「行程MAP」 ○ 「ジャメル砂丘の日の出」(2011.12.07.<水>) 一度目覚めたが、もう一度ウトウトし、5時のモーニングコール前に目覚めて用意をする。 5時半朝食後、6時15分出発で、サハラ砂漠のジャメル砂丘で日の出を観賞するのだ。その後、一度ホテルに戻り、荷物を持って山岳オアシスに向かう 予定となっている。 慌ただしく朝食を食べ、外に出ると一面の星空にメンバー一同驚嘆の声を上げる。先程見たオリオン座も角度を変え、北斗七星も眺められ、 あれが北極星だと話し、日本では見ることが出来ない満天の星空を堪能する。昨日、気分が悪くなられた女性も元気で参加され、 全員揃っての日の出観賞になり、安堵する。 6台の四輪駆動車は真っ暗な道を砂漠に向かって走り出す。舗装道路の所々にラクダの標識が出ている。考えると日本の鹿や狸の代りに、 野生のラクダもいるようだ。 途中から舗装道路を外れて砂利道に入り、振動が半端ではない位激しく、シートベルトをしているが、ジェットコースターのように前の手摺を持たないと 放り出されそうだ。 やがて、少しづつ明るくなり、自分たちが走っている道なき道を確認し、周辺の荒涼たる砂漠(粗い砂)を揺られながら眺める。日の出確認の 場所の手前では、断崖とも云える砂の崖を下るスリルも味わせてもらい無事到着する。車を降りるが、風もなく寒さを感じることはない。 地平線の彼方が明るく輝き、砂漠の風紋が輝きだす。もう直ぐ日の出だ!! ゆっくりと昇る朝日を見守る。誰も声も出さずに。やがて、周辺が明るくなり、朝日が眩しく輝きだし正視することが出来ない位だ。 周辺を見渡すと砂丘が延々と続いている。ただ、想像していた砂丘とは違うが。 風紋が美しい砂丘の砂を採取することにする。用意して来たガムの空き缶に砂を詰め込む。エジプトのアスワンダム近くで採取した砂に比べると 少し粗く湿っているが、サハラ砂漠の砂だ。(後日、シディ・ブ・サイドで買った木製のラクダをこの砂の上に載せ、部屋に飾っている。) 砂漠の砂を楽しむかのように、足跡のない砂丘を歩いているとラクダ(?)の白骨も埋まっている。自然は厳しいのだ。 朝日に輝くドーム状の建物が点在している。これは「スター・ウォーズ,エピソード1」のロケ地で、撮影のセットをそのまま残しているもので、今では 観光資源の一つとなっているのだ。映画のシーンは覚えていないが、こんな所で撮影したのだと感慨深く思ってしまう。ドームの裏側に 廻ると撮影のセットだと分かるようなハリボテなのは面白い。しかし、朝日に浴びるスター・ウォーズのセットはなかなかのものだ。 朝日が段々と高く昇り、影が長くなって来る。面白い光景を見つけたので、朝日を背に、足の長い二人をパチリ。 砂漠の周辺、セットの中等散策し、日の出の余韻を楽しんでいると原住民であるベルベル人が物売りにやって来る。「砂のバラ」を売っていて 近くにはたくさんのストックもあり、色付けしたものもある。買った方も居られたが、後で行った場所の方が安かったと嘆いておられた。 しかし、この場所での現地人から買った記念品は貴重だ。 ◎「ジャメル砂丘の日の出」の「紀行スライドショー」 ○ 「山岳オアシス観光」 真っ暗の中進んで来た砂丘を戻る途中、ベルベル人が住居としている椰子の葉で囲った住居を見る。オアシスでもない所に遊牧的に住んでいるのだ。 四輪駆動車は荒野の中を進み、やがて砂利道に入るとやっと振動が治まり一安心。荒涼とした平原の中にオアシスがあり、その周辺に 椰子の木が生い茂っている。オアシス周辺にしか緑は見られない。日頃使っているオアシスの響きが、本当に安らぎであることを実感する。 砂利道を遥か向こうの山脈に向かって進む。途中の道路標識にはラクダの絵が描かれている。「ラクダ注意!!」なのだろう。 