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「トルコ大周遊」旅行記

「行程MAP」


○ トロイ・ペルガモン・イズミール(11/8)

モーニングコール6時、朝食6時から、荷物回収7時、出発7時55分と日常生活と同じような時間なので余裕を 持って行動する。5時30分頃、お祈りのアナウンスの大きな声で目覚める。1日5回お祈りするスタートだ。 まだ薄暗く夜明けはまだだ。

IRISホテル
ダーダネルス海峡の朝の海
朝食も美味しいパンにトマト・野菜もある。ハム等は少ないが、野菜・果物が豊富なのは嬉しい。ヨーグルトも 色々な種類がありいただく。

昨夜は気付かなかったが、ホテルの横は海だ。エーゲ海に連なるダーダネルス海峡を臨み、大きな船も行き来している。
荷物の整理を終え、周辺を散策する。天気は晴天、海岸は静かで気持良い。落ち着いたリゾート地の朝だ。

8時に出発する。添乗員のM野さんが昨日から座席を前後のグループに分け、A班は前のドアから、B班は 真ん中のドアから降り、日毎にA・Bを交代するルールを示された。これはgood-ideaで乗降がスムースになる。
バスは日本と同じ様な松林が多くあり、懐かしい感じがする。エーゲ海が見える丘陵にはオリーブ畑が広がり 農業国トルコの様子が感じられる。

8:20'にトロイの遺跡に到着する。開園直後で入場者は我々だけだ。
私が知っているトロイの遺跡はトロイの木馬で有名なロマン溢れる物語だけだが、遺跡は初期青銅器文明の 紀元前3000年から、ローマ時代の紀元前334年まで、いくつもの都市が興亡を繰り返し、9層にもなって いる世界遺産だと。
ギリシャの詩人ホメロスが書いた英雄叙事詩「イリアスとオデュッセイア」のトロイ戦争と木馬を信じて夢を追ったドイツ人 シュリーマンが情熱と私財のすべてをなげうち、1873年トロイの発掘に成功した。

遺跡を見学すると奥は深い。

門を入ると大きな木馬が迎えてくれる。この中に兵士が入り、攻め込んだ現物大の木馬だ。
奥に進むと荒涼とした遺跡が連なっている。更に進むと石垣が現れ、日本の石垣道と同じく直線でなく 曲がっている。敵を欺くためだろうが、紀元前にこの様な城壁が存在したのだ。
見晴らしの良い高台に登る。丘陵地帯から遥か向こうにエーゲ海が望まれる。当時は海がこの麓まであった そうで、物資の輸送に最適の地形だったと。
古代の遺跡を見るが、何代目のものか分からなくなる。9層もあるのだから、素人には皆同じ様に見える。 日干しのレンガの壁を見る。当時は焼いていなくて日干しのまま城壁に用いたとか。上には大きなテントが 張られて崩壊するのを防止している。

イスタンブールでも感じたが、トルコはやたらと犬・猫が多い。トロイの遺跡にもたくさん住んで居り、人懐っこく シッポを振りながら先導してくれる。大きなイチヂクの木やカタツムも歓迎してくれる。
歴史的には古いのに「熊野古道」よりもきれいな馬車道としての石畳も設置され、文明の高度さを 感じる。
遺跡の所々に復元図が展示されており、当時の様子が垣間見られるのは嬉しい。
見学の最後に立派なローマ時代の劇場とも云えるオデオンと呼ばれる観覧席がある。可愛い小劇場だが、 歴史が豊富に存在していると感じるトロイ遺跡だ。

世界三大期待はずれのもの、と云うのを聞いたことがある。「シンガポールのマーライオン」「コペンハーゲンの人魚像」 そして「トロイの木馬」と。
人魚像は見ていないが、昔のマーライオンはその通りと思ったが、新しいマーライオンは存在感があった。木馬は まだ新しく作りそのものだが、後に控える遺跡はたいしたものだと感じた。
木馬の上に登って写真を写したりと晴天のトロイ遺跡を堪能する。
 
立派な城壁
石垣の道
遺跡
 
馬車道の石畳
広々とした遺跡
オデオン

画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)



9:30'充実した気分でバスに乗る。松林が続くので、日本の地方の道を走っている錯覚に陥る。やがて 丘陵地帯に進み、羊の放牧を見かける。モンゴルから移り住んだ影響か。
白い花が咲いている畑を見かけるようになる。綿の花だ。トルコに綿、のイメージはなかったので驚く。 (以降の行程でもっと多くなる)
山越えの峠道で霧が深くなり、雲海かも見られる。峠を越えると霧が晴れ、紅葉ではなく黄葉が美しい 所が現れるが、トルコでは紅葉の秋の風情は少ない。

途中、パトカーが違反を取り締まっている光景を眺め、樹齢400-500年のオリーブ畑での収穫を車窓から見る。 やがて、リゾート地としてレンガ色の屋根とオリーブ畑が美しい。朝日の輝くエーゲ海沿いの海岸線を快調に進み、 小さな街のドライブインでトイレ休憩する。街々にはヨーロッパに教会が建つようにモスクが建ち信仰の深さを感じる。
このドライブインには珍しく女性店員が勤めている。女性の接客は初めてだ。
 
