。そう云うツァーを探したのだか。 22時10分、3時間余りのドライブを終え、ホテルに到着する。広い部屋で、気持ち良くバスに入り、長いドライブの疲れを癒す。 早朝からのモンサンミッシェル観光、長距離ドライブと疲れたので、ぐっすりと眠ってしまう。 ◎「古城巡り」の「紀行スライドショー」
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