四駆は「タメルザ峡谷」と云われる山に突入するように直進すると手前には椰子の林があり、その間を縫って進むと 9時5分、渓谷の入口にある小さな集落シェビカに到着する。 シェビカの集落は1969年の洪水で流されてしまい廃墟となったが、住民は別の場所で暮らしているそうだ。 入口付近には観光客目当ての土産物屋もあるが、上に上って行くと雄大な峡谷が広がり、赤茶けた岩がそびえ立っている。その峰の上に 山羊or羊の形をした像が飾られている。映画にでも使ったのか? しばらくの間、青空と岸壁の対比を楽しみ、メンバー交替で写真を写し合ったりとのんびりとした時間を過ごす。下の売店に行くとザクロの 搾りたてジュースを売っているので一杯頼み、お金を払おうとすると1.5Dであちらで支払えと。そこで1.5D払うと2.5Dだと。少し抗議したが、 止むを得ず2.5D(150円)支払うが、このようなことに合ったのはここだけだった。 「砂のバラ」は1Dと砂漠より安かったので、あのジュースだけが残念だった。 9時45分、次のタメルザ集落に向かう。 砂漠や岩山の中とは思えないきれいな水で、触れると結構冷たい。この先に滝があるとのことで進むと日本では普通の滝だが、 ここチュニジアでは見られない滝が二条とうとうと流れ落ちている。「グランド・カスカド(大滝)」の信じられない光景だ。 滝壺の近くまで進むと水しぶきも飛び、暑い時だと滝に打たれたい程の水量に誘惑されるだろう。 岩山にこの水量があれば、オアシスの源泉となるだろうし、大洪水となれば集落を廃墟にする位の災害を生むだろうと思った次第だ。 周辺には高い岩山の崖が迫り、峡谷の名が合っている。集合時間も迫り、車に戻る途中の土産物屋の一角にコブラらしき蛇が 蠢いているのに驚く。 我々だけだった渓谷に西欧人の観光客も訪れて来ている。これからのクリスマス休暇には混雑するだろうとの予感がする。 10時15分、次のミデス集落に向かう。 ここミデス集落はアルジェリアの国境から1kmとのことで、素晴らしい自然を提供してくれる。 ナツメヤシの茂る森の横に車を停め、映画「イングリッシュ・ペイシェント」のロケ地として選ばれた見事な「バルコニー・オアシス」と云われる渓谷が見渡せる。 崖の縁に立つとその谷底までの深さが感じられる。アメリカのグランド・キャニオンには遠く及ばないが、チュニジアの峡谷美が映画になったことは納得 出来る。 ナツメヤシの林は延々と続いている。広場の近くに行き、ナツメヤシの木の下に行くとたくさんの実が落ちている。きれいそうな実を拾って食べて みると美味しい。ホテルの朝食のバイキングに並んでいるのと同じだ。 木の上にはたくさんの実がたわわに稔っている。デーツ(ナツメヤシ)の生産地として有名なことが良く分かる。 チュニジアは史跡だけでなく、砂漠・オアシス・峡谷と自然豊かな国であることも認識出来、堪能した時間だった。 午前中の観光を終え、一旦ホテルに戻る。 部屋に戻り、荷物を整理して、室外に出し、12時45分に昼食のレストランに向かう。 昨夜も遅く着き、早朝から出発したので、ホテルの外観を初めて確認する。外観よりも内部が充実している感じだ。 バスで近くのレストランに行くが、ここは呑み助にとっては残念なレストランだった。マスターがイスラム教信仰深い方だそうで、 お店には酒類は置いていないと。仕方がないので水を注文し、昼食のタジン料理をいただく。 タジン鍋の料理かと思っていたが、お好み焼きorチジミ風のもので、スパイスを付けて美味しくいただく。次のセクシューカと云う煮物もgoodだったが、 早朝からの一息はビールが欲しかった。 食事後、レストランの前で少しだけトズールの街並みを確認する。 ◎「山岳オアシス観光」の「紀行スライドショー」 ○ 「トズール〜ドゥーズ」 少し物足りなかった昼食を終え、ドゥーズに向かって出発する。昨日、迂回して通った道だが、その時は真っ暗で眠っていたので、何も覚えていない。 