珍しい黄葉
レンガ屋根とエーゲ海
街のモスク


昼食はトルコ家庭料理と記しているが、記録漏れでどんなのだったか思い出せない。いつも写真を撮ろうと 思いながら、ビールの注文等で今回も全くやっていない。

昼食後、ペルガモン遺跡見学に向かう。

ベルガモンはマケドニア王国分裂後、アタロス王朝のフィレタイロスが実権を握り、紀元前281年ベルガモン王朝を築いた。 丘陵地帯の斜面を利用したヘレニズム国家と呼ばれるギリシァ文化を引き継ぐ都市造りが素晴らしい。

ペルガモンは文化・芸術の保護・育成にも力を注ぎ、大図書館のレベルも世界最大と云われ、パピルスを 発明したエジプトはパピルスの輸出を禁止すると、困ったベルガモンは羊皮紙(パーチメント:parchment)を発明した。 この羊皮紙により両面に書け、冊子に出来るため蔵書数が飛躍的に伸びたと。
このような繁栄を誇ったペルガモン王国も、紀元前2世紀の後半には拡大を続けるローマによって滅ぼされ た。

ペルガモン遺跡は2ケ所に分かれている。始めにギリシャ神話の医学の神、アスクレピウムに由来するアスクレピオンに向かう。 4世紀に建設された神殿では医療が心の安らぎ中心に考えられ、空気・水・劇場・図書館・診療所・ 神殿が備わった保養所のようだ。


回廊跡の支柱
バスで入口まで行き、遺跡に足を踏み入れる。トルコにこの様なギリシャ・ローマ風の遺跡があることも事前に ガイドブックを読むまで知らなかった。
聖なる道と呼ばれる広々とした石畳の道を進むと道の両側には倒れた石柱が乱雑に置かれ、山羊が草を 食べるのどかな光景だ。
大きな広場の向こうには列柱が連なる回廊跡が遺跡だ・・と姿を現す。当時は屋根があったそうだ。
倒れた柱の根元に「ヘビとお椀」が彫刻されている。重病人が悲観してお椀でヘビの毒を飲んだところ 病気が治ったことから由来し、ヘビはヨーロッパでは薬局のシンボルとなっているそうだ。

更に進むと岩の上に作られた劇場が現れる。3500人収容の野外劇場で、座席には雨水が溜まらないように 溝が作られ、中央の特別席には「獅子の足」が彫刻されている。
地下道も設置されており、当時の技術力には驚く。横の山の上には次に行くアクロポリスが小さく見られる。
14:40に出発。
 
聖なる道
列柱が連なる回廊跡
ヘビとお椀の彫刻
 
野外劇場
上から見た野外劇場
地下道

ツァー特有の土産物屋さんへの見学が入る。トルコ石の販売店に行き、女性陣は品定めに。トイレもトルコブルーで 美しい。
15:30'出発して、もう一つのペルガモン遺跡であるアクロポリスに向かう。標高300mの小高い丘の上に建ち、 上に登ると視界が開けこんな高いところに・・・と感じる。観光バスもたくさん駐車しており、 物売りも多い。

丘を登って行く。石造りのアーチ型は神殿の跡から、遥か下の街が小さく見える。このアクロポリスはこの丘 からエーゲ海を含む沿岸部を統治していたのだろうと感じられる。
トラヤヌス神殿の純白の列柱
立派な石垣が続き、史跡の大きさが推測される。広い原っぱのような所には祭壇があったそうだ。 いよいよ中心部に向かう。トラヤヌス神殿の純白の列柱が一部上部を残して堂々と建っている。青空に映えて 異空間に来たような感じだ。

丘の急斜面を利用した扇形の野外劇場に向かう。観客席は80段、2つの踊り場で3つの部分に分けられ、 1万人を収容出来ると。
全体の写真を撮り、下に降りて行くと勾配が非常にきつく、トントンと降りて行けない。斜面を利用した 見事な建造物だ。自由時間になり、史跡の中を散策する。地下道もあり、城壁は見事に残っている。 西欧の石の文化だ。日本の木の文化であれば全て焼けてなくなっているだろうと。

ツァー仲間でギリシャに行かれた方がギリシャの遺跡より立派だと云っておられる。たいしたものだ。(翌日行った エフェソス遺跡も凄い)
バスの駐車場の周りは土産物を売る黒人が「1000円、1000円」とハガキ・お守り・絨毯等を売っている。 明日、ハガキを投函しようと思い、絵葉書セットを買い、16:30'に出発する。。
 
石造りのアーチ型神殿跡
祭壇跡
扇形の野外劇場
 
トラヤヌス神殿跡
中段から見た野外劇場
立派な城壁



イズミールのホテルに向かう。イズミールはエーゲ海エリアの中心都市で丁度ラッシュに当り、交通渋滞に巻き込まれる。 アクサン・ホテルは街中で、サイト情報では隣にスーパーがあると。荷物を部屋に入れてすぐに行く。小さなコンビニ 風でビールも売っている。500mlが1.87YTL(=168円)と安い。お菓子と購入する。

ホテルのレストランで夕食。マカロニグラタン・肉の煮込みがメインで美味しくいただく。ビールは350ml瓶が6YTLとやはり 高い。酒類は高いのだ。イスラムなのでだろうか。
今日はエーゲ海沿岸に沿って、青空の下思った以上の史跡の数々を見学出来、トルコの知らなかった歴史を 堪能した一日だった。
満たされた気持で爆睡する。

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