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「砂漠と遺跡の地中海リゾート・チュニジア 10日間」旅行記

「行程MAP」


○ 「ドゥーズ〜マトマタ」(2011.12.08.<木>)

6時15分モーニングコール、7時荷物出し・朝食、8時出発の予定を示されていたが、ぐっすりと眠り、4時過ぎには目覚めてしまった。 窓から外を見ると星空がきれいで、今日も晴れそうだ。毎日が青空と云うよりも紺碧の空と云う方が良い位の天気に 恵まれているのは嬉しい限りだ。
5時半頃、外に出ようと玄関に向かうと西欧人のグループが日の出観賞に向かうのか集まっている。
人通りのない道路
案内板
挨拶をして開いている木製の頑丈な扉の 間から外に出る。見上げると満天の星空で、北斗七星もはっきり望まれ、北斗星も確認出来る。
ホテルから道に出ると街灯が輝くだけで、車も走っていない。道には細かい砂がいっぱいで、砂漠に近いことが分かる。昨日、砂漠から ホテルまでバスでそんなに距離がないことが分かっていたので、砂漠方向に歩き始める。途中でライトに照らされたラクダが描かれた案内板が あるが、何が書いてあるのか分からない。もう少し歩くが、誰もいない道は少し不気味なので、安全を考えホテルに戻る。
ホテル・メハリ
ここでトラブル発生。西欧人のツァーが出掛けたので、城門の様な扉が閉ざされて入ることが出来ない。扉をドンドンと叩くが反応はなく、 閉め出された状態になった。何度も扉を叩いていると、やっと守衛さんが笑いながら開けてくれ一安心。
部屋に戻り、荷物を整え、廊下に出して、レストランに向かう。バイキングの料理は美味しく、野菜もしっかりと食べる。何処もパンが美味しいのは 嬉しい。
リゾート地のホテルなので、中にはプールがあり、奥には温泉を利用した温泉プールも設置されている。さすが、誰も泳いでいないが、温泉プールは 温かいので泳げそうだ。
中庭を散策していると、ナツメヤシの木が茂り、 あの美味しい実が地面すれすれに稔っている。木の上に稔っているのは見たが、こんなに間近で見れるとは。落ちている実を拾って食べると レストランに置かれているのと同じく甘くて美味しい。メンバーの方もナツメヤシと記念撮影に余念がない。
部屋に戻る途中、サボテンが植わっていて、実を付けている。Tさんの奥さんが美味しいと云われるので、実を採って食べると、甘酸っぱい 初めての味を体験する。
中庭のプール
ナツメヤシの実
サボテンの実

画像をクリックすると拡大します(以下の画像も同様)

荒涼たる砂漠
8時、マトマタに向かって出発する。今日も青空が気持ち良い。
出発するとすぐに荒涼たる砂漠が続く。今朝も下江さんは絶好調で、楽しい話を聞きながら、地平線まで続く砂漠と青空を飽きることなく 眺める。
下江さんの話の中で、なるほどと面白く思ったことを記して置く。日本人と外国人の違いで、トイレの位置を話していた。和式トイレは向こう側を 向いて座るが、外国のトイレは何処も入口側を向いて用を足すと。常に外敵・戦争の意識が、トイレでも現れるのだと。
もう一つ、日本人は電車のドア近くに立つと、外を眺めるが、外人は外を見ないで、内側を向いている。これも外敵に背を見せることが ないことに由来すると。外人の習性は余り知らないが、面白い対比だと思った。
バスはベルベル人が住む「穴倉式住居」の見学に向かう。荒涼たる平原が段々と山並みが続く高地に向かう。木々が植わっていず、 荒涼たる景観は変わらない。
途中、トイレ休憩を兼ねて道脇のドライブインに立ち寄る。オアシスのような店は陶器等の土産物も売っており、それぞれが物色する。小物を買った りしていると中でアーモンド・テイーを飲ませてくれるので、1.5D(90円)払い、独特の注ぎ方のティーを飲む。初めてだが、美味しい。
店の屋上に上ると青空が深く、風を感じる。周囲を眺めると荒涼たる山の上に新しい建物が立ち並んでいる。今まで「穴倉式住居」に住んで いた人も、段々と地上の家に住み出し、新しい町が出来て来ているのだと。反対側を眺めると荒涼たる山並みが続いているのだ。
ドライブイン 土産物
アーモンド・テイーの注ぎ方
山の上の町 荒涼とした山々