下江さんの解説では、200kmX80kmと広がるその広大さ。北アフリカで最大の大きさを誇り、その広大な塩湖の真ん中を、55kmにも及ぶ道が 走り、このバスも横断するのだと。 広い湖面の対岸は見えず、陽の光でキラキラと輝き眩しい。下江さんが蜃気楼だと。良く見ると湖面に船が浮かんでいるように見えるが、 本物かどうか分からない。蜃気楼か?と疑いながら、湖面を眺めるが、それが続く続く。 夏期には水が蒸発して真っ白な陸地が続くそうだが、今は水を湛えている。途中にドライブインとは云えない休憩所があり、自由行動となる。 湖畔に近付き、水を舐めてみると辛い。濃い塩水であることが分かる。湖面には人工的か自然にか分からないが小島が湖水にそそり立ち その姿を写している。 売店には塩湖で採れた塩を売っている。記念に買おうと考えていたが、袋に塩を入れているだけで、小袋でもないので土産には適していない。 いくらかと聞くと、3袋で5Dだと。4袋で5Dと交渉すると、しばらく考えた後OKと。5袋でも良かったと思ったが、遅かった。(これも 帰宅後、壺に入れて飾っている。) 湖畔には塩の結晶が積もっていて、ドロドロの塩が採取出来る。ガムの缶に採取したが、帰宅した時、少し水が漏れ、ビニール袋がビショビショに なっていた。避けた方が良い。地平線に向かう真っ直ぐな道を撮ろうと、道路の真ん中に出てパチリと。 小さな集落で渋滞に出会う。今まで、混雑の気配もなく、順調に進んでいたのに何故かと思っていると、ガイドの話では近くで お葬式が行われていて、その参拝者や車で混雑してるのだと。 車窓からは正装(?)とは思えないが、地元の方が服装を整えて道脇にたくさん立っており、路上駐車で進めない状態だ。お葬式の 様子は見ることが出来なかったが、集落のたくさんの人が見送ることがよく分かった。 夕暮れまでにドゥーズのホテル近くの砂漠まで行き、希望者はラクダに乗ることになっている。ガイドから、今回は初めてのツァーなので、ラクダに 乗る時間を延ばし、1時間余りにすると嬉しい言葉をもらう。 下江さんからラクダに乗る注意事項やラクダの気質等、面白おかしく話してもらい、期待を膨らませて進む。 16時45分、砂漠のラクダ乗場に到着して、全員参加となり、順番にラグダに乗って行く。 エジプトでは15分程度だっだ、今回は1時間以上楽しめ、ツァー第一陣の特権を活かして、ラクダ乗りを堪能出来た。 朝、砂漠から昇る朝日と同じ太陽を、西の砂漠に夕日となって沈むのを眺め、東には満月に近い月を眺めると云う、両方の見事な光景を 体験できた。「月の沙漠」は何とも云えない情緒深い体験だった。 1時間を越える砂丘の散策はアフリカの光景を堪能する貴重な時間だった。ここの砂は朝の砂漠の砂に比べると細かかったが、ガムの缶が無く なっていたので、採取することが出来なかったのは残念だ。 また、ラクダに乗っての撮影が困難なので、メンバーのIさんに妻のカメラを預け、我々夫婦の写真をたくさん撮ってもらい記念となった。感謝!! 業者が撮影してくれた写真の販売もあったが、余り良くなかったので買うのは止め、バスに乗りホテルに向かう。 ◎「トズール〜ドゥーズ」の「紀行スライドショー」 18時、ホテルに到着。添乗員達が、ラクダに乗っている間にチェックインしてくれていたので、直ぐ部屋に行き一休みする。早朝からの観光で 少し疲れたが、青空の下、素晴らしい景観を観賞出来た満足感の方が強い。 19時からレストランでバイキングの夕食となる。Tさんご夫妻、Iさんとビール(5D)で乾杯し、今日の感想を話し合いながら楽しく食事する。バイキングだと 食事の写真を忘れるのは何時ものことか。 部屋に戻り、シャワーを浴びて早々に眠る。
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