ベルベル人の穴倉式住居の入口
ベルベル人の「穴倉式住居」に到着するが、家が何処にあるのか分からない。丘の一角にある入口に案内されて、初めてここに家があることが 分かる位だ。
昔、外敵から逃れるため、山の中に穴を掘り、そこに住んでいたことが分かる住居だが、家の上は青天井で、現在だと飛行機で直ぐに 分かってしまう構造だ。雨が降らないので、そこが居間的に使われているのだ。
丘の窪みにひっそりと口を開けている入口から洞穴の中に入ると農機具・狩猟用品等が立て掛けられており、中に進むとそこは青空が 望まれる居間になっている。青天井からは光がサンサンと差し込み、穴倉とは云えない住居になっている。その空間から穴の中にある部屋や 寝室に通じていて、案内役のベルベル人の奥さんと可愛い女の子が見事なホスト振りを発揮している。
奥さんが石臼で粉を引き、メンバーも真似したり、女の子がメンバーからのお菓子のプレゼントに可愛い表情で、愛嬌を振りまいている。今回の 旅で、子供たちとの交流があるかも知れないと紙風船を持ってきたが、ここに子供がいるとは思わなかったので、スーツケースに入れたまま だったのは残念だ。きっと喜んだだろうに。
洞窟の中の部屋はきれいに整い、絨毯が敷かれ快適そうだ。突然、拍手が起こったので飛び出すと、何とTさん夫妻が現地人の民俗衣装に 着替えて皆さんの前に立っておられる。なかなかお似合いで、全員で拍手と笑いで歓迎される。
外に出て、丘の上に上がっても、穴の傍に行くまで、そこに住居が存在するか分からない位だ。近くには野放しで育てられている鶏が 駆け回っている。
青空と水甕
青天井の居間(?)
部屋の一つ
粉を挽く奥さん
無邪気な女の子
野放しの鶏

スターウォーズの撮影されたバー
10時40分、スターウォーズの撮影されたことで有名になったマトマタのホテルに向かう。
途中の丘にも洞窟が所々見られる。まだ住んでいる人もいるそうだ。荒涼たる山道を進むとマトマタの集落に到着し、バスを降り、小さい丘に 上って行くと丘の上には杭が打たれ、その中にはぽっかりと穴が開き、覗きこむと住居になっている。
穴倉のホテル
ここが、スターウォーズの撮影されたホテルとのことで、下に降りて見学する。穴倉の一つ一つが部屋になっており、その一つにはバーが設けられている。 このバーも撮影された場所だと。
ホテルの部屋は窓はないが、きれいに整えられ、住み心地は良いようだ。
壁面にはスターウォーズの映画のポスターが張られ、また、ロボットらしき装飾も飾られその雰囲気を残している。ファンにとっては凄い場所なのだろう。
少し時間が早いが、レストランに入り、食事を待つ。大きな鍋に入れられたスープが配られ、クスクス料理が始まる。ビールは缶ビールで5D(300円)と ちょっと高いが、荒涼とした土地では止むを得ないと。クスクス料理は美味しく、しっかりといただく。
ホテルの部屋
スターウォーズのポスター ロボット
クスクス料理 スープ


◎「ドゥーズ〜マトマタ」の「紀行スライドショー」



○ 「エル・ジェム」

12時10分、次のエル・ジェムに向け出発する。砂漠地帯から地中海沿いまで200km以上の行程となる。
遥か地中海が
ドライブイン
荒涼たる平原の所々の緑地には羊が放牧されたり、小さな町のモスクを眺めながら進むと低い灌木の平原の向こうに地中海が望めるようになる。
青空と見え隠れする地中海を眺めているとドライブインでの休憩となる。
バスから降りると太陽の光が強く感じ、地中海の風を肌に感じる、今までの砂漠地帯とは違った感触にリゾートに近付いた気分となる。
ドライブインの前の道は車も少なく、真っ直ぐに延びている。トイレ休憩の後、地中海に沿って北上して行く。
途中から高速道路に乗り、一路エル・ジェムに向かう。高速道路も2車線or3車線で地中海沿岸が産業・観光の主要地であることが良く分かる。 地中海沿いの大きな町も見られ、続いては見事なオリーブ畑が続く。さすが、オリーブ・オイルが主要な輸出品である畑の連続だ。
地中海の色
高速道路から見る街並み
オリーブ畑

バスの中で、歴史に詳しい添乗員の下江さんから、これから訪れるエル・ジェムの説明が始まる。
エル・ジェムは、かつてローマ帝国の属州として繁栄を誇り、3世紀その繁栄を示すべく、ローマのコロッセオに匹敵する巨大な円形闘技場が作られた。 円形闘技場の周囲は400m、収容人員は3万5千人。アリーナと呼ばれる中央の舞台の直径は65mに及ぶと。
円形闘技場
外層は後に1/3ほどが破壊されたが、三重の層をなすアーケードで囲まれた重厚な姿は当時のままで、ローマのものよりも保存状態は良い。
エル・ジェム円形闘技場の特徴は、建物を建てる最初から、地下通路が予定されていて、地下通路には出番を待つ野生動物や 剣闘士たちの部屋が設けられていると。
円形闘技場内部
この円形闘技場の建設資金は、オリーブがもたらした富で、エル・ジェムの貴族たちは自分たちの富を誇示すべく、ローマ対抗してコロッセオを建築したと
の説明を受ける。
また、下江さんは「地球の歩き方・チュニジア編」の執筆にも貢献されたとのことは、その解説を聞いていても納得する。
バスは高速道路を降り、青空の中に大きな円形闘技場の外壁が見え出し、気持ちが高まって来る。日が落ちかけて、夕日に輝く円形競技場は 余計に重厚感が溢れている。
駐車場から外壁に沿って入口に進む。確かに、ローノマのコロッセオに比べても保存状態が良いことが良く分かる。
説明を聞きながらコロッセオの中を巡る。石柱・石畳と歴史を感じさせる構造物の大きさに感嘆する。
中央の競技場に立つとその高さに驚き、ローマでも入られなかった地下室に向かう。暗い通路を抜けて中央に行くと金網越しにコロッセオの 観覧席が望め、たくさんの部屋が設けられている。勇士の控室や猛獣の檻で、ここから上の闘技場に向かったのだ。
自由時間になり、上の観覧席に上って行く。夕陽が眩しい位照りつけているが、心地良い暖かさだ。最上部まで上ると、その高さが 改めて実感できる。大きいコロッセオだ。夕陽の当たる場所と影の所の対比が面白く、色んな角度からパチリ・パチリと皆さん撮影に余念がない。
コロッセオの外壁とブーゲンビリア
夕陽に輝くコロッセオ
内部から見上げる
アリーナの大きさ
地下室から見上げる 猛獣の檻
コロッセオの観覧席 夕陽と外壁

見事な世界遺産の円形闘技場を堪能して、夕暮れに追われるように宿泊地のスースに向かう。
馬車
夕暮れのオリーブ畑
町の中には馬車で荷物を運ぶ光景も見られ、遺跡と生活のギャップも面白く感じながら、感動を 思い起こしながら進む。
再び、高速道路に乗り、順調に進む。夕暮れの満月とオリーブ畑が美しい。
日本では皆既月食が見られるとのことで、添乗員にチュニジアではどうかと尋ねていたが、現地ではその様な情報は皆無だとのことだ。
高速料金は1.8D(108円)と安いのに驚く。スースに近付くに連れ、渋滞が起こり、メディナ周辺は混雑している。
今日のホテルはスーペリアクラスとのことで、中心地から少し離れている。 18時過ぎ、マルハバ・ロイヤル・サレムホテルに到着し、部屋に向かう。吹き抜けのエレベーターに乗り、部屋に入ると広くて快適そうだ。窓からは海が見える のではなく、内陸に面しているようだ。町の灯りと満月が対比してなかなかの景観だ。
ホテルの吹き抜け
快適なホテル
満月の夜景


◎「エル・ジェム」の「紀行スライドショー」

夕食はホテルのレストランでバイキング形式で、Tさん夫妻とご一緒して楽しく話しながらいただく。
部屋に戻り、ゆっくりとバスに浸かり、疲れを癒す。昨日までの自然との対話と違って、今日は素晴らしい遺跡を見学し、満足感一杯で ぐっすりと眠る